2005年03月02日

第2部開始にあたり

全4巻中、もっとも難しいと噂の第2巻「城砦都市カーレ」。
恐らく、俺はこれまで以上に死にまくることになると思う。

ですので、やり直すときは第2巻のはじめからやり直すと
ここで宣言しておきます。

死んだときにやり直す場合の初期状態は以下のとおり。

■ステータス------------------------------------------

技量ポイント 10
体力ポイント 20
運勢ポイント  8 (←第1巻クリア時に+1された)

所持金 24 (+金貨10枚相当の宝石2つ)
食料 0

■所持品----------------------------------------------

蜜蝋、竹笛、薬草、牢獄の鍵(206)、銀の鍵(111)、
ジャイアントの歯5本、初期装備の剣、滝の通行証、
グランドレイガーに貰った剣、カーレ南門の鍵(12)、
リンゴ(食事の時に食べると体力回復値が2倍)

------------------------------------------------------


というわけで、引き続き第2部も宜しくお願い致します。



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Posted by nirva7 at 01:23Comments(0)TrackBack(1)

第66話:無法の街

眼下に広がるシャムタンティの丘のふもとには、城砦で囲まれ、
雄大なジャバジ河で見事に二分された街が見える。
「罠の待ち受ける港町」とも呼ばれる城砦都市・カーレだ。


元々は、すぐそばのラムール湖と、カクハバードの海を行き来する
漁船を狙って待ち伏せする海賊の居留地がその発祥だったらしい。
居留地が村に、村が街にと変化するにつれ、ろくでなしどもの巣窟として
定着していったと言われている。全国から札付きのワルが(以下略)

で、そういった状況から身を守るため、カーレの住人達は街の至る所に
数々の罠を作り上げたらしい。
そんな余裕があったら、さっさと引っ越せばいいのにな。
漫画でよくある「優等生と不良が同じ高校に通う」設定並に無理が無いか?


俺はなぜそんな危険な街にわざわざ向かうのかって?
この旅の目的である、冠を奪った魔王マンパンが住む砦に向かう
ためには、どうしてもジャバジ河を越えていく必要があるのだ。
そして、唯一それが可能なのが、このカーレってワケだ。

カーレとその外の世界はふたつの門でつながれている。
俺の目の前、シャムタンティの丘のふもとにそびえ立つ南門、そして
マンパン砦への通り道となる不毛の地バクランドに面した北門だ。


俺は、スヴィンの酋長に貰った南門の鍵を荷物袋から取り出した。



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第67話:いきなりの洗礼

そっと鍵を鍵穴に差し込むと、カチリと音がして扉が開く。
用心して中をのぞいたが誰もいないので、急いで滑り込み扉を閉める。

しかし、こんなに簡単でいいのかね。
普通はライガ・フウガみたいな門番がいるもんじゃないのか?
まぁ実際そんなものに出てこられてもそれはそれで困るわけだが。


街の中は奇妙なくらいに静まりかえっている。
周りを見渡すと、すぐそばに小屋が建っているのが目に入った。
格子窓から中を覗いてみると、そこには入浴中の美女が(*´Д`)ハァハァ
老人が一人でベンチに座っている。

「よぉ、爺さん。ここで何してるんだい?」
呼びかけても返事はない。見ると、扉には鍵がささったままだ。
鍵を回すとカチリと音がして鍵が開いた。

中に入り、扉を閉めた途端、不吉な音とともに再び鍵がかかる。
いきなり囚われの身になる俺。

まぁ別にいいさ。俺にはアバカ・・・もとい、「DOP」の呪文がある。
まずは爺さんと話をしてみよう。



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第68話:開門の呪文

薄汚いローブをまとった老人は、立ち上がると右手を差し出してきた。
一瞬、伝染病を移されるとも思ったが(←完全にトラウマな(笑)
ただの挨拶のつもりのようなので、恐る恐る握り返す。

「お前さんは魔法使いだろう?わしにはわかる。わしもこうなる前は
そうじゃった。シャンカー鉱山のオーガにこのザマにされるまではな」
そうつぶやくと、左腕の付け根のあたりを軽くさすった。

視線を移すと、左の袖がだらんと垂れ下がっているのに気が付いた。
どうやら左腕が無いようだ。左腕で良かったな。無いのが右腕だったら
インドでは生きていけないところだぞ(←そういう問題ではない)

自分がシャンカー鉱山のオーガを倒した事を告げると、
老人は大きく目を見開き、こんな話をしてくれた。

北門は、バクランドからの攻撃に備えて、魔法の力で閉じられていること。
カーレ第一の権力者だけが、その呪文のすべてを知っていること。
他の四人の権力者たちも、全部で四行の呪文の一行ずつを知っていること。

まさか「カーレ四天王」とか呼ばれちゃったりしてる?とか思ったりしたが、
とりあえず黙って続きを聞くことにする。


その権力者たちについては、老人は何もしらなかった。
ただ、そのうちの一人は学者らしい、と聞いたことがあると言った。

この小屋について尋ねると、俺がこの街の敵ではないことさえはっきりすれば
一日かそこらで解放されると教えてくれた。一日こんなとこにいろってのか?
冗談じゃない。とっとと呪文でここを出る事にする。

「DOP」で扉を開けると、老人は礼を言って出て行った。
爺さん、あんたも魔法使いならこのぐらい楽勝だろうに・・・俺、騙された?



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Posted by nirva7 at 04:17Comments(0)TrackBack(0)

第69話:方向音痴

牢(?)を出て歩いていると、三叉路に出た。
今いる場所は街の外れで、街の中心に向かって小屋が点在している。

左の道では、みすぼらしい少年の一団が荷物を背負って歩いている。
真ん中の道は街の中心に通じている本道。
右の道では、老人が小屋に入っていくところが見える。
で、どちらに行きますか、との事。

知るか。


なんつーか、コンピュータRPGでもそうなんだけど、俺は大きい街が
苦手なんだよな。なぜかというと、俺は極度の方向音痴だからだ。
ぐるぐる回っているうちに、自分がどこにいて、どこに向かっているかが
さっぱりわからなくなってしまう。文字だけのゲームブックなら尚更だ。
そのくせ、行ってない場所があると気になるタチだから始末に負えない。

まぁそれは置いといて、今は進路を選択しなくてはならない。
うおぉ〜勘を働かせるんだ・・・はっちゃけはっちゃけ〜


せっかくだから、俺は右の道を選ぶぜ! (C)コンバット越前



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第70話:魔法の鎖

三叉路を右に進み、老人が入っていった小屋の前に立つ。

扉には「鎖職人」と書かれた札がかかっている。
その対面の小屋から流れてくる何やら旨そうな匂いが気になったが、
まずはこの小屋から調べてみよう。

小屋の中はいろんな太さや長さの鎖が至る所にぶらさがっている。
当の鎖職人らしき人物はいないが、よく見ると裏口の扉が開いている。
今の隙に盗んじまうって選択肢もあるんだが、まずは話をしてみよう。

「誰かいるかい?」
しばらく待つと、裏口の扉からしゃがれ声の男が顔を出した。
スヴィンだ。トレパーニ村の出身なんだろうな。

適当なサイズの鎖を掴んで値段を聞いてみると、金貨5枚だと言う。
ずいぶん吹っかけられたもんだと思ったが、よくよく聞いてみると、
これらの鎖には魔法がかかっており、戦闘で弱った敵に投げつけると
かってに縛り上げてくれるらしい。ただし、一回こっきりで無くなる。

「値切る」「職人を倒して奪う」という選択肢もあるにはあったんだが、
値打ちもんだし、まぁここは素直に支払っておいてやる事にした。

金貨5枚を払い、鎖を受け取って小屋を出る。
今度は対面の小屋に行ってみよう。



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Posted by nirva7 at 21:40Comments(0)TrackBack(0)

第71話:宇宙人?

対面の小屋の扉に手をかける。鍵はかかってない。

「邪魔してもいいかい?」
一応、人の家だからな。一声かけるってのが礼儀ってもんだ。
(さっきの鎖屋のときは?という突っ込みは無しの方向で)

「お入りなさい。でも扉を開けるときは注意して下さいよ」
そっと扉を開けると、上から液体が一滴落ちてきたので慌てて後ずさる。
まぁ選択肢が出てきたから怪しいとは思ったよ。黒板消しでは無かったようだが。

液体にも驚いたが、中に入って声の主を見て更に驚くことになった。
人間の体に、タコの足みたいに触手が生えたゼリー状の顔が乗っている。
・・・正直、キモイ。こんなのにイラスト付けるなよ>作者


部屋の片隅の暖炉には火が灯され、その上で大鍋がぐつぐつ煮立っている。
旨そうな匂いの元はこれらしい。主人の顔を見て一気に食欲はなくなったが。
ふとテーブルの下に目をやると、いかにもって感じの巻物や鏡が入った箱がある。

そんな俺の様子に気づいてか、化け物主人は俺を不審がっているようだ。
まぁお前の不審さに比べたら、俺なんて可愛いもんだがな。

「え〜と、食料を仕入れたいんだが・・・」
ここはとりあえず誤魔化しておこう。



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2005年03月03日

第72話:怪しげな液体

「うちは料理屋だ。腹が減っているならここで食っていけ」
化け物はくぐもった声でそう言った。

テーブルの下の品が気になって仕方がない俺は、とりあえず席に着く。
代金の金貨5枚を支払うと、俺の目の前に料理が並べられた。
恐る恐る食ってみると・・・意外や意外、料理はまったりとしてコクがあり、
それでいてしつこくなく、さりとて旨からず(←結局不味いんじゃねぇか)

それもこれも、この化け物がずっとこちらを見ているからだ。
こんな化け物の顔を見ながらでは、どんな旨いものも不味く感じるわ。
そう思ったものの、さすがに顔には出せない。俺は無理に笑顔を作った。

すると、気を良くしたのか奥から飲み物を出してきた。
サービスだと言ってテーブルに置かれたコップには、見るからに怪しげな
液体が波打っている。これを飲めってのか。もしかして俺を試してるのか?


