「安倍前首相の異常退陣に思う」

9月12日、いつものように午後1時からのNHKニュースにチャンネルを回すと様子がおかしい。それが安倍首相退陣劇とのファーストコンタクトであった。
やがて友人のNから電話が入った。「これからお前んとこへ行ってもええで」。たまたま近くを通りかかっていてカーラジオでニュースを知り、私のアジトへ駆け込んできたわけだ。二人でワーワー言いながら記者会見をライブで見た。ニコニコ。
小沢との党首会談だとか訳のワカランことを言っていたが、「テロ特措法」にこだわっているということが印象的だった。
その後、与謝野官房長官から体調不良説が出たり、麻生のクーデター説が出たりグジャグジャになったが、私は素直に直接見た本人の記者会見の様子に従うことにした。

この原稿は18日に書き、20日に投稿した。編集者へ「麻生になったら訂正してね」とは連絡したが、安倍首相を「前首相」と呼ぶことには気付かなかった。27日に掲載を見ると「前」が挿入されていた。改めて世のうつろい易さを感じた。

「自転車通勤体験記」

前回の「コーポレートガバナンス」で、長年私のテーマだったグローバリジェーションとか金融資本主義に一応の決着がつけれたように感じている。
又、残暑が厳しいせいもあろうが、脱力感もあり、色々頭に来ていることもあるのだが、今回のコラムは身の回りの話題にした。

自転車通勤に興味のある方様に、多少、補足しておきたい。

■私が車道を走るのに抵抗を感じなかったのは、単車に乗っていた経験があるからだと思う。「ロードレーサー」ともっとも近い乗り物は「ママチャリ」でなく「原付自転車」である。

■当初、５〜６年前に買ったクロスバイクを使っていたが、やはりこの17.2kmという距離はロードレーサーのものだと思い、ルイガノRSR-2という自転車を購入した。

■ルイガノRSR-2というのはドロップハンドルではなく（ドロップハンドルは姿勢がちょっと厳しい）、フラットバーロードというタイプである。ロードレーサーとマウンティンバイクの混血であるクロスバイクに属するのかも知れないが、その中では最もロードレーサーに近いものである。（当初使っていたクロスバイクはマウンティンバイクのタイヤをスリックに換えただけのものだった）
この機種にした理由は下記の通り。
・ハンドルからサドルまでの距離が長く、短足胴長の体型に相性がよい。
・ブレーキがＶブレーキで２８ｍｍのタイヤまで装着可能。
・値段が１０万円で、まあ良心が痛む値段でもない。

■もちろん通勤時間短縮を狙っていたのだが、所詮エンジンが変わらないので、思い通りにはならなかった。しかし、随分と疲労度が減少した。

■対メタボリック効果を確信したのはこの夏である。
大学生の息子が帰省してきたが、ますます肥満が進んでいた。で、彼にクロスバイクを渡して、二人で「毎日」通勤することにした。
結果、息子は２週間で５ｋｇ痩せた。彼には体重が減った初めての経験だったと思う。東京でも自転車に乗ると意気込んでいる。
私は３ｋｇ減った。が、疲労感も強く、医者からヤリスギとの注意を受けた。やはり一日置きが適当なようだ。

■実は後一つ問題が残っている。これから季節は段々と日が短くなってゆくが、夜道を走るのは気が進まない。
一応ヘッドランプなども揃えようと思ってはいるが、結局は日没までに帰宅するということになりそうである。・・これって、義務的「通勤者」ではないから言えることで、今回の「自転車通勤体験記」というのは欺瞞に近いかもしれない。