★ 松岡昇の毎日が英語レッスン ★

英語、英語学習、英語教育、国際コミュニケーション、異文化理解などについてテキトーに書きます。記事の下のコメント欄に、ご意見や感想、質問、リクエストなどをお書きください。     

■ 英語教育

大学入試にTOEFL導入? それで ...

こんにちは、松岡昇です。お元気ですか?

昨日(5月1日)の朝日新聞 (朝刊) に 「論争 大学入試にTOEFL」 という記事がありました。みなさんはどう思いますか。実は、自民党の教育再生実行本部は、 先月、「大学入試にTOEFL導入」 を安倍首相に提言しています。同本部長は、夏の参院選の自民党公約として打ち出すつもりだとも述べています。

昨日の朝日新聞の記事は、その教育再生実行本部長の遠藤利明氏(衆議院議員)と、導入反対の立場を取る江利川春雄氏(和歌山大、教育学者)の論争です。「結果が出ていない。現場を変えないと」 と主張する遠藤氏。片や、「学校教育の範囲外。まず基礎を」 と主張する江利川氏。二人の論点は以下のようです。

遠藤利明氏の主張
中学高校で6年間英語を学んだのに英語が使えない。
自分も話せない。
現状の英語教育を変える必要がある。
そのためには、センター試験の英語をやめ、TOEFL一本にする。
TOEFLが必須になれば学校は使える英語を教えるようになる。
グローバル人材の育成につながる。

江利川春雄氏の反論
学校教育だけで英語が話せるようになる、というのは幻想。
英語の授業時間は中高合わせて700〜800時間。それで使えるようになるほど日本語と英語の距離は近くない。
TOEFLは英語圏の大学の授業についていけるか否かの英語力を調べるテスト。入試に導入すれば、教育現場は破壊される。
グローバル人材イコール英語が出来る人、という見方は短絡的。
学校教育の目的は、将来、英語が必要になった時に、自力で頑張れば伸びることが出来る基礎を作ること。
政治が英語教育の後押しをしてくれるのなら、40人一斉型の授業を小人数クラスにしてほしい。
遠藤さんも自助努力で必死にやれば話せるようになる。

松岡昇の意見
遠藤氏のについては、江利川氏のに同じ。
遠藤氏のについては、江利川氏のに同じ。「話す」 というのは新たな習慣を作ることです。中学高校の知識を元に1000時間ほど訓練すればその習慣はできます。
遠藤氏のについては、勘違いも甚だしい。元文部科学副大臣にしては不勉強が過ぎる。私は、今までの英語教育は、改善の余地はあるものの 「概ね成功」 と思っています。わずか700-800時間で、日本語と英語の距離を近づけ、きちんと勉強すれば、誰でも 「仕事で英語が使える一歩手前」 まで到達します。ここまでが学校教育です。あとは、必要な人が必要に応じた英語力を中高で得た知識を元に訓練すればいい。
改善すべきは、江利川氏もで言っている、小クラスにすることです(英語に限らず)。これこそ政治が教育を後押しする部分です。さらに私見を加えれば、英語の知識(文法)をしっかりつけることです。近年のコミュニケーションとかスキルということばに 「知識(文法)」 が軽視される傾向にあります。知識があやふやだと、将来必要になったときに訓練や独習ができません。グレーな知識に稚拙なスキルでは、あぶはち取らずです。高校の 「英語で指導」 が心配です。
遠藤氏のについては、江利川氏のに同じです。

みなさんは、どうお考えになりますか。(マッツ)

1年のはじまり: 私は起爆剤

こんにちは、松岡昇です。今日は急に寒くなりましたが、ご機嫌いかがですか。

1年分の3分の1のエネルギー
今年も私の担当する14クラスが無事にスタートしました。最初の2週間で、1年の3分の1くらいのエネルギーを使ってしまいます。ジャンボジェットの離陸のようなものです。今日でその2週間が終わりました。くたくたでへろへろです。

私は起爆剤
2週間といっても学生の側から見れば2回の授業です。でも、この2回の授業で伝えるべきことを伝えると、あとは学生が勝手に動いてくれます。彼らの持っているエネルギーが爆発するんです。私はその起爆剤です。この先は、彼らの爆発を見物させてもらいます。ふーっ!!(マッツ)

がんばれ、高校の英語の先生!(その2)

こんにちは、松岡昇です。

授業は英語で行う?
文科省の新指導要領で言う 「授業は英語で行う」 の裏側のメッセージは、「日本語で行うと効果的な英語教育ができない」 ということです。本当にそうなんでしょうか。North Korea's Provocation というニュース記事を読むとします。日本語を使わずに、高校生一般にどう教えますか。North Korea を説明するのに地図を準備する必要があるかもしれませんね。Look at the map. そして、その部分を指して、This is North Korea. ここまではいいとしても ...

