2010年05月31日

「9節」 and 「偶有性」

5月30日

昨日第9節の対Austin Aztexとの試合がHomeでありました!

結果は0−2の敗戦。自分はまたもベンチスタートで最後の2〜3分間だけ

出場しました。

チームとしては2連勝していたが、一気に波に乗り切れないという現状が

示す通り問題はいくつか抱えているということだろう…。 3連勝できるチームと

できないチームにはやはり大きな違いがあると思う。それを改めて思う1戦だった。



{今日の日記はめっちゃ長いので時間がある時に読んでください!}



Austinというチームをじっくり見ていたが、これまたわからない難しいチーム

だなというのが正直な感想。 

というのはとにかくミスが多い…。{これはお互いだったが…}

しかしひとつ思うことはそのミスに対して、

大してイライラしないと言うチーム全体の雰囲気…。そういう見方をすると

「なるほどな〜」ということがいくつかあった。

今までのサッカー人生でも何度かそういう経験が自分にもある。

ミスの多いランダムな展開。 しかしそういう試合って最後まで見ていると

ミスをすると言うことに関してストレスを感じない選手の方が試合に入り込めて

いて、最後はそいつが勝負を決めてしまったりする。サッカーを知っていて

技術のある選手が乗れないと言うゲームが実際にある。そして自分が戦っている

このリーグではそういう試合になるケースが日本よりも多い。

だから気付いたことでもあるのだが、「その1試合」ということだけを

考えるなら、味方のミスに腹を立てたり、自分がしたミスを引きずったり

しているよりも、「何も感じず」次に必要なプレーに移る事のほうが効率的だ。

しかし「何でミスをするんだ!」という気持ちを一瞬だったり、時には数分、

メンタル的に弱い選手はその後ずっと思い続けながらプレーすると

確実にゲームのリズムからはズレていく。 サッカーをやったことのある人なら

こういう経験ってあると思う。

先週の試合後に日本人の方から頂いた本があり、それを今途中まで

読んだところだったが、その文章の中に「偶有性」という言葉が出てくる。

「どのように変化するかわからない性質」「次の瞬間に何が起こるか分からない状況」

といった意味だそうだ。

別の言葉で表現すると「完全にランダムでもなく、完全に規則的でもない」

まさにサッカーのゲームとはそのようなもので、「偶有性」の連続と言える。

守備においても、攻撃においても味方選手全員が完全な規則性を目指すのだが、

そこは技術的な事、コンディション的な事、精神的な事、天候や環境などの

条件も加わり、ランダムな結果が多々起こる。 勝負の分かれ目というのは

そのランダムな結果への反応によってそのリズムが変わり、

しいてはチームの結果という形につながっていくのかなと思う。

この形だけを追求するなら、昨日のAustinの戦い方には一理ある。

ミスをしたあとの感じ方っていくつかあると思う。

「イライラする」「落ち込む」「焦る」逆に「カバーしてやろう」

「そのミスを取り返そう」また「何も感じない」というものもあるのかなと。

ミスによる精神的ダメージの違い。元々技術がないからミスに対して

さほどイライラしないのか、ミスのあとのプレーに個人としてもチームとしても

非常にスムーズに対応してしまうのだ。

もちろん、相手のミスをついて、得点する、ビックチャンスに結びつけるという

ことができないPalaceに問題があったのも明らかだが、ミスをしたあとの

反応という括りで見ればトップレベルのサッカーでもそうでないレベルのサッカーでも

同じなのではないだろうかと思う。

つまりランダムな状況に出くわした時の自分の反応。

これって言い方を変えれば精神的な強さなのかもしれない。

アメリカに来て、思ったことはとにかく、色々なことがランダムだいうこと。

もちろん初めて海外で生活をしているということが多分にある。

わからないことだらけだし、こちらの基準{規則性}すら最初はわからない。

とにかくランダムの連続だ。

それに比べ、日本は非常に規則的な要素が多くあると思う。

サッカーをとってもミスの少ない選手が重宝されると思うし

何を考えているか分かる人を好む傾向があると思う。

生活の中でも、物事は時間通りに流れていくし、

約束なども守られる、信用、サービスの質も高いと思う。

でもそれはランダムな状況に直面する機会を減らすことになりそれに対する免疫は

育ちづらい環境にもなっている気がした。

よくない部分だけを見てもしょうがないので、気付いたいい部分も書いておく。

先の部分でいうならば、「その試合」ということをゴールにするなら

ミスは忘れた方が良いが、次への教訓という捉え方をするなら、やはり忘れない

方がよいし、悔しいという感情はバネになる。「その試合」を「プロセス」と捉えるか

「ゴール」と捉えるか、極端な解釈をするならそんなことも言えるのかなと。

そして、プロセスと捉えるなら、それは次に活かされる可能性が高く、

またプロセスを充実させようという思いは、先の「質の追求」にも実際に

つながっていると思う。 「こだわり」や、「意識して物事に臨む姿勢」「継続力」

などは日本のいい部分かもしれない。

自分がいるカテゴリーは日本で言うところのJ2リーグ。

トップリーグを長年見たわけではないので一概には言えないが、日本とアメリカ、

日本人と外人の違いってこんなところにあるのかなと今朝ふっと思った。

先に紹介した本は 茂木健一郎さんの「脳を活かす生活術」というものからの

抜粋だが、その本では「偶有性」に触れることを推奨している。

アメリカに来た「意味」をこちらにきてからずっと考えていたが、この「偶有性」

に触れざるおえないこちらでのサッカーを含めた生活というものはひとつの

大きな意味だったのかなと今は思う。

「違う環境」は恐れるのではなく、何かが不足すると言うことは、何かを補おうという

力が働くチャンスなのだと身を持って思う。

ランダムな事態と直面した時に自分がどう「反応」していくのか?

そこを日本人の良さである、「意識的に継続する」ことができた時、両方の要素

併せ持つことができるのかもしれない。



もうすぐワールドカップ。

「日本のよさ」、「各国のよさ」、「らしさ」、そのようなことを

サッカーを通して見れるというのは今回は楽しみのひとつ。

昨年から、今年にかけて、もちろん一部分ではあるが、色々な国の選手と

プレーできているというのはサッカーというものをまた違った角度から

見ることができる。

そのような視点で、各国と日本がどんな戦い方ができるかは本当に楽しみだ!


ではまた!









  

Posted by nishimura_takurou at 08:47