より続く

私は かって 国立の高等専門学校に在籍していた。全国で出来たばっかりの高専で、お試し受験の積もりで受けた入学試験が競争率27倍! たまたま そこに合格したので、もったいないので 入学しちゃえ・・・と。入学当初は掛け値なしに すごく嬉しかったが・・・やがて詰め込み教育に幻滅。3年終了時に高専を中退=高卒資格取得=して、その後 国立大医学部に進学した。このような人は他に二人いて、いずれも お試し受験で入った 《勿体ないから入学しちゃえ》の口で・・・その二人とも 有名国立大に 合格している。 


このような訳で、医学部とは場違いの工業高等専門学校に3年間在籍していたのだが、当時私は 寮に入っていて そこで1週間 断食したことがあった。
当時、私は バプテスト派のキリスト教会に通っていた。信頼していた牧師さんが 自殺未遂を起こして、私は 
急に幻滅した気持ちを味わった。それで、何かにスガルより 自分に強くなりたいと、断食をする(水は飲む)決心をたてた。

一、二日間は お腹がすいてたまらなかった。みんな 3食(朝食、昼食、夕食)を寮の食堂で うまそうに食っていた。自分は そんな彼らを見ながら、食堂の建物の直ぐ傍にある鉄管ビール(ただの水道の蛇口の水)ばかりを がぶ飲みして お腹を誤魔化し誤魔化し、、して我慢した。3日目に入ると、精神がボーっとした感じだが、心は澄み切ってきた。その間も 学校は毎日あり、机に座って ノートをとり続けた。3次元空間の中で、まるで天井がないかのような状態になり、ただ、先生の声だけが存在していて それが澄み切って 私の耳に 入って来たような感覚を覚えている。
4日目以降になると お腹は ちっとも空かなくなり、平常心で いることが出来て 有り難かった。

こうして待ちに待った8日目の断食破り(朝食=Break-fast断食を破る)の朝が来て、遂に 飯を食う時が やって来た。丁度その日は日曜日で 学校は休みだった。私は 6時きっかりに 一番乗りで寮を起き出し 急いで 5,60m離れた所にある食堂の建物に向かった。 まだ誰も居ない寮の食堂で うまそうなオカズと味噌汁とご飯などを受け取ると、恥じも外聞もなく ただ飯にパクつこうとした。
ところが・・・
飯はおいしそうに目の前に あるのに、胃が飯を受け付けない。目の前にあるご飯は イカにも美味そうに在るのに、肝心の胃が無くなった感じで 食欲がなく、受け付けない。胃が7日間の間に 萎縮してしまったのだ。

こうして、誰よりも真っ先に食べようとした(断食破りの朝)ご飯は、3分の2以上を 残してしまったのである。人間の体は たった1週間で こんなにも 変わるのだ。

何でも貪欲に飲み込み幾らでも拡張できる強欲な胃は、たった1週間で こんなにも変わるのだ。

そして 断食は 誰でも出来る。以下続く