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 また風邪をひいた…もっと運動して鍛えないといけないな、と反省している。こんな体調だと漫画の世界の温かい食べ物がより美味そうに見えてくる。今回の「勤番グルメ ブシメシ! おかわり編」では、蛤の雑煮と奈良茶飯がとても印象に残った。椀物をすすり上げる描写なんか流石の一言、グルメ漫画を読んで唸るという目的達成感を確実に得ることができる。月見団子の話も実に良かった。ブシメシは年明けからドラマ化されたようだが、懐かしさや風流を描く場面が多いことも人気の秘密だと思う。
 
 
Yahooニュースにも時折登場するあたり、着実にグル漫が旬なジャンルになってきたと感じている。中でも当シリーズは、江戸に回顧しながら新たな情報を提供してくれる優等生的存在だと思う。度々になるが、タイムマシンがあったなら、行きたい時代は江戸である。酒井伴四郎の職業は衣紋方。公家や武家等を相手に、装束の着用指導を行う立派な御役目を務めている。仕事が済めば一行は街に繰り出すか、長屋で夕餉の共である惣菜一品を日本酒で頂きながら、心地の良い赤ら顔を目指す。ゆったり流れる江戸時間が何とも羨ましい。

 
土山先生の作品では、会話がないコマが何度も確認できるが、その裏には笑いであったり、タバコの煙であったり、エアが構成要素として交じり合っている。長ったらしい説明なんか不要であるかの如く、人々の往来や雑踏等、音と音のJAMが、人間くさい雰囲気を醸成している。何と言うか、自然的で形式張っていない。(…抽象表現だらけ…この記事が読み手に伝わるか…)江戸時代は電子音がないアナログな世界。荷台が軋む音や紙の擦れる音が織り成す和の空気感は、心を清めてくれる。

 
おかわり編では、伴四郎が体調を崩す場面も数か所あってシンパシーを感じているところだが、彼は豚肉を食べて栄養分を獲得していた。それも味噌仕立ての鍋物にすることで、熱々の滋養をダイレクトに胃に注入し、ウィルスをどこかへ飛び散らしていたのだろう。自己を投影しながら、とある牛丼屋の期間限定メニュー「豚味噌鍋前」を求めると、体の芯から温まり病んでいる分、薬膳と言うニュアンスに安心することができた。次こそは復調した上で、【腹満ノ助】として冬の味を純粋に味わいたいでござる。

≪I meet meat
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<発行日>
 201723
<著者>
 
土山しげる (敬称略)
<発行所>
 リイド社