日本語が使えるから良い授業ができる
Look at the map. This is North Korea. で、そのあとの provocation はどうしますか。ネイティブの先生なら ... It's something that causes indignation, anger, etc. と英語で説明するでしょう。でも、これを聞いて生徒の理解は先に進むでしょうか。私なら3秒で片付けます。 It means 挑発 in Japanese. Understand? 生徒:Yes. となるでしょう。複雑な構文が出てくれば日本語で解説することができます。こんないいもの (日本語による説明) をどうして文科省は捨てろと言うんでしょう。(マッツ)

がんばれ、高校の英語の先生!(その1)

こんにちは、松岡昇です。

「授業は英語で行うことを基本とする」 という新学習指導要領で、この4月から高校の英語の授業が始まりました。先生方、第1週目が終わりましたが、いかがでしたか。

All English にしてはならない!
無責任なことを承知で私見を述べさせていただけば、私なら 「理解させるのは日本語で」、「練習は英語で」 ときっぱり割り切って指導します。3年間の学習効率と生徒たちの将来を考えれば、当然のやり方だと私は考えます。残念ながら文科省の考えとは食い違いますが。

技術よりも知識
教師は小学校でも中学校でも高校でも大学でも、技術も教えますが、指導の中心は生徒たちが将来自立するための基礎となる知識を教えることです。社会に出て英語が必要になったとき、プラスアルファの学習(練習)をすることで、そのニーズを満たせるように、ベースを備えてやることです。多少の技術を教えるために知識がいいかげんに片付けられたのでは、生徒の将来がかわいそうです。

生徒たちの将来にとって何がいいのか、一緒に考えていきましょう。(マッツ)

お知らせ: 高校の英語の先生にセミナー
4月27日(土)、28日(日)、29日(祝)の3日間
主催:アルク

センター試験の英語: もっと易しく、もっと多く

こんにちは、松岡昇です。

先週の土、日(1月19日、20日)にセンター試験が行われました。英語の問題は、形式も難易度もほぼ例年通りで、大きな変化はありませんでした。「問題文をもっと易しく、しかし、もっと多くの英文を読む」 ような試験にして欲しいというのが、毎年のことですが、私の感想です。みなさんはいかがお考えでしょうか。

問題はここから見られます。(マッツ)

高校英語指導要領 : 英語で教える  (その1)

Hi, 松岡みーです。How are you?

文部科学省が22日に、2013年度の新入生から実施する高校の学習指導要領改定案を発表しました。これを受けて、一昨日の朝日新聞には 「英語で授業」 の記事が第1面をはじめ、計4つも掲載されました。タイトルはそれぞれ以下のようです。

「高校英語、英語で授業」(1面)
「英語で授業 ... Really?」(社説)
「英語で授業、揺れる現場」(社会面)
「授業、表現力磨く場に」(17面)

この記事の多さからしても、今回の改定の重大さが感じ取れます。また、社説では、タイトルに Really? と英語を使っています。みぽこが知る限り、朝日新聞の社説に、部分的にしても、英語がタイトルで使われるのは初めてのような気がします。

基本的に、みぽこはこの改定案には賛成です。ただ、これを成功させるためには、様々な面において変更が必要になります。2013年春まで、まだ4年半あります。すでに 「英語で授業」 を行っている教師や学校も少なくありません。十分に意見やアイディアを交換し合って、成功させたいですね。

みぽこも 「英語で授業」 に関し、このブログで意見や提案を述べたいと思います。何度かに分割して書きますので、教える人も教わる人も読んでください。

理解力から表現力へ : 自分(日本)を伝える
捨てるべきものを捨てる : 難文の読解は大学の選択科目で
大学入試を含めた協力体制を : 表現力を評価する
教師は自信を持ってモデルに : another language of ours

こんな内容で。
あ、それから、文科省では1月21日まで改定案への意見を公募しています。あくまでも現時点では 「案」 ですので、意見を寄せてみてはどうでしょう。

それじゃあ、またねー。

小学校で英語教育 : 2011年春から

Hi, 松岡みーです。How are you?

さむっみぽこの主人は、今週土曜日に名古屋に行きます。小学校で英語を指導する先生を養成するための研修に行きます。いよいよ小学校でも英語が正式な科目になりそうです。

現在、文科省の諮問機関である中央教育審議会が学習指導要領の改訂を進めています。で、改訂のたたき台となる「審議のまとめ」が先日公表されました。これによると、小学5、6学年で週1コマの外国語活動(英語)が正式な科目として加わります。「審議のまとめ」は意見募集を経て、2008年初めに答申、年度内に改定指導要領が示され、施行は早くて2011年春になる予定だそうです。

生きることと、学ぶこと (教育すること) の意味

Hi, 松岡みーです。How are you?

