天の父なる神が預言者を介して選ばれ者だけに与える知識、これをカッバーラという。謎のヨハネ教団とフリーメーソンの最高の奥義 2の続編
ちなみにこの図1の指の形はラテン教会においては天父、御子、聖霊を表すそうです。これを後述する生命の樹になぞらえると人差し指が天父、中指が御子、親指が聖霊となると考えられます。また、ミトラ教というマニアックな古代宗教があるのですが、ミトラ教でも図1の指の形は使われるそうです。そしてこの指の形は特別な霊魂の顕れであり、創造神の光を意味するということです。ちょっと面白くなってきましたね。

もし図1の形が天父(神様のこと)、御子(イエス・キリスト)、聖霊(神さまの御心を人々の心に伝える霊のこと)を表すならば、図2はいくつかの解釈があります。図2の形には中指で表されるイエス・キリストがありません。まるでバプテスマのヨハネはイエス・キリストを崇拝していないかのようです。(ガ−ン!しかし、はやとちりはいけません。最後まで読んでね。)また、ユダヤの神秘思想カッバーラから考えれば2本の柱が現すものは神殿の門の柱、ボアズとヤキン(変な話ですが門の柱に名前がついているんです。)つまり、バプテスマのヨハネこそが神殿の儀式の入り口を示していると解釈もできます。さて、便宜上図1の形を生命の樹の形、図2をボアズとヤキンの形と呼ぶことにします。

偶然なのかフリーメーソンの入社式では
「ソロモン王の神殿の入り口にある2本の柱とは何か?」
「その分離と結合の意味を述べよ。」
という質問があります。答えは
「ボアズとヤキン」
「強大さと確立(=この神の家が永遠のものであることを)」です。
整理するとダ・ヴィンチの絵の中のバプテスマのヨハネが指で示す形はフリーメーソンの入社式で使われる形の類型であり、ボアズとヤキンを示します。バプテスマのヨハネが神殿の儀式へと導くものであることを示し、バプテスマのヨハネがキリストを礼拝しないことを示しているかもしれません。なんだかすっきりしませんね。謎が謎を呼ぶ感じです。もう少し考えましょう。
 
次にダ・ヴィンチの作品の中でも特に議論を巻き起こす岩窟の聖母について考えてみましょう。この作品はいわく付きの作品です。もともと「無原罪懐胎の教徒会」に作成を依頼されたものでなぜか同じ作品が二つあります。図1は英国のナショナルギャラリーに収蔵されており、図2はルーブル美術館に収蔵されています。おそらく図2が教徒会に納められたものであり、図1はダ・ビンチの本来の思想を表しているものと思われます。名前から言って主役はイエス・キリストの母マリアのはず。ところが・・・・。図1の方を見てみましょう。目に飛び込んでくるのは右下の女性の手がボアズとヤキンの形をしていることです。つまり彼女はバプテスマのヨハネの母エリザベツです。真ん中がイエス・キリストの母マリアでしょう。ちょっと変なのはエリザベツはマリアよりずっと年上のはずなのです。それなのにマリアと同い年か下手をするとマリアより若くみえます????当然エリザベツの右下の赤子がバプテスマのヨハネということになります。ここでヨハネの指の形に注目してください。な、なんと生命の樹の形をしています????これは一体どういうことでしょうか?

実はこの生命の樹の形はフリーメーソンの入社式において儀式参入者ではなく、司式者(儀式を執行する人)が行う形なのです。しかもこの絵では明らかにイエス・キリストがヨハネを礼拝しています。つまり、イエス・キリストがヨハネを通してフリーメーソンに入社したことを表しているのです。

これは一体どういうことなのでしょうか。ダ・ヴィンチはただの人騒がせなオヤジだったのでしょうか。それとも何か歴史をひっくりかえすような秘密をにぎっていたのでしょうか。どっちだと思いますか?歴史的事実を紐解きながらバプテスマのヨハネのミステリーに迫っていきましょう。

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