「えっ?」

監視カメラを見ていた真一が呟く。


「どうした?」
弟の声に思わず顔を上げてモニターを見る。



定期的に日本に帰り、牧野様の警護チームの確認をしている時だった。
(表向きは定期的な帰国は
日本の道明寺警護班との仕事、となっている) 


「牧野様お出かけか?土曜日だしな」
浩二もやってきた。
 


3人がコンピュータールーム
(他のスタッフには内密にしている
月に一度の写真を選定中)

他のスタッフは仮眠室だったり、稽古中だった。
 
 

真一がモニターを指差す。
「これってさ…」


とっさに、警護室全体に放送するマイクをつけた。


「全員今すぐミーティングルームに集合!
繰り返す、全員ミーティングルームに集合!」


尾上の放送に緊張感が走る。


「真一はモニターを見てろ!
浩二は簡易モニターをミーティングルームへ持ってこい!」

室内いたるところからバタバタ音がする。



尾上がミーティングルームに入ると
全員(5人)が整列していた。

続けて浩二が入ってきてモニターをつけた。





副主任の上野がモニターを凝視する。
「これは…。今日は結婚式ですか?」



モニターに写っていたのは
淡いピンクのシフォンワンピースにベージュのトレンチコートを羽織ったつくしだった。
髪はストレートのままだ。


「誰か聞いているか?職場ではどうだった?」


尾上が問いかけると、派遣としてつくしの会社に入り警護している佐藤が答えた。


「職場では何も。会社関係ではないですね。
場所はどこだろう」


普通の場所なら、まず警護は問題ない。
男性だけではなく、女性も2人いるからだ。
温泉やエステや葬式だろうが無理なく入り込める。


ただ、結婚式は別だ。
招待状が無ければ披露宴は難しい。
 

「真一、どうだ?」 
イヤホンマイクに叫ぶ。


「牧野様と関係ある人の結婚式…ちょっと待って!絞りこんでる!」 
カタカタカタカタ、キーボードを叩く音がする。


「今が10時なので遠方ではないはず。」
上野の妹、美鈴が考えこむ。


「あー、これかも!
高校の同級生の結婚式が青山である。
結婚式、12時から
披露宴、13時から」
 

「では今から美容室ですね。私が警護行きます!」
美鈴が飛び出して行った。 
  


「高校は英徳のか?」

「いや、県立高校の同級生だ」


「くそっ、まずいな
場所は!?」

「青山メープルの別館!」



聞くなり、尾上は西田に連絡を取り始めた。




“牧野つくし”警護チーム
怒濤の1日が始まった。




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