こんにちは、松岡昇です。この週末もお天道様が顔を見せてくれそうにありませんが、いかがお過ごしですか。

さて金曜日ですので、恒例の荒磯芳行先生による Tune Up Your Speaking & Writing の Lesson 11 (解答例&解説) をアップします。課題をまだやっていない方は、まず自分なりの英文を作って、それから解答例と解説をお読みください。

【Lesson 11】 「言い逃れ?」(解答例&解説)------------------------
(1)まずは、日本文を英語にして言ってみましょう。
(2)次に、下の参考語句を参照しましょう。
(3)もう一度、日本文を英語にして言ってみましょう。
(4)最後に英語で書いてみましょう。

【課題文】
 オーストラリアの大学で教職の経験のある作家の井上ひさし氏は、日本語学科の学生の猛勉強ぶりについてある雑誌に書いていました。
 例えば、ある学生は、和英辞典を片時も離さず、3年半で1冊の辞書を引きつぶしたと言います。彼は5キロほど離れた住宅地からオートバイで通学していたのですが、途中は、実況中継のアナウンサーになって、自分の目に入って来るものを次々に日本語で言い立てる練習をしていたんですね。
 なぜ日本人はおしなべて語学が下手なのだろうかという疑問に、井上氏は「結論は一つしかない」と言っています。「われわれ日本人は語学が不得意なのではない。それは怠け者の言い逃れであって、つまるところ、私たちの大半はいい加減な勉強しかしていないのだ。」
 いずれにしても、語学の勉強はとても辛く厳しいものです。「楽しみながら知らず知らずのうちに上達できる」 などという状況は現実にはないと思うべきです。

【参考語句】
・let go of
・wear out
・do an on-the-spot report
・have an aptitude for
・lazy excuse

という問題でした。
解答例・解説はこちら

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【解答例】
  The author Hisashi Inoue, who once taught at an Australian university, wrote in a magazine about the hardworking students in the Japanese Language Department there.
  In fact, there was a student who never let go of his Japanese-English dictionary even for an instant. He said he had worn out the dictionary in three and a half years. He came to school on a motorcycle from a residential area about 5 kilometers away. As he rode, he would pretend to be an announcer doing an on-the-spot report, describing in Japanese everything that came into sight along the way.
  Commenting on why Japanese people are generally so poor at foreign languages, Inoue said, "There’s only one conclusion: It is not that we don’t have an aptitude for languages. 'Our lacking a language aptitude' is a lazy excuse. Most of us just don’t study hard enough."
  In any case, language study is tough and demanding. You should realize that "making steady progress before you know it, while still enjoying yourself" is not realistically possible.

【解説】  -----------------------------------------------------------------

荒磯先生荒磯芳行です。いかがでしたか。「語学の勉強はとても辛く厳しいもの」。これは語学に限ったものではないですね。
さて、英訳を考えてみましょう。

・Hisashi Inoue, an authorとしてもOK. 日本語の 「氏」 を Mr. などとせず、呼び捨てにします。
・「例えば」 はfor exampleでもいいのですが、「これは実際にあったことですが」 の意味で in fact の方が雰囲気はでます。
・「片時も」 は for a moment も OK
・「離さず」 は not let go of。Let go of my hand! なら 「私の手を離してちょうだい」
・「引きつぶす」 は wear out(「もう使えない程に使い古す」)。I walk so much that I wear out my shoes quickly.(「私はよく歩くので、靴がたちまちだめになる」)
・「3年半」は three years and a half も OK
・「途中」は On the way も OK
・「オートバイで」は by motorcycle も OK
・he would pretend の would は、過去における習慣を表します。
・on-the-spot は 「現地での」
・「実況中継のアナウンサーになって」 の部分は on his way to and from school, he described in Japanese everything he saw as if he were a live radio show announcer などでもOK
・英訳の中の ‘Our lacking a language aptitude’ は直訳すると「われわれの言語適性を欠いているということ」で、lacking は他動詞 lack の動名詞用法で、‘Our lack of language aptitude’ と同じ意味になります。後者の場合、lack はもちろん名詞です。この部分は日本語の原文にはありませんが、意味を明瞭にするために付け加えたものです。
・「しらずしらずのうちに」を before you realize it も OK.

【今課の注目表現】口慣しをしましょう。
1. Don’t let go of the rope.
(ロープを離すなよ)
2. I wore out three pairs of shoes in a year.
(私は一年で3足の靴を履きつぶした)
3. She studied Arabic for three years and a half in Spain.
(彼女はスペインで3年半アラビア語を学んだ)
4. The doctor gave him on-the-spot treatment.
(医者は彼に緊急治療を施した)
5. She showed a natural aptitude for math.
(彼女は数学に天賦の才を示した)
6. I am making steady progress on remodeling my room.
(私の部屋のリフォームは順調に進行中)
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インターネットが普及して、外国語の学習は一気にやりやすくなりました。ネット上には文字、音声、動画での生のデータが際限なく溢れ、語学プログラムや翻訳ソフトまであります。その気にさえなれば、日本に居ながらにして「英語圏での語学経験」もできるわけですが ... ポイントは「その気になる」強い理由があるか、ないか ... なのでしょうね。(マッツ)