尋ね人のビラを片手に夜の街を彷徨う梢(木村さやか)。彼女に話し掛けて来た男は実は「海の底」と呼ぶコンテナに少女を閉じこめ、快楽と苦痛の中で死んでいく姿を写真に撮っている殺人鬼だった。やがて梢に誘われた同級生の和美も犠牲になり、いよいよ梢にもその時が迫るが…。デビュー以来、徐々に静かな狂気を描くようになる佐藤寿保のなかでも、初期の血とバイオレンスがもっとも鮮烈に出た作品。コンテナという密室で暮らす主人公の、日常世界から隔離されたかのような無機的な生活感など魅力的なその猟奇性は群を抜いており、映像表現はインパクトを与える。まさに「センス・オブ・バイオレンス」とでも言うべき傑作。

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