2008年06月

2008年06月30日

新潟総合生協の食の安全フォーラム

f1a8fd64.jpg新潟総合生協は知る人ぞ知る国鉄新潟闘争から生まれた。

労働組合が地域で生活協同を図ったのだ。労組の共済から始まった。全労災が地域労組共済に一本化したのに、元請集約したのもつい最近だ。

しかし、あの中国餃子をお店で扱っていた。深刻な事態。田才栄敏理事長は、本当に申し訳ないと挨拶した。電話かけなどで4件の異常があったという。

さて、基調報告は姉歯暁駒澤大学教授。
金さえあれば食べ物が買える社会は持続可能かと問い、食べ物が手に入らなくなると警鐘を鳴らす。

そして、生協への期待。世界協同組合のシンボル虹の旗。この七色を解説した。

赤:勇気、
オレンジ:将来性、黄:挑戦、
緑:発展、
青:世界的連帯を含む広い視野、
藍:深い思いやり、
紫:温かさ・美しさ・友情。
いいね。知らなかった。

このフォーラムでは、にいがた有機農業推進ネット代表鶴巻義夫さんとパルシステムからその取組を報告した。
パネルディスカッション。ささかみ自然塾石塚美津夫さん。自分の家の500m以内の自給率が70%を超えたと誇らしい。これはすごい。うらやましい。

事業や運動は、必ず事故にまみれる。ましてや高い理想に向かえばむかうほど。
問題は、事故を防ぐとして管理強化するスタイルだ。管理はサブシステムに過ぎない。

メインシステムは、熱い思い。つくることと食べることのつながりの復権だ。この原点を新潟総合生協は確信していく。

各地でフォーラムが開かれ問題をさらけ出し、批判にさらされながら考えていく。鍛えてゆく。


nobu23 at 07:32|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 生協 

2008年06月28日

ある日の晩飯

2176eeb0.jpg小田原下曽我の鳥居啓宣さんの竹藪。手入れできず荒れ放題。
そこに、田んぼメンバーで竹の子を採りにいく。
真竹だ。
この真竹は伸びたヤツを手折る。これはアク抜きがいらずうまい。
真新しいクリッとした香りでシャキシャキした歯さわり。サッと茹で昆布を敷き醤油と酒と砂糖少々。ワカメをもどして加える。

ささかみのおばちゃんたちの朝市で買った伸びたブロッコリー。
味噌も買ってきた。うめてば味噌。香りが違う。小粒な捨てるようなジャガイモと玉ねぎもつけて。味噌500円、それ以外すべて100円。


小田原下曽我の田んぼの玄米と黒米の黒優占。
これがまた、最近の優れものの炊飯器は、玄米炊きをセットできる。炊きあがりの旨いこと。

安い発泡酒ビールで一人乾杯。ぐははは。


nobu23 at 07:18|PermalinkComments(3)TrackBack(0) 体験日記 

2008年06月27日

阿賀野市観光戦略プラン審議会

a16e60d8.jpg新潟県阿賀野市、ささかみがある市である。

この春、市長選挙があった。その際、もと笹神村村長が副市長だったので立候補するかなと思っていた。
ところがそれは無かった。

旧町村長たちの立候補を大物の県会議員が調整したとウワサされた。一本化したのだ。
これで当選間違いないと。

しかし、対立候補がでた。無名の新人で元県の職員。これは面白いとささかみ農協職員に話したら、どうせ無理だよとニベもない。
ところが、フタを開けたらこの無名の新人候補が当選した。一番驚いたのは本人だという。

さて、阿賀野市は金が無い。
どれだけ無いかというと、「農地・水・環境政策」という新たな農業支持政策に旧笹神村20集落が申請した。膨大な申請書類はNPOで準備し事務局機能を担う。

これは、村を保全し環境保全農業をすすめる新たな補助金の仕組みだ。

ところが、この国の補助金政策の転換は、米や麦や大豆といった品目への補助金から地域全般や農業者への直接支払いに変わった。しかし、これを活用するには地元負担分が4分の1ある。市が負担しなければ県分も国の分も出ない。
この地元負担分の原資すらないという。

困った。

仕方ないので市に一旦原資部分を集めてNPOが寄付したくらいだ。
すべてがこの調子。あれも無い。これも金が無い。豆腐工場の旧村有地も(株)ささかみで買い上げた。


この市が環境戦略プランをつくるという。NPOから参加した。
調べて見ると、たしかに観光客は年間160万人も来ている。しかし、一皮むくと瓢湖の白鳥目当て。それも新発田市の月岡温泉への立ち寄り先。ここには滞在しない。
これでは阿賀野市の存在がない。


