June 13, 2012

"(Untitled)" The Byrds

untitled今年は5月末に梅雨入りした昨年と違い、ほぼ平年通りに梅雨入りしましたが、ようやく今月最初のエントリ(というより実際は今年最初のエントリ・・・笑)です。ちょうど梅雨入りした頃にこのブログも開始から丸8年となりましたが、まあ実際のところ、ここ数年はほとんど放ったらかしの相変わらずの状態でございます(すみません・・・(^^;)。こんなダラダラとしたブログではありますが、少ないながらも楽しみにして下さってる方もおられますので、引き続きご愛顧の程宜しくお願い申し上げます。それと私の近況ですが、先月カメラを買ったので楽しい休日を過ごしております。さて今回のエントリですが、ネタが尽きるまで毎年ブログ開始○周年記念のエントリはバーズ関連のエントリとなっておりますので、今回は1970年にリリースされた9枚目(正確には9組目かな!?)となるバーズ初の2枚組アルバム『(Untitled)』をご紹介したいと思います。

今回ご紹介するバーズの9枚目(正確には9組目かな!?)のアルバム『(Untitled)』は1970年9月14日にリリースされましたが、アルバム紹介の前に前作『Ballad Of Easy Rider』がリリースされた頃から今回ご紹介する『Untitled』がリリースされる頃までのバーズの活動について簡単に書いてみたいと思います。1969年11月10日に8枚目のアルバム『Ballad Of Easy Rider』がリリースされますが、アルバムがリリースされる2ヶ月前の9月にべーシストのジョン・ヨークが脱退してしまい、10月にかつてはゲイリー・パクストンとデュオ"スキップ&フリップ"を組んでヒットを飛ばし、当時エヴァーグリーン・ブルーシューズで活動していたスキップ・バッティンがべーシストとして加入します。スキップ・バッティン加入後の12月15日にアルバムからのシングル・カットとなるシングル「Jesus Is Just Alright」(全米97位)がリリースされますが、その後のバーズの活動はライヴでの活動に重点を置くになり、前作から約10ヶ月という期間を経て、ライヴ録音とスタジオ録音からなるバーズ初の2枚組アルバムで通算9枚目(9組目)のアルバム『(Untitled)』が1970年9月14日にリリースされ、10月にはアルバムからのシングル・カットでロジャー・マッギン&ジャック・レヴィ作のシングル「Chestnut Mare(栗毛の雌馬)」(全米121位)がリリースされます。それでは今回ご紹介する9枚目(9組目)でバーズ初の2枚組アルバム『(Untitled)』の内容ですが、プロデュースは前作に続いてテリー・メルチャーで、1枚目はライヴ録音で全7曲、2枚目はスタジオ録音で全9曲の合計全16曲という構成になっております。アナログでいうところの1枚目のA面のオープニング・ナンバーのロジャー・マッギン&ジャック・レヴィ作の「Lovers Of The Bayou」は未完成に終わったミュージカル『ジーン・トリップ』のために書かれた新曲で、スタジオ録音もされましたが、アルバム・リリース時にはライヴ音源での収録となりました(スタジオ録音ヴァージョンは現行のCDのボーナス・トラックとして聴くことができます)。2曲目のボブ・ディランのカヴァーとなる「Positively 4th Street」はディランのカヴァーの多いバーズでもこれまでスタジオでの録音はなく、このライヴ音源で初のアルバム収録となりました。3曲目のジーン・パーソンズ&クラレンス・ホワイト作で7枚目のアルバム『Dr. Byrds & Mr. Hyde』収録の「Nashville West」、4曲目のロジャー・マッギン&クリス・ヒルマン作で4枚目のアルバム『Younger Than Yesterday』収録の「So You Want to Be a Rock 'N' Roll Star」(全米29位)、5曲目のボブ・ディランのカヴァーでファースト・アルバム『Mr. Tambourine Man』収録の「Mr. Tambourine Man」(全米1位)、6曲目のロジャー・マッギン作でサード・アルバム『Fifth Dimension』収録の「Mr. Spaceman」の4曲は基本的に元のスタジオ・ヴァージョンにほぼ忠実なアレンジながらもメンバーの磨きのかかった演奏は聴き応えがあります。そして、1枚目のB面のすべてを使ったジーン・クラーク,ロジャー・マッギン&デヴィッド・クロスビー作でサード・アルバム『Fifth Dimension』収録の「Eight Miles High」(全米14位)は約16分にも及ぶ演奏となっております。そして、2枚目のA面のオープニング・ナンバーのロジャー・マッギン&ジャック・レヴィ作の「Chestnut Mare(栗毛の雌馬)」(全米121位)も元々はミュージカル『ジーン・トリップ』用に書かれた楽曲で、アルバム・リリース後にシングル・カットされ(シングルは別ヴァージョン)、本国アメリカではヒットしませんでしたが、イギリスではトップ20に入るヒットとなったバーズ後期の代表的なナンバーです。