Liteの日本ロッカビリー研究所 〜日本のロカビリー・バンド音源紹介ブログ〜

私(Lite)が長年集めてきた古い日本のロッカビリーのレコードを紹介します。ここで言う「ロッカビリー」とはロカビリーのみならず、ロックンロール/オールディーズ/ガールズ・グループ/ドゥワップ/ネオロカ/テッズ/R&B/ロックンロール・アイドル歌謡なども含みます。昔(80年代)はまだ細かくジャンル分けされておらず、その辺のものは総てひっくるめて「ロカビリー」や「フィフティーズ」と呼ばれていました。現在はジャンルの細分化が進み、「ROCKABILLY」と言う言葉が差す音楽は、かなり限定的になりましたので、ここでは「ロッカビリー」と表記し、「ROCKABILLY」とは区別させて頂く事にしました。また、最近のロッカビリーバンドの音源はほとんど買っていない為、ここで紹介する作品のほとんどが70~90年代半ばのものになります。ですから、リアルタイム情報としては皆無に等しいと思いますが、過去の資料として楽しんで頂ければ嬉しいです☆ ■<お知らせ> ★マークの評価方式を導入しました。あくまで採点は、「ロッカビリー」の視点から見た、当研究所の独断と偏見によるものです。 ●作詞→技術的な書き方も重要ですが、そのアーティストらしさが出ていれば高得点。 ●作曲→ロッカビリーとして良いか悪いか。カバーは基本的に星一つ。 ●歌唱→技術面も重要視していますが、それだけでなく、ストイックでロッカビリーとしてカッコ良ければ高得点。上手いだけで淡々とした無難なものより、多少下手でも誰が歌っているかが一発で分かるような、個性や味や存在感があれば高得点。 ●編曲→一般的なアレンジではなく、ロッカビリー的に。 ●技術→演奏の全体的な演奏力。例えば、ギターだけズバ抜けて上手くてもリズム隊がダメなら低評価。 ●容姿→見た目+ファッション+コンセプト。ジャケットにアーティスト写真が掲載されていない場合は「-」で表記。 ●総合→全部ひっくるめてのそのレコードへの評価。

2010年07月

ザ・ロッカーズ6

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■「バーストシティ(爆烈都市)/サウンド・トラック/LP・CD/82年リリース」



●作詞 ★★★★★
●作曲 ★★★★★
●歌唱 ★★★★☆
●編曲 ★★★★★
●技術 ★★★★★
●容姿 ★★★★★
●総合 ★★★★★




ザ・ロッカーズ参加の映画「バーストシティ(爆烈都市)」のサウンド・トラック・アルバム(写真下)です。日本のカルト・ロックンロール・ムービーとして、昔流行りました。



ザ・ロッカーズ名義では、「シャープシューズでケリ上げろ!」、「プアボーイ」、「マイトガイ」の4曲、陣内孝則名義の「視界ゼロの女」を収録。




特筆すべきは、劇中に出てくるバンド「バトルロッカーズ」による曲。

スピーディーでエッジの効いた「セルナンバー8(第8病棟)」、ミディアム・テンポの「ワイルド・スーパーマーケット」、ノリの良い「バチラス・ボンブ(細菌爆弾)」など、初期サイコビリーにも通じるような、アグレッシブなロックンロール・ナンバーが多いです。そして、バトルロッカーズの正体は「ザ・ロッカーズ+ザ・ルースターズ」の混成。めんたいロックの屈強2バンドが合体したのですから、そりゃ、凄い内容なはずです。




このサントラ盤からは、陣内孝則さんの「視界ゼロの女」(写真中)がシングル・カット。B面はバトルロッカーズの「セルナンバー8(第8病棟)」。強烈!





