中越沖地震復興基金では,「被災宅地復旧工事」というメニューがあり,宅地の修復に補助が出る.400万円までは2/3,400万円を越える場合には,2/3まで補助される.

中越沖地震=宅地の地盤災害,である.無数の宅地が被害を受け,あるいは宅地に問題が無くても,自宅の裏山のひび割れ等で危険なため,住めない家が多い.被災宅地復旧工事は,元の家に住み続けるためのキーになるメニューである.

残念ながら,「住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)の融資を受けられない者」という制約がついている.「住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)の融資を受けられない」とはどんな意味か,被災者は理解できず,混乱している.実際には,世帯(この場合は,一つ屋根の下に住んでいる家族全員)の収入が多いと,このメニューは適用されない.そのことを知った被災者はひどく落胆している.適用されないために,今まで住んでいた町内を離れる被災者も出ており,コミュニティの分解も少しずつ進んでいる.

宅地の復旧には莫大なコストが掛かる.裏山に至っては,中越地震の様な巨大地すべりでは,国・県の工事が為されたが,一軒の裏山,2,3軒の裏山では,こうした公共工事の適用にならない様である.

収入,所得制限を外し,全て被災者が等しくこの「被災宅地復旧工事」を利用出来る様に,早急に復興基金メニューの改訂を望む.

その場合,復興基金の基金額が不足することもあろう.ならば,県はその不足を認め,国に基金の増額を要請すべきだろう.

繰り返す,

中越沖地震=原発被害,ではない.

中越沖地震=宅地の地盤被害,である.

この甚大な宅地被害の惨状は,日本全国の全ての宅地の安全性に対する警鐘である.今後も避けられない各地の大震災への対処のモデルとなる筈である.