大阪の法律特許事務所 にしてんま法律特許事務所のブログ

大阪地裁近くの法律事務所です。

2014年08月


現在業務に大幅な遅れをきたして,依頼者や相談者の皆様に多大なご迷惑をおかけしています。


1週間程度で修復できるよう必死こいて努力しますので,今しばらくご勘弁下さいませ<(_ _)>


ロゴ横長 茶






この記事を書くにあたって個人情報との関係で問題がないかを大阪弁護士会の法72条委員会に問い合わせたところ,差し支えないという回答を得たので書きます。


以前の記事に書いたように,現在非弁の相手をしている案件があります。




弁護士は弁護士法に拘束され,品位を失うべき非行があつたときには懲戒されるという危険を負っていますが,非弁はそのような危険を負っていません。

つまり弁護士は「バッチをかけて」仕事をしていますが,非弁は「バッチをかけて」仕事をしているわけではありません。



従って非弁は往々にして,弁護士にはできない品位のない行動をとります。

また当然のことですが,非弁は法的知識に乏しいので,往々にして法的に成り立たない主張をします。



非弁が上記のように品位のない行動をとると,相手方の利益が不当に害されます。

また法的知識の乏しい非弁が有識者のように振る舞って事件に介入した場合には,非弁に対する依頼者の利益が害されることもあり得ます。



このような事態を防止するという公益的な理由から,弁護士法は刑罰をもって非弁行為を禁止しています。


第七十二条   弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法 律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他 の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。


少し細かい話をしますと,第72条の前段に該当するためには「報酬を得る目的」のみがあれば足り,「業とする」ことは必要ありません。


(非弁護士との提携等の罪)
第七十七条  次の各号のいずれかに該当する者は、二年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
 第二十七条(第三十条の二十一において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
 第二十八条(第三十条の二十一において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
 第七十二条の規定に違反した者
 第七十三条の規定に違反した者



逆の言い方をすれば,非弁は類型的に公益に反する存在です。

そして各弁護士会には,「法72条委員会」や「非弁活動対策委員会」など名前は違っても,このような非弁活動に対する対策をとる委員会が設けられており,常に非弁活動の情報収集も行っています。


例えば宮﨑弁護士会の「非弁活動対策委員会」は,HPでこのような情報提供の呼びかけもしています。


    宮崎弁護士会の委員会活動のHP



ひと月以上前のことですが,当職は,大阪弁護士会,及び,相手をしている非弁の活動地の弁護士会に,非弁との経緯を詳細に書いた報告書を提出しました。



例えば別個の事件において,弁護士ではない同一人物が介入している情報を弁護士会が得て,それが蓄積していったら,必ず非弁排除の糸口になります。

是非とも非弁情報の共有にご協力ください。


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