2019年06月18日

 決定的な失政がなかった安倍政権


 年金をめぐる金融庁の報告書が自民党や財務相をあわてさせたにもかかわらず、安倍内閣の支持率は20190613_185024あまり下がらず、その底堅さは6年以上におよぶこの政権に国民生活をおびやかす決定的な失政がなかったことを示している。

 決定的でない失政は数々あった。それらはことごとく国民の不信を買い、そのたびに内閣支持率は下がった。それでも、大幅に下がることはなく、やがて持ち直した。

 安保法制や特定秘密保護法は国民に不安を与え、世論調査では半分くらいが反対したが、法の成立によって現実の生活が損なわれたわけではない。森友・加計問題で国民は政権が嘘をついていると思ったが、それもやはり生活をおびやかすものとは感じていない。国会審議中に「残業代ゼロ法案」と批判された「高度プロフェッショナル制度」は施行後も適用事例が極めて少なく、これも国民生活を変えるほどには至っていないない。

 憲法9条に自衛隊を明記する安倍晋三の改憲案に国民の多くは反対しているが、それがこの内閣を退陣させる理由にはならない。憲法改正の是非を決めるのは内閣でも国会でもなく、国民自身だからだ。

 安倍自民党の国政選挙での連勝は次の参院選でもストップすることはないだろう。国民はアベノミクスを絶賛しないまでも、野党にはできないこととして評価する意思を投票で示すだろう。その中で唯一これまでにない風を起こす可能性があるのは山本太郎の「れいわ新選組」だろう。彼の掲げる「反緊縮」はアベノミクスを「過激化」した徹底的なバラマキ財政だ。「彼を笑う野党は、そのうち彼に飲み込まれるだろう」。保守派の経済学者の池田信夫は自らのツイッターでそう指摘している。


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                 『流砂』16号                            


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Posted by nkmrrj04fr at 19:31│Comments(0)