3年前、苫小牧で起きた白バイと大型トラックの右直事故(交差点内で右折車と直進車が衝突する事故)の裁判が未だ続いており、先日、白バイ隊員を死なせた罪に問われていた、大型トラック運転手の控訴審が開かれた。弁護側は改めて無罪を主張。検察側は控訴棄却を求めた。

トラック側の肩を持つわけではないが、白バイが時速120キロで直進してきているのを予見して、トラック側が右折しなければならないという検察側の主張は、ちょっと無理がある様な気がする。だが、一審の判決は、白バイ隊員が亡くなっていることがあるためか、禁錮1年、執行猶予3年と重かった。

通常の交差点での右直事故は、信号機があるため黄色信号の時に起きやすい。相手が止まるだろう、まだ止まっているだろうという判断からだ。だが今回は、丁字路交差点で信号機が無い場所。普通だと、右折車は信号機がある交差点よりも、直進車を確認すると思えるのだが。

バイクが来たと確認出来たとしても、時速120キロで近づいて来ることが果たして予見出来るだろうか。バイクは小さいため、その速度が正面からでは分かりにくいと言われている。過失が無いとは言わないが、一方的な被告となるのはどうなのだろう。

白バイ隊の遺族側の心情を察すると、本当に気の毒な事故だ。訴えたくもなる気持ちもわかる。だが、時速120kmの速度で緊急走行する際、警察側にも交差点通過時の規定はあるものと推測出来る。増してやサイレンは鳴らしていなかったそうだ。

右折が悪かったのか、スピードを出して直進したのが悪かったのか。死亡事故でなければおそらく刑事罰は無い案件。白バイという特殊車両だったからかもしれないが、もし、このまま被告が有罪決定となった場合、交差点で右折するドライバーは、直進で近づいて来る時速100km超の車両でも、その動きを察知し、回避しなければならなくなる。

来年2月20日、判決は下される。。。




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