ギターのメンテナンスのお話 - にぽたん研究所

June 18, 2015

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少し前に Instagram にエレキギターのメンテナンスをした時の写真をアップしたのが原因かどうかはわからないけど、最近ギターを始めて間もない人などに「ギターのメンテナンスってどうすればいいのかよくわからないから教えて」などとたまに言われます。

それに加えて、ギターを弾かない人からも、興味本位で質問されることも以前からたまにあります。

ぶっちゃけ正しい方法みたいなものはよくわからなくて、長い間「自己流メンテ」をやりつつ、たまに機会があれば人のメンテを見たり、見知った方法を取り入れては自分で何度か繰り返していくうちに「自己流メンテ」が少しずつ改良されていってるので、ここ最近はどうやっているのかってのを書き残しておこうかなーとおもいました。

あと、ついでに、最近使ってるおすすめメンテ用品の紹介などもしたいとおもいます。
自分なんかので良かったら参考にしてください。

ペグのクリーニング



最近、ペグを巻くと、固いところと柔らかいところのムラがありチューニングが安定しないので、今日は思い切ってペグをクリーニングしようとおもいます。

のっけからなんですが、これは初めてやります
これまで自己流メンテで一度もやったことないやつを最初からぶっこんでみます。

ペグ


Gibson の Les Paul なので、俗に言う「クルーソン・ペグ」というやつです。
今からやるのは「クルーソン・ペグだから出来るメンテナンス」なので、ロトマチック・ペグにはこの方法は出来ないというか、やったらペグが使いものにならなくなるかも知れないので絶対に真似しないでください

ちなみに、ヘッド裏に刻印されたシリアルナンバーを見ると、このギターが 2005 年 7 月 11 日製で、その日 Gibson 社が生産したギターのうち 246 本目がこれだってことがわかります。
だから何だって話ですが、「もうすぐこの世に生まれて 10 周年なんだねー」なんつってだいぶキモい感じに話しかけたりしつつ、10 年で初のペグクリーニングを行ないます。

MADE IN JAPAN


ペグを外してみたら JAPAN という字が刻まれてました。なので、ゴトー製ですね。

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"GIBSON DELUX" の刻印がなくても良いというのなら、総取っ替えでもそんなに高くないですし、同寸のマグナムロックタイプのクルーソン・ペグという素敵な選択肢もあったりするので、ぶっちゃけ買い替えるのも手だとおもいますが、今回は一番コストがかからない「メンテする」という選択肢にしました。

どうやってメンテしようかと「クルーソンペグ クリーニング」で検索してみたら、ギター工房Eleven Guitars さんのブログに辿りついたので、完全にこの方法の受け売りを、つまり「超音波洗浄」をやろうとおもいます。

シチズン 超音波洗浄器 SW5800
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ペグ買い替えるより超音波洗浄機のほうが安い!
どうせ洗浄するなら、ブリッジやテイルピースなどの他の金属パーツなども、中に埃などがたまっていたりするのでこの際一緒に。

超音波洗浄する


ちなみに汚いやつをいっぱい洗うと洗浄液が汚れて、液の使い回しをしにくいので、ステンレスカップがあると便利です。
自分はお米用のステンレスカップを使いました。

18-8ステンレス お米の計量カップ 1合用
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ペグを洗浄したあとの洗浄液がこんな色に…。

汚れ

うえぇー、これは劣化したグリースと埃の色ですね…。

さて、金属パーツはこのあとしばらく乾燥させるので、ここからはフレットや指板やネックなどのメンテを行ないます。


フレットの研磨



これは 3, 4 年に一回程度やってます。
一応、今の現状はこんな感じ。

フレットと指板


だいぶ輝きを失なっています。
てか指板汚ねぇな…。手垢ベットリ…。

研磨に使うのはこちら。

FERNANDES Scratch Mender 946


FERNANDES Scratch Mender 946。要するに研磨剤です。
気をつけなくてはいけないのは、研磨剤をフレットに当てる際、研磨剤が指板に付着すると、指板も削れてしまうので、指板は正しくマスキングすべきです。
マスキングテープで全フレット覆うのが恐らく正しいのですが、それが面倒だったり、テープの糊残りが気になったりするので、個人的にはフレット磨きプレートをおすすめします。

