May 27, 2019

こんなに暑い日が続いたら、セミたちもきっと外に出たくなってるでしょうね。

舞台『弱虫ペダル』新インターハイ篇〜リミットブレイカー〜、
千秋楽公演が終わりました。
最高の芝居をやれたと感じています。
熱く熱く熱く、美しく、楽しく、全ての瞬間を全力でやれました。
僕も、俳優たちも、スタッフたちも、観客の皆さんも、最高のリミットブレイカーだった。
そう信じてます。

もちろん、「リミットブレイカー」その人である今泉を演じた猪野広樹さんは、まさにリミットブレイカーでした。
彼がスケジュールの都合で皆より遅れて稽古に合流した日、現れた途端に見せた猛然たるエース振りは強烈でした。
改めて皆のケイデンスが上がったのを覚えています。
彼が不在の時のアンダースタディ(代役)として稽古場で頑張ってくれた若い俳優のことを、猪野さんはある日のカーテンコールの挨拶で名前を挙げて感謝を述べ、「彼とふたりで作った今泉です」と言いました。
その時の観客の皆さんの拍手は特別遠くまで届いているように感じられました。

今泉役の猪野さんが稽古場におらず、また、小野田役の糠信さんが初舞台のためにまだ演技を作る途中だった頃、主人公3人組のひとりである鳴子役の百瀬朔さんは、とことん稽古場を牽引しました。
楽しいシーンを楽しく、熱いシーンを熱く、そしてどんなシーンも奥深く優しく。
今作の物語の鳴子は、コース後方で苦戦する総北メンバーからたったひとり前方へと抜け、先頭集団にくらいつき、仲間が追いついてくるまで孤軍として戦うのです。
まるで本当に鳴子の戦いが、芝居づくりに反映されているかのようでした。
これほど最高の鳴子っぷりがあるでしょうか。

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座長として、シリーズの主人公・小野田を演じた糠信泰州さんは、今作が演劇作品としては初出演の機会となりました。
成し遂げる方法がわからないほど、とても難しい仕事だったはずです。
ですが彼は努力に努力を重ね、創意工夫し、時に先輩に助けを求め、ひたむきに取り組み、ついには見事な小野田となって道を走り、僕ら皆に、最高の舞台をプレゼントしてくれました。

千秋楽の本番直前、僕は彼と握手をしながら、
「皆を頼む」と挨拶をしたのです。
その時の彼の返事は、
「任せてください」でした。
初舞台の彼が、どれほどの決意と覚悟でその言葉を言ったのか。
強く、熱く、優しい握手でした。

2013年に、この作品の最初のインターハイ編をやれると決まった時、当時の座長である村井良大さんが、本番直前、僕にしてくれた握手の力強さを思い出しました。
あの時も彼は、
「任せてください」と言ったのです。


他のどのメンバーも最高の仕事をしたのですが、皆のことを書くと長くなりすぎます。
また時折り、ブログに書きますね。
最高のエースとエースアシストたち、そして後方でエースの勝ちを願う各チームのメンバーたち、伝説の先輩たちの芝居を練って練って練り上げた2人の俳優、その全てを運んだパズルライダーたち。
素晴らしい出来事と芝居づくりが、沢山あったんです。

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千秋楽の舞台を終えて東京へ戻ろうとする僕のところに、運営スタッフが走ってきて、プレゼントをくれました。
今作のために街を走った、リミットブレイカーのアドトラックの、ミニチュアモデルです。
とてもとても嬉しい。
渡辺航先生から頂いた今泉の色紙と一緒に、写真を撮りました。

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nishidashatner at 19:03コメント(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote
diary:N氏の普通日記MIX 

May 21, 2019

だんだんと暑い日が増えてきました。
1ヶ月前には丸坊主だった家の前の街路樹の枝が、緑の葉で覆われつつあります。

舞台『弱虫ペダル』新インターハイ篇〜リミットブレイカー〜、
東京公演が終わりました。
物語、俳優の輝き、磨き抜かれたスタッフワーク、
最高の芝居をやれていると感じています。

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昨日、9月に開催される『関西演劇祭』の記者発表に参加させていただきました。
僕は神戸大学の劇研で芝居をやり始め、大阪の扇町ミュージアムスクエアで劇団を旗揚げし、淀川河川敷で稽古して、そうやってだんだんと、自分の演劇を作ってきました。