ここで妙案を思いつく。
飲み物を口に運ぶフリをしながら化け物の様子を伺う。
・・・こちらを見ていない。チャンスだ。

俺は手を滑らせたフリをして、その液体を床にぶちまける。
化け物はそれを見て、慌てて店の奥へモップを取りに行った。
その隙にテーブルの下の箱を引っ張り出して中身を確認する。
裏が金張りになった鏡、意味不明な文字が書かれた羊皮紙、
そして金貨が2枚。使えそうなものはこれぐらいだろう。

それらを素早く荷物袋に納めると、俺は店を飛び出した。
あばよ、化け物。



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第73話:祭り

どこかからざわめきが聞こえてくる。
俺が歩いている道の前方で何かの市が立っているようだ。
当然そっちに向かう。

やがて、色とりどりの旗とテントが並んだ場所にたどり着く。
楽しそうな祭りが開かれている。ちょっと覗いていこう。


陽気なジグに乗って踊る踊り手、ドワーフが操るクマのダンスなど、
楽しげな雰囲気の中に、少し異質な催し物が開かれていた。
祭会場の中心にリングが設けられ、そこで挑戦者を募っているのだ。
そして、リングの周りにはその戦いに金を賭ける観客が群がっている。

俺はそのリングに向かった。
今まさに、オーガとバーバリアンの戦いが始まるところのようだ。
チャンピオンに勝てば金貨15枚が貰えるらしい。賭けをして儲けるという
方法もあるが、俺はむしろ、そのリングに登ってやろうかと考えていた。
そういう意味でも、二人の戦いには注目しておこう。


オーガとバーバリアン、逞しい体をむき出しにして激しくぶつかりあう二人。
ああ・・・ KO・U・HU・N☆ (←パクリな上に方向性違う)



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2005年03月04日

第74話:チャンピオン

ゴングとともに、オーガとバーバリアンが激しく求め合うぶつかりあう。

現チャンピオンのオーガと、挑戦者のバーバリアンの試合は終始、
オーガのペースで進み、結局そのままオーガの勝利で幕を閉じた。

「勝者、チャンピオン!」

レフェリー役の男が声を上げる。会場にどっと歓声が沸き上がる。
そしてまた、次の挑戦者を募集するためのアナウンスが始まった。

勝てない相手では無い。そう判断した俺は、リングに上がる事を告げる。
観衆の視線が俺に集中する。悪くない気分だ。


準備を整え、リングに上がる。
オーガはさっきの戦いで多少は疲れているはずだ。
その点も俺に有利に働くだろう。

と思っていたら、おかしな光景が目に映った。
リングサイドでは、オーガが仲間から回復の呪文を受けているではないか。
そんな説明は受けていないが、レフェリー役の男も見て見ぬふりを決め込んでいる。

そうか、これは完全に出来レースってわけか。
まぁいい。そのぐらいのハンディはくれてやるさ。


「ヴィック、ヴィックじゃないか」
俺の後ろの方で声が聞こえる。グランドレイガーに紹介を受けた男の名じゃないか。
振り返り、それらしき男に、自分がグランドレイガーの知り合いである事を告げた。
ヴィックはにやりと笑い、試合が終わったら話をしようと言うと、観客席に座った。

そして、戦いのゴングが鳴った。



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第75話:長老ロータグ

オーガは俺の前にあっけなく崩れ落ちた。
2発ほど攻撃を食らったがどうって事はない。
それよりも、ヴィックの事が気になっていた。

係員から金貨15枚を受け取る。
引き続きチャンピオンとして戦いをするよう頼まれるが、
そんな暇はないので断ると、俺はヴィックの元へ駆け寄った。

二人でしばし話をする。
俺は、グランドレイガーとの関係や、この旅の目的などを話した。
北門を開けるための呪文について何か知っているか尋ねると、
ヴィックは、呪文を知っている人がどこにいるかを教えてくれた。
グランドレイガーの言うとおり、こいつは使える男のようだ。

その後、ヴィックと一旦別れ、街の探索を続ける事にする。
早速、ヴィックが教えてくれた建物へと向かう。


しばらく行くと、石とモルタルでできた大きな建物にぶつかった。
この建物だ。俺は正面玄関に立つと、真鍮製のノッカーを鳴らした。
扉が開き、ガウンをまとった年配の男が目の前に現れた。

ここに来た経緯を説明すると、男は中へ入るよう言ってくれた。
但し、武器を持ったままでは駄目だという。瞬間、俺の脳裏に
過去のダンパスでの苦い経験が甦る。

ただ、そんな事を言っていては、北門を開ける呪文を手に入れる事は
できない。俺は覚悟を決めると、男に武器を渡し、中へと入った。
男は武器を受け取ると、扉のそばに置いた。


男は、自分はカーレの長老・ロータグで、学者であり賢人だと名乗った。
自分で賢人と言う男も珍しいと思いながらも、愛想笑いを返す俺。

長老は、俺を自分の書斎へと案内してくれた。



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第76話:ルーン文字

書斎はなかなか見事な造りで、床から天井まで本が並んでいる。

彼は、近所の子供達に学問を教えているのだと言う。
余生は街の住民達の啓蒙に役立ちたいのだそうだ。
住んでいる街に似合わず、とても穏やかな人物なようだ。

啓蒙おおいに結構。
だが俺が今知りたいのは「北門を開ける呪文」だ。
俺がその事を聞くと長老は頷き、確かに知っていると答えた。

「君が私に手を貸してくれるなら、私も喜んで教えよう」
RPGの王道である「オツカイ」でもやらされるのかと思いながら、
俺にできることならなんでもやる、と答えた。

長老は俺をテーブルの前に手招くと、いくつかの細切れの紙片を俺に見せた。

「私はこのところルーン文字の判読をしているんだが、六つでひと組なもののうち、
やっと五つまではわかった。あとひとつというところで、はたと困ってしまってな。
四つ残ったうちのどれが次に来るのか、君にわかるかな?」

その後にはこんな文章が続く。
「あなたはルーン文字の知識がいくらかあるので、四つの文字をじっとながめた」

ねぇよ、そんなもん。


イラストの長老の顔が、心なしかこっちを見てニヤニヤしているように
感じるのは俺だけだろうか。チクショウ、俺は試されてるのか・・・?
俺は四つのパーツをじっくりと眺めたが、いくら眺めても一向にわからねぇ。
ある意味、マンパンを倒すより難しいじゃねぇか。

・・・けっ、考えたところでラチがあかねぇや。
俺は当てずっぽうに四つのうちの一つを選ぶと、長老に告げた。



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第77話:意志だけで動く鉛筆

「馬鹿な!」

いきなり大声を上げるなジジィ。心臓が止まるかと思ったぜ。
なんだよ、まさか一発で当てちゃった?


長老は深くため息をついてこう言った。
「・・・それは一番答えらしくないやつじゃないかね? 旅の人。
そんな程度の知恵では、これから先よほど運が良くなくてはやっていけまい」
そう言うと、長老は自分の仕事に取り掛かってしまった。

うるせぇっつーの。
生まれて初めてルーン文字見せられたこっちの身にもなりやがれ。
ったく、余計なお世話だよ・・・でも、悔しいが当たってらぁ・・・orz

俺は仕方なく長老の家を出た。もちろん、忘れずに武器は持って。


道に沿って少し先に行くと、焼き物職人、織物職人、芸術家達が
それぞれ自分の小屋の前に商品を並べている。俺は立ち止まると、
芸術家達が並べている作品を眺めてみた。

中でも目を引いたのは次の二人。
肖像画を何枚も展示した両手のない絵描きと、
ありとあらゆる色調の炎を並べた炎使いだ。

俺は両手のない絵描きに、どうやって絵を描いているのかを尋ねた。
芸術家曰く、意志の力で動く魔法の鉛筆があるらしい。たった今も
小屋の中で描いている最中だという。


絵描きの小屋に入ってみると、入り口とは反対側を向いて立てられた
イーゼルが部屋の真ん中に置かれている。そしてそのイーゼルの向こうでは
鉛筆が宙に浮き、イーゼルの上のキャンパスに軽快に絵を描き続けている。

気になった俺は、イーゼルの向こう側を覗いてみた。
なんと、今描かれているのは他でもない俺自身のようだ。

いや〜な予感がする。書き終わったら魂を吸い取られるなんてオチは勘弁だぜ。
俺はすぐに鉛筆を止めようとした。しかし、鉛筆は俺の手をヒョイとかわすと、
隙を見てはまた描き続けようとする。こいつぁ本格的にマズイかもしれんね。

俺はなんとしても鉛筆を取り押さえる事にした。



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2005年03月05日

第78話:キャンバスから来た男

そーっと鉛筆に近づき、手を伸ばす。

”スカッ”

鉛筆は俺をあざ笑うかのように身をかわす。

「このガキャ!」
俺はものすごい勢いで鉛筆に突進する。

”スカッ”

見事にかわされ、危うく窓に激突しそうになる。
ぬうぅ〜・・・小癪な・・・。


その後も「トムとジェリー」ばりの追いかけっこを続けたものの、結局、
捕まえる事ができないまま、鉛筆は俺の肖像画を描き上げてしまった。
鉛筆は入り口に向かって飛んでいった。主人の元へ帰ったのだろう。
俺はもうどうにでもなれという気持ちで床にへたり込む。疲れた・・・。


その時、イーゼルがガタガタと音を立てて揺れ始めた。


そしてその後、俺は驚くべき光景を目にする事になった。
なんと、キャンバスの中から人が這い出てくるではないか。

貞子かよ。


貞子ならまだ良かった。
キャンバスから這い出てきた男はなんと・・・俺とまったく同じ格好をしていた。
俺は、目の前にいる見慣れた姿の男を呆然と見つめるしかできなかった。


「そいつをやっつけて金を奪い取るのだ」
声の方に目をやると、入り口に立った絵描きが、俺の姿をした貞子に
命令をしているではないか。
このガキャ・・・コイツを倒したらぜってーボコってやっかんな。

俺は覚悟を決め、キャンバス男(以後こう呼ぶ事にする)に襲いかかった。



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第79話:炸裂!

生まれたばかりとは言え、俺とまったく同じ姿形をしている以上、
当然、力の強さと体力については完全にコピーされているはずだ。

「・・・だが、頭の中まではどうかな?」

俺はすかさず、キャンバス男に向けて「SAP」の呪文を唱える。

その途端、キャンバス男は戦意を失ってオロオロしだした。
わっはっは、目の焦点が定まってねぇぞオイ。笑えるわ。

振り返り「次はテメェだ」とばかりに絵描きを睨み付ける。
絵描きは慌ててキャンバス男に駆け寄って活を入れる。


フッ・・・無駄だよ。
そいつはもう俺の魔法で戦意を喪失している。
俺様の敵ではないッ!


