くそくそくそっ!


ヨーロッパの視察を終わらせて
28日の朝にはN.Yに帰れるはずだったのに
まさかのジェットの整備ミス!


結局29日の朝になっちまった!

1日でもお前に会えるのが延びたら辛い。



イライラして煙草を一晩で一箱吸った。
N.Yにきてから自然と吸うようになり
疲れた日は本数が増える。


重役専用のエレベーターを降りると
執務室へ駆け出した。
秘書達がギョッとしているが知るかよ!


誰か写真を盗ってねぇだろうな!

ホワイトハウス並のセキュリティにはしてるが
気が気じゃなかった。



バン!と乱暴に開け机に向かう。





…あった。



机の上に置かれた、A4の封筒。
俺へのプレゼント。


急いで座り、ペーパーナイフを取り出した。



また何か食べてるやつか?
こないだの顔のアップもドキッとした。
ベランダ?にいたパジャマ姿も良かったなぁ。



どんなあいつも可愛くてたまらなかった。


わくわくしながら開けると





すげぇ顔のあいつがいた。




いや、どんな顔も可愛いぜ?

俺の愛は変顔ぐらいじゃビクともしねぇ。




あいつはバス停にいた。
ちょっと遠くから撮っている写真のようだ。


隣には50代ぐらいの男がいて煙草を吸っている。
あいつは顔をしかめていた。
…思いきり。







…これは、何だ?

嫌がってる顔だよな。



まさかこのオヤジが何か?

頭にカッと血がのぼった。
ぶっ殺してやる!!



警視総監に連絡するか?
立ち上がろうとした時、ふと気付いた。




…もしかして煙草の煙か?

あいつは煙草が嫌いなのか?




ザッと血が引く。


…やべぇ。
俺も煙草くさいよな…

思わずスーツの袖の匂いを嗅ぐ。






内線で西田を呼んだ。



すぐにノックが聞こえる。

「入れ。」

「失礼します。」


「なぁ…俺は臭いと思うか?」
 

「…はい?」
 

「煙草臭いか?」



「…えー。
えー…そうですね。
吸わない方はすぐにわかるかもしれません。」


「だよなぁ…。」
ハァ~と下を向く。


「…何かありましたか?」
(牧野様絡みだと断言できますが。)



「…いや。何でもない。
もう煙草は用意しなくていい。」

「禁煙されるんですか?」

「…ああ。」


「わかりました。
そろそろ次の移動のお時間です。」



司は立ち上がり
ポケットの中と机の引き出しの中から煙草を取り出しゴミ箱へ全部捨てた。




ライターを西田に渡す。


「処分しろ。」

「はい。」





前を歩く上司を見ながら思う。

何度か禁煙をすすめたが全く聞かれなかった。
…あの人の効果はすごいな。

そんなに煙草を嫌がっている写真だったのか…?















「兄貴が誰に送ってるかは知らないけどさ。
初恋の相手の写真なんて純愛だね」

「兄貴も色んな仕事するよなぁ。
なぁ、イチにぃ。
今回の写真、ちょっと違って相手ウケるよね。
かなりレアじゃねぇ?」

「そうかぁ?
くしゃみを我慢してる顔が可愛いか?
お前のツボはわかんねーよ。」









つくしは知らないうちに
司の禁煙に一役買っていたのだった。



「…これ、匂いっていつ消えるんだ?」



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