■まえおき
なんと3年ぶりの更新である。
VaioZを購入し、いろいろなサイトのレビューを漁っていたが、どのサイトもスペックやらベンチマークやらの記載に終始しており、実際の使い勝手などのレビューには辿り着けなかった。
twitterが流行りだしてからはblogに個人のレビューをまとめる人も減ったせいもあるのかもしれない。
twitterでvaioZを検索すると、今度はネガティブな感想しか引っかからない。
ということで、自分でレビューを書くことにした。
このレビューはもちろんVaioZで書いている。
キーボードが素晴らしいため、ミスタイプが発生せず、むちゃくちゃ快適である。
■購入にあたり
googleでVaioZを検索しようとすると、検索候補に「VaioZ 高い」と出てくる。
それくらい今回のVaioZは、多くの人に高いと感じさせる価格設定となっている。
ただし、VaioZは、初代Vaio note Zの頃からずっと高かったし、ハイエンドゲーミングPCよりは安い。
にも関わらず、今回は高い高いと言われている。
自分自身も何度もスペックをカスタマイズして、カートに入れるところまで行って、「40万か、さすがに高いな」と思い、購入をためらっていた。
7月から始まった7周年の7%オフと、お得意様割引がなかったら、購入に至らなかっただろう。
そもそもちょっと前にVaio SX12勝色Editionを買ったばかりだし…
■なぜ「高い」と言われるのか
いつも高いVaioZが、なぜ今回に限ってその価格が取り沙汰されるのか。
・他社のノートPCとの価格差
他社のPCであれば、20〜25万も出せば、ハイスペックな構成が組める。
HP Spectre x360 13 なんて、メモリ16G/SSD 1Tにしても18万で買える。
VaioZの半分以下の価格である。
比較的高価なMacBookでさえ、30万も出せば満足の行くスペックが得られる。
そこにきてVaioZは、40万コースとなるので、明らかに他のノートPCより高い。
そしてハイスペックを売りにしているのに、ほぼ同じ価格帯のハイエンドゲーミングノートほどのグラフィック性能が無いことも「高い」と感じさせる一因となっている。
要するにVaioZの価格設定自体はいつもとたいして変わっていないが、相対的に高くなってしまったのである。
日本人の給与水準も上がってないし。
・良さが地味
今回の打ち出した最大の売りが「フルカーボンボディ」である。
高度な技術が大好きなVaioZファンには受けそうな内容ではあるが、マグネシウムやアルミと違ってカーボンという素材自体が地味なので、良さが伝わりにくいのではないだろうか。
天板以外は言われなきゃわかんないし。
筐体のデザイン自体も新デザインではあるものの、従来のVaioとそれほど変わらないし(意外と全部変わってるけどよく見ないとわからない)Vaio SX12勝色Editionのようなデザイン的な華やかさが皆無であることも、「高い」と感じさせる一因ではないだろうか。
スペック的に疑問が残る点も
・最新のトレンドである4:3に近い画面比率ではない
・WANが5G対応のものしか選べない上に、信じられないほど高い(約5万円)
今のトレンドに乗っていないのに、現状たいして使えない5Gには、いち早く対応しているというのはアンバランスに感じる。
・ターゲットユーザーの読み違え
データがあるわけじゃないので単なる推測ですが、高価なことはVaio側も理解しているので、ターゲットユーザーをビジネスエリートと設定して、伊勢丹で売ってみたりプロのクリエイターの試用記事を載せてみたり、コワーキングスペースに展示したりといったプロモーションをしているが、これはけっこうズレてるんじゃないかと…
大抵のビジネスマンは会社から支給されたPCを大人しく使っているし、勝手に自分のPCを使ったらセキュリティ面で怒られるので、そもそもPC選択の自由がないのである。
スタバでMacを使っている人たちにはデザイン的に受けが悪そうだし、クリエイターの人たちは、グラフィック性能が高いPCで家で作業するだろうから、ノートPCが高性能である必要は無い。
実際にVaioZを購入している主な購入層は、我々のようなノートPCマニアなのではないだろうか。
要は、ターゲットユーザーは設定せず、ビジネス以外のいろいろなニーズを想定してプロモーションしたほうが良いのではないかと思う。
…と、ここまでで無駄に長い文章になってしまったので、レビューについては次の記事に分けることにする。