天野市栄市長は、ここを変えたい。市役所商工観光課の事務局も変えたい。
さあ、そこで審議会だ。ここが問題だ。

何が必要か。まずは人と金。
だが実は一番大切なのはこころだ。こころ。何でお客様にきてもらいたいかだ。
多分、阿賀野市の市民たち自体に流動性が無いのではないかな。

まずは、風を起こそう。
資源はたくさんある。瓢湖はラムサール条約に取り上げられるほどの白鳥飛来地、県内有数のハイキングコース五頭山など豊かな自然がある。
温泉は開闢1200年空海伝説と自噴する掛け流し日本一のラジュウム温泉。豊富な民俗資料の郷土資料館。などなど。

しかし、まずは、こころ。理念とビジョン。この作成を市民が担うこと。
何よりもここには、有機農業とパルシステムの交流の歴史がある。


nobu23 at 07:41|PermalinkComments(1)TrackBack(0) 体験日記 

2008年06月26日

地域再生ということ

54a3ec45.jpg確かに地域が崩壊している。
村の限界集落ばかりではない。大都市の人口的につくった郊外団地や古い商店街は東京でも廃れている。
昼間、人影がまばらだ。

地域再生というと大げさだなと思われるが、いっかい、正面から考えてみることも必要だろう。

では、地域とは何か。場所、人、生産、商業、医療・健康、文化、学校、娯楽などの集積したところ。

以前、立花隆氏が首都移転問題で都市の集積は避けられないと書いていた。むしろ、巨大なドーム状に地下も掘り下げられ空も林立して、人口密度が高まっていくというのだ。

そうだろうか。それもあるかも知れない。台湾やマレーシア、ドバイの超高層ビル群をみるとそうかなと感じる。

ところが、一方アメリカは逆に300万人ほどの中都市に分散化集積しているそうだ。
確か、ヨーロッパもだ。

ひとつの国に、ひとつか二つの巨大な人口都市に住みたいだろうか。地下や超高層に無理に構築した鉄筋コンクリートのなかに。
いやだな。

柔らかい木の感触、外には緑繁茂し、田畑で遊ぶ。
隣近所は鍵など必要なく、何かあれば助けあう。
四季を楽しみ、食を味わい、ものづくりも音楽も絵も芝居も楽しむ。死ぬまで学び、語り体を動かし、生命や宇宙や社会のワンダーランドを探求する。

こうありたいとまず空想し考える。
100万人程度の地方中核都市、周辺に数万人ほどのサテライト町、数千から数百の地域単位。つまり、これ以上集積せず村で暮らせる条件をいかにつくるかだ。

そうなると見えてくる。こういう構想を実現しようとするバカが必要だ。この熱い少し常識ハズレのやつ。
こういうヤツが、行政にも企業にも町にも大学にも家庭にも、もちろん農にもいる。
こういう人たちが集まり話しあう場をまずはつくる。ここからだ。
地域再生は、これをなさんとする人の群から始まる。

ベランダの木々。ビワが枯れたが山椒が元気だ。


nobu23 at 07:07|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 事業・起業 

2008年06月25日

誰も言うことを聞いてくれない

35de20d6.jpgカラダが組織だとするとココロをどうイメージするか、

西洋医学的には、すべて脳が中枢でアタマがカラダを動かしていると見える。
ところが、最近の脳学者でもそんなことは言わないらしい。
クオリアと呼ぶ自意識というか考え、感じている自分存在。

このクオリアのマヌケぶりに気がついた。
彼は、あるいは彼女は自分が自組織を表し自分の手足を把握し統括して動かしていると、こう考えている。残念ながら違う。

クオリアとは関係なく、カラダの細部は勝手に動いている。
そして、スゴいのは、その実態のうえでクオリアが自分で支配してるかのように各細胞がふるまうのだ。

カラダは、常に変化し動きながら勝手にバランスを取っている。
70兆もの細胞が死に生まれ毎日代謝している。

このためのエネルギーは、細胞内生物のミトコンドリアを騙しながら。生産してもらっている。これも共生。

だから意識のイメージは、脳だけでとらえてもわからない。

神経系のアタマから根が生えたような火星人タコのイメージ。このタコの手足は、まるで木の根のように伸びて細密に人体に張り巡らせれている。この全体が思考する。なんというか入力し、判断し、動く。