「・・・お前はすでに死んでいる」
あたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたた(以下略)
オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ(以下略)

キャンバス男はぶっ飛んで大の字になってひっくり返ると、
そのまま跡形もなく空気中に消えていった。


気が付くと絵描きの姿は既になかったが、まぁいい。
あんな小物を相手にしている暇はない。

腹いせに棚においてあったペンキを絵描きの部屋中にぶちまけると
俺は部屋を後にした。



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第80話:スランという男

分岐点をまっすぐ進むと、カーレの中心にほど近い場所に出た。
さすがにこの辺は賑やかだ。いろいろな人が行き交っている。

太陽はだいぶ西に傾きかけている。
そろそろ、今夜の宿を探さなくちゃな・・・と思いながら歩いていると、
隣を並んで歩いている男が目に入った。向こうもこちらに気づいたようで
いつの間にか話をするようになっていた。

男はスランと名乗った。北門の外に住んでいるらしい。
どうやって出入りしているのかと聞くと、自分はカーレ第一の権力者の
下僕だと言う。こいつぁ「開門の呪文」を手に入れるのに役立ちそうだと
思い、飯を奢っていろいろ聞き出そうと誘いをかけるも断られてしまった。

不思議に思って話を聞くと、なんとスランの母親はスカンクベアらしい。
当然、自分自身も人間ではなく、普段はネズミの脳みそ以外は食わないとの事。
その後も衝撃の事実を蕩々と俺に語って聞かせる。


・・・ちょっと待て。
コイツ、どう見ても人間じゃねぇか。
黙って聞いていたが、スランの口から出る言葉は突拍子もない事ばかりなのだ。

すると、俺の考えに気づいたのか、スランはニヤリと笑った。
やられた。こいつ、ただのハッタリ野郎だ。
すっかりからかわれてしまった。



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第81話:宿屋はどっちだ?

やがて、分かれ道でスランは別方向に行くといい、俺から離れていった。
離れていくスランの後ろ姿を眺めていたが、最後に一つだけ質問をして
みようと思い、スランを呼び止めた。

宿屋への道を聞くか、それとも開門の呪文について聞いてみるか。

当面、必要なのは宿屋だ。さすがにこんな街で野宿はしたくない。
俺はスランに、一番近い宿屋の場所を尋ねた。


スランは、少し考えるようなそぶりを見せた後、
「ぼくなら、分かれ道で右に行ったりしなくはないね」
と答えると、手を振って離れていった。


しなくはない・・・その意味を考えながら歩いていると、
スランの言うとおり、前方に分かれ道が見えてきた。
まっすぐの道と右に折れる道だ。

右に行ったりしなくはない。
つまり右に行くってこったろ。
じゃあ右に宿屋があるって事か。


いや待て。奴は天性の嘘つき野郎だ。
そんな奴がそのまま答えるはずはない。
ここはまっすぐに違いない。

俺は、分かれ道をまっすぐ進む事にした。



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2005年03月06日

第82話:水夫たちとの交流

日が沈みかけたその時、目の前に宿屋の灯りが見えた。
助かった。やはりこっちであっていたようだ。


宿屋の中は、船旅から戻った水夫と、それを囲む女達で
飲めや歌えの大騒ぎだった。賑やかなのは嫌いじゃない。
その光景を眺めながら少し離れたテーブルに座る。
まずは飯だ。

俺が飯を食っていると、荒くれ者らしい水夫がやってきて
同じテーブルについた。水夫がエールを一杯奢らせてくれと
言うので、俺は遠慮なくごちそうになる事にした。

そのまま水夫と話し始め、問われるままに旅の事を話した。
北門を開ける呪文を探しているというと、水夫はこう教えてくれた。

「じもんを手に入れるにゃ、しりょーを殺さにゃ
なんねぇって事しかしらねぇ」

しりょー・・・死霊の事だろうか。

「助けてやりてぇのはやまやまなんだけどよ・・・
そんな事よりもう一杯どうだ」

少し迷ったが、もう少し話を聞きたいので付き合う事にした。
それに、豪快な男達と酒を飲むのは楽しいものだ。


更に呪文を知る人物について尋ねると、最近そのうちの一人が、
カーレ第三の権力者の不興をかい、今は死霊に祟られている、
という話を聞かせてくれた。
その「第三の権力者」には、吸血鬼だという噂もあるらしい。

また、こんな話も聞かせてくれた。
水夫の友人が、カーレの神の一人であるクーガに話しかけようと
したときの話だ。その男は、大胆にもクーガの頬に口づけを
しようとして、その場で殺されてしまったとの事だ。

ホントかどうかはわからないが水夫の話は興味深いものばかりだ。
さすがに旅を重ねているだけあって、いろいろな事を知っている。



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第83話:痛恨

水夫は海での冒険談を語りながら、もう一杯エールを勧めてきた。

奢られてばかりでも申し訳ない。
貴重な話を一杯聞かせて貰ったお礼も兼ねて、今度はこっちが一杯
奢らせて欲しいと申し出ると、水夫は快諾した。

ふらつく足取りでカウンターに向かい、エールを2杯注文すると、
テーブルに戻って、再び水夫との話に花を咲かせた。


やがて、したたかに酔った俺は、そろそろ寝室に向かう事にしようと思い、
水夫に別れを告げて立ち上がった。

水夫が俺の後ろの男に目で合図を送っているのが目に入る。
部屋まで送ってもらえるのかと思い、振り向いて礼を言おうとした
その瞬間、頭の後ろに激痛が走る。男がこん棒をベルトにしまうのが
目に入ったが、俺の意識はそのまま薄れてゆき、テーブルに突っ伏した。





・・・ずきずきする頭の痛みで目を覚ます。
目を開けて周りを見回す。ここはどこなんだ?

床がかすかにゆれている事に気づく。
どうやらここは船底の倉庫らしい。
天井に窓があるだけで、周りは全て木の壁で覆われている。

周りには俺と同じように倒れている男がたくさんいた。
そのうちの一人を揺り起こして話を聞いてみると、
俺と同じようにしきりに後頭部をさすっている。

どうやら、この船に積まれている人間は、ガレー船の奴隷にするために
誘拐されたらしいという事がわかった。これから俺はインド洋あたりに
連れて行かれて廃人になるまで働かされる事になるんだろう。

信じた俺が馬鹿だった・・・orz



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第84話:意外な繋がり

天井に開いた窓の上を忙しそうに船員が動き回っているのが見える。

俺はこれから、あいつらのために死ぬほど働かされる事になるのか。
・・・そんなのはまっぴらゴメンだ。俺にはやるべき事があるのだ。
なんとしてでも、ここから脱出しなくてはならない。


その時、俺はグランドレイガーの言葉を思い出した。
「何か困った事が起きたら、すぐにヴィックを呼びなされ。
力もあるし、顔もきく」

揺れから判断するに、幸いまだ船は海に出ていないようだ。
動くなら今しかない。俺は天井に向かって大声でヴィックの名を呼んだ。


すると、船員のひとりが怪訝そうに天窓から顔を覗かせた。
「・・・ヴィック様の名前を呼んだのは誰だ?」





ほどなくして、地下倉庫に船長と思しき男が現れた。
ヴィックとの関係含め、事情を説明すると、俺はすぐに
地下倉庫から出してもらう事になった。


「・・・アンタには謝らにゃならんな。手下どもがちょっとばかり熱心に仕事を
しすぎたようだ。まさかヴィックの知り合いとは思いもしなかっただろう」
船長は俺に向かって深々と頭を下げた。

ヴィックと船長とは、かつてヴィックに命を救われて以来の親友らしい。
これでヴィックに助けられるのは2回目か。今度逢ったら礼をしなくてはな。


奪われた荷物一式を返してもらうと、船着き場へ橋を渡してもらい、
俺は無事に陸地に帰りついた。



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2005年03月07日

第85話:不思議な集団と謎のプール

船着き場を下りたそこは、カーレを分断するジャバジ河に渡された
橋のたもとだった。向こう側に渡れば北門があり、そしてその先には
不毛の地、バクランドが広がっているってわけだ。

俺はその橋を渡って向こう側に行ってみる事にした。
これまでここを渡って行ったであろう幾多の冒険者達の事を考えながら、
一歩一歩踏みしめるようにして橋を渡りきった。

橋を下りると、道がふたつに分かれている。
直感で右のルートを選択する。


やがて、広場のようなものが見えてきた。
朝の時間帯だけに、広場には仕事に向かう男達や、食料の買い出しに来た
主婦達、学校に向かう子供達などで広場は活気に溢れている。

広場の中央には記念塔のような建物が見えた。
そしてその記念塔の周りに、なにやら奇妙な姿をした集団がいた。
様子を見ていると、どうやら記念塔の大きなアーチ型の入り口の中を
覗き込んでいるようだ。

奇妙な見物人の一団は、皆一様に顔が長く、痩せたひょろ長い体をしている。
そして驚く事に、中を覗き込んではいるものの、みな目を閉じたままなのだ。
気になって仕方がない俺は、彼らが覗き込んでいるものを見てみる事にした。


記念塔の階段を上って覗き込むと、中には水らしき液体がたたえられている
プールのようなものが目に入った。

「おい、これは一体何なんだ?」
俺が近くにいた男に尋ねると、男はとたんに不機嫌になってこう答えた。
「おまえは生まれたての赤ん坊か?このヌケサク!」

ヌケサクたぁご挨拶だな、と思っていると、近くにいたもう一人が叫び出す。
「よそ者だ!みんな、ここにもよそ者がいるぞ!面白くなりそうじゃないか?」

他の連中も次々と俺の方を向きはじめる。みな目は閉じたままだ。
閉じた目で、明らかに俺を”見ている”のだ。

俺はその気持ち悪い連中に捕まえられ、プールの方に押し出された。
プールにたまった水が、俺のすぐ足元まで近づいている。
そして運試しをするよう指示が下る。

何がどうなってるんだ?
「面白くなりそう」ってのは一体どういう事だ?



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第86話:不思議な人脈

運試しは幸運と出た。
集団の手をふりほどき、間合いを取る。

目は閉じたままだが、やる気満々なのが伝わってくる。
宗教だかなんだがわかんねぇが、こんな気持ち悪い連中と
関わり合いになるんじゃなかったぜ、まったく・・・。

次第に男達に追いつめられていく。
・・・ここはひとつ、また「アレ」を試してみるか。
俺は不思議な集団に、例の名前を告げた。


ヴィックの名を聞いた途端、彼らはぴたりと立ち止まった。
そして振り返り、ひそひそと話をはじめた。

「ヴィックの友達だってさ」
「それなら、こいつには手出しをするな」
「でも、嘘だったらどうする?」
「思い切ってやっちまうか?」

俺は黙って彼らの話が終わるのを待つしかなかった。
話は二転三転していた模様だったが、結局「手は出さない」
という結論に達したらしく、俺はすぐに解放される事になった。


またもヴィックの名に助けられる事になった。
街の長老に奴隷船の船長、そしてこのイカれた集団。
顔が広いにもほどがあるぞ。一体ヴィックってのは何者なんだ?
俺は解放された安堵感よりも、むしろそっちの方が気になりだしていた。

実は、ヴィック自身が「この街一番の実力者」で、
第2巻のラスボス、なんてオチは勘弁してくれよな。


・・・なんかホントにありそうな気がしてきた(笑)



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2005年03月08日

第87話:地下聖堂へ

しばらく歩いて市場にやってきた。すぐ向かいには賭博場がある。
正直、金はたんまりあるので賭博には興味がない。
市場で役に立つ道具でも探す事にする。

市場では食料、武器、小間物などが売られていた。
食料2食分、銀の矢尻がついた弓矢、両刃の剣、火口箱、解毒剤を仕入れる。
あまりに大量に購入するのでまわりの人々も驚いている。
わっはっは、俺は神だ。


重くなった荷物袋を背負い、さらに先へと進むと、目の前に墓場が見えてきた。
墓場の中央には地下聖堂の入り口があり、中に入れるようになっているらしい。
入り口の上にこんなメッセージが記されていた。

「シンバ卿 − カーレ第五の権力者ここに眠る」

俺は水夫に聞いた話を思い返した(第82話参照)
死霊が出るにはお誂え向きの場所だ。
おそらくここで死霊を倒せば、呪文の一部は手に入るんだろう。

俺は地下聖堂への扉の前に立った。
扉の前の地面には黒っぽくなった丸い部分があり、
その黒い部分は心なしか小刻みに震えているように見える。
見るからに怪しい。中には必ず何かがある事を確信した。

罠の可能性があるため、安全策をとって「SUS」を唱える。
特に問題なく通れたようだ。


聖堂の中の部屋はからっぽだったが、奥には更に下に降りるための階段が見える。
用心しながら降りていく。壁は湿っていて、何かが腐ったような臭いが漂っている。
あたりは静まりかえり、階段の先からは水滴の垂れる音だけが聞こえてくる。
そして、挿絵には刃物を持った死霊の絵が(笑)次のページで出るようですな。
しかし「刃物を持った」死霊ってのもいかがなものか?


