原発ゼロをめざす市民の会・高岡のblog

(お久しぶりです)

2016年3月9日,大津地裁が
高浜原発3、4号機の運転を差し止める仮処分決定
を出しました。
(ちょっと古い情報ですみません)

高浜原発は,福井県大飯郡高浜町田ノ浦1にある関西電力の原子力発電所です。
1号機から4号機まであり,いずれも加圧水型軽水炉(PWR)です。

PWRは,核燃料で熱した水を直接タービンに送らず圧力容器とその外とを循環させます。循環するその熱い水の管に別の系の水を当ててその水を沸騰させ,沸騰した水をタービンに送ってタービンを回し,発電する仕組みです。図で書くと→ココ(関西電力のページ)。
※核燃料で熱した水を直接タービンに送ってタービンを回すのは沸騰水型軽水炉(BWR)。志賀原発はこちらの方式です。

高浜原発の場所はここ。


今回の高浜原発3,4号機,実は2015年4月に福井地裁でも運転差止仮処分決定がだされていました。
(当時このブログでも紹介してます。→ココココ。)
ところが,その後の異議審(福井地裁でもう一度審理する手続)で同年12月,福井地裁は関電の異議を認め,差止仮処分を取り消したのです。

そしてその流れで,今年1月29日に3号機が,2月26日に4号機が再稼働していました。川内原発に続いて日本で2番目に再稼働をしたのです。そんな最中の今回の運転差止仮処分(大津地裁)だったのです。
 ※正確に言うと,4号機は再稼働直後にトラブルがあって停止しており,仮処分決定時に実際に動いていたのは3号機だけでした。

大津地裁の仮処分決定を受け,原告団・弁護団の声明が発表されています→ココ
仮処分決定そのものは2つに分けて,①がココ,②がココです。
今回の仮処分に関するQ&Aもありますね。

2015年4月5月14日の記事(→ここ)で,
原子力規制委員会の専門家調査団が,志賀原発1号機原子炉建屋直下にあるS-1とS-6断層について,「活断層の可能性は否定できないという点で、一致している」と結論づけた、と書きました。

今回はその続報。
北陸電力の地元富山の最大手紙「北日本新聞」でも,大きく報道されました。
s-IMAG1900

S-1断層とS-6断層だけかと思っていたら,S-2断層も活動性を否定できないと結論づけられていたようですね。
4人の専門家の意見が一覧表でまとめられていたのでご紹介します。
IMAG1903-crop

 

2015年5月13日
原子力規制委員会の専門家調査団は,5月13日開催の有識者会合で,
志賀原発1号機原子炉建屋直下にあるS-1断層について,
活断層の可能性は否定できない
という点で、一致している」

と結論づけ、次回会合で評価書案をまとめる方向を示しました。
 →記事(魚拓)参照

4人の専門家が一致して活断層の可能性が否定できないとしたことはとても重い意味があります。
産経新聞の記事では,「
志賀原発の再稼働は極めて困難になる」としています。

また,
2号機のタービン建屋直下S-6断層についても,
活断層の可能性は否定できない
という意見で一致したとのことです。

会合の模様はYouTubeで公開されています。
動画の2時間4分51秒以降
(→ここ)で議論のまとめがなされており,
ちょっと難しいですが,確かにS-1断層とS-6断層について,
4人の専門家が一致して活断層の可能性が否定できないと結論づけたとまとめられています。

専門家会合では,次回評価書案を作るとのこと。
志賀原発の廃炉がようやく現実的になってきました。

このページのトップヘ