まだある。皮膚が考えるという。皮膚にはセンサーがある。ここまではわかる。ところが、皮膚が判断し温度調節し水だけでなく脂もコントロールする。PHを調節し、電流をコントロールし、まるで皮膚が牧場のように有益な菌を住まわせている。表皮球菌。傷つくと黄色ブドウ球菌が替わって集まる。

さらに皮膚のスゴいのは、この一部が腸だということ。外部を内部化したまるでクラインのツボのように、内蔵が形成された。
だから、物を食べると、いつからこの物が自分になるかわからない。内蔵が内側にモノを吸収するとき、アミノ酸まで分解せずに取り込まむこともある。
細菌の侵入も同じだ。これを自己と非自己としてテキトーに区分けし問題を抱える。いつも問題を抱えて苦闘している。

だから免疫は、いつも困っている。よくワカラン物質が絶えず取り込まれるから。

新生生物体と呼ばれるガンもそうだ。代謝は細胞の自己死と分裂再生を繰り返す。再生力のあまりの強さはバランスを壊す。死なない細胞ができると、不思議にみんな喜ぶ。せっかくの新陳代謝が壊される。死なない細胞の増殖というか、アポートシスが壊れ細胞たちの反乱が伝播していく。

おいおい、君たち。組織は、死と生の動的バランスにあるのだといいたい。

活性と沈静。これを統合する呼吸。カラダを把握したいなら、カラダを酷使しないとわからない。走ってみるとカラダが悲鳴をあげる。これが、カラダを知ること。

無数におきている生命活動。クオリアが知っていることはほとんどない。

ささかみの賽の河原。反乱する荒川のそば。たくさんの人命を飲み込んだ。いまも誰かが祈りを捧げて石を積む。


nobu23 at 06:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 体験日記 

2008年06月24日

パルシステムの挑戦とありたい姿

244b3abd.jpg生協だけではない。会社という組織が、社会的問題解決の場として機能するかが問われている。

社会は、いま矛盾で軋んでいる。環境破壊はすでに体感領域に入り春に台風、春秋が乱れ日本は亜熱帯にすでに入った。

人間社会はこれまでの企業が伸びて経済が発展すると、国や地方行政も潤い豊かな社会をつくるという枠組みが崩壊した。

政治は迷走し国家と地方は破綻の際にある。社会的格差は間違いなく広がり弱いものほど見捨てられる。

グローバル世界は、資源争奪、金融技術による富の支配、戦争と暴力による一局集中。

すでに、善意はかなぐり捨てられあたかも計算高く悪知恵が働く金融軍産エリートだけが支配するかに見える。そうだろうか。


だが、ここに新たな転換の鍵がある。

実は、自然と同じように、世界は大勢の善意と勤勉な人々で成り立っている。
1日も休まず働く人々。

地域には、お金にもならない善意が溢れている。
こういう人たちが社会を支えている。

いま、こういう善意とものづくりと協同とを見えるパワーに変えること。自立、自律と協同のパワーに変えること。つなぐこと。

あきらめない。グチらない。環境と農と食、人々のあらたな人間経済の創造に挑戦する。

本当の金融、バングラデシュのグラミン銀行のような。そして貧しい人々による世界の協同組合。

こうして、一人ひとりの生き方が変わること。仕事の仕方が変わること。組織のあり方が変わること。そうして社会は変わる。
実際にやって見ること。行動すること。挑戦者たち。

みなでビジョンを描く、みなで実現を設計しチャレンジしトライアンドエラーを繰り返してゆくこと。あきらめない。

明るく楽しく、めげない。疑心暗鬼に陥らない。邪悪な欲望に取り込まれない。ケモノ心をうまくいなす。
ひと呼吸置く。ゆったりとかまえる。


人を信じ愛すること。何ももたない。丈夫なカラダと好奇心と豊かなこころを持ちたい。


nobu23 at 06:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 生協 

2008年06月23日

村の鍛冶屋

741e2bf2.jpg佐渡の実家は昔、鍛冶屋だった。
だいたい昔は田舎の村には一軒は鍛冶屋があった。子供のころはふいごを引いたものだ。
祖父は鉄磨造と書き、しまぞうと読む。農機具を作り修理する間に村の寺子屋で教えていたそうだ。

青年期にシベリア出兵を忌避するために恩賜軍刀を信濃川に投げ捨て、一族朗党が寄ってたかり、潜水夫を頼んで拾い上げたという。
第二次大戦時には、お米の供出に逆らい米を隠し村中総出で大問題となったそうだ。
逮捕され相川の地方裁判所送りとなり、頭がおかしいと親族が証言して、仮釈放になったと聞いた。

