LAWSの森

レフェリー目線からサッカーを考えるブログ。 上級・ベテランさんの意見・コメント募集しています。

カテゴリ: 競技規則

FC東京 対 アルビレックス新潟の試合で、話題になった判定がありました。
いわゆる「6秒ルール」というやつです。
滅多に適用されないのに何故か皆が知っているルールランキング1位だと思います。(適当)

経緯を説明すると、秋元がボールをキャッチします。そのままPA内をうろうろ。何秒か経ったところで主審の笛が鳴り、間接フリーキックとなります。ここでFC東京の選手が抗議をしますが、秋元がボールを素直に放したため、新潟はすぐにリスタートをし得点しました。
動画の方が分かりやすいでしょうか。ご覧ください。

如何でしょうか。


論点は2つでしょう。
①「6秒ルール」が適用されるべきだったのか
②新潟のクイックリスタートは認めらるべきだったのか


①「6秒ルール」が適用されるべきだったのか

まずは競技規則を確認してみましょう。

ゴールキーパーが自分のペナルテイーエリア内で、次の4項目の反則のいずれかを犯した場合、間接フリーキックが相手チームに与えられる。
●自分のものとしたボールを放すまでに、手で6秒を超えてコントロールする。

秋元がボールを手でコントロールしていた時間は10秒程度です。
これは立派な違反です。
ただ皆さん、よく7~8秒ボールを持っているのに違反をとられないGK見ませんか?
正直に言いますと、競技規則には多少緩い部分があります。
スローインの再開位置の例とか分かりやすいですかね。そんなにうるさくボールが出た地点からやらせませんよね。
7~8秒経っても笛を吹かないというのは、何らかの理由があってなんですけどね。例えばセービングで大きく飛んで着地した際や、前にFWが来てボールを放しづらい時なんかですね。
今回の秋元はキャッチしていつでも放せるようになってから10秒程経っている訳ですから、違反とされるには充分すぎますね。
勝ち負けや試合時間には関係なく取られるものだと思います。

②新潟のクイックリスタートは認められるべきだったのか

全くもって正当です。
違反が起きた地点から、静止したボールを蹴り、オンサイドの選手が蹴り込んだのでゴールです。
前から何度も言っていますが、FKは基本的に攻撃側に権利があります。
主審が笛を吹いて試合を停止させていないので、好きなタイミングで蹴ることができます。
レフェリーは得点の可能性が高い方法を選びますから、抗議があったからといって試合を止めるなんてことはありえません。


レフェリーをやっている者としての発言としてはどうかと思いますが、こういった場面ではイエローを貰ってでもクイックリスタートを阻止するべきだったと思います。
新潟の頭が良かったというよりは、東京の怠慢かなと。

それとゴール裏のおじさん、遅延行為と6秒一緒にしないでくれ。プレーの再開で6秒にしたら、サッカーはどちらのチームが早く没収試合にさせるかって競技になっちまうぜ。

本日の代表戦でも何度か出てきましたので、テーマにしようと思います。

ボールがゴールに入った際の審判団の対応は4種類あります。(もっとあったらごめんなさい)

①普通のゴール
普通なんて言葉使いたくありませんでしたが、これ以上の言葉が思いつかないので。
ネットまで届くようなゴールです。
主審は笛を吹かず、センターサークルを指します。副審とアイコンタクトを取るので、基本的には右腕になるはずです。
副審は旗を用いず、ハーフウェーラインに向かって20~30m走ります。
絶対にゴールに入ったからと言ってすぐに得点の合図をしないこと!副審がフラグアップしているかもしれません。一度ゴールの合図をしてしまうと面倒なことになりますよ~?