KC フレット磨きプレート PFB-500
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プレートをこんな風にして、指板を保護します。

フレット磨きプレート

ちょっと隙間が出来るので、それはうまいこと磨く時に研磨剤が指板につかないように気を付けながら行ないます。

雑巾や使い古しのタオルなどに 946 を少量つけます。

布に少量つける


そして一心不乱に擦ります。

擦る


フレットがこんな風に削れて、布は一気に真っ黒になります。

真っ黒い


フレットだけ磨いた状態。だいぶ輝きを取り戻しました。
写真じゃわかりにくいけど…。

フレットだけ磨いた



指板の清掃



指板は弦の張り替え 2 回に一回ぐらいの割合でやっています。
弦は 2 週間に 1 回ぐらい張り替えているので、要するに月イチ程度のメンテです。

指板清掃には定番のレモンオイルが良いです。

レモンオイル


自分は楽器屋に立ち寄った時に置いてある一番安いやつをいつも買いますが、色々使った経験上ではレモンオイルはわりとどこのメーカーでも品質に大差ないとおもいます。

FERNANDES NATURAL LEMON OIL
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もっと粘度が高く保湿性の高いオレンジオイルなども人気があるみたいですが、汚れ落ちや仕上がりなど総合的に判断すると、個人的に「レモンオイル最強」とおもってます。

レモンオイルは楽器専用のポリッシングクロスなどに染み込ませます。

楽器掃除用クロス


乾いた雑巾でも別に良いとはおもうのですが、やっぱり目の細かい楽器掃除の専用クロスのほうが仕上りがキレイですし、傷もつきません。
木のパーツ部分の清掃に雑巾を使うのは愛がない感じもして、だいぶ気が引けます。
好きずきで良いとはおもいますが…。

たいして高くないものだし、大量に買って何度か使ってすぐ交換するみたいな感覚がいいんじゃないかなとおもいます。



さて、レモンオイルを染み込ませたクロスで丹念に全フレット間の指板を拭いて汚れを落とします。

拭く


指板全体を拭いたら、これだけの汚れが染み込んでました。
月イチでもこれだけ手垢などがついています。

汚れ


ちなみに、完全嫌煙環境の屋内利用でこれだけ汚れていますので、煙草を吸う方や、スモーカーがいる環境でギターを弾く方、野外での利用がある方は、おそらくもっと汚れているとおもいます。

とりあえず、レモンオイルを染みこませたクロスで全体的に指板を拭いただけで、こんなにもきれいになりました。

綺麗になった


指板だけじゃなく、レモンオイルは割と楽器全体に使えるので、ついでにボディも手垢などがついていたりするので、指板の清掃ついでに清掃しちゃいます。

ボディもレモンオイルで


さて、こんなに綺麗になった指板ですが、使いはじめて 10 年も経っていると、「レモンオイルでは落とせなくなった完全に染みついてしまった汚れなんかもあるんじゃないかな?」などと考えることが多く、劇的に綺麗にする方法がないのか、最近ネットで色々調べていました。そんな中、だいぶヤバそうなブツに遭遇したので、今回試してみようとおもいました。

それがこちら。
JJ's Gorgomyte です。

JJ's Gorgomyte


パッケージの段階でだいぶ怪しい雰囲気あります。
ェイェイズゴマイトってネーミングもなんか濁音多過ぎて、だいぶ強そうな感じします。



外側のパッケージを開封した時点でだいぶ脂くさいのですが、中にはさらに厚手のビニール袋に入れられた、ズッシリと脂の重さを感じる布が入っています。

ズッシリ


このビニールの段階でだいぶ脂くさいのですが、袋を開封し、だいぶ脂くさい脂の染み込んだ布を取り出します。
5 x 5cm ぐらいに切り取って、まず片面だけを使うそうで、もう片面は使わずに、使用後にまたこのだいぶ脂くさいビニールの中に入れて取っておくそうです。それが、どうも考えただけでもなんか微妙な感じがするので、切り取ったやつケチらないで表裏使ってしまうことにしました。

