カテゴリ: 屋鳥の愛

ゆっくりと目を開ける。いつもと違う匂いに気付いた。そしてここがどこだか思い出す。…あいつがいない。ベッドには俺だけだった。安物のベッドからは足がはみ出し、空気に触れて冷たくなっている。道明寺司にピンクの毛布(!)厚みのないスカスカな布団。スプリングが全く ...

クシュッ「…道明寺。」「………。」「ほら、やっぱり寒いんじゃん。」「…寒くねぇ。」「全く。痩せ我慢しちゃって。だから帰ればって言ったのにさ。」「俺は帰らねぇ。」背中を向けている司にゆっくりと近付いた。ピタリとくっつく。司が息を飲む音が聞こえた。「私のベッ ...

声を出したいのに、この男がキスで唇を塞ぐ。む、胸の上に手が!!しかもも、も、揉んでるー!!小さな胸はずっとコンプレックスだった。身体全体が薄っぺらいし…(野菜ばかり食べていたから?)こんな大きな手に包まれると、簡単に隠れてしまう。うわ。何て大事そうに触る ...

つくしは司を思い切り突き飛ばした。「うおっ!」ドン!と鈍い音がして、つくしもハッとなる。「あ、やだ、ごめんっ!」頭の後ろを擦りながら身体を起こした司は、まだほんのりと頬が赤い。「あ、いや大丈夫だ。」「良かった、ごめん。つい…」二人目が合うと、かかーっとつ ...

「ちょうど近くに居たんだ。」 後ろから、ゾクッとするほど艶のある声がした。わざと耳元で言われた気がするんだけど!「あ、そ、そうなんだね。」道明寺のコロンの香り。振り向かなくても存在を強く感じる。つくしはリビングとして使っている部屋に、司を通した。「適当に ...

「よく牧野様の参加を許されましたね。」「何だ?」「飲み会を潰されるかと思いました。」リムジンの中、司は書類を読むのを止めて秘書を見た。「仕事の付き合いってやつは俺にもわかる。それにあいつが道明寺で居心地良くなるなら文句はない。」 秘書は頷いた。「既に色ん ...

いつものように鍵を閉めて振り返った。階段を降りようと手すりを持った瞬間…「あれっ?」下に立っている長身の男を見つけた。私に気付き笑いながら手を軽く上げる。ふぁ〜!映画みたいだな。枯れ草ハイツのオンボロ手すりを持ちながら、つくしは階段を駆け下りた。「ええ? ...

「ねぇ、誰も居ないよ。店休日なんじゃない?」「いや、貸し切った。」 笑顔で言う男。掘りごたつの席は見渡す限りいっぱいあるけども…こ、ここを2人で!?「私たちだけ?」「おう。ほら、どこがいい?奥でいいか?」つくしは口が開いたままだった。司は恐ろしいぐらいご ...

「真剣だったな。何考えてた?」「へ?」「俺のことか?」「へ?えのきベーコン。」きょとんとした顔のつくしを余所に、周りのSP達が一斉に咳をしだした。「え、えのき?」素っ頓狂な司の声に、つくしもここがどこか思い出した。 「何でここに?ちょっと離れてよ!」「終わ ...

「司様よ!」つくしは同僚の囁き声を聞いて正面ドアに目を向けた。(つ、司様!?)同僚達に合わせ、慌てて立ち上がる。ガラス戸の向こうで黒くて大きな車が何台も停まり黒いスーツの男達が一斉に降りてくる。(ひぇ〜!映画みたい。)安全を確認したのだろう、リムジンのド ...

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