ページをめくると、もとい、階段を降りきると、そこは薄暗い部屋になっていた。
光は今降りてきた階段からかすかに差し込むのみだが、まぁ見えない事も無い。
部屋の真ん中には棺が置かれている・・・どうせこの中だろ?

やがて、ぎいっと音を立てて、棺のふたが動き出す。既に銀の弓矢を構えている俺。
しつこい汚れには酸が効く。そしてアンデッド系には銀が効く。セオリーですな。
さっきの市場で仕入れておいて正解だったぜ。出てきたところを射抜いてやる。



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第88話:眠れぬラムを探せ

「・・・愚かな冒険者よ・・・我が名は・・・グハァッ!」
俺の矢が棺から出て来ようとしている死霊の頭部を射抜いた。

「この野郎・・・棺から出るまでちょっと待たんか・・・いてっ!」
続いて、死霊の胸元を俺の矢が打ち抜く。

結局、棺から出終わった死霊には三本の矢が刺さっていた。
銀の矢は確かに効いているように見えるが、死霊はまだ死なない。
まぁ死霊だけに既に死んでいるわけだが。じゃあどうやって倒すんだ?
なんて下らない事を考えているうちに、死霊はどんどんこちらに迫ってくる。

「お前みたいな卑怯な奴ははじめてじゃ・・・我が刃で息絶えるがよいわ!」

死霊は怒濤の攻撃を仕掛けてきた。相当怒っているようだ(←そりゃそうだ)
弓矢は強力だが接近戦には弱い。矢をつがえる間もなく、死霊の攻撃が続く。
ついに体力は一桁になった。このままではやられる。かくなるうえは・・・。

俺は矢を直接手に持ち替えると、死霊の股間に突き刺してやった。
これが効いたらしく、断末魔の叫び声をあげると死霊は霧散した。
そう言えば、結局名前は聞けないままだったな。聞きたくもないが。

しかし、危ないところだった。
俺は荷物袋から食料を取り出して腹に詰め込んだ(←こんなとこで食うなよ)
まだ体力に余裕が無い事に違いはないが、何もしないよりはマシだろう。


そのとき、とんでもない光景が!(←ガチンコ風)

棺の中から骸骨が起きあがってくるではないか。
死霊の次は骸骨かよ。もう矢は殆ど無いぞ・・・。


「・・・どなたかは存じ上げぬが、助かりました」

へ?

「わしは何年もの間、死霊の呪いにかけられておった。
しかし、これでやっとわしの魂も安らかに眠る事ができる」

どうやら、この骸骨はシンバ卿その人らしい。
呪いのせいで成仏できずにいたようだ。


その後、俺はシンバ卿から呪文の一行を教わった。
呪文はこんな文章だった。

『ゴーレム皮の鍵ひとつ』

「・・・全て知っておれば良いのじゃが、生憎それしか死らんのじゃ。
だが、ひとつだけ覚えている文句がある。昔覚えたものじゃが、
あんたの役に立つかもしれん」

「眠れぬラムを眠らすために シャムを探し出すがよい」

そう言い終わると、骸骨は棺の中に崩れ落ちた。
あばよ爺さん、達者で死ねよ。



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第89話:井戸の中の少女

地下聖堂を出てしばらく歩くと、井戸がある場所に出た。

井戸があると覗きたくなるのが人情。近づいてみると、
不思議な事に、井戸の中から少女の歌声が聞こえてくる。
・・・貞子か?(←違うと思います)


井戸の中の貞子少女は、俺にこう語りかけてきた。
「あなたの運勢教えましょう。金貨を恵んで下されば♪」

言われるがままに一枚放り込んでみる。
しばらくしてから水音が聞こえてくる。相当深そうだ。

再び声が響いてきた。
「あと一枚だけ投げてくれ。ふたつの願いをかなえてあげる♪」

少女のくせに「投げてくれ」はいかがなものかと思ったが、
まぁここは投げてみる事にする。

「恵んでくれてありがとう。もう一枚、今度はあなたの健康に♪」

俺の健康に、か。なかなかおねだり上手な少女だ。まぁいい。
俺は三枚目の金貨を投げ込んだ。

「あと一枚だけ投げてくれ。どんな傷でもたちまち治る♪」
そうだ。俺は死霊との戦いで傷ついているんだ。

「あと一枚だけ、これで最後。どんな事でも引き受ける♪」
どんな事でも・・・俺はニヤニヤしながら金貨を投げ込む。
さぁ、出ておいで。





「恵んでくれてありがとう。もう一枚、今度はあなたの健康に♪」
お前さっきと同じ事言ってるじゃねーか(怒)
はい、これは定番中の定番、ループの罠ですね。

小石を山ほど拾い集め、井戸の中に一気に投げ込むと
少女の悲鳴を背後に聞きながら先を急ぐ。



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2005年03月09日

第90話:二匹のハーピー

だいぶ街を外れてきたようだ。
家並みも大きな建物もしだいに遠ざかり、道もほこりっぽくなってきた。
ずっと先の方にカーレの大城砦と、北門が見える。

「そこのお方、どなたかは存じぬがお助け下せぇ」
声の方を見やると、そこには年老いた盲目の乞食がいた。
手持ち金ももはや金貨数枚になっているが、あまりにも哀れなため、
俺はそのうちの一枚を乞食に投げてやる事にした。


「ああ、ありがとうございます。お優しいお方じゃ」
俺は何か情報でもと思い、その乞食としばらく話し込んだ。

そのとき、俺の上に黒い影が被さる。
上空を見るとハーピーが2匹、こちらの様子をじっと伺っている。
かと思うと、乞食めがけて飛んできた。

盲目の乞食は闇雲に杖を振り回して応戦する。
「くそっ、こいつらはわしの金貨を狙ってるんじゃ。
目の見えないわしを襲うなんて、ひどい奴らじゃ・・・ハァハァ」

やれやれだぜ。こんな光景を見ちまったんじゃ立ち去るわけにもいかない。
2匹のうちの強そうな方を挑発すると、こちらに向かって飛んできた。
乞食の爺さん、俺がこいつを片づけるまで踏ん張っとけよ!





1匹をようやく片づけて、乞食の爺さんの方を確認する。
一方的にやられている。見当違いの方向を向いて杖を振り回している
爺さんのその裏から、今まさにハーピーが襲いかかろうとしている!

「あぶない!」

ハーピーと爺さんの間に割って入った俺の首筋にハーピーの嘴がヒットする。
瞬間、俺の首から暖かい何かが噴き出す。急いで抑えるがまったく止まらない。

確認するまでもない。これは血だ。当たり所が悪すぎた。
俺の頸動脈から流れる血が、みるみるうちに俺の足元で血だまりを作る。

意識が朦朧とし、かくんと膝から落ちる。顔面から地面に突っ伏すと、
それから意識を失うまでにそう時間はかからなかった。

そして、俺は二度と目を覚ます事はなかった。



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第91話:再びカーレへ

気が付くと、シャムタンティの丘の梺にいた。
目の前にはカーレの南門がそびえ立っている。
俺の記憶以外の全てが元に戻っているはずだ。

前回同様、南門の鍵を開けて中に入る。
入り口そばには老人が捕らえられた小屋がある。
ここには前回閉じこめられている。
爺さんには悪いが、今回はスルーさせてもらうよ。


そして5分後、カーレの衛兵に捕らえられた俺は、
前回同様、爺さんのいる部屋にぶち込まれる事に。
結局、ここには必ず来る事になるってわけね・・・了解。

元魔法使いと名乗る爺さんとしばし会話する。
前回既に聞いている話なので適当に聞き流しながら、
今すぐ魔法を使って出るか、それともここでしばらく
待ってみるかを考えていた。

結局今回は後者を選択する事にした。
俺は荷物袋を枕にゴロンと横になると、衛兵が迎えに
来るのを待った。





しかし、日も暮れる頃になっても、結局衛兵は現れなかった。
今から宿探しするのも骨だし、今夜はここで夜を開かす事にしよう。
外で野宿するよりはマシだろう。

俺は床に丸まるとすぐに眠りについた。



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Posted by nirva7 at 10:43Comments(0)TrackBack(0)

第92話:少年たち

翌朝、空腹で目を覚ます。
外で物音がし出したのでそちらに目をやると、衛兵達が戻ってきたようだ。
俺たちに危険性が無い事を判断したようで、二人ともすぐに解放された。

もっとも、何をもって危険がないと判断しているのかは甚だ疑問だ。
もしかしたら俺がカーレの権力者を倒しちゃうのかも知れないよ?