5 x 5cm ぐらいにカット


だいぶ脂くさいのを我慢しながら適当にカットしました。

拭く


だいぶ脂くさい布を手に持ち、ゴシゴシと軽い力で指板とフレット全体的に拭いていきました。
拭いた結果がこう。

黒過ぎ…


うっ…これは…かなりヤバイです…。

だいぶ脂くさいけど、ものすごい洗浄力です。
月イチのレモンオイル清掃をやっているのに、どこから出てきたんだこの汚れは…。
しかもこの汚れ落ちに驚愕していたらうっかりしてました。
両面使おうとしていたのにこの布の片面だけで完全に拭ききってしまいました
でもだいぶ脂くさいこいつをだいぶ脂くさいビニール袋に入れてとっておきたくないので、片面汚れてないまんま捨てました…。

ちなみに金メッキパーツはメッキが剥げるので使えないみたいで、金を溶かす何かが入っているんだーへーって感じで、そうじゃなければボディなどにも使えるらしいですが、ボディがだいぶ脂くさいのとか勘弁して欲しいので指板とフレットだけにしました。

拭いたあとの指板とフレットにはだいぶ脂くさい脂がギットリ状態で、汚れが浮いた状態なので、

コットンパフ


コットンパフで綺麗に拭き取ります。

真っ黒


フレット研磨後の鉄粉もかなり含んでるとはおもいますが、とにかくまっ黒。
JJ's Gorgomyte で拭いたあとの指板がこんな感じです。

ほんとに綺麗になった


いやー、だいぶ綺麗。

文句を言うとしたら、だいぶ脂くさいってことぐらいです。
コットンパフ 5、6 個使って、何度も何度もよく拭きとったのに、まだまだだいぶ脂くさいです。

ちょっと触ってみたらまだベトっとしててだいぶ脂くさいです。

だめだ…。
堪えられない…。

再度レモンオイル登場


だいぶ脂くさいままなのが許せなかったので、レモンオイルでもう一度磨きます。
いや、これ、そうしたほうがいいです。そうしないで、コットンで拭いただけで弦張るとか考えられないぐらいベトベトだしだいぶ脂くさいです。

超綺麗!


やっぱりレモンオイルで仕上げたほうが綺麗でいいですね。
写真わかりにくいけど。


ペグのクリーニングの続き



ペグ洗浄の後、完全に乾いたので、クリーニングの続きをやります。
洗ったペグ


グリスが流れ出てしまっているのでグリスアップします。
ギター工房Eleven Guitars さんのブログから引用すると
リチウム系のグリスを使用します。
劣化しにくい、耐熱性・耐水性の高い高級グリスを使用。
とのことで、「リチウム グリス」で検索したら
リチウムグリース

コイツが出てきました。まんまですね。高級…ではなくだいぶ安いやつですが…大丈夫でしょうか…。

リチウムグリース
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コイツを後ろのグリス穴からシューっと吹き付けます。

穴からシュー


そうそう、ギターのヘッドに取り付けてからシューってしないように気をつけてください。
隙間という隙間からグリスが出てきますので、ヘッドの木に染み込んでしまいそうです。

ちなみに、日頃のグリスアップは、練ってあるやつを使ってました。

練りグリス


今回のように洗浄とかしないぶんには、これを注入するだけでペグが安定したりします。
太さ的には 3 弦の切れ端などを利用して、これを盛り付けて穴から注入したりします。

YAMAHA スライドグリス SG4
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さて、グリスアップしたペグを取り付けます。