②ゴールに入ったが依然インプレーに見えるとき
副審はゴールラインの延長線上でフラグアップします。
主審がそれに気づき笛を吹きます。
この時点ではまだオフサイドの可能性も残っている訳ですから、主審とアイコンタクトを取りハーフウェーラインに向かって走ります。

③ゴールに入ったが副審から何らかのメッセージがあるとき
インカムがあれば楽な話なのですが我々はそうもいきませんので。
例えばオフサイドポジションにはいたが、角度的に干渉していたかが不確定な時はこの対応をするのではないでしょうか。
こういった時は副審は得点の合図をせず、その場に留まり必要であれば主審を呼びます。

④ゴールに入ったがその前に攻撃側の反則やアウトオブプレーになることがあったとき
これは通常時と変わらない対応です。


得点に関わるプレーは競技者・チーム関係者などが熱くなりやすいので、落ち着いた毅然とした態度が求められます。
以前私がインストラクターの方に指導を受けたのは、微妙なオフサイドなどで自信がないときにはゆっくり走るのではなく、ハッキリ素早く走ることで自信があるように感じられると教わりました。


今日の試合の4点目は、ある程度ゴールに入ったことが分かりましたが念のためフラグアップ+笛で得点の合図をしていましたね。
ファウルがあったと勘違いした人(選手含めて)も多かったみたいですねw

5点目は見本となるような対応に思えました。
A2は完璧なポジションで判断・フラグアップ。主審もすぐに気づき笛を吹き、アイコンタクトを取って得点の合図。
スムーズで良かったと思います。


試合の流れを止めることのない良いレフェリングだったかと。マヤのチャージだけが引っかかるなあ……

濃い内容の記事を期待して開いてくださった方、ごめんなさい!いお
言うべきこと、言いたいことの殆どは かつーさんの記事 に詰まっていますのでそちらをご覧頂きたいと思います。

もともとこのお話は大分前に話題になっていました。私もそのときは気になっていましたが、先日聞いて「ああそんな話あったな!」と思い出しました。

誰にでも分かるように言うと、今回追加されたことによって生じる問題は「難しくなること」です。
サッカーをあまり知らない方・知っている方両方に「一番難しいルールは何?」と質問したら恐らく九割九分が「オフサイド」と答えるでしょう。
「一番後ろのDFより前だったらオフサイドだろ」くらいはそこそこ知られているのでしょうが、「干渉」だとか「利益」の部分は、探求心がない限り完全には理解できないでしょう。
審判員の皆さんはもちろん理解していますよね!?

それがいつからか、「守備側の意図的なプレーはオフサイドにならない」なんてものが加わりました。意図的なセーブは除くって……
ルールが変わっていくことすら知らない方だっていますもんね。
審判員の方々も研修会・講習会を通じて勉強してきましたよね。

そして今回!
「インパクト」という単語が登場しました!
興味がある方はご存じでしょうが、純粋にクラブのサポーターって方の耳には入らないでしょうねえ……。


一つハッキリ言えるとすれば、審判員の裁量が占める割合が増えます。
近くを通過したのかしていないのか、影響したのかしていないのかもある程度はイメージとして固められているものの、細かい部分は裁量になるのでしょうね。


これを機に皆ルールを理解してくれるといいなあ……

今回はファウルスロー……ではなく、守備側の違反です。
GIFなんかでも見かけたことがあるのではないでしょうか。

gannmenn
ただの面白GIFなのですが、規則が気になってしまうのが僕の悪い癖。
てな訳で競技規則をめくってみましょう。


スローインの項目(p.49)から一部。

スローインは、プレーを再開する方法のひとつである。

すべての相手競技者は、スローインが行われる地点から2m(2ヤード)以上離れなければならない。

ラインを踏むくらいまで出てきていますね。もう数センチしか離れていないかと。


警告となる反則(p.39)から一部。

●コーナーキック、フリーキックまたはスローインでプレーが再開されるときに既定の距離を守らない

このスローインを妨害した競技者は、警告されることになります。


おっとおっと。きちんとまとめてある部分があるではないか!
と、思いきや、これはまとめているように思えて異なるケースの話をしているのか?なんて気もします。
皆さんはどうお考えですか?