さて、眠って体力を回復したが、空腹でそれ以上の体力を奪われた感じだ。
何か食うものでも残ってないかと思い、荷物袋をごそごそと探っていると、
昨日より軽くなっている事に気づく。どうやら昨晩一緒にいた老人に
やられたようだ。やっぱり魔法使いだというのは嘘だったのかな?
あるいはよっぽど食い詰めているのか。

何を盗まれたかは自分で決められるのがこのゲームのルールなので
とりあえず手持ちの中から盗まれたアイテムを決めなくちゃならない。
剣はすでに2本もあるんで、そのうち1本が盗まれた事にしよう。
前巻で貰った「滝の通行証」でもいいんだが、それじゃ売るに売れず、
爺さんが可哀想だしな。


さて、前回も悩んだ三叉路にやってきた。
前回は右に曲がって、鎖職人や化け物コックの店の方に進んだっけな。
今回はみすぼらしい少年の一団が見える左の道を進む事にしよう。

家や家畜小屋が立ち並ぶ道を、少年達の一団の後ろにくっついて歩いていく。
道行く人々はじろじろと俺を眺めている。やはり目立ってしまうようだ。

しかし、この少年たちはいったいどこに向かっているのだろう。
そして、この後はどういう事が待っているのだろう。まだ若いのに。
彼らの人生を思うと、少し悲しい気持ちになった。


やがて、一団が曲がり角に差し掛かろうとした頃、曲がり角の向こう側から
ふいに街の衛兵達が現れるのが見えた。別に捕まる理由は何もないのだが、
俺はこの中で目立っているようなので、尋問ぐらいはされるかもしれない。
できれば面倒は避けておきたいところだ。

俺はとっさの判断で、近くの小屋に飛び込んで身を隠した。



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Posted by nirva7 at 23:09Comments(0)TrackBack(0)

2005年03月11日

第93話:荒れ馬に乗る

なんとか衛兵達をやりすごす事に成功した。

改めてこの小屋の中を見回すと、人がいるのが目に入った。
1・・・2・・・3人。3人のブラックエルフがじっとこちらを見ている。
全員、手には水ギセルを持ち、虚ろな目でタバコをふかしている。

そのうちの一人がこちらに手招きをしている。
どうやら「一緒に吸わないか?」という事らしいが、
ろくな事にならなそうなので止めておく事にした。


小屋を出て少し行くと、小さな池を発見した。
池の中には、誰が投げ込んだのかわからないが、金貨が1枚見える。
近づいて中を覗くと、小さな銀色の魚が飛び出してこちらを見上げた。
口をぱくぱくさせ、何やら話しかけようとしているように見える。

緑色のかつらがあれば、魔法で人間以外の生き物とも話せるはずだが、
生憎俺はそんなものを持っていない。そもそも、緑色のかつらなんざ
ドリフの雷様における高木ブー以外では見かけた事すら無いのだが。

とりあえず聞こうとしてみるも「ブゥースース」としか聞こえない。
そうか、北門を開ける呪文は「ブゥースース」か(←たぶん違います)。


池を離れて先へ進むと分岐点に差し掛かった。
まっすぐ行く道と、左に折れて坂を登っていく道がある。
分岐点の間には小屋が一軒あり、馬が一頭つながれているのが見える。

俺は、つながれた馬の方に近づいてみる事にする。
俺が近づくと、馬は鼻息を荒げてこちらを牽制している。
気性の荒い馬だけに、余計に乗ってみたくなり、力ずくで跨った。

馬は勢いよく飛び出すと、ここまで来た道を戻るように走り出した。
降りる事もできるのだが、ここは馬の行きたいように行かせてみよう。

馬に乗って三叉路を走り抜け、鎖職人や化け物の飲食店のあたりに
さしかかったとき、馬の目の前を鱗のついた小さな生き物が横切った。

瞬間、馬は後ろ足で立ち上がり、俺は振り落とされてしまった。
馬はひとついななくと、別の方向に向けて走り出した。



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2005年03月12日

第94話:小さな教会

結局、前回と同じルートに戻ってきてしまったが、気を取り直して進もう。

前回同様、化け物の飲食店に入って「裏が金張りの鏡」と「謎の羊皮紙」を拝借。
この裏が金張りの鏡は魔法に使えるアイテムだ。いずれに役に立つ事もあろう。

さて、前回はこの後まっすぐ進み、祭り会場でリングに上がったわけだが、
今回は別のルートを進んでみる事にする。
分岐点を左に進み、次の分岐点で集落が見える方へと進んだ。


やがて、スランと合流したあの地点にたどり着いた。
スランの法螺を聞き流しつつ、今度は「北門の呪文を知る人物について」
何か知っているかどうか尋ねてみる事にする。

「北門の呪文は誰が知っていたかな?あ、そうだ。
この先に分かれ道があるけど、まっすぐ行かないなんて絶対だめだよ。
とにかく、左へ行っちゃいけない。そう・・・それが鍵だ」

当然、スランの行った逆を行けばいいという事になる。
スランと別れ、分岐点をまっすぐではなく右へと進む。
続いて、次の分岐点を左へ。


やがて、小さな協会が見えてきた。
中から騒々しい音が聞こえてくる。
集会か何かが行われているのだろう。

当然、覗いていく事にする。



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第95話:邪心の神

教会に入ろうとしたとき、入り口で親子連れとすれ違った。

「あの人、本当にすごいね、ママ」子供が言った。
「サランノ、あの脚の悪い子が、あの人の質問に答えたら、脚がなおったんだって!
あの子、生まれて初めて走ったんだよ!」


・・・なるほど。ここにいるのは奇跡を起こす教祖様、ってわけかい。
そういう奴は大抵コンプレックスの塊で、間違った能力の使い方をしているのが相場だ。
これは間違いない。北斗の拳にも書いてあったしな。

本当に奇跡を起こす神様なのか、あるいは自分の私利私欲のためだけの野郎なのか、
俺様が見極めてやろう。


集会場に入る。
大勢の木偶聴衆が座っているその前に、白いローブをまとった白髪の神父が立って、
聴衆に向かって話をしている。あいつがその教祖様か。





「ほかにスランの審問を受けたい者はおらんかな?
わたしの質問に答える事ができれば、神はどんな望みであろうともかなえてくれるじゃろう」

スランだと?さっきのハッタリ野郎の名前じゃあないか。
あの野郎、ここの事を知っていて騙ってやがったな。

「だが、私の質問に答えられなかったときは、貴方の信じる神を捨て、
邪心の神・スランを崇拝せねばならんぞ」

しかも、邪心の神と来たかい。ならこのオッサンはその邪心の神の下僕ってとこか?
別に構わないぜ。俺は基本的に無神論者だからな。誰の帰依を受けようが関係ない。
リーブラだかリーブ21だか知らねえが、必要とあらば神の加護などいつでも捨てる。


「オッサン、俺がその審問とやらに挑戦しようじゃないか」
俺は手を挙げると、白髪の神父に歩み寄った。



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第96話:スランの審問

「ほう、これは威勢がいい。貴方が信仰する神はなんですかな?」

俺が女神リーブラだと答えると、神父は鼻先でフッと笑ってこう言った。
「リーブラだかリーブ21だかアタック25だか知りませんが、スランの前で
貴方の信ずる神がどのぐらい抵抗できるのか、見せて頂く事にしましょうか。
まぁすぐに、スランの方が優れているという事がおわかりになるでしょう」

・・・俺のボケに重ねてきやがった・・・コイツ、相当やるぞ(←何をだ)





「問題!(ジャジャン)
賢者ビッグフットが、南へ3ハロン歩いてオーツ麦の種を蒔き、
東へ2ハロン歩いてトウモロコシの種を蒔き、北へ5ハロン歩いて
小麦の種を蒔き、最後に南西に4ハロン歩いて干し草の種を蒔いた」


瞬時に脳内マッピングを行う俺(0.001秒)


「さて・・・」

俺は唾を飲み込んで身構えた。

「彼の好きな色は何色だ?」


・・・(゚Д゚)ハァ?


その瞬間、聴衆から大爆笑が起こった。
神父もニヤニヤしながらこちらを見ている。

どうやらすっかりからかわれてしまったらしい。
見た目に反して、この神父はなかなかお茶目な男のようだな。
今度やったらお前の目の中に親指を突っ込んで殴り抜け(以下略)



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第97話:続・スランの審問

「さて、アナランドのお人。次こそ本題です」

俺は改めて神父の話に神経を集中した。


「ビッグフットには6人の息子がいる。やがて死の床についたとき、
ビッグフットは財産を6人にうまく分けてやりたいと思った。
そこで下から2番目の息子に金貨5枚、長男に金貨13枚、
下から4番目の息子に金貨9枚を与えた。

では、残りの息子たちは、それぞれ何枚の金貨をもらったか?
それがわかれば、ビッグフットの財産が、全部で金貨何枚かがわかるはずだ。
じっくり考えて、ビッグフットの全財産を答えなさい」



おいおい・・・。
ここは「平成教育委員会」か?
アナランド村立大学、通称アナ大卒の俺様をなめるんじゃあないッ!

「・・・答えは48枚だ」


神父の顔には意外そうな表情がありありと浮かんで見えた。
アナランドと違い、カーレの人々は数学には慣れ親しんでいないようだが、
アナ大卒の俺様にとって、こんな問題はお茶の子さいさいなんだよ。
俺は、正解した見返りとして、北門を開ける呪文を要求した。

「すべての呪文を知っているわけではない。カーレで一番の権力者だけが
四行すべてを知っているのだ。私が知っている部分のみ伝えよう。こうだ」

『おまえに命ずる、北門よ、大きくひらけ』


聴衆は口々に俺の頭の良さを褒め称え、俺の旅の無事を祈ってくれた。
この程度で褒められても嬉しかないが、まぁ気持ちは有り難く受け取っておこう。
俺は神父と聴衆に手を振り、教会を後にした。





教会を出た後、俺はある事に気が付いてハッとなった。
・・・なぜ神父は、俺がアナランド出身だと知っていたのだ?



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第98話:宿屋にて

教会を出た俺は、前回の記憶を頼りに宿屋へと向かった。

宿屋の中では、相変わらず水夫たちがどんちゃん騒ぎをしている。
もちろん、俺を奴隷船に放り込んでくれた水夫もそこにいた。

早速お礼参りといきたいところだが、さすがに荒くれ者達の集まりだ。
いくら俺が一子相伝の暗殺拳・北斗神拳の伝承者だとはいえ(←いつから?)、
この大人数を相手にするのは骨が折れるってもんだ。

幸い、体力的には充実しているので飯を食う必要もない。
部屋の準備だけ頼むと、俺はさっさと二階に上がる事にした。


部屋に入るなりベッドに寝転がり、今日一日の事を振り返る。
とりあえず、四行のうちの一行は手に入れる事ができたわけだ。

『おまえに命ずる、北門よ、大きくひらけ』

呪文の文句、もうちょっと捻れんものか・・・。
そんな事を考えているうちに、俺はいつしか眠りについていた。



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第99話:悪夢

・・・その夜、俺は恐ろしい拷問にかけられる夢を見た。

怖くなって目を覚ますと、すでに朝日が窓から差し込み始めていた。
ふぅ・・・夢か。


体中に汗をびっしょりとかいていた。それになんだか体が痛い。
特に手首が痛い。ふと見ると、手首に革紐が巻かれている。何でだろう?