ペグ取り付け


クルーソン・ペグはブッシュがナット締めではなく差し込んであるだけなので、このネジ留めにだんだんゆるみが起きると一気にチューニングが不安定になります。ネジ頭をなめない程度に強めに締めて留めます。
ちなみにネジ穴のほうをなめて穴がゆるんだら木くずを固めてパテにして穴を埋めるなどする必要があります。


他の金属パーツのクリーニング



ペグの洗浄の時に一緒にブリッジとテイルピースも洗浄しましたが、こちらも乾燥がおわりました。

ブリッジとテイルピース


よく見ると表面がブツブツになってます。
錆のたぐいですかね…。

再び 946


これも適当に 946 で磨きます。

輝き増す


こんな感じに綺麗になりました。


弦張り



弦は 2 週間に 1 回ぐらい張り替えていますが、1、2 年に 1 回ぐらいネックの調整もしたりします。
今回は弦張りのタイミングで一緒にネック調整もします。

トラスロッドカバー


まずは弦を張る前に、トラスロッドカバーがあるタイプのギターの場合はあらかじめはずします。
張ったあとにはずすのでもいいですが、カバーやドライバーがちょっと弦に当たって弦が折れたり傷ついたりしやすいので、前にはずしておくほうが安全です。

弦を張ります。

弦を張る


こういうタイプのテイルピースの場合、テイルピースにあらかじめ弦を 6 本全部通しておいて、そのままカチャっとはめてすぐに張って、他の弦も適度にヘッド側に向けておいてテンションをかけておくことでテイルピースが落下してボディが傷ついたりしにくいので良いです。
ちなみにブリッジですが、Gibson の場合、幅が広くて、ピッチ調整ネジがブリッジの中を通っている Nashville と呼ばれるタイプと、幅が狭くて、ピッチ調整ネジがブリッジの上に乗っている (場合によってはネジの落下を防ぐワイヤーがついている) ABR-1 と呼ばれる 2 つのブリッジがあり、ギターに取り付ける向きが違います。
このギターのは Nashville で、写真のように Nashville はピッチ調整ネジのネジ頭をテイルピース側に、ABR-1 はピッチ調整ネジのネジ頭をリアピックアップ側にします。

ストリングワインダー


弦の巻き付けはストリングワインダーがないととにかく面倒です。ストリングワインダーがあるだけで超楽になるのに案外使ってない人が多い気がします。
頻繁に弦交換やメンテをする場合にはこれは必須アイテムです。



全部の弦を張ったら軽くチューニングをします。

軽くチューニング


どうせこのあと弦を伸ばすのでしっかりキッチリとチューニングする必要はないので、適度。
クリップチューナーとかあると楽です。エレキでもちゃんと使えます。
この写真のタイプのはだいぶ昔に買ったやつですが。

KORG AW-3G BK PitchHawk-G クリップチューナー
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そしてここからですが、最近これに出逢って、もうこれ無しでは生きていけないというぐらいライフチェンジングだったアイテムの登場です。

STRETCHA


STRETCHA です。

名前の通り、弦を伸ばす専用の道具です。
普通、弦を張ったら、チューニングを安定させるために、弦のあちこちを指などでつまんで、引っぱったり戻したりを行ない、弦を伸ばすとおもいます。
「弦を伸ばすと弦に良くない」という思想もありますが、一切伸ばしてない弦なんてピッキングだけでチューニングが狂うとおもいます。
でも、過度に弦を伸ばしたり伸ばし足りない場所と伸ばし過ぎの場所があったりしてムラがあったりするので、やっぱりしばらくの間安定しないし、時々引っ張りすぎて張ったばかりの弦を切ってしまったりして、なんか妙にブルーになったりします。
とはいえ、個人練習でも、スタジオ練習でも、ライブでも、レコーディングでも、チューニングが狂って良いシチュエーションなんてないはずなので、ちゃんといい感じで弦を伸ばすことが出来たらと誰もが考えるはず。