実は、怖かった。9人という今なら大家族だが、当時は普通の人数の食卓で、上座に構えて睨むように威張っていた。
晩御飯は黙々と食べる。いやだった。

この祖父が明るくなったのは、村の採石場に雇われてから。気の荒い若衆たちと仲が良かった。慕われていた。

最後に、葬式で母に聞くとボケ始めて浜から鉄屑をしきりに拾ってきて困ったそうだ。
その度に祖母が捨てにいってたという。

ささかみ郷土資料館。古い農具は、貧しさと苦労の象徴だったが、不思議に今はあたたかさを感ずるようになった。手作りの人の息づかいが。
この郷土資料館が市の予算が続かず廃館の予定と聞く。なんとかならんか。


nobu23 at 06:12|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 体験日記 

2008年06月22日

ささかみ食と農推進協議会総会

bce8c81e.jpgまるで真夏のような日差し。素足で入るとにゅるっと気持ちいい。
交流田は、水が濁りほとんど雑草がない。大勢の参加者に、もの足りない人は隣でも取りましょうと声がかかる。

昨年参加されたパパから、今年は全てのささかみツアーにでるつもりですと挨拶された。いつか、田んぼの面白さに目覚めたようだ。

昨日は、有機栽培者と青壮年部で田んぼの畦の草花調査をした。
有機の田んぼの草花は44種類。減農薬減化学肥料栽培だと20種類と数が違うのに農民たち自身が驚いていた。こんなにチガウのか。
さらに、種類も外来種が多かった。過去に使ったところも草の種類で分かった。
これはすごい。
ここまで分かると考えさせられたと話していた。

他にも生き物調査とその結果の20種以上の小動物。ハヤやドジョウやヤゴやあれやこれや。陳列して驚く。

今年は300町歩の認証有機栽培、全面積で特別栽培。そしてうち6割は無化学肥料で農薬除草剤一回のみ。
村全体が有機栽培へとばく進する。

新潟県阿賀野市でJAささかみとパルシステムが中心となった協議会総会が開かれた。

阿賀野市市議会産業委員会を始め五頭温泉旅館組合や阿賀野市観光協会も参加する。


nobu23 at 15:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0)  

2008年06月21日

セカンドリーグ

73a9e268.jpgセカンドステージという言葉が分からない。これにセカンドリーグだと言われるとさっぱりワカランと。

この難問を説いてみせる中根裕運営委員長。
まず「セカンド」に込める意味として、事業とライフステージと心の3つがあると話す。
事業では、店やカタログなど物販以外の取組みのこと。ステージとは、育児後や退職後などもうひとつの活躍の場のこと。心では、社会貢献・地域貢献など「新たな」価値観の創造をすることという。

セカンドステージ事業とは、これを地域に密着してすすめることだと。
セカンドリーグは、この事業を実現・支援するための会員組織・手段。

さて、新しい取組はなかなか共有が難しい。大げさではなく、まだ誰もやったことがなく、未知の領域だからだ。
似たような言葉を使ってもまるで違うイメージを抱いていることが少なくない。

これを推進する運営委員と併せて事務局機能が動いている。すでに準備活動を蓄積してきている。
会員情報誌「のんびる」の発行(5千部)。
WEBでホームページと公式ブログ発信(アクセス月5万件)。
実践起業塾(三期27名各種起業済み)。
そして昨年食農モデル公募を行い3団体と連携した。

いま地域は農村だけでなく極端な格差が生じている。
例えば立川市のはずれのケヤキ団地とその商店街。エレベーターがない五階立団地は高齢化の典型だ。
ここの木造二階立商店街の寂れかたは深刻。こうした場所に、今回のモデル公募事業で連携したNPO高齢社会の食と職を考えるチャンプルーの会がある。

ディサービス、レストラン、配食サービス、カルチャースクールなど空き店舗を3つも確保し活躍している。

10年も持続しやや疲れがみえたこの会が生協との連携で改めてビジョンを発表した。生き生きとした意欲的な報告。
もちろんあと2つもすごい。追々報告しよう。

小さなな地域は金銭経済から落ちこぼれ老いて廃れんとしている。
ところが、ここに実は新たな価値観が育まれる素地がある。人を大切にする。老人から学ぶ。カラダを動かす。お金をキーとしない。

