「親になれば子どもの育て方は自然にわかる」なんてウソ��
最近の研究によると、生後八ヶ月の赤ちゃんでも、親の表情、感情、言葉、態度などを観察していて、その微妙な見分けがつくらしいということがわかってきました。
また、三、四歳くらいまでには脳の大きさが大人の三分の二ほどに成長し、思考、感情、人間関係のパターンもおおまかなところは身につけているといわれます。そして、いったん身につけたものは、そのまま大人になるまでもち続け、一生を左右します。
ただ、子どもは柔軟ですから、いったん身につけたものでも修正が可能です。身につけたものが不健全な場合には、早い段階での修正が望まれるわけですが、それには、親が不健全であることに気づくことが先決です。
だからこそ、親になるには、親業をはじめるための準備が必要になるのです。
ある離婚した女性が、二歳半になる子どもを連れて相談に来たことがあります。託児所でその子がほかの子どもを叩いたり、噛みついたり、あるいはすぐに癇癪を起こして泣きわめいたりして、保母さんがコントロールできなくて困っているので、なんとか治療してほしいというのです。
そこで、しばらく託児所でその子の様子を観察したうえで、さらによくよく話を聞いたところ、家では母親がその子に対していつもその子と同じようなことをしているということがわかりました。
彼女は妻子ある男性との不倫関係で悩んでいて、いつも気持ちが不安定で感情のコントロールができず、ちょっとしたことで子どもを怒鳴ったり、子どもが泣きだすと叩いたりしていたのです。
ときには、子どもが言うことを聞かないといって髪の毛を引っ張ったりし、手に噛みついたりしたこともあったそうです。
だから子どもも、託児所で自分の思いどおりにいかないと、癇癪を起こしたり、暴力的になったりしていたわけです。心理療法が必要なのは、母親のほうだったのです。
この母親は、子どものそうした行動と、自分が子どもに対して繰り返してきた態度との関連について、しばらく心理療法を進めるまで、まったく気づいていませんでした。
この一例だけでも、親業というのがいかに責任重大な事業であるかが理解できるでしょう。
また、三、四歳くらいまでには脳の大きさが大人の三分の二ほどに成長し、思考、感情、人間関係のパターンもおおまかなところは身につけているといわれます。そして、いったん身につけたものは、そのまま大人になるまでもち続け、一生を左右します。
ただ、子どもは柔軟ですから、いったん身につけたものでも修正が可能です。身につけたものが不健全な場合には、早い段階での修正が望まれるわけですが、それには、親が不健全であることに気づくことが先決です。
だからこそ、親になるには、親業をはじめるための準備が必要になるのです。
ある離婚した女性が、二歳半になる子どもを連れて相談に来たことがあります。託児所でその子がほかの子どもを叩いたり、噛みついたり、あるいはすぐに癇癪を起こして泣きわめいたりして、保母さんがコントロールできなくて困っているので、なんとか治療してほしいというのです。
そこで、しばらく託児所でその子の様子を観察したうえで、さらによくよく話を聞いたところ、家では母親がその子に対していつもその子と同じようなことをしているということがわかりました。
彼女は妻子ある男性との不倫関係で悩んでいて、いつも気持ちが不安定で感情のコントロールができず、ちょっとしたことで子どもを怒鳴ったり、子どもが泣きだすと叩いたりしていたのです。
ときには、子どもが言うことを聞かないといって髪の毛を引っ張ったりし、手に噛みついたりしたこともあったそうです。
だから子どもも、託児所で自分の思いどおりにいかないと、癇癪を起こしたり、暴力的になったりしていたわけです。心理療法が必要なのは、母親のほうだったのです。
この母親は、子どものそうした行動と、自分が子どもに対して繰り返してきた態度との関連について、しばらく心理療法を進めるまで、まったく気づいていませんでした。
この一例だけでも、親業というのがいかに責任重大な事業であるかが理解できるでしょう。
nishiokazumi at 12:58│TrackBack(0)│機能不全家族