手元に自信も何もなく未来もわからず、ただ芝居のアイディアだけがあった頃、面白ければ素直に面白いと言ってくれる演劇の世界の先輩たちや観客の皆さんに育てられたのです。
その恩を、今徒手空拳の人たちに返すことができたらいいなと思ってます。
もちろん「威勢のいいヤツ」「われこそは世界一と思ってる作り手」が出てきて欲しいですが、一方で、「自分の芝居が人々に認められるとは思えない。自信がない。それでもどうしても作りたい芝居がある」。そんな人や劇団も、参加してくれたらいいなと、僕は思ってるんです。
僕がそうだったから、という理由からなんですけれど。

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ではこれからリミットブレイカー、
大阪公演の準備にとりかかります。

nishidashatner at 09:28コメント(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote

April 25, 2019

稽古場に通っていると、もう桜の花は見当たらず。
つい先日まで枯れ木のようだった銀杏の木々に、
小さな緑の葉が吹き始めているのがわかります。
風に乗って飛び回っている虫も多いですね。

舞台『弱虫ペダル』新インターハイ篇〜リミットブレイカー〜
の稽古をする毎日です。

しっかりと脚本・演出の準備をしてきましたし、
スタッフの稽古進行マネジメントもぬかりなく、
俳優陣の気持ちも充実している現場です。
誰もが互いに協力的に芝居をつくりあげています。

主人公小野田坂道を演じる糠信泰州さんは、
新メンバーながら、膨大な努力と工夫と情熱をこの役に投入していて、いまでは現場の誰よりも小野田坂道の理解者です。
先日の稽古でも、シーンに没頭するあまり、
次のシーンに場が移っていることに気づかずに演技を続けていました。
それはミスでもあるのですが、それにしてもあまりに切実な真心ある演技に、誰も彼を止めることができなかったのです。
僕はとても美しい光景を見たと思いました。

今作は、小野田の親友である今泉俊輔の戦いを中心とした物語になります。
今泉を演じる猪野広樹さんの演技は、熱く、柔軟で、明晰で、繊細で、実に素晴らしいのです。
稽古合間に共演者たちを楽しませることも忘れない、大きな才能の人です。

先日、東京の街を、
舞台『弱虫ペダル』の写真で化粧されたトラックが走りました。
僕は池袋で見かけました。
選手たちが街を走っているようで、とても嬉しかったです。


「リミットブレイカー」は、
彼らのインターハイ2年目、「途中」を描く物語です。
「途中」にはいろんな出来事が詰まっています。
しっかり、今、この物語として始まり、完結しますから、
見に来てくださる方は、安心して見て下さいね。

少年チャンピオン本誌では、3日目、インターハイのゴールが今日描かれましたね。
その、まだ見ぬ未来に向かって、
稽古場で、僕らは眩しい炎の中を走っています。
誰かが勝ち、誰かが負けるゴールが、未来に待ってる。
それでも今日このレース、誰もが曇りなく全力で、全てを背負い、魂を輝かせて走ったこと、
僕らの芝居がその証拠のひとつになります。

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nishidashatner at 17:25コメント(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote
diary:N氏の普通日記MIX 

April 09, 2019

舞台『弱虫ペダル』の新作、「リミットブレイカー」の稽古が始まりました。
1年ぶりです。
丁寧にやってゆこうと思います。
丁寧に、というのは、ゆっくりやるという感じのことではなくて、「どんなシーンでも深く大切なことを考え、表面にとらわれずに進もう」、というような感じのことです。

新メンバー4人と、役作りについて改めて話したりしました。
原作の紙の上にある絵を目標地点にするのではなく、紙の向こうに実際にいるはずの「彼」に会いにゆこう、そのようなことを話しました。
話すまでもなく、すでに彼らは会ってきているようです。
動きも言葉も声も、たくさん準備してきていることを感じました。
僕も準備をしてきました。
楽しんでゆきます。

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最近、夫婦で時々ケーキを作ります。
よく言われることですが、僅かな種類の材料を、適切な割合と適切な手順と適切な温度で調理する。
それだけで、スポンジや生クリームが出来上がり、素材からは想像できない形と美しさを持った、花のようなお菓子になるのが不思議ですね。

まるで、互いに同じ質をもった最小のエネルギーの粒が、配列や数などの集まり方を変えるだけで、様々な元素になってゆく、「宇宙のあり方」そのままのようです。

漫画も、芝居も、そういう不思議に満ちているんだなと思います。

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nishidashatner at 09:59コメント(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote
diary:N氏の普通日記MIX 