何よりも生きること、死ぬことを体得する。豊かさの本当の姿。

さあパルシステムは原点に進化する。もういちど創業期の過去へと遡る。


nobu23 at 07:40|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 事業・起業 

2008年06月20日

生と死のパラドックス

dd9a6359.jpg農の場にありながら農に生きていない。という場合がある。

農業は、金銭経済で見ると残念ながら現在は儲からない。収入は多くない。五反百姓と言われる地方の中山間地では、田んぼだと40俵しかお米が撮れない。売ったら60万円にもならない。

しかし、こころ豊かさを指標にすると何千万でも買えない。
この景色が買えるか。この風が買えるか。この心地よさが買えるか。このカラダ、この気持ち、この体験は買えやしない。

交流をしていて、子供たちと夏に休耕田で泥んこ運動会をした。
恐るおそる田んぼに足をつけるが、すぐに走り出し、倒れ、泳ぎ、泥だらけではしゃぎだす。

一度、あの田んぼの泥にまみれたらいい。大げさではなくシュークリームのような泥に驚くだろう。田んぼの土は偉大だよ。

大騒ぎしている都会からきた子供たちを見ていて、地元の親たちが騒ぎだした。
自分たちの子供たちが田んぼに入ったことがないと。こうして、翌年から地元の子供たちも一緒に泥んこ運動会になった。それは大騒ぎ。

そう農の場にいて農が見えない。田舎の都会でテレビゲームだ。

生きていると死が見えない。なぜか見えない。重さと軽さ。

庄内協同ファーム元代表斎藤健一さんの訃報に接して。享年59歳。


nobu23 at 06:52|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 生命・自然・宇宙 

2008年06月19日

農業協同組合について

34e89309.jpg日本では、農業地域が過疎化している。
これをもっと極端に劇的に進行させているのがアジアの虎、韓国と中国だ。
しかし、ヨーロッパは違う。少し見ただけだがイギリス、フランス、イタリア、スイス、スペインと田舎がおしゃれだ。美しい。誇らしい。

逆にヨーロッパでは、貧乏な人は田舎に住めない。都会のダウンタウンに住むしかない。これはこれで嫌みだがそれほど田舎が尊ばれているということだ。

日本も実は田舎の方が豊かだ。家はもちろん自前だし広い。車も平均2台はある。
食べるものだけではないほとんど何でもある。
実は、農村は豊かだ。そして、これは大戦後小作人を解放し農業協同組合を組織して村は変わったのだ。

自営農民と協同出資による協同営農と施設の協同管理。
農作業施設や農機具だけでなく集会所などの協同所有。
種からの栽培指導。出荷販売の協同。それから、日常生活品の共同購入。
信用事業に共済システム。ある意味、生協のはるか先をいく協同社会を形成していた。

だが、若者はでてゆく。なぜか。
面白くないのだ。

いつの間にか、協同は形骸化し、日常はマンネリ化し人びとはうつろに見えた。組合幹部は、地域社会の熱き改革者から組織管理者へと転落していった。

今はグチを語らない。人の批判も、ましてや組織を罵ることすらむなしい。
一時代の成功は次の失敗を生む。輝いた組織は必ず衰退する。これは必然だ。なぜなら、その時代にマッチしたシステムは次の時代にはマッチしないからだ。だから、組織のなかに組織を破壊する存在を抱えよう。組織の否定を常に持ち続けよう。

人、ひとりから始める。人、共鳴す。
もたれあわない。しかし、助けあう。人と組織とシステム。そして社会。実は、農こそ最も教育的場である。長く関わった人こそ深い。

ユーアイコープ総代会だ。全労済や労金や県幹部などが参列。
ここに発した全国労働者共済生協は極めて優れた生活者の助けあいシステムだ。
関根正道理事長の挨拶。


nobu23 at 06:22|PermalinkComments(3)TrackBack(0)  

2008年06月18日

アメリカの農民ケント・ロックさん

981211ce.jpgイリノイ州。ミシシッピ川とイリノイ川の間の穀倉地帯の中規模家族経営農家。680ha。

nonGMOトウモロコシを作っている。

パルシステムの畜産と飼料学習会に参加した。
化学肥料を使わないという。コーンと大豆と牧草を輪作体系とし牛を畑地に放牧する。
雨に土壌が流されないよう刈取り後の草木はそのまま地表に置いておく。畑の境界には緩衝帯をもうけてある。
nonGMOコーンの他GMOコーンもエタノール用に栽培する。やはりいい値段だからと悪びれない。
農薬ラウンドアップを使うと翌年に雑草の種を残さないとか必要性も説明する。