この STRETCHA は、めっちゃいい感じで弦全体をムラなく適度に伸ばしてくれるので、これを使うだけで、チューニングがほとんど狂わなくなるという優れものです。

まず、ピックアップの上あたりから、前側は下から弦をすくい、後ろ側は上から弦を押さえつけるように STRETCHA を通します。

上と下から挟む


見てわかるとおもいますが、この時点で下から持ち上げる力と上から押す力が拮抗していて、均等に引っ張られています。

そのまま上に引き上げすぎないようにしてネックの上までスルスルっと移動させ

そのままグイグイスライド


1 フレットあたりまでゆっくり移動させます。

ナットまで


それから逆方向に向けて戻し、スタート地点まで動かします。
これを何度か往復させます。
自分の場合はいつも 3 弦と 5 弦と 6 弦は伸びやすいので 3 往復他の弦は 2 往復させています。
それだけでほとんどチューニングが狂わなくなります。
これはマジで超おすすめです。




ネック調整



ネックが反っていないかどうかを確認して、反っていたら調整します。
自分は 1, 2 年に 1 回程度やります。

ネックの反りの確認は、目視だけでやったりするものではなく、6 弦と 1 弦を利用してやります。
状況的に写真に撮れなかったので完全に言葉だけの説明になりますが
  1. チューニングをあわせる
  2. 左手で 1 フレットと、右手で最終フレットを同時におさえる
  3. 押さえたままで 7、8 フレットあたりと弦の間の隙間を見て、指などで押したり浮かしたりして、弦の動く幅を見て、フレットと弦の隙間が葉書一枚分ぐらいになっているかどうかを確認する
という感じ。
葉書一枚分ぐらいであればちょうど良い、それ以上の隙間がある場合は「順反り (真ん中あたりがへこんでる)」、それ以下の隙間というか、弦とフレットが触れてしまっていたりするとかは「逆反り (真ん中あたりが出っぱってる)」です。

反りの状態を確認して、レンチを回して確認します。

「順反りの時は時計回りに回して締める」
「逆反りの時は反時計回りに回して緩める」
というのが鉄則です。

トラスロッドが、ギターのメーカーやタイプによって違います。
六角レンチのオスとメスが逆だったり、古いビンテージものだったりするとフロントピックアップ側からドライバーで回すタイプのものもあったりします。
このギターの場合はロッドがオスなので、8mm 径のメスのレンチ (パイプレンチ) などを使います。
普通、新品のギターを買ったらトラスロッド用のレンチがついてくるとおもいますが、中古だったりするとついていなかったりするのが普通かも知れません。



レンチを入れる前に弦を緩めます。

たるませる


回した時にレンチに弦が触れて傷ついたり折れ曲がったりするのを防ぐため、ナットにかからないぐらいにだるんだるんに弦を緩めてからレンチを挿し入れます。

ちなみに T 型の「ナットドライバー」などを使うと、L 型のレンチのように左右に振れないために、こんなだるんだるんに弦を緩めたりせず、弦を張ったままでトラスロッドが回せます。手間が惜しい人は買ったほうがいいとおもいます。
ロッドのオスメス、径などを調べた上で、お間違いのないように。

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とりあえず、自分はギターに付属のパイプレンチを使います。

反り調整


1/4 回転とか、1/8 回転とかずつ回して、また弦をピンと張りチューニングをして高さを確認してというのを何度か繰り返して反りを直します。

この反りの確認と調整を 6 弦と 1 弦で行ないます。6 弦と 1 弦とで、7、8 フレットあたりの隙間が全然違う!ということがある場合、ネックの木全体にヒネりが出来てしまって歪んでいます。
Gibson の Les Paul の場合はネックが交換出来ないの、リペアショップなどに修理依頼をするか買い替えるしか選択肢がありません。
ネックが交換出来るタイプのギターの場合は交換するのが一番手軽でしょう。