April 04, 2019

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2009年、ちょうど10年前の『ソラオの世界』初演の1シーン。夢の世界から現実に帰還しようとする主人公の話でした。

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この春に見た、映画と芝居の話を書きます。

マーベルとDCコミックのおかげでメジャークオリティのヒーロー映画がたくさん作られ、
日本でもTV発のヒーロー作品群が一般作品を圧倒するという、
我々元少年にとって夢のような時代になりました。
(『スパイダーマン:スパイダーバース』最高ですね)

そんな中、とある日本のヒーロー映画、
『ライズ ダルライザー NEW EDITION』を見たのです。

白河市のオリジナルローカルヒーローを描いた映画です。
それを、劇団出身の主演俳優が、
自分でプロデュースをして、市民参加で撮り上げてしまったという、すごい作品。
メジャー映画とはまた別の見方をする必要がありますけれど、
実に熱い、熱い映画でした。
まるで主演俳優の人生をなぞったドキュメンタリー的な私小説青春劇のように始まり、
それが、いつの間にか本当にヒーロー映画になってゆくのです。
スクリーンの向こう側と、現実の世界に穴をあけたような映画でした。

ちなみに僕は映画を見たあと、縁をいただいて、
応援コメントを公式サイトにも書かせていただいてます。

http://www.dharuriser.com/movie/

現在全国各所映画館で公開中です。
よかったら是非。
池袋では今日4月4日まで上映されてます。

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もうひとつ。最高のインディーズ演劇作品を見ました。
fukui劇『うねるペン 〜世界を穿つガールズ・ハイ』
観劇して、しかもアフタートークに出演させていただきました。
傑作だったのです。

二人の漫画家…「先生とアシスタント」が、同じ連載作品のストーリーの主導権を奪い合い、
その争いに翻弄される登場人物たちが「どちらがより自分たちの本当の人生なのか」を決断する。
そんな、虚構に振り切ったような物語が、
俳優たちのあまりに素晴らしい演技によって、
生々しい現実としか思えない出来事に変貌してゆくのです。
「役者」という表現者のすごさ、演劇の切実さを実感させてくれる、祝福に満ちた演劇文学でした。
fukui劇、おそらく当面は「笑い」の要素を注目されてゆくのかもしれません。
しかしもっと得体のしれない光が充満しています。
タイトルどおり、物語世界と僕らの現実の世界、その境界に穴を穿つ演劇でした。
出演者たちカンパニーの皆も、
特別な芝居に関わってしまったことを肌で感じているように見えました。
幸福なことです。

世界を穿つ芝居と映画、そんなふたつの作品に触れた、初春でした。

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僕も自分の芝居で、
物語の壁に穴をあけ、現実をゆさぶってゆきたいものです。

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これは僕の芝居『遠い夏のゴッホ』の写真。綺麗でしょ。
DVDもふたつ出てるのです。もしよかったら。

『遠い夏のゴッホ』DVD(2017年版/安西慎太郎主演)
『遠い夏のゴッホ』DVD(2013年版/松山ケンイチ主演)

nishidashatner at 10:00コメント(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote
diary:N氏の普通日記MIX 

April 03, 2019

今年1年かけて、東京で、
『モノローグ演劇祭』
という演劇祭が開催されます。

topengekisai

http://monologueegs.hungry.jp/index.html

演劇の中でも最小の単位である「ひとりの俳優」。
その演技を凝縮した「独白/モノローグ」。
「我が身一つ」の俳優たちの戦う舞台。
実にソリッドな演劇祭なのです。

もちろん現劇ですから、演出や戯曲という要素も加わります。
ですがそらすべてが、ひたすらモノローグに集中してゆくのです。
俳優の肉体、感情、声、演技、汗…すべてが突きつめられて輝いてゆく、
純粋な瞬間を見ることができるでしょう。

最初、この演劇祭のアイディアを、
guizillen(ギジレン)という若い劇団の主催者・佐藤辰海さんがTwitterで呟いているのを見て、
僕はすぐに賛同ツイートをしたのです。
それが縁となり、光栄にも審査委員長を務めさせていただくことになりました。

インディーズ団体が主催する演劇祭ですが、
しっかりと優勝賞金も用意されています。
一人で活動している俳優の皆さん、
カンパニーに所属しつつ自分の技量を磨いている皆さん、
「我が身ひとつ」で戦うことのできる演劇祭です。
是非、エントリーなさいませんか。

