2017年08月

「司様、お帰りなさいませ。」「ああ。」司は玄関ロビーを見渡した。出迎えの執事や使用人達がズラリと並んでいる。微かに眉を潜めた。「あいつは?」「牧野様でしたらお庭にいらっしゃいます。散歩ではないかと。」司は大きな手首にはめられた優雅な時計をちらっと見た。「2 ...

「…蕎麦。」自分と向き合う瞬間。「そう、お蕎麦にしよ。」休んだ分の仕事を片付けて、ぐーぐーなるお腹を押さえながらバスを降りた。向かうは商店街の中にあるお蕎麦やさん。頭の中はメニューでいっぱいだ。天ぷらそば…いや、かけそばに天丼セットでいく?カツカレー丼も ...

手を繋いで庭を歩く。粘り強い(ねちっこ…しつこいともいう。) この男がどうしても一緒に花を見たいと言ったから。しかも水撒きしたのに、俺もしたいと駄々をこねやが…ります。(ホホ、失礼!)時間が違うだけで庭も変わって見えるんだなぁ。紫陽花も水滴が浮かんで、とても美 ...

ピピピッ。つくしが 体温計を見ながら眉を潜めた。「ほら。37.8だよ。微熱超えてんじゃん。」「大したことねーよ。」「ダメ、寝とくの!」キングサイズのベッドに寝ていた司は起き上がろうとしつこい。少しハスキーな声でお願いされても聞き入れないわよ。腰に手をあて仁王立 ...

「ババァ、こいつに何か用か?」鋭い眼差しで睨む息子に母親は軽く眉を上げただけだ。そのまま上品に食べ続ける。「ほら、行くぞ。」つくしの手を掴み、立たせようとする司をつくしは睨んだ。「まだ食べてる!」「部屋で食べればいいだろ。」つくしは司の手を払いのけ、横の ...

「体調はどうなの?」 つくしは質問に固まった。た、体調?あんたの息子のせいでダルいとでも言うわけ?あ。「び、微熱になりました。」「そう。」言いながら…ふいに違う方向を向き、手に持ったホースで水をかけていく。鉄の女が花の水やり…。だけどエレガントだ。シルク ...

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