19世紀フランスの学者トクヴィル以来アメリカには農民はいないという。
いるのは金儲けをたくらむ連中だけだと。

しかし、ケントは面と向かって「農業は作物を育てる。人を育てる。地域を育てる。海を超えて、食べ物をつなぐ」といわれる。
これには弱い。

いい人だ。なんかフランクでフレンドリー。
奥さんは高校で数学を教えている。40過ぎでトライアスロンにでて同年代一位だと自慢した。
癌を克服したという。

娘二人が農業を好きになっていると喜ぶ。小さな時からトラクターに乗るのが大好きだったと。
子供たちが農業を好きになることが大切だと。

そのハーベスターの写真を見せて、このアームの先に茗荷谷の仲間がいる。
PALとは仲間とか同志の意味だとエールを送った。


nobu23 at 06:16|PermalinkComments(2)TrackBack(0)  

2008年06月17日

驚いた

783ccf5a.jpg田んぼに血吸いヒルがいると注意が流れた。こりゃあ子供たちは怖がって入らないかなと心配した。

ところがまるで平気だった。ヒルなんて、どうってことないと一向に気にしていない。

へーと感心して嬉しくなった。

ところがもっと驚いたのは、その子供たちのひとりが蛇をツカんで見せびらかしている。
うわっと驚いた。

手袋こそしているが、田んぼのシマヘビを両手でツカんでいる。
このヘビがいやそうに鎌首をもたげてしっぽをうち震わせている。
この子はまるで平気。楽しそうだ。

さすがに、呆れた。
こういうたくましいガキもいるのかと感心した。

と、誰かが「ねえ、ボク」と呼びかけたら、「女の子ですが」と親が答えたのでさらに驚いた。うーんすごいな。まいった。

たしか、どこかにもいたような、こういう野生の女の子。

小田原下曽我の田んぼ。子供たちのたくましさに圧倒される。

肥料も与えないのに巨大な十郎杉。ささかみの笹岡城趾にて。
自然は、いつも驚かせてくれる。


nobu23 at 06:24|PermalinkComments(5)TrackBack(0) 生命・自然・宇宙 

2008年06月16日

飼料高騰と畜産

10321985.jpg凄まじい勢いでトウモロコシが値上がりしている。引きづられるように大豆や小麦も値上がりしている。

日本では畜産飼料のほとんど1500万トンも輸入している。従ってエサの高騰は畜産生産者を直撃しているのだ。うち1200万トンがトウモロコシ。

飼料価格の安定には、生産者と国で半分づつ負担し過去平均基準価格を決めて、より高い価格を補填し生産価格を安定する制度がある。

しかし、あまりの高騰でこの仕組み自体が破綻しつつある。

価格高騰についてはアメリカのバイオエタノール戦略によるトウモロコシ原料高騰。金融投資(海の巨象がプールに足)によるもの。中国、ロシア、インドの肉食拡大。オーストラリア干ばつ。
どれも要因と指摘されている。

しかし、実は今は大変だが、本来アメリカやEUによる農業政策による穀物低価格と輸出政策は、開発途上国の農業を破壊してきたと言われ、穀物相場の高騰を歓迎する向きもある。

本当は食料輸入国で貧しい国にとって飢餓の爆発的拡大こそ重大問題なのだ。

しかし、今はまず日本の畜産の危機にどう向きなおるかだ。

家畜は、本来人間と共存し生命生産に不可欠だった。
狩猟の友、家族防衛、愛玩、食用として。

食ではライブストックとしてヒトが食べられない草を喰み緊急時にヒトが食べるという命のつなぎ役だった。

東北の凄惨な飢饉のさい賀川豊彦は農民に鶏の放し飼いをすすめた。この卵を食べ糞で土地を肥えさせ最後に肉を食べる。

有畜複合農業の原型だ。故伊藤幸吉米沢郷牧場の理念だ。

こういう畜産のあり方をあらためて再構築する必要があるだろう。
この実現には、畜産生産者の危機の現実をまずは共有し、ここからスタートする。

しかし、理念と高い目標を見失わない。もう安いアメリカ産穀物依存からの脱皮は不可欠だ。

どうするか。様々なチャレンジだ。耕作放棄地活用、飼料米、食品残さ活用、山間地放牧。いろいろある。

まずは日本における畜産の必要性を「消費者」が自ら認識し、共につくることだ。
食べるヒトの参加抜きには何も進まない。

ささかみの城跡。石仏。


nobu23 at 06:23|PermalinkComments(1)TrackBack(0)  