「必修漏れ 35都道県254校に 多くの科目で発覚」

これは今朝の朝日新聞、第1面の見出しです。「さらに多くの学校の多くの科目で発覚」 については、昨日のブログで予想した通りです。それよりも嘆かわしいのは、次のことです。

この記事は、こんなふうにに閉じられています。
「再発防止の検討に乗り出した県教委もある。福岡県教委は、抜き打ちの学校訪問でカリキュラムやテストが報告どおり実施されているか調べることを決めた。」

 みなさんは、どう思われますか。

みぽこには、教育者も、生徒も、父母も、教育委員会も、文科省も、頭のいかれたのがいよいよ過半数を超えてきたかなあ、なんて思えてならないのですが。

みーかご5
これを機に、もう一度、人間が生きるということと、勉強(教育)をするということの意味を考えたいですね。英語について言えば、今の時代を生きるということと、英語を学ぶ(教育する)ことの意味です。

受験の犠牲? -- 履修科目の虚偽報告

Hi, 松岡みーです。How are you?

「必修漏れ10道県63校」-- 今日の朝日新聞 (朝刊) のトップの見出しです。受験対策を優先し、必修とされている世界史を履修させていなかった問題です。

高校が履修科目に関して教育委員会に虚偽の報告をしているのは、今に始まった話ではありません。「英語によるコミュニケーション能力の一層の育成を図る」 という目的で、文部省の 『高等学校指導要領』(1989年) では、「オーラル・コミュニケーションA」(会話)、「オーラル・コミュニケーションB」(聞き取り)、「オーラル・コミュニケーションC」(発表、ディスカッション) という科目を導入しました。

受験指導で OC (オーラル・コミュニケーション) どころではない、というのが現場の声がもれてきました。こうした状況の中、当時、この OC 授業の実態調査はほとんどなされませんでした。唯一、アルクの 『英語教育事典』(1996年) が包括的な調査をしていました。高校の英語教師、各都道府県の教育委員会及び教育センターを対象にアンケート調査をしたのです。

高校の教師の回答の中に、「OCを他の授業に振り替える」 と答えたものが16%もありました。コメント欄には、「教育課程上は2単位となているが、実際には0.5単位。1.5単位はグラマーの授業を行っている。他の進学校も似たような状況にある」 といったコメントが目につく、とこの調査は報告していました。

みぽこの主人も、1997年に、東京、埼玉、神奈川の33校の高校生を対象にアンケート調査をしました。

「聞く」 授業が、
「あまり行われていない(21%)」
「ほとんど行われていない(21%)」
「全く行われていない(3%)」
これらを合計すると 45% でした。

「話す」 授業については、
「あまり行われていない(52%)」
「ほとんど行われていない(21%)」
「全く行われていない(3%)」
これらを合計すると 76% でした。

また、何人かの先生に聞き取り調査をすると、
「オーラルG というんですよ。オーラル・コミュニケーションという授業名のもとに、中身は受験対策の文法(grammar)をやっているんです」
という声が聞かれました。教育委員会には OC をやっているように報告しているわけです。

こんな先生の声もありました。
「リスニングの授業をやっても、結局、受験にリスニングがないからといって、生徒は全く興味を示してくれない」

教育を行う側も、受ける側も、「受験のせい」 にしないでほしいとみぽこの主人は言います。確かに、大学入試の内容には問題点が少なくはありません。柔軟性をもつべきことばに対して、正誤適否を問う出題が少なくありません。教育者としては、一方で、こうした入試問題の内容に改善を求めながらも、現場では、ことばの教育の本質を見失わないで指導してほしいと言う。教育を受ける側も、近視眼的な学習目標に翻弄されないで欲しいと言う。

論文
みぽこの主人がこの調査をしたのは、 『国際コミュニケーションのための英語教育 -- 日本における英語教育の現状分析と提言:大学入学試験問題の影響を中心に』(1997年)という論文の中の一節を書くためでした。この論文の中で、みぽこの主人はたくさんの具体的な提言をしています。その内のひとつ、「センター試験は率先してリスニングを入試に導入すべき」 は、論文を書いてから9年目の今年1月に実現されました(まだ、質的量的問題はありますが)。

みーかご4
この論文に興味のある方は
nbmatsuoka@ybb.ne.jp
までメールをください。原稿(100ページ)をWORDでメールに添付してお送りします。

それじゃあ、また明日。Mya you!!

予告 : 今週の Weekend Guest は、原稿がその辺まで来ています。お楽しみに。

世界の英語 (その) : フィリピン 「英語の国」 再建中

Hi, 松岡みーです。How are you?