革紐を解くために手を伸ばそうとしたその瞬間、俺は自分の体も
革紐でぐるぐるに縛られているのに気が付いた(←すぐ気付けよ)。


天井を見上げ、俺は更に縮みあがる事になる。なんですかあの光る物体は。
俺の首目がけて落ちるよう、天井にギロチンがセットされているではないか。
これは夢の続きなのか?ていうか夢であって欲しいよ・・・orz


そのとき、ベッドのかたわらでくすくす笑う声が聞こえてきた。
この宿の主人だった。薄ら笑いを浮かべながらじっとこちらを見ている。

「助けてほしいか?ならどうする?おい!カネダッ!どうすんだよォッ!」
宿屋の主人は突然叫び始めた。完全に目がイッちゃってる。ヤバいよコイツ。
ていうか俺カネダじゃないし。いやこういう時こそ冷静になれ俺。考えるんだ。

アナ大卒の頭脳をフル回転させた結果、この罠の仕組みはすぐにわかった。
俺の手首に縛られた革紐の先が、ギロチンを落とす機械に繋がっている。
今俺ができる操作は2つ。この紐を引っ張るか、逆にこの革紐を戻す、
つまり革紐から手首を抜くかだ。当然だが、一方は死に直結している。


・・・こんなん、考えたってわかるわけないじゃん。
昔から言うだろ?押してもダメなら引いてみなって。
俺は手首を捻り、革紐をたぐり寄せた。


次の瞬間、俺の首と胴は永遠の別れを告げる事となった。



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第100話:祝!100話

 
全然めでたくねぇよ!(シリーズ初の四倍角)

この丘の上からカーレを見下ろすのも、早くも三度目となった。
方向音痴の俺でも、ぼちぼち街の全体像が見えてきた気がする。
次こそは・・・思いを新たに南門へと向かう。


5分後、速攻で衛兵に捕まる。まぁこれは強制イベントなので致し方なし。
早々に「DOP」を唱えて小屋を出る。分岐点は左へ。

少年たちの後についていき、途中で出くわす衛兵は近くの小屋に入ってやり過ごす。
ブラックエルフも、池の魚もやり過ごす。馬もシカトして丘に登る左のルートを進む。


道の向こうから、オークリングの子供たちが押し合いへし合いこちらにやってきた。
子供たちは、俺を見るなり駆け寄ってきて、すぐにまわりを取り囲まれてしまった。

「ねぇ、金貨一枚くれない?」
「金貨欲しいなぁ」
「金貨おくれよぉ」
すぐに「金貨くれ」のシュプレヒコールが巻き起こった。


金貨の代わりに一発ずつゲンコツをくれてやろうかと思ったが、やはり子供は可愛い。
俺は荷物袋から財布を取り出すと、金貨を一枚投げてやった。
欣喜雀躍する子供たち。昔を思い出すねぇ(しみじみ)

子供達にどこから来たのか尋ねると、子供達はいっせいに道の向こうを指さした。
聞くと、この先にある学者の家で勉強を教わってきたとの事。
ああ、あのルーン文字ジジィのところか。
そう言えば見覚えがある風景だ。

ふと気が付くと、ガキどもが俺の荷物袋を漁っているのに気が付いた。
こんどは一発ずつゲンコツをくれてやると、泣きながら蜘蛛の子を散らすように
去っていった。例えガキでも決して容赦はしない、それが伝承者クオリティ。


さて、今度こそルーン文字を解読して、呪文を教わらなくちゃな。
そう考えながら、俺はジジィの家を目指して歩き始めた。



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第101話:ルーン文字解読作戦

ルーン文字爺さんの書斎へと通される。
そして、前回惜しくも敗れ去ったルーン文字クイズに再び挑む事となった。

相変わらず意味不明な文字群の前に、俺のいらだちはすぐに頂点に達した。


"こうですか!?わかりません!"(心の声)

適当に一枚を選んで爺さんに差し出す。





爺さんの顔がぱっと明るくなった。
「さすがは勇者殿じゃな。正解じゃよ」

キタ━(゚∀゚)━!


「よくぞこの謎を見抜いた。お察しのとおり、これらはそれぞれ
1から6のサイコロの目を表しているのじゃ」

いや・・・まったく気づかなかったんデースケドガー・・・(´・ω・`) 
・・・ま、いっか。

俺は爺さんから、開門の呪文の一行を教わった。


『奥に隠れた掛け金ふたつ』


「あとの三行をだれが知っているのかはわからない。
が、三人とも街の権力者だという事は間違いない。
この街では、人よりも他の生き物のほうがよくものを知っている場合も多い。
そこで、これも役に立つかもしれん。もってゆくがいい」

そう言うと、爺さんは「緑色のかつら」を俺に手渡した。
雷様グッズキタ━(゚∀゚)━!

かつらを受け取り、爺さんに礼を言うと、俺は館を後にした。
いい調子だぜ。



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2005年03月20日

第102話:七色の炎

ルンルン気分で街中を歩いていると、職人達が集うエリアに差し掛かった。
前々回痛い目に遭わされた絵描きがいる場所だ。

当然絵描きはスルー。俺は隣にいる炎使いの方に目をやった。
炎使いの前には様々な色の炎が並べられており、思わず俺は目を奪われた。

すると、そんな俺の様子を見て炎使いが話しかけてきた。
「わたしのとっておきの炎には、きっと驚かれますよ。良かったら
どうぞ中をご覧下さいな」炎使いは小屋の中を指さして言った。

迷わず小屋の中に入る(←懲りないねぇ俺もw)。
部屋の中にある暖炉の中で勢いよく炎が燃えているのが目に入った。
さては「ハウルの動く城」のカルシファーよろしく、この炎が話しかけて
くるんじゃないかと少し待ってみたものの、淡々と燃えているだけだ。
別に普通やん。

と思ったが、炎を眺めているうちにある物に気が付いた目ざとい俺様。
暖炉の中、ちょうど炎の上のあたりに木箱のような物があるではないか。
しかも炎が当たっているのに燃えていない。これは何かあるに違いない。
そういえば、この炎は近づいてもちっとも熱くない(←まずそれに気付けよ)


さてここで選択肢。炎の中に突っ込んで箱を取るか、部屋を立ち去るか。
あるいは魔法を使ってみるかだ。ここで「熱くないから大丈夫」などと言って
炎に突っ込んでいく奴は馬鹿だ。作者の底意地の悪さが全くわかっていない。
これまで俺が何度痛い目に遭わされたことか(と、全て作者のせいにする)。

俺は「MAG」を唱えてから炎の中に足を踏み入れた。
「MAG」ってのは魔法を防ぐ魔法で、他にも戦闘中にも使えたりするようだ。
一言で言えばマホカンタか(←ドラクエにたとえるのはやめなさい)。

木箱を引っ張り出して中を確認すると、そこには10枚の金貨と裏が金張りの
鏡があった。・・・この鏡は確か、化け物コックの店にあったものと同じ物だ。
てことはきっと誰かの結婚式の引き出物なのかどっちのルートを通っても
取れるように作者が配慮したに違いない。この意地悪な作者がわざわざだ。

この鏡は確か魔法に使う道具なのだが、わざわざ二箇所で取れるようにして
あるって事は、きっとその魔法は後の重要な場面で使うことになるんだろう。
俺は金貨と鏡をすばやく荷物袋にしまい込んで部屋を出た。

外にいる炎使いに礼を言うと、隣の絵描きのイーゼルを蹴り倒して先に進む。



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第103話:無精ひげの男(前編)

分岐点を右へ。続いて差し掛かった分岐点は左へ。
しばらく街中をくねくねと進んでいく。

少し立ち止まって辺りを見回す。城砦との位置から判断するに、
街の中心に近づいているようだ。


その時、何者かが突然俺の襟首を掴んだ。
何の気配も感じていなかった俺は、抵抗する間もなく
近くの小屋に引きずり込まれた。

小屋の中に入るとやっと解放された。熊のような無精ひげの男だ。
咄嗟に身構える俺。


「待て待て待て!俺はアンタの敵じゃない」男はこう叫んだ。
両手を上げて敵意がない事を示しているので、俺は剣の束から手を離した。

「驚かせて本当にすまなかった。だが、俺はこの邪悪な街でひとりぼっちなんだ。
アンタもそうだろう。この街では見かけない顔だったから呼び止めたんだ。
手荒な真似をしてすまなかったが、少し話しでもしようじゃないか」

そういうと、男は人なつっこい笑顔を浮かべた。
気配を感じさせずに俺に近づいた事からも、コイツはただ者ではないはず。
そこが気にはなったが、とりあえずテーブルに腰掛けて男と話す事にした。


男は俺の事、そしてカーレの外の世界の事を聞いてきた。これまでの冒険の事などを
話してやったが、聞いてきたわりにはどうも上の空のようなのが気にかかった。

俺はカーレについて尋ねてみた。
「ここは油断のならない街さ。港には数限りない危険が潜んでいるよ。
ああ、そんな事よりエールでもどうだい?」

少し悩んだ。宿屋で水夫にやられたパターンと同じだ。
だが、情報は欲しい。どうすべきか。



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2005年03月24日

第104話:無精ひげの男(中編)

俺は無精ひげの男の目をじっと見つめた。
優しげな目の奥に妖しい光を感じる。

この男と親しくなれば、きっと冒険の役に立つ情報をくれるのだろう。
逆に、もしこの男が悪者ならば、このエールを飲んだ後、きっと俺はまた
ひどい目に遭うに違いない。きっと、あんな事こんな事を(←やめなさい) ※クリック非推奨





ええい。
おケツ、もとい虎穴に入らずんば虎児を得ずだ。
俺は男とエールを飲む事にした。俺の目の前にカップを置くと、男は話し出した。

「カーレの中心部は港を囲む部分だ。夜は危険な場所さ。
たくさんの通行人が待ち伏せされて捕らえられ、奴隷船へ送り込まれてしまう。
だから、日暮れ前には必ず宿屋にはいる事だな」
・・・まぁ宿屋の方が何かと危険という説もあるけどな。

「それともうひとつ・・・まぁとにかくエールを飲めよ」
ますます宿屋と同じパターンにはまっていく事に若干の不安を覚えながらも、
俺はエールを口に運んだ。

「もうひとつってのは、ジャバジ河の向こうの城門の罠には気を付けた方がいい、
ってことさ。北側にいるお偉いさん達が、魔法の城門で自分たちを守っている。
その罠に落ちたら一巻の終わりさ」

男の話はためになるものばかりだった。
どうやら杞憂だったようだ。いい話を聞かせて貰ったぜ。
酔いが回ってきたので、俺は男に礼を言って席を立とうとした。


「だがお前さん、とてもじゃないが北側へなんて行けないよ。
なぜなら・・・ここでこの 熊先生 ヴァゴーン様の餌食になるからさ!」

男が大声で笑い出したのとほぼ同時に、俺は胃のあたりに激しい痛みを感じた。
・・・神様、どうか僕のおケツを守って下さい。



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第105話:無精ひげの男(後編)

毒を盛られた俺は立ち上がる事すらできない。
俺に残された手段は呪文を唱えることだけ。
しかも、呪文を唱えられるのは一回こっきりとの事だ。
それでダメなら、全身に毒が回って俺は死ぬ。