私はダビングしたビデオを持っていますが、確かこの映画はDVD化してますから、レンタルで借りてみてはどうでしょう?ライブ・シーンは圧巻ですよ。そしてこの映画のパンフレット(写真上)には、レアな写真が満載で、それを見てるだけで楽しいです。




それと、90年代のガールズ・バンド「ゴーバンズ」はザ・ロッカーズの大ファンで、バンド名は「バチラス・ボンブ(細菌爆弾)」の歌詞の中の「LET THEM GO BANG!」から取ったそうです。それを聞いて、何故か急にゴーバンズに親近感が湧きました。




なんだかんだで、今週はザ・ロッカーズ特集になってしまいました。ロッカーズの紹介はこれで全部です!





ザ・ロッカーズ5

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■「LIP SERVICE/TH eROCKERS/CD/91年リリース」




●作詞 ★★★★☆
●作曲 ★★★★☆
●歌唱 ★★★★☆
●編曲 ★★★★☆
●技術 ★★★★★
●容姿 ★★★★★
●総合 ★★★★☆





ザ・ロッカーズの再結成ライブの模様を収めたアルバムです。



解散から約10年後に、突然の再結成。当時新宿にあった大きめで、とても綺麗なホール「NISSIN パワーステーション」でのライブの模様です。確か、再結成単独ライブはこの一回のみだったと思います。


私もワクワクしながら観に行きましたよ。会場には、革ジャン系のパンク・ロッカー、ブラックキャッツみたいなリーゼント、サイコビリーの人も見受けられました。ライブが始まると、皆が一斉に前に押し寄せて、一曲目からグチャグチャ状態だったのを覚えています。



とにかく、陣内さんのステージングが凄くて、飛んだり跳ねたりと、魅せてくれました。あれだけ動けるボーカリストも珍しいです!私は今まで色んなライブに、数えきれないくらい行きましたが、ボーカリスト部門では、陣内さんが"マイ・ベスト・ライブ・パフォーマンス賞"です。




この作品の内容は、ファン歓喜なベスト・オブ・ベスト的な選曲の全19曲で、ライブに於けるザ・ロッカーズのロックンロールのカッコ良さを体感出来ます。ここで初めて音源化された「可愛いアノ娘」は、昔からロッカーズが演奏していたナンバーで、これも「山部善次郎」さんの曲です。この再結成ライブでは、歌詞が若干簡略化されています。また、ライブ途中に入ったMCは大幅にカット。。。



このライブの映像は、ビデオ「13×7」(写真下)としてリリースされています。全13曲と、収録曲数はCDより少ないですが、そのステージングを観てみたい方は探して見て下さいね!




この再結成時には、ザ・ロッカーズとして、テレビ番組に何度か出演されていました。なんか再結成に力が入ってるし、ひょっとしたらニューアルバムのリリースもあるのか??なんて思いましたが、実現しませんでしたね。。。


本当にカッコイイバンドでした。

ザ・ロッカーズ4

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■「HANKY PANKY/TH eROCKERS/LP・CD/81年リリース」




●作詞 ★★★★☆
●作曲 -
●歌唱 ★★★★☆
●編曲 ★★★★☆
●技術 ★★★★★
●容姿 ★★★★★
●総合 ★★★★☆




ザ・ロッカーズの四枚目のアルバムは、全曲、ロカビリー、ロックンロール、オールディーズのカバー(歌詞は日本語)で構成されています。




A面は"ロックンロール・サイド"と称して、エルビスの「冷たくしないで」、ジーン・ビンセントの「ブルージーンバップ」、ファッツ・ドミノ~ジェリーリールイス~リトル・リチャードの曲を繋げた「ドライビンナイトメドレー」、ジーン・ビンセントの曲を繋げた「ムーディナイトメドレー」など、ノリの良いロッカビリー・ナンバーで埋め尽くされています。




B面は"ポップスサイド"で、ポールアンカの「クレイジーラブ」、ロイ・オービソンの「プリティウーマン」などの、比較的ユルいナンバーを収録。




写真下はプロモーション用シングル「冷たくしないで」。B面は「クレイジーラブ」です。マンガ家の小林よしのりさんや、内田裕也さんが応援・絶賛のコメントを寄せています。



メンバー脱退により、これがラスト・アルバムとなってしまいました。ザ・ロッカーズのヒストリー的なものは、「アメージング・グレイス/著・陣内孝則」という本に詳しく書いてあります。また、青春映画チックにおもしろおかしくし過ぎてしまった感がありますが、日本映画「ロッカーズ」も伝記的な内容ですので、ぜひどうぞ!



