レストランの入り口からは焼きたてのパンのうまそうな匂いが漂っている。
だが、今日の目的はそれじゃない。
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「何にするね?パンとワインは、金貨3枚。それともーーー」
“い、いつもの!”
食い気味に回答する俺。
おかみは俺から金貨5枚を受け取ると、にっこり笑って俺の耳元で囁いた。
「トイレの床の羽目板を外すんだよ。今日は縄ばしごを出してあるからね。
それを使って下りるのさ」
下りる・・・どこへ?
「どこって、そこがレベル2の迷宮さ。行きたかったんじゃないのかい?」
ま
さ
か
の
展
開
キタ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━!!
「おちつけ」
すまん、予想していたものとはだいぶ違う内容だったので少々興奮してしまった。
いやー、とうとう見つけたぞ、レベル2迷宮!
「まったく、なんで皆あんなところへ行きたがるのかねぇ。汚くてそのうえに化け物も出るんだよ。
まぁそのおかげでこっちは商売になってるんだけどね」
とうとう見つけたぞ、レベル2迷宮!(←聞いてない)
「縄ばしごはあんたたちが下へ下りたら、上げちまうからね。
いつまでも羽目板をはずしたままにしとけないからね」