そんな苦境だからかどうかは知らんが、お馴染みの方法もそっと提示されていた。
そう、カーレに来てから何度も世話になっているヴィックを呼ぶ事だ。


だが、俺はこう考える。
ヴィックに頼りっきりで冒険を進めて本当に楽しいのか?
自分に試練を課すために、敢えて第1巻で取れるはずの
ラグナーの剣術熟達の腕輪もスルーしてきたというのに。
他人に頼ってばかりで何が北斗神拳伝承者か。

ヴィックは1日1回まで。このルールを自分に課す。今決めた。
ゆえに今回はヴィックを呼ばない。この危機は自力で乗り切ってみせるッ!
(でも結局、1日1回は頼るんだろ?という突っ込みは無しの方向で)


俺は「DOC」の呪文を選択した。
この呪文は単体では効果がないが、一緒に薬を使用すると、その薬の効果を
著しく高める事ができる。荷物袋から薬草を取り出して飲み干し、呪文を唱えた。
みるみるうちに毒の効果は薄れ、力が回復してくるのがわかる。

無精ひげの男は驚いた様子で、立ち上がる俺をただ黙って見つめていた。
魔法使いである事を知って戦う気が失せたか? ならば早々に立ち去るのみ。
荷物袋を拾い上げると、俺は出口に向かって歩き出した。


「・・・待ていッ!」
おっと、やっぱりそうはいかねぇってか。
振り向くと、ヴァゴーンは壁に掛けてあった弓を取ってこちらに向けていた。

そんなに死にてぇなら望みどおりにしてやるぜ、このホモ野郎!(←言い掛かりです)
この俺様がこんなカップ焼きそばみてぇな名前の野郎に負けるかってんだよ。
俺は素早く剣を抜くと、ホモ野郎(想像)に向かって襲いかかった。

その瞬間、ホモ野郎(想定)がこちらに向かって矢を放つ。
すかさず剣で弾き返そうとしたが、残念ながら剣は空を切った。
矢が俺の手首に刺さり、激痛が走る。チッ・・・しまった。
判断ミスだった。ここはむしろ二指真空把(←使えません)

剣を握る手から力が抜けていくが、まだなんとか動いてはくれそうだ。
傷に目をやると、ドクドクと血が流れ出ているのが目に映った。
その血を見た途端、俺の中で何かが弾けた。

「ち・・・血・・・・・・いてぇよ〜〜!!





数分後、ヴァゴーンは俺の前に崩れ落ちた。
おケツは守りきったものの、こちらもかなりのダメージを受けてしまった。

特に、矢が手首に当たっちまったおかげで技量ポイントが2減ってしまった。
今後の戦いはちと厳しくなりそうだ。いつまでと期限を切られていないので、
とりあえずカーレを出るまでこの効果は続くものと勝手に決める事にする。
無論、そこまで生きられればの話だが。



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Posted by nirva7 at 02:54Comments(1)TrackBack(0)

2005年03月26日

第106話:目を閉じておいでよ

ヴァゴーンの身体を探ると、金貨が8枚あった。当然いただく。
部屋の中には瓶が2つ。「木の皮のエッセンス」と書いてある瓶、
それと、俺が飲まされたものであろう毒薬だ。今後役に立つ事も
あるだろうから両方持って行くことにする。


ヴァゴーンの家を出て歩いていくと三叉路に出た。
まっすぐ進むと見覚えのある教会が見えてきた。
スランの審問を解き、2つめの呪文をゲット。

教会を出ると例の宿屋だ。
体力を失っているので、水夫に捕まらないところまでエールを飲み、
部屋に戻る。朝起きたらギロチンが待っているわけだが、俺はもう
答えを知っている。グッスリと眠ることができ、体力もほぼ満タン。

宿はジャバジ河のすぐそばに位置しており、河を渡している橋を
渡って向こう側へ。この橋を渡るのも二度目だ。

分岐点。右に行くと記念塔のある広場がある。
目を閉じたままプールを眺めている連中のいたところだ。
今回は左に進むことにする。


曲がりくねった道を進む。店が軒を連ねているが、
まだ朝なためか殆どの店はまだ閉まったままだ。

窓から顔を覗かせてこちらを見ている男がいる。
いや、見ているといっても目を閉じたままなわけだが。
広場にいた連中と同類のようだ。いやな予感がした。


先に進むと、今度は道の真ん中に数名の男がたむろしている。
こちらを「見」て、仲間同士でひそひそ話を始めている。
やばいと判断した俺は、咄嗟に横道に逸れて身を隠した。

・・・男たちが追ってくる。



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第107話:黒い液体

このまま路地を逃げても男たちは追ってくるだろう。
ここは奴らの庭。普通に逃げたのではこちらに分が悪い。

俺は路地の途中で男たちを出迎えると、竹笛を口にくわえた。
「JIG」の呪文だ。魔法の力で竹笛の音とともに男たちは踊り出す。
踊り狂う男たちを尻目に素早くその場を去る。


しばらく行くと分岐点に出た。
右の道には「ヴラダの賭博場」という看板がかかった大きな建物があり、
左の道は街の中心部を離れていく道のようだ。

そして、左右の道の真ん中には大きなブロンズ像が立ち、その足元に
金貨のたくさん入った壺が置いてある。賽銭箱ってとこか。
金はたんまりあるので賭博にも賽銭箱にも興味はない。
俺は左のルートを選択した。


だいぶ街を外れてきた頃、奇妙な光景を目にすることになった。
道の真ん中に、岩と土でできた50センチほどの盛り上がった部分がある。
直径は1メートルほどの円形で、表面は黒く光っている。

俺は思った。まるで野球のマウンドのようだな。高校時代を思い出す。
あの夏・・・アナ高野球部のエースだった俺の弟は(以下略)


・・・あれ?
よく見ると、その黒い物体は土ではなく、液体だった。
「そこは俺たちのゴミ捨て場だよ」 突然、後ろから声がかかった。
俺は声の方を振り返ろうとした。

「それと、気に入らないよそ者の捨て場所だ!」
振り返る間もなく、声の主によって俺は液体の中に突き落とされた。
液体の中は空洞になっており、俺はその中を落ちていった。





"Down,down,down! Alice went down a big hole."
昔読んだ「不思議の国のアリス」よろしく穴の中を落ちていく俺。
落ちたその先には不思議の国が・・・って事は無いんだろうな、多分。



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2005年03月27日

第108話:トンネル抜けたら・・・

そこは雪国。

なんて事はあるはずもなく、ゴミと腐臭の漂う場所だった。下水道か。
とりあえず荷物袋を確認する。幸い、持ち物は落とさずに済んだようだ。


ゴゴゴゴゴ・・・


何ですかゴゴゴって。音の方向を見ると壁の下水管からくぁwせdrftgyふじこlp;@:「」

とっさに下水の中に身を隠す俺。すぐ横にあった下水管から残飯やら汚水やらが
もの凄い勢いで流れ込んできているのがわかる。幸い直撃は避けることができたが
汚水に潜っていたおかげで気分が悪くなってきた。結局どっちが良かったのかわからんな。


さて、この迷路状に入り組んだ地下水路を抜け出さなくては。以下選択肢。

1.まっすぐ進み、最初の曲がり角を右に、次をまた右に曲がる。
2.まっすぐ進み、最初の曲がり角を左に、次をまた左に曲がる。
3.まっすぐ進み、最初の曲がり角を左に曲がり、あとはまっすぐ進む。


ん〜、3かな。





さらに道は続く。
1.最初の角を左、続いて右、もう一度右に曲がり、次を左、それから右に曲がる。
2.最初の角を右に曲がる。
3.三つ目の角を左に、次を右に曲がる。


やけに具体的な選択肢だなオイ。特に1。むかついたので1を選択。





袋小路にぶつかってしまった。
1.引き返して、最初の角を右に曲がる。
2.引き返して、最初の角を左に、ついでまた左に曲がる。
3.引き返して、最初の角を左に、あとはまっすぐ行く。


オラ、はやくもわけがわからなくなってきただよ。1だ。





また行き止まり。
身体は水浸しだわ臭ぇわ痒いわでいい加減疲れてきたよ。
振り返ろうとした俺の目の前にボコボコと泡が湧き出たかと思うと、
突然水面が盛り上がり、目の前に怪物が現れた。

スライムイーターですってよ奥様。何それ。スネークイーターなら知ってるYO!
とにかくやる気満々なようなので戦わねばならない。
チッ、めんどくせぇな。



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第109話:イライラ下水道

ただでさえヴァゴーンに食らった毒で技量ポイントが下がっているうえ、
疲れと足場の悪さも手伝って、スライムイーターとの戦いは困難を極めた。

なんとか倒すことには成功したが、俺の体力は一桁まで落ちてしまった。
あぁ、早いとこ下水道を出て宿屋に行きたいよ。シャワーも浴びたいよ。
身体が疲れた。お腹空いた。眠い。寒い。ダルい。(以後しばらく続く)

ひと通り文句を言い終えた俺は、引き返して下水道探索を続ける。
1.ひとつ目の角を左へ、あとはまっすぐ行く。
2.最初は右、次を左、もう一度左、次を右に行く。
3.最初は左、次を右、次を左に行く。


もはや考える気力すらない。3で。





また袋小路に入ってしまった。
イライライライライライライライライライラ・・・。
1.まっすぐ戻って、二つ目の角を右、次を左に曲がる。
2.まっすぐ戻って、最初の角を右に曲がり、ふたつ目の角を左に、また最初の角を右に曲がる。
3.まっすぐ戻って、最初の角を左に曲がる。


わかるかボケ。脳内マッピングにも限度があるわ。脳は違う方向で使う事にする。
聡明な俺様はパラグラフ番号で見たことがない番号を選んで進むことにした。





やがて、光が差し込む場所にたどり着いた。やっと出口か・・・ホッ。
穴の上からバケツの付いたロープが垂れ下がっている。井戸か何かだろう。
ロープをよじ登る。疲れているのでロープを登るのすらきついんですが・・・。
やっとの事で地上に出ることができた。ロープ登りで更に体力消耗。


地面に大の字になって一息ついたところで周りを見回す。
街の中心から離れる道と、中心部に向かう道の2つがあるようだ。
中心部へ向かう道の先には墓地が見える。見覚えがある光景だ。
ありゃあたぶん呪文を知っているナントカ卿がいたところだろう。

早速、墓地に乗り込んで呪文3つ目ゲットと生きたいところだが、
あの墓地には死霊がいる。そして俺の残り体力はたったの5。
かなりの確率で死ねる。

さて、どうするべぇか。



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2005年04月02日

第110話:謎の寺院

残り体力5で死霊を倒す自信は無い。違うルートを選択する。
知らぬ場所で死ぬのも、墓場で死霊に殺されるのも同じ事よ。
ならば行けるところまで行って情報を取る方がいい。