今週いっぱい(4月7日)まで、まだ応募を受け付けています。

http://monologueegs.hungry.jp/index.html

nishidashatner at 18:02コメント(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote
ある日僕が、誰か初めての人に出会うとして。
その日の僕とその人は、互いの人生の途中の一日でしかない僕たちですけれど、
それでもその日の互いの顔や話し方や行動に、
それまでの人生で起きたいろんなことが詰まってるんだと思います。

舞台『弱虫ペダル』新インターハイ篇〜リミットブレイカー〜
の上演準備を進めてます。

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https://www.marv.jp/special/pedal/
脚本執筆には、たっぷり時間をかけました。
スタッフの打ち合わせも進行中。
そしてまもなく、俳優たちと実際に芝居を組み上げてゆく作業が始まります。
「稽古」と呼ばれる作業です。

漫画原作ですから、もちろん原作に忠実に作ってゆくつもりですが、むしろ紙とペンとインクの向こう側の、原作が描こうとしたへ世界へ行きたい。原作者が想像力で見て来た世界で「実際に起きた」物語を、舞台の上に出現させたい。
そう思っています。

楽しみにしててくださいね。
原作を読んでいなくて、前作を知らなくて、この『リミットブレイカー』だけを見る人にも、
これまでこの物語の中でどんな事が起きてきたのか、すべてが伝わるよう、あらゆる努力と工夫と情熱を込めますから。

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また、稽古の様子など、書きますね。

nishidashatner at 17:03コメント(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote
インフォメーション! 

December 24, 2018

毎日、ある作品のプロットを構築し、
折り紙の原稿を作っています。
先日は絵の仕事をひとつやりました。

年末になりましたね。

僕から、ささやかですけれども、
シンプルな「亥(いのしし)」の折り方のプレゼントを、
Noteにアップしました。

https://note.mu/nshatner/n/n0e5ab0e28c3c

「TANT折り紙」など、両面同色の紙で折ると、
かわいくできあがります。
良かったら折ってみてください。

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nishidashatner at 20:32コメント(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote
折り紙倉庫 

November 23, 2018

俳優にして映像作家の宮崎陽介さんと一緒に、
早稲田大学演劇博物館で開催中の
企画展『現代日本演劇のダイナミズム』
を見に行きました。

写真 2018-11-20 19 53 43


この企画展では、
光栄にも僕の演劇関連のことも扱って頂いていて、
そこで展示している僕の演劇のダイジェスト映像を宮崎さんが作ってくれたのです。
『破壊ランナー(2017年版)』や舞台『弱虫ペダル』など、
いくつかの作品を十数分の映像にまとめてあるのですが、
自分で見てもすごく面白いです。

2.5次元演劇の潮流についての文章のパネルもあって、
そこには僕の名前や僕がずっと前からやっている演出手法についてもしっかり記載されています。
嬉しいです。
早稲田大学が演劇博物館を運営して、
こういう企画展を行ったりしていること、
素晴らしいことだと思います。

この企画展は、1月20日まで開催されていて、誰でも無料で入場できます。
よかったら是非。

宮崎さんが、早稲田大学演劇博物館を背景に、
僕の写真を撮ってくれました。

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とうとう、
コートを着ないと外出できない気候になってきましたね。
僕は先日から取り掛かっている脚本の第3稿を仕上げ、
今は、さらにこの冬書くつもりの2作品の
プロット構築作業を行っています。

折り紙の作業が予定より時間がかかっているのですが、
これも一生懸命進めていこうと思います。

nishidashatner at 16:12コメント(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote

November 15, 2018

ある作品の脚本をずっと書いています。
とうとう、秋の虫もほとんど声がしなくなりました。
今年鳴いていた連中の子どもたちが、
また来年の秋には声を聞かせてくれると思います。

ハエトリグモを折りました。
猪も折りました。
お正月に備えて亥も折りました。
これは手順が少ないので、近々折り方を公開したいなと思ってます。
手順少ないシンプルな折り紙は、
創るの簡単そうに見えるかもしれないですね。
実際には、シンプル作品を創作できるようになるには
それなりの技術や考え方の蓄積が必要で、
なかなかに歯ごたえがあります。

★★★ハエトリグモ (4)★_2

イノシシ1 (13)★2

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nishidashatner at 09:21コメント(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote
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