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2008年12月07日

小麦逝去

昨日、卒犬の小麦が亡くなりました。


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さっきご家族から電話をいただいて、おうちに顔を見に行ってきました。
これからお葬式に行きます。

うちにきたときから心臓のよくなかった小麦。
精密検査をしてもらったら、先天的に心臓にちょっとした障害があるというお話でした。
そんな小麦でしたが、ちょうど一年前、八ヶ月の預かり生活の後、うちからほど近いおうちに家族として迎えられました。心臓がよくないこと、10歳という高齢など、ぜんぶ承知の上で家族になっていただけました。

小麦は、そんなおうちの家族になれてラッキーだったと思います。
この一年間、小麦は4人の家族と、2匹の犬仲間に囲まれて、ひとりぼっちになることのない生活を送ってきました。楽しいこと、新しい経験、安心した暮らしをすべて手に入れました。

うちに来る前の小麦は、ブリーダーの繁殖犬でした。
何回も出産をして、子犬は全部ブリーダーの利益になりました。
少なくとも一回以上の帝王切開の跡があり、自然分娩ができなくなった後も、何度か帝王切開で出産をしていると想像されます。
その上、ブリーダーが崩壊して最後には食事ももらえなくなり、うちに来た時の小麦は栄養失調でやせこけていました。
崩壊現場からももママが救出してきた四匹のうちの一匹をうちで預かりました。それが小麦です。

小麦は、どこに行ってもほめそやされる美人の犬でした。
大きくて黒目がちの丸い目が、茶色くて小さな体にとてもきれいに映えて、いつもおとなしい子で、うちにいた時も、里親さんのおうちに行ってからも、みんなに褒められる子でした。

うちではこまめに病院にかかれないでいましたが、里親さんのおうちでは毎週病院に行っていただき、心臓の状態もお薬も細かく見ていただいていました。

この秋、梅さんとネネすけのお預かりの時に、小麦の家族に河原に来ていただいて一緒に遊びました。
それから二週間ほどして、うちで作った燻製をおすそ分けに行って、また小麦に会いました。
こまめに会うことができて運が良かったと思っています。

ちょうどその時期に、小麦はちょっと体重が落ちて、散歩の時もおうちで待っているようになっていたそうです。寒くなってきましたから、まあ当然かなと思います。

きのう、小麦の心臓の一番の弱点である、僧帽弁を支える筋肉がぷつりと切れたそうです。その直前まで普通に過ごしていて、何の前ぶれもありませんでしたが、それで小麦の心臓は止まってしまいました。
いつ、起きてもおかしくはなかったし、いつ起きるか察知することもできないことでした。

小麦は最後の瞬間まで、自分に家族がいること、自分がいつも愛されていること、いつでも頼れる相手がいることをこれっぽっちも疑うことはなかったと思います。自分がどこから来てどこに行くのか、そんな不安にとらわれることもなく、自分は家族といつもいて、自分が今いるところが自分の家で、家族と仲間に囲まれていることを、当然のように感じていたと思います。

小麦の最後の一年は、とても穏やかで幸せなものだったと思います。(その前の八ヶ月も、そんなに悪くはなかったと思いたいですが)
病気もある年取った犬に、最後の=永遠の幸せをプレゼントしてくれた里親さんの行為は、とても高貴なものだと思います。

そして、預かりからも、小麦ありがとう。好きになってくれてありがとう。うちを出てからも、ずっと好きでいてくれてありがとう。一緒にいてくれてありがとう。欲の深い預かりは、小麦を永久に自分のものだと思いこんでいます。
お葬式に向かう途中、小麦のことと西原理恵子の「ぼくんち」のことを交互に思い浮かべていて、

「ゆっくり行ってくれ。俺の大事なねえちゃんなんだ。どうかゆっくり行ってくれ。」

「小さな女の子をもらおう。」「そんでな、ひきとってな、大事に大事に大事に育てよう。」

「僕知ってんで。こういう時は笑うんや。」

の三コマをばらばらに思い出したら急にどばっと鼻水が出ました。

小麦の亡きがらは、目が半閉じでどこかうっとりしたような表情で、なでなでされながら眠たくなったときのような表情をしてました。

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この記事へのコメント
電話、ありがとうね。

可愛いこむぎーちょ。
里親さんの元に行ってから会うことはできなかったけど、幸せだったね。
最後が幸せなだったコト、本当に嬉しいです。
救ってよかったと、今改めて感じています。

ご冥福をお祈りします。
Posted by ももママƒž at 2008年12月08日 17:12
彼女にとってのこの一年と八ヶ月は愛に満ち溢れた素晴らしいものだったと思います。
長い間頑張ったね。
お疲れさま。

ほんの少しだけでも彼女に携われたことを感謝しています。

小麦ちゃんありがとうね。

小麦ちゃんのご冥福をお祈りします。
Posted by ももパパ at 2008年12月08日 23:22
長い間辛い思いをして来た小麦ちゃんですが、
レスキューされてからの時間は幸せでしたね。
ご冥福をお祈り致します。
Posted by まるぽこの母 at 2008年12月09日 14:09
春のお花見の時、
尻尾をいっぱい振ってトドロキさんにすがり付いていた様子を思い出します。
小麦ちゃん、穏やかで幸せそうなお顔をしていました。
きっとトドロキさんと里親さんの元で愛情を沢山もらって幸せだったのだと思います。
ご冥福をお祈り致します。
Posted by ビンまま at 2008年12月09日 19:09
ももパパママ、まるぽこの母さま、ビンままさま

ありがとうございました。
うちと小麦のご家族と、小麦への思いを分かち合ってもらえる方たちがいて、とてもうれしいです。

これからもよろしくお願いします。
Posted by トドロキ at 2008年12月10日 23:24