しばらく行くと、盲目の乞食に出会った。見覚えがある爺さんだ。
この爺さんと話すと、前々回に殺されたハーピーが現れるはずだ。
ハーピー2匹を倒す事は難しい。今回は悪いがスルーする事にしよう。


街の中心部からだいぶ離れた頃、大きな寺院が視界に入った。
厳かな雰囲気を醸し出すその寺院はピラミッドの形をしており、
天に向かって先端が高くそびえている。入り口に向かう階段の
両脇には、古代の神をかたどったであろう石像が、来訪者から
建物を守るかのようにいくつも立ち並んでいる。

まぁ何だ。こりゃいかにも「罠あります」って感じだわな。

ただ、一方でそういう場所には重要なものが眠っているはず。
初めての場所だし、体力は無くても入ってみる価値はあろう。
俺は入り口へと向かった。


幸い、石像が動き出して襲いかかってくるような事もなく、
中に入る事ができた。中の光景はまさに荘厳の一言だった。
壁一面に神話の場面が描かれ、天井が高い造りになっている。
寺院の中には、俺が歩く音だけが響き渡る。誰もいないようだ。

部屋の一番奥の部分に祭壇らしきものが見える。
近づいてみると、祭壇の一番高いところに、黄金の像が
まるでこちらを見つめているかのように置かれていた。
祭壇の前に置かれた説明書きには「クーガ神」と記してある。
聞いた事もないが、建物を見るにここで崇められている神なんだろう。


罠が仕掛けられていないかどうか、あたりを調べてみると、
クーガ像に向かう絨毯の上に黒っぽい部分があるのに気が付いた。
近くにあった小石を投げ込んでみると、小石は穴の中にスッと
消えていった。落とし穴などに引っかかる俺様ではない。

もう一度あたりを慎重に見回して誰もいない事を確認すると、
俺はクーガ像に向かって祭壇を登っていった。



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Posted by nirva7 at 06:01Comments(0)TrackBack(0)

第111話:クーガにキスを

クーガ像の前に立つ。
挿絵が付いてるんだが、ブッサイクな顔やのぉ(←失礼極まりない)

まぁ顔が不細工なのは別にいい。人間も神も見た目では判断できない。
それよりも俺は、像の頭上にある飾り板に書かれた謎めいたメッセージが
気になっていた。内容はこうだ。

「クーガのかおにキスをせよ
 あちらこちらとキスをして
 さいごのキスはくちびるに」



「日本語で掘ってあるんですが?」という無粋な突っ込みは止めておこう。
とりあえず、これをすれば何かが起こるであろう事は容易に想像がつく。

指定があるのは額、左右の目、左右の頬、鼻、そして唇だ。
考えても仕方がないので、とりあえず順番を気にせず適当にキスをしてみた。
唇以外の場所にキスの雨を降らせているうちに、俺はある事に気が付いた。


これはやはり、キスをする順番がカギだ。つまり、
「特定のパラグラフから飛ぶと、次のパラグラフの一部の番号が変わっている」
のだ。これは、下水道脱出作戦で使った方法がそのまま役に立ちそうだ。

左目にキスをするパラグラフに飛ぶと、次の右目のパラグラフの数値が変わる。
右目のパラグラフでは額のパラグラフが変化して、俺に次の場所を教える。
続いて額にキスをしたとき、唇のパラグラフの数値が変わった。ここだ。

え?こんな解決方法ありかだって? きっとこれが作者の想定した解法だと俺は思う。
もしかしたらどこかでヒントが貰えるのかもしれんが、自分で気付いたんだから問題無い。
結局、世の中プロセスはどうでもいいのさ。「物事は結果が全て」が俺のモットーだ。


俺はクーガ像の唇にそっとキスをした。





クーガ像の目がカッと見開き、まるで生きているかのように俺に語りかけてきた。

「・・・旅の者、
 おぬしはわたしの信徒ではないな・・・?」


少しびくびくしながら、クーガ像の次の言葉を待つ。

「・・・まぁよい。おぬしは儀式を間違いなく執り行なった。
 おぬしの知りたい事に、ひとつだけ答えてやろう・・・」



以下選択肢。
・北門の呪文を知っているのは誰か?
・バクランドでどんな運命が待ち受けているのか?
・乞食が忘れてしまった神の名は?
・北門の衛兵に見つからない方法は?


・・・非常に微妙だ。どれも重要っぽい。でも聞く事ができるのは一つだけ。
いっその事、「どの質問をえらぶのが正解か?」という質問をしたい気分だぜ。



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Posted by nirva7 at 11:31Comments(1)TrackBack(0)

第112話:いざ、北門へ

・北門の呪文を知っているのは誰か?
・バクランドでどんな運命が待ち受けているのか?
・乞食が忘れてしまった神の名は?
・北門の衛兵に見つからない方法は?

与えられた選択肢を個別に吟味してみる。

北門の呪文を知っているのはこの街一番の権力者と4人の賢者である事は
既に知っている。また、乞食が忘れてしまった神の名前についてはそもそも
それが何を意味するのかが俺にはわからない。乞食は結局スルーしてきたし。

よって、質問は2つに絞られた。
バクランドで俺を待ち受けている運命か、北門の衛兵に見つからない方法だ。

でもさ、バクランドで俺を待ち受けている運命を聞いても結局仕方がないよな。
細木数子ばりに「アンタ死ぬわよ!」とか言われたら俺もう立ち直れないしさ。
ここはひとつ、残った「北門の衛兵に見つからない方法」を聞いてみる事にしよう。
今は2巻をクリアする事が重要。3巻の事は3巻に入った時にまた考えるさ。


「北門の衛兵は荒くれ者ぞろいだ。そいつらに捕まりでもしたら大変な目に遭う。
 だが、無節操な者たちだから、街の安全より自分たちの利益を重視している。
 魔法で気をそらせるもよし、さもなければ、それぞれに金貨3枚ずつを渡し、
 門に近づかせてもらうがいい・・・」


なんだかありきたりな回答だなオイ。聞かなくてもわかるような事ばかりだ。
この分じゃ、バクランドでの運命についても大したことは聞けなかっただろう。
結局、これまでどおり自分の道は自分で切り開いていくしか無さそうだ。


寺院を出てさらに先に進むと、やがて遠くに大きな門が見えてきた。
恐らくあれが噂の北門だろう。呪文を集める前に辿り着いちゃったよ・・・orz

・・・おい、北門。 俺、呪文ふたつしか知らないんだけどさぁ、
そこをナントカ通してくれないかなぁ?(←たぶん無理)



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第113話:お金では買えないもの

北門へと続く道の途中で、衛兵が三人一組になって警備にあたっていた。
見たところドン臭そうな奴ばかりだ。これならここはあっさり通過できるだろう。
衛兵がこんなのじゃなくて良かった。いや、ある意味こっちの方が最強か。
他にもこんなのとか、こんなのとか、こんなのとかこんなのとか、こんなのとか。

どうも最近作者はおフザケが過ぎるようだが、コイツは病気なので言っても治らない。
放っておくに限るな。俺は作者を放置して衛兵達に近づいていった。以下選択肢。


あなたは金貨をどれぐらい出すか?
・ひとりにつき金貨一枚
・ひとりにつき金貨三枚
・ひとりにつき金貨五枚

彼らに払う金貨が一枚も無い場合は魔法を使うこと。
もし貴方が戦士で、魔法を使えない場合は、あなたの旅もここで終わる・・・。



淡々と作者から引導を渡されてる戦士に思いを馳せて苦笑しながら、
荷物袋から財布を取り出した。俺は魔法使いだが、生憎体力が無いので
今回は金で解決することにしよう。金貨は一人三枚でオッケーとの事だったな。
このぐらいは「想定の範囲内」だ。この世に金で買えないものなど何も無いのだよ。

三人は、俺が出した金貨を見てお互いに顔を見合わせていたが、
やがてその内の一人が頷き、北門に続く道へと通してくれた。


北門まであと数メートルというとき、どこからともなく声が聞こえた。

「止まれ、そこなよそ者よ」

よそ者とはご挨拶だな。俺様は筆頭株主だぞ。
辺りを見回してみたが、遠くにさっきの衛兵が見えるだけで周りには誰もいない。
俺は次の言葉を待ってみる事にした。ほどなくして、再び声が聞こえてきた。


「この門は魔法によってとざされている。通ることはまかりならん。
 門を開ける呪文を知らぬなら、あと一歩踏み出せば命取りになろうぞ!」



・・・って言われても、俺四つのうち二つしか知らないんだけど。
正確に言うと三つ知ってるんだが、一つは前回の冒険の時だからノーカウントだ。
まぁいいか。株なら50%超で支配権を持つ。半分知ってりゃなんとかなるだろ。

「奥に隠れた掛け金ふたつ・・・お前に命ずる、 北尾 北門よ、大きくひらけ」
申し訳程度にふたつだけ呪文を唱えると、門が音を立てて少しだけ開いた。

今だ!

俺はその隙間に飛び込もうとした。
次の瞬間、ものすごい勢いで門が閉まり、俺の身体は真っ二つに切り裂かれた。

・・・父さん、ゲームブックのルールだけはお金で買えないようです。



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2005年04月06日

第114話:忘れられた男

「おおゆうしゃ、しんでしまうとはなさけない・・・起きなさい!」

気が付くと、俺はカーレの南門の前の丘の上に横たわっていた。
生き返るのも通算7度目、別段驚きもしない。慣れとは恐ろしいものだ。

「まったく、いったい貴方は何度死ねば気が済むのです?
 今度こそは北門を突破できるかと思っていたのにブツブツ・・・」


女神リーブラの小言は続くが、放置して状況を整理する。
これまでの冒険で、呪文の在処は3つまでわかっている。
ルーン文字爺、スランの審問、あとはナントカ卿の墓か。

ただ、あと1個がわからない。
それらしき場所はあるにはあった。
特に気にかかっているのは盲目の乞食だ。

その後のクーガ寺院での「乞食が忘れてしまった神の名前」
という質問も、あきらかに何かがある事を告げている気がする。
とりあえず、あそこで出てくる2匹のハーピーは何としても
ぶっ倒さなくてはな。たとえ呪文でなくても何かはあるはずだ。


身支度を整えて南門へ向かおうとした俺をリーブラが呼び止めた。

「そんなに急ぐでないよ。
 そなたに手紙が届いておる。」


俺様に手紙・・・?
リーブラから受け取って開くと、そこにはこんな一文が記されていた。

「たまには刺客フランカーのことも思い出してあげてくださいね」

ああ、そんな奴もいたな。完全に忘れていたわ。
第1巻で指示されていた箇所をもう一度見てみると、
フランカーが登場するパラグラフが指定されていた。
改めて頭に叩き込む。

このパラグラフはメモできないので、その場面に行ったら
たったいま記憶したパラグラフへと飛ぶ必要がある。
まぁ覚えていたらどこかで会えるだろう。



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