弦高調整



これはネックの反りを直したら必ずやったほうが良いとおもいます。

弦の高さの確認はストリング・アクション・ルーラーとかフリッツ・ルーラーなどを使うのが一般的で、簡単だとおもいます。



ですが、正直言うとべつに定規でいいんじゃね?っておもってる派なので、いつも定規でやってます。

弦高調整


自分の場合は、最終フレットでフレットと弦までの隙間を見て、6 弦が 2.0mm、1 弦が 1.5mm ぐらいの高さになるように調整しています。ここらへんは好みなので正解がよくわかりません。自分好みの高さをみつけてみると良いとおもいます。

レスポースの場合サムナットで弦高を調整しますが、サムナットは時計回りに回転させると弦高が下がります。


オクターブ調整



これもネックの反りや弦高の調整をしたら、サドルとナットの距離が変わるので必ず行なう必要があります。

オクターブ調整


ちゃんとチューニングメーターに繋ぎ、12 フレットハーモニクスと、12 フレットを押さえた音との差を比べます。
12 フレットハーモニクスできっちりチューニングをした状態で 12 フレットを押さえた音をチューニングメーターではかります。
フレットを押さえたほうの音が高い場合、ナットから 12 フレットまでの距離より 12 フレットからサドルまでの距離のほうが短かいということになるので、ピッチ調整ネジを回し、サドルをテール側に動かして距離を伸ばします。
逆にフレットを押さえたほうの音が低い場合、ナットから 12 フレットまでの距離より 12 フレットからサドルまでの距離のほうが長いということになるので、ピッチ調整ネジを回してサドルをヘッド側に動かして距離を縮めます。

ちなみにフレットを押さえる時にあまりに力いっぱい押さえるとテンションが強くなりすぎて押さえた音が無駄に高くなりますので、だいたいいつも押さえている時と同じぐらいの力加減で押さえるのが重要です。案外難しいですが。

全ての弦でオクターブの調整をしたら、ギターのメンテナンスが一通り完了となります。


まとめ



各メンテナンス作業ごとにどれぐらいの頻度でやるかですが、全てを弦交換のたびに毎回毎回やるのはなかなか骨が折れますので、とりあえず私の頻度と同じぐらいでそんなに問題にはならないとおもいます。
やる人はもっとやってるしやってない人は全然やってないから、こればっかりは正解なんてないとおもうのですが、時間をかけて一生懸命メンテナンスをしてあげることによって愛着もより湧いてくるし、何よりも "持ち" がよくなりますし、なによりも弾きやすくなります。

とりあえず、今回のメンテを終えたギターの全体像です。

全体像


ああ、before を撮っておけばよかった
まぁ、この距離感だとあんまりわからないかな…。
とりあえずこのギターは 10 年選手でかなり酷使している割に、綺麗で元気に頑張ってくれています。

今回色々と秘密兵器を利用して、指板やフレットをきれいにしたので、その部分に寄ってみるとこんな感じです。

新品のようなフィーリング


これぐらいキレイになると、まるで新品のギターを弾いているようなフィーリングになります。

ギターはたぶんひどい壊れかたをしない限り、ちゃんとメンテナンスをすれば半世紀以上は使い続けられるとおもいますので、「自分にとって最高の一本」に巡り会えたら、日頃からこのぐらいの手間は惜しまずに、長く弾き続けることをおすすめします。

かつて、当時の「最高の一本」を雑に扱ったせいで駄目にしてしまった経験があるぶん、今の一本は面倒くさがらずに大切に扱うようにしています。

人それぞれのメンテナンス方法があるとおもいますが、どうやったらいいのかがまったくわからなかったという方は是非参考にしてみてください。

また、ギターを弾かない人から見ると、ギターを弾いてる人が (人によっては) これだけ手間暇をかけて使っているということを、それなりにお楽しみいただけたのではないかとおもいます。


「最近ギターをぞんざいに扱ってるなー」なんて感じている方は、さっそく今夜、久々にギターの弦をプチンと切るところから、メンテナンスをはじめてみてはいかがでしょうか。



nipotan at 17:22 | Comments(1) | TrackBack(0)
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Comments

1. Posted by g   June 10, 2016 22:41
だいぶ脂臭いで爆笑しましたw

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