術が効いてくると妖怪はうめき声をあげる。
とほうもない体重がいまは重荷だ。
それでもよろよろと君にむかってくるが、君はひょいとよけて奥の扉へむかう。
(´・ω・`)b
扉を抜けて少し先に進むと、通路は螺旋階段に突き当たる。
これを登ると砦の塔の中に入り込める。
登った先は小さな踊り場で、左右に扉がついている。
思い出したが、ここは真ん中の部屋を抜けてきたときと同じ場所だ。
前回はここで左を選択し、宝箱の罠のある部屋を抜けてガンジールート。
あらためて左の扉を選んでガンジーとバンジーする理由は何もないので
ノータイムで右の扉へ。
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扉は立て付けが悪かったが、力任せに押すと開くことができた。
部屋の中にはテーブルと椅子、棚、そして獣の頭を台座に取り付けたものが
いくつも壁にかかっている。
床には毛足の長いふかふかの敷物。
それなりにちゃんした部屋で、誰かの住まいのようにも思える。
だしぬけに、壁にかけられた獣の頭のひとつがくるりと振り向いたかと思うと
こちらを見て吠えだした。犬の一種らしいが、大きな声で吠える。
あきらかに君と、声の届く範囲にいる仲間に警告を発したのだ。
まさかこの床のふかふかの敷物も・・・と俺が思ったのとほぼ同時に
敷物の一部が床から持ち上がって俺の横っ面をひっぱたいた。
ひっぱたかれた勢いで振り返ると、ちょうど椅子のひとつがゆっくりと
長身の男に姿を変えていくところが目に入った。
誰か助けてくれ。