May 16, 2011

"The Melody Maker -村井邦彦の世界-" オムニバス

muraikunihiko早いもので5月も半分が過ぎましたが、本日ようやく今月最初のエントリとなりました。ゴールデン・ウィークは近場ではありますが、2回日帰りで出掛けて来ました。今回は2回とも鉄道車両を撮ることを目的とせず、できるだけ多くの駅の駅名標(駅のホームにある駅名の書いた看板)を撮ることを目的で出掛けたのですが、1回目は京阪本線の京都地区を中心に近鉄京都線の一部を、2回目は近鉄けいはんな線と相互乗り入れしてる大阪市営地下鉄中央線などを廻りまして、1回目の京都方面では京阪も近鉄も今まで乗降したことのない駅も多く廻れ、今まで車窓で五重塔しか見たことのなかった東寺にも行くことができましたし、2回目も近鉄けいはんな線の延伸区間は今回初めての乗り鉄でしたので、2回とも個人的にはかなり楽しめました。さて今回のエントリですが、1960年代後半から70年代前半にかけては作曲家として活躍し、1970年代後半から80年代にかけてはレコード会社の経営者として活躍した村井邦彦の作曲家としての楽曲を集めた5枚組編集盤『The Melody Maker -村井邦彦の世界-』をご紹介したいと思います。

今回ご紹介する村井邦彦は1945年に東京都で生まれ、慶応義塾大学在学中は三保敬太郎や大野雄二も在籍した同校の名門ビッグ・バンドのライト・ミュージック・ソサエティ・オーケストラやアルバイトとしてホテル・ニュージャパンのラウンジでピアノを弾いていたそうです。また同じく学生時代に赤坂の輸入雑貨店の一角に"ドレミ商会"というレコード店を開店し、このレコード店ではジャズやポピュラーから歌謡曲まで幅広いジャンルを取り揃え、海外のアーティストのレコードに関しては国内盤だけでなく輸入盤も扱っていたそうで、営業も深夜までしていたことから業界人の常連客が多かったそうです。そういった中でジャズ好きなラジオ局のディレクターと知り合ったことからTBSラジオでジャズの番組のディスク・ジョッキーを担当することになります。また、当時から親交のあったスパイダースかまやつひろしの紹介で銀座ACBでの彼らのステージに客演するなどして徐々に音楽業界との繋がりを深めていき、1967年には「L'Amour Est Blue(恋はみずいろ)」のヒットを持つヴィッキーに「待ちくたびれた日曜日」(作詞:小薗江圭子、編曲:利根常明)(この編集盤には未収録)(後にグループ・サウンズのオックスやレンジャーズがカヴァー)を作曲したのをきっかけに職業作曲家としてデビューします(リリース順ではスパイダース「あの虹をつかもう」(作詞:阿久悠、編曲:三保敬太郎)や11月にリリースされたモップスの「朝まで待てない」(作詞:阿久悠)の方が12月にリリースされたヴィッキーの「待ちくたびれた日曜日」より先になります)。そして、そのヴィッキーの「待ちくたびれた日曜日」のヒットに気を良くしたフィリップス・レコードのディレクターで同じ慶応の先輩だった本城和治からの依頼でテンプターズの「エメラルドの伝説」(作詞:なかにし礼、編曲:川口真)を書き、見事オリコンでNo.1に輝く大ヒットとなり、売れっ子作曲家の仲間入りを果たします。そして、その後はタイガースの「廃墟の鳩」(作詞:山上路夫)や「美しき愛の掟」(作詞:なかにし礼)、ズー・ニー・ヴーの「白いサンゴ礁」(作詞:阿久悠)、トワ・エ・モワの「或る日突然」(作詞:山上路夫、編曲:小谷充)や「虹と雪のバラード」(作詞:河邨文一郎、編曲:小谷充)、ピーターの「夜と朝のあいだに」(作詞:なかにし礼、編曲:馬飼野俊一)、森山良子の「恋人」(作詞:山上路夫、編曲:ジム・ホール)、辺見マリの「経験」(作詞:安井かずみ、編曲:川口真)、北原ミレイの「ざんげの値打ちもない」(作詞:阿久悠、編曲:馬飼野俊一)、ルネの「ミドリ色の屋根」(作詞:さいとう大三、編曲:馬飼野康二)など多くのヒット曲を書いて活躍します。また、1969年には音楽出版社"アルファ・ミュージック"を設立し、日本コロムビア・レコード内(後に東芝レコードのリバティ・レーベル内、エクスプレス・レーベル内へと移籍)に"アルファ・レーベル"も設立して原盤製作も行うようになり、赤い鳥(「翼をください」(作詞:山上路夫)など)や荒井由実らを発掘・育成しました。また1971年には日本コロムビア・レコード内に川添象郎やミッキー・カーチスらと"マッシュルーム・レーベル"を設立し、ガロ(「一枚の楽譜」(作詞:山上路夫、編曲:大野克夫)など)や小坂忠らが在籍して活動していました。そして、1977年にアルファ・レコードを設立し、最盛期にはイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)やサーカス、カシオペアらが在籍して活躍しましたが、1998年にレコード製作から撤退し、現在は原盤管理会社として残っております。また彼自身は現在も作曲家として活動を続けています。さて今回ご紹介する5枚組編集盤『The Melody Maker -村井邦彦の世界-』の内容ですが、ディスク1には先述したヒット曲を中心とした代表的な楽曲を23曲、ディスク2には森山良子、山本(新居)潤子(赤い鳥、ハイ・ファイ・セット)、白鳥(山室)英美子(トワ・エ・モワ)が歌った楽曲を24曲、ディスク3・4にはレアな楽曲も含めた隠れた名曲を合計49曲、ディスク5には新録音のインストゥルメンタルの楽曲を14曲という構成になっております。ただディスク1・2の収録曲のほとんどはアーティスト単独のアルバムやベスト盤に収録されてますし(単独ベストのまだ発売されたことのないルネもソニー・ミュージックのオーダーメイドファクトリーiconで初のベスト盤発売に向けての投票受付中です)、ディスク3・4のレアな楽曲もカルトGS、ソフトロック・ドライヴィン、喫茶ロックシリーズなどのコンピレーションを既にお持ちの場合だとダブりの楽曲が結構多くなりますので厳しいかもしれませんが、自分のようにそういったレアな楽曲が収録されたコンピレーションをあまり持ってなくて、村井邦彦の楽曲を有名曲から隠れた名曲までまとめて聴いてみたいと思った方には最適な編集盤だと思いますので、是非聴いてみてください。

nktk46 at 22:36│Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Japanese Rock & Pops 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
Profile


BYRD
1960〜70年代の洋楽を中心にレビューを書いております。

幣ブログでは誹謗・中傷や常識のないコメント(初めての方で挨拶なしのコメントなど)やトラックバックが多いことからコメント・トラックバック共に管理画面で確認してからの表示としておりますが、何卒ご了承ください。

相互リンクも内容的に関連性の高いブログやサイトは大歓迎です。詳しくはこちらをお読み下さい。
Recent Comments
Amazon.co.jp