このアルバムは、CD化されてるのを知らずにずっとアナログで聴いていました。やっぱりCDの方がめんどくさくないから良いですね。


ザ・ロッカーズ3

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■「SHAKIN'/TH eROCKERS/LP・CD/81年リリース」




●作詞 ★★★★☆
●作曲 ★★★★★
●歌唱 ★★★★☆
●編曲 ★★★★★
●技術 ★★★★★
●容姿 ★★★★★
●総合 ★★★★★




ザ・ロッカーズのサード・アルバムです。かなりロカビリー色も強まって、ロッカビリー・ファンとっては一番良いアルバムなのではないでしょうか?でも、ジャケットが。。。それとも何か意味があるのでしょうか?




軽いタッチなロカビリーの「グロリア」、ラモーンズ的ロックンロールな「ジャッキー」、ちょっぴりモンドな「ハリケーン娘」、ロバート・ゴードン顔負けな「パートタイムロッカー~ブラックスラックス」、絶品バラード「プアボーイ」、そして、彼等の代表曲「涙のモーターウェイ」など、ロッカビリーな曲の玉手箱的な内容です。





以前紹介した「涙のモーターウェイ」のシングルですが、役者で売れて一流芸能人の仲間入りをしてからの、「陣内孝則」名義でもシングルがリリースされています(写真下)。こちらのバージョンはバンド・サウンドではなく、万人受けする歌謡曲的なアレンジですが、曲自体が良いせいか、胸にジーンときます。陣内さん本人にとっても、きっと大切な曲なのでしょうね。



約一年間で三枚のオリジナル・アルバムをリリースしていますが、これはかなりツラい作業だったと思われます。こんなに頑張ったのに、ザ・ロッカーズはあまり売れませんでした。。。


ザ・ロッカーズ2

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■「COME ON/TH eROCKERS/LP・CD/81年リリース」




●作詞 ★★★★☆
●作曲 ★★★★☆
●歌唱 ★★★★☆
●編曲 ★★★★☆
●技術 ★★★★★
●容姿 ★★★★★
●総合 ★★★★☆





ザ・ロッカーズのセカンド・アルバムです。前作がハード過ぎて売れなかった為か、ギターの音や曲調がだいぶ聴き易くなっています。ジャケット写真の不健康具合もイイ感じですね!




ノリの良いロックンロール・ナンバーの「パッパ ドゥ」「ロックンロール・レコード」「恋はプラスティックカード」、ポップでキャッチーなメロディの「TVエンジェル」や「カモン レッツゴー」、バディホリー・ビートの「プライベートタイム」、濃厚なバラード「キス ユー」など、名曲揃い。




写真下はこのアルバムからのシングル・カットの「プライベート タイム」。B面は名曲「シャープ・シューズでケリ上げろ!」。流石、後に役者として大活躍するだけあって、ジャケット写真が男前ですね。アップでも全然大丈夫!このシングルに思うのは、A面は「カモン レッツゴー」にした方が、セールス的には良かったのかも?という事です。。。




昔、ロッカーズがテレビ番組に出演した時のビデオを見たのですが、インタビュアーからの「今したい事は何?」と言う質問に対して、若き日のホッソリした陣内さんは「今やりたい事って言ったら"セックス"」と答えていました。なかなかの男性ホルモン分泌量で、反抗的な態度がイカしてましたよ!



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