ガイドライン>スローインの項目(p.136)から一部。

審判員は、スローインが行われるとき、相手競技者はスローインを行う地点から2m以内に近寄れないことに留意する。必要であれば、主審はスローインの前に、この距離内にいる競技者を注意し、その後も正しい距離まで下がらない場合は警告しなければならない。プレーは、スローインで再開される。

この文は、注意しても下がらない競技者に対して警告するとも取れます。
実際に距離が不足している競技者にボールが当たった場合でも、この処置でいいのでしょうか。

(この場合、私だったらスローインを行った競技者には懲戒罰を与えないかなあ……)

ゴールキーパーって本当に難しいですよね。
フィールドでただ1人だけが立てるポジション。
GKにはFPと異なったスキルも求められます。もちろんFPと同じスキルも求められることも。
それ故に、やはりルールもややこしい。結構試合であり得るケースなので、よーく覚えましょう!

自陣PA内で間接FKになるケース
●自分のものとしたボールを放すまでに、手で6秒を越えてコントロールする。※1
●自分のものとしたボールを手から放したのち、他の競技者が触れる前にそのボールに手で再び触れる。※2
●味方競技者によって意図的にゴールキーパーにキックされたボールに手または腕で触れる。
●味方競技者によってスローインされたボールを直接受けて手または腕で触れる。
●FKでボールがインプレーになって、他の競技者が触れる前に意図的にボールを手または腕で扱った場合
●スローインでボールがインプレーになって、他の競技者が触れる前に意図的にボールを手または腕で扱った場合
●ゴールキックでボールがインプレーになって、他の競技者が触れる前に意図的にボールを手または腕で扱った場合
●コーナーキックでボールがインプレーになって、他の競技者が触れる前に意図的にボールを手または腕で扱った場合

※1 コントロールとは、
●ボールがゴールキーパーの両手で持たれているとき、またはボールがゴールキーパーの手または腕とグラウンドや自分の体など他のものとの間にあるとき
●ゴールキーパーが広げた手のひらでボールを持っているとき
●ボールを地面にバウンドさせる、または空中に軽く投げ上げたとき
のことです。
6秒とは厳密に6秒数えているかというとそうではないですね。
共通理解としては、GKがボールをいつでも放せる状態になってから6秒弱経ったら声をかけて、それでも時間をかけるようだったら間接FKを宣告するっていうイメージよです。
例えばセービングの際に倒れ込んで、そこからきっちり6秒経ったところでなんの声かけもなく間接FKってなったら困りますよね。

※2 GKがボールに手や腕のいずれかの部分で触れることは、ボールをコントロールしていると考えられます。
しかしながら、セービングなどで偶発的にはね返ったボールはそのようにはみなされません。再キャッチが可能です。
GKが意図的に手でボールの方向を変えることは保持にあたります。
明らかにキャッチできるような弱いシュートなどで、時間を稼ぐために足元に落として、またはPAの隅へ足でボールを扱った場合などは間接フリーキックになってしまいます。


まとめ!
自分で行ったGK・CK・スローインを自陣ペナルティーエリア内で意図的に手または腕で触れた場合は間接フリーキック。
エリア外で触れたら直接フリーキック(ハンドリング)。
味方によるGK・CK・スローイン・意図的なキックは場所に関係なく間接フリーキック。
6秒を越える、他の競技者が触れる前の再コントロールは間接フリーキック。
キーパーがPAエリアを飛び出てシュートをキャッチしてしまった場合はなどは直接フリーキック(ハンドリング)。


おまけ。インプレー中に競技者が競技規則の裏をかき、意図的に策略を用いて味方のゴールキーパーに頭や胸、膝などでボールをパスした場合、間接フリーキックになります。ゴールキーパーが手または腕で触れたか否かは関係しません。
リフティングからヘディングでボールを返すとか、味方にボールを上げてもらって胸で落とす行為とかですかね。

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