2008年06月15日

フードシステム学会

1372e4cc.jpg畑から台所まで食べること作ることの関係を研究する学会である。
これまでは、メーカーの時代、流通業の時代、消費者の時代と力関係が変わってきた。

だが、実は食と農は一体で捉えないと分からない。
更に、農から加工、流通、小売、台所、廃棄、再利用といった一連の様々な関係者によって食と農は育まれているのだ。

従って、この関係を一部からだけ見ていてもゆがむ。例えば、消費者主権論のように。

フードシステム論はこれを循環型社会システムとして総合的に捉える。この関係性を研究する。

創立者は高橋正郎元東大教授。

第15回大会が開催されている。明治大学生田校舎。

テーマは、循環型社会におけるフードシステムの課題と展望である。
今大会の座長は、広政幸生(明治大学)牛久保秋邦(東京農大)の両教授。

座長解題に、環境問題を「循環型社会」「持続可能性」「地球温暖化防止」などのキーワードがあるとしている。
しかし、これまでフードシステム研究は20世紀型大量生産大量消費のメインラインのみを対象としてきた。

ライン外を無視してきたと総括し、いま新たな循環型社会を求められているとした。

今回の報告内容はまさに時代に対応している。
「食品廃棄物と資源循環の促進」
「CVSの資源循環と環境政策への対応(セブン&アイ)」
「食料自給率向上を目指したフードシステムの主体間関係と成立条件(遊佐町・平田牧場・生活クラブ)」
「フードシステムとの関連からみたバイオマスエネルギーの動向と可能性」

政策課題から現場報告まで各報告があり、議論が行われる。

やや、シンポジウムやセッション、個別報告と盛りだくさんで、こなし切れない部分が残るも、すごく刺激的だ。

生協運動が社会的課題を正面から取り上げ事業化するというこのこと。

資源枯渇、エネルギー高騰、農の崩壊、食の危機とは、これらに関係する様々な人びとに関係の有りようの変革を迫っている。

20世紀型の金と権力の社会システムは崩壊に直面している。

求められる未来。農と食の生命を基本にした協同の理念。
生命への畏敬と愛。と思う。

生源寺眞一東大教授が退任し新会長は斎藤修千葉大教授。


nobu23 at 05:46|PermalinkComments(2)TrackBack(0)  

2008年06月13日

生協の未来

16acf979.jpgプライベートブランド・PBとは何か。

メーカーのつくった商品で全国的に普及されているものを小売り店が余分と思われるものをカットし(トレードオフ)低価格で小売りのラベルで売ることを一般的にはいう。

だから、多くの品目をPB化できる。

ところが、本来の商品設計は違う。原料生産(畑や田んぼ)からスタートし加工工程(調味料指示や殺菌方法、加工法へのこだわりなど)から流通、在庫管理と詳しくそれぞれの関係者と協同して始めてできる。

これが本当のブランドだ。

末端で仕入れ担当者がチョイスして叩けばいいという世界ではない。そもそも数は作れないし、死筋排除と回転させて目先では売れない。じっくり育てるのだ。

美味しいものづくりは人間的信頼、顔の見える関係の積み重ねで初めて実現できる。

まずは、農業から始まる。食べ物は工業製品ではない。金だけでは買えない。

パルシステム職員の商品リーダー養成講座。新潟県ささかみで冬水田んぼを学ぶ。田んぼの生産者糸ミミズから学ぶ。

若い生協現場リーダーたちと若手有機農業者たちの交流がメインだ。未来は彼らのなかにある。


nobu23 at 23:00|PermalinkComments(1)TrackBack(0) 生協 

2008年06月12日

生協の現在

b127136c.jpg日本生活協同組合連合会。
日本の生協運動の総司令部だ。

COOP餃子事件やCOOPコロッケミートホープ事件などなどを受けて、方針をだした。

品質管理を強化するという。これまでの開発時検査の他、通常供給品も検査を徹底するという。
こういうと安全性が高まったかなと思われる。
だが、これは開発や製造自体ではない。開発、製造したものを点検しているものだ。
検査は毒味ではない。全品検査はできない。検査するものは数品、それも抜き打ちに過ぎない。