2曲目のローウェル・ジョージ&ビル・ペイン作で後に作者が在籍するリトル・フィートで取り上げられることとなる「Truck Stop Girl」は土臭さが漂うナンバーで、クラレンス・ホワイトが渋いヴォーカルを聴かせてくれます。3曲目のロジャー・マッギン&ジャック・レヴィ作の「All The Things」も元々はミュージカル『ジーン・トリップ』用に書かれた楽曲で、作者のロジャー・マッギンがリード・ヴォーカルですが、当時フライング・ブリトー・ブラザーズを脱退したばかりのグラム・パーソンズがバック・コーラスで参加しております。4曲目のジーン・パーソンズ&スキップ・バッティン作の「Yesterday's Train」は哀愁漂うカントリー・ロックで、ジーン・パーソンズがヴォーカルをとっていて、フライング・ブリトー・ブラザーズのスニーキー・ピート・クライナウがスティール・ギターで参加しております。5曲目のスキップ・バッティン,キム・フォーリー&ロジャー・マッギン作の「Hungry Planet」はロジャー・マッギンがヴォーカルをとっていて、彼の演奏するモーグ・シンセサイザーも効果音的に使われています。そして、2枚目のB面のオープニング・ナンバーのロジャー・マッギン&ジャック・レヴィ作の「Jack A Season」も元々はミュージカル『ジーン・トリップ』用に書かれた楽曲ですが、バーズ後期を代表する素晴らしいアコースティック・ナンバーで、アルバム・リリース後にシングル・カットされた「Chestnut Mare(栗毛の雌馬)」(全米121位)のB面曲に採用されました(シングル・ヴァージョンはアルバム・ヴァージョンよりテープ・スピードのピッチが早いので収録時間が20秒ほど短くなっています)。2曲目のレッド・ベリー,ジョンロマックス&アラン・ロマックス作の「Take A Whiff On Me」はクラレンス・ホワイトがヴォーカルをとるフォーク・ソングで、バーズ解散後のホワイト・ブラザースでも演奏されました。3曲目のスキップ・バッティン&キム・フォーリー作の「You All Look Alike」はなぜかロジャー・マッギンがヴォーカルで、バイロン・バーラインがフィドルで参加しております。アルバム・ラスト・ナンバーとなるスキップ・バッティン作の「Well Come Back Home」は作者のスキップ・バッティンがヴォーカルをとる7分以上に及ぶカントリー・ロックですが、曲の途中から"南妙法蓮華経"と歌い出す不思議な楽曲でもあります。そして、現在発売されているCDは2枚組で、1枚目はオリジナルの2枚組アルバムがそのまますべて収録されており、2枚目はボーナス・トラックとして「All The Things」、「Yesterday's Train」のアウトテイク、「Lover Of The Bayou」のスタジオ録音ヴァージョン、次作『Byrdmaniax』に収録されることとなるロジャー・マッギン&ジャック・レヴィ作の「Kathleen's Song」の初期ヴァージョン、ロジャー・マッギン&クラレンス・ホワイト作の「White's Lightning Pt.2」、ジーン・パーソンズがヴォーカルをとるローウェル・ジョージ作で後に作者が在籍するリトル・フィートで取り上げられることとなる「Willin'」のスタジオ録音ヴァージョン、ライヴ音源のボブ・ディランのカヴァーで6枚目のアルバム『Sweetheart Of The Rodeo』収録の「You Ain't Going Nowhere」、7枚目のアルバム『Dr. Byrds & Mr. Hyde』収録の「Old Blue」、ボブ・ディランのカヴァーで映画『イージー・ライダー』サウンドトラックにロジャー・マッギンのソロ名義で収録された「It's Alright, Ma (I'm Only Bleeding)」、ロジャー・マッギン作で8枚目のアルバム『Ballad Of Easy Rider』収録の「Ballad Of Easy Rider」、ボブ・ディランのカヴァーで4枚目のアルバム『Younger Than Yesterday』収録の「My Back Pages」、今回ご紹介のアルバム『(Untitled)』収録の「Take a Whiff on Me」、アーサー・レイノルズ作で8枚目のアルバム『Ballad Of Easy Rider』収録の「Jesus Is Just Alright」、ボブ・ディラン&リック・ダンコ作のザ・バンドのカヴァーで7枚目のアルバム『Dr. Byrds & Mr. Hyde』収録の「This Wheel's On Fire(火の車)」が収録されております。今回ご紹介したバーズ初となる2枚組アルバム『(Untitled)』はロジャー・マッギン、クラレンス・ホワイト、ジーン・パーソンズ、スキップ・バッティンというバーズの歴史上最も長く続いたメンバー構成での初めてのアルバムで、ライヴ・アルバムとスタジオ・レコーディング・アルバムの2枚構成というのも当時としては画期的で、ライヴ録音もスタジオ録音もこのメンバー構成となってからのものでは一番出来が良く、後期バーズのアルバムの中でも最高傑作だと思いますので、まだ聴いたことのない方は是非とも聴いてみて下さい。

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