昨日 (10月3日) の朝日新聞に、「フィリピン 『英語の国』 再建中」 という大きな記事が出ていました。読んだ方も多いのではないかと思います。フィリピン人の英語離れや英語の乱れが進む現状とは裏腹に、近年、フィリピンでは英語需要が急伸しています。以前からの海外出稼ぎに加え、欧米のコールセンターが入り込んできたこと、さらには英語留学先としてブームが起こっているなどがその要因です。このため、国を挙げて英語の 「学び直し」 をしようとしている、という内容でした。

mi-10.04
日本の新しい文部科学大臣の伊吹さんはあまり英語教育には積極的でなさそうです。みなさんも気をつけて見張って下さいね。



お知らせ: 今週の Weekend Guest は、中国からの留学生が 「私が一生懸命な理由」 を話してくれます。お楽しみに。

お知らせ: みぽこの主人が、近々、こんなことをやります。
セミナー:「英語はこうして聞き取ろう」
日時  : 10月14日(土)
主催  : 出版社アルク
興味のあるかたは、こちらから詳細をどうぞ。
Profile

マッツ

今までの記事
最新コメント
訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

月別アーカイブ
livedoor 天気
松岡昇の著書
51nRjDhXhiL__SX351_BO1,204,203,200_

『会話力がアップする英語雑談75』(2015年, DHC)


Presentations to Go表紙

Presentations to Go
(2013年 センゲージ ラーニング)


HM7_cover+obi

『英語の壁はディクテーションで乗り越える』
(2011年、アルク)


ここ聞き1
『日本人は英語のここが聞き取れない』ベストセラー
(2003年,アルク)


ここ聞き2
『続 日本人は英語のここが聞き取れない』(2004年、アルク)


TOEICテスト対策よくわかる英文法
『TOEICテスト対策よくわかる英文法』 (2004年、アルク)


2016 仕事英会話まるごとフレーズ


『仕事英会話まるごとフレーズ』 (共著 2016年アルク)


仕事英会話ミニフレーズ 新装版

『まるごと使える仕事英会話ミニフレーズ 新装版』
(共著、2007年、アルク)


仕事英語ミニフレーズ

まるごと使える仕事英会話ミニフレーズ―仕事がおもしろくなる!即戦力表現集
ロングセラー
(共著、1992年、アルク)



大学、高校、企業の教科書

2018 Beat Your Best

Beat Your Best Score on the TOEIC Teat (2019年 松柏社)



10 1分間英語プレゼン

『1分間・英語プレゼンテーション』(2017年、松柏社)


12 TOEIC 松柏社

『現スコアから150点アップを実現させるTOEIC総合演習』(2016年、松柏社)


An Intensive Approach to the TOEIC Test

TOEIC 1セメスター用教材
An Intensive Approach to the TOEIC Test(2008年、金星堂)


More Power for the TOEIC Test 金星堂

TOEIC 集中講座、演習用
More Power for the TOEIC Test(2007年、金星堂)


Kick Off for the TOEIC Test

Kick Off for the TOEIC Test ベストセラー
TOEIC対策通年授業用
(2006年、金星堂)


Get Ready for the TOEIC Test

Get Ready for the TOEIC Test べストセラー
(2005年、金星堂)


初めて聞くニュース英語 入門編

「はじめて聞くニュース英語」
(共著、2003年、アルク)



------ スターの英語 ------

11

『ハリウッドスターの英語4』
(共著、2015年、アルク)


7012074

『ロックスターの英語』
(共著、2012年、アルク)


『ハリウッドスターの英語 3』 (アルク)

『ハリウッドスターの英語3』
共著、2008年、アルク)


ハリウッド2

『ハリウッドスターの英語2』
(共著、2007年、アルク)


ハリウッド1

『ハリウッドスターの英語1』
(共著、2005年、アルク)



--- 通信教育講座教材 ---

js-presen_index_01

『ビジネスプレゼンテーションの英語』(2015、アスク)



--------- 専門書 ---------

41flyEaC-TL__SL500_AA300_

『企業・大学はグローバル人材をどう育てるかー国際コュ二ケーションマネジメントのすすめ』
(共著、2012年、アスク出版)


共生社会の異文化間コミュニケーション

『共生社会の異文化間コミュニケーション』
(一部翻訳、2009年、三修社)



---------- その他 ----------

_SX352_BO1,204,203,200_

『TOEFL ITPテスト 学習スタートブック』
(共著、2013年、Jリサーチ)

_SY498_BO1,204,203,200_

『470点入門TOEIC語彙・イディオム基礎問題集』
(1994年, アルク)



QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