今週はいろいろと忙しかったので、少し間が空いてしまった。電子書籍を考える4回目である。

電子書籍の話をする上で、マンガの話はやはり外せないだろう。出版不況と言われる中で、唯一成長しているのが、ケータイマンガ市場である。ケータイで閲覧する電子コミックは03年頃に立ち上がり、本格的に認知度が高まったのが07年頃の事である。09年にはすでに頭を打ったというデータもあるようだが、未だ出版では期待の新星であることには間違いない。ケータイ向け電子書籍の売り上げのうち、約8割がコミックであるという。

ただ、ケータイマンガは1コマずつを切り出して閲覧するため、コマ割りによる誌面表現が伝わらないというデメリットがあり、本格的な「マンガ読み」さんからは批判的に見られることもあるようだ。

こないだiPod TouchでeBook Japanからいくつかマンガをダウンロードしてみたが、ケータイと違って一ページずつ表示されるので、これならコマ割りによるイキオイを削がずに読めるように思う。

ただiPod TouchやiPhoneでは画面が狭く、データ的にはある程度の解像度を持っているものの、全体表示では縮小されてしまうため、ジャギーが出てしまうのが難点だ。少し拡大すればいいのだが、そうなると今度は指でコマを追うという操作が必要になり、煩雑である。これがiPadになれば、拡大操作なしに見られるはずなので、今後の普及が期待できる。

その一方で12日に記事になっていたが、ボイジャーが抱えている講談社コミックのうち、30%がアップルストアの審査を蹴られたそうである。審査基準も公開されておらず、このあたりはあきらかに一社独占の弊害を感じさせる。

ただこれはあくまでもiTunesストアでコンテンツをダイレクトに販売する場合の審査であり、eBook Japanなどのようにアプリ内でコンテンツ販売を行なう場合はまた別の話ではないかという気がする。

逆に言えば、iTunesストアのこの欧米並みの基準の厳しさが、日本の販売サービスにとってはチャンスでもある。年齢認証によるデジタル・ゾーニングをきっちりやれば、同人も含めたエロ系マンガがさらなる巨大市場に化ける可能性を示唆している。すなわち、プラットフォームとしてはiPadを利用するが、販売インフラとしてはiTunesストア対抗になる、という図式である。

もちろんマンガの電子化を自力でやるならば、少年誌を買ってきてスキャンするという方法もある。すでに色々トライしている人も多いようなので、積み上げたマンガ雑誌が新宿副都心並みにタワー化している人は、探してみるといいだろう。

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