したがって検査強化は問題発見するための、あくまで間接的手法に過ぎない。

では、ミートホープ社事件など原料偽装や賞味期限改ざんをどう防ぐか。
ここで、これだけ様々な偽装事件が何故後をたたないかを考える必要がある。

ごく一部の邪悪な経営者が問題なだけではない。
そうではない。
日本の食品メーカーが潰れようとしているのだ。
この悲鳴だ。
食の現場の破綻が進行しているのだ。

資源枯渇、資源争奪時代に流通を押さえた巨大量販店は、低価格を競う。

サンドイッチだ。
原料高騰と低価格の間に挟まれた食品製造業の構造的破綻だ。

ではどうするか。

原料、加工、製造、流通、消費の有りようを変えることだ。
これはフードシステムという生産と消費の循環型社会システム全体で考えることだ。

過去60年代〜80年代まで高度経済成長時代、東西冷戦時代は小売業の爆発的成長が可能だった。
このとき貴族の暮らしを庶民に!を掲げて全米チェーンストア協会が立ち上がった。
これを社会化したのがケネディ大統領。有名な消費者の権利宣言だ。
日本でも新聞記者であった渥美俊一氏がペガサスクラブを主宰し若手経営者の研究と育成を進めた。経済民主主義。流通革命論。

中内功、堤清二、伊藤雅俊さんなど現在大手量販店や外食巨大チェーンストアのリーダーたちだ。今ではキラ星のごとく輝くトップリーダーたち。
彼らは問題にもならない弱小企業からスタートした。
しかし、時代を見通しチェーンストア産業化を戦略的に進めた。
こうして巨大流通業が誕生していった。

彼らの人並み外れた情熱は、例えば中内功さんの毛沢東都市包囲戦略をもじった、今は絶版となった戦略論に激烈に表されていた。
畜肉の解体までやるという現場主義、独特のキャッシュフロー(土地と自転車操業)論など研究と工夫が効を奏した。日本でも爆発的に成長した。

だが、それらは徹底したアメリカ追随だった。
全てを真似た。毎年、アメリカを見にゆく。流通セミナーだ。言葉も組織も一言一句真似た。用語集まである。

産業組織の基本は軍事組織だ。ラインスタッフ機能では職員はロボットだ。規格どおりにやるのだ。指示以外のことはするなと。
これを一部生協が真似た。そうして店舗主流論が語られた。
共同購入未熟論だ。しかし、店舗事業はずーと苦戦している。

生協が社会の主流となるには店舗での勝ち組が不可欠という言だ。そして情熱よりもクールな「産業工学」や「経営理論」がもてはやされる。組合員はお客様だ。
普段の暮らしに貢献するという。だから9000ものPB商品がある。

しかし、90年代に様相が一変する。

先進国が消費で成長し開発途上国が生産拡大して発展するという世界モデルの終焉だ。

資源は枯渇し環境は破壊される。
ましてものに溢れる日本には別の貧しさが横たわっているのだ。

飽食のなかの飢餓。レンタカーや殺人道具を買える貧しさ。大量生産大量消費の時代は過ぎ去った。巨大組織の時代は終わった。

そう、ここには哲学の貧困がある。
美しい生き方。共に生きなんとする豊さが壊された。

生協はいつからかチェーンストア理論に絡め捉れて、似非経営者群を仰ぎ見ている。

だが、大勢の生命を育む組合員が健在だ。これが生協の現在だ。
事件のあとも必死でわびる現場職員がいる。こうして再チャンスの舞台が見え始めている。だが、哲学の不在は深刻だ。


nobu23 at 09:05|PermalinkComments(1)TrackBack(0) 生協 

2008年06月11日

埼玉のドゥコープ

647701b5.jpg反対派がいるということは安心だ。
297名の総代会。
最大18名の反対票。だが、発言は反対派の方が多い。

人件費が前年より伸びが大きいことはおかしい。元理事のNPO委託は、問題だ。ビン紙リユース率が低下している。決算書開示を自由に。
などなど、活発に発言する。どれもまともな意見だ。

反対派とくくることも不自然だ。こういう議論がおおっぴらにされる。実にいい組織だと思う。

ドゥコープは一時、経常利益率が全国最高になり、コストカットを徹底した。
新規加入の費用を削り、職員採用さえやめた。

配達だけでなく、様々な業務を外部委託した。それは挑戦的な実験だった。
しかし、次第に矛盾が現れる。職員の不足だ。これは、深刻だ。やはり、外部とのコラボレーションだけではやっていけない。

いまは、着実に職員を揃え115%の新規組織加入を実現。供給高も159億円9万人経常利益2.3億円と力強い。だから人件費が急増しているのだ。これは、是正過程。
監査法人が正式に監査報告もした。すでに今年改正された生協監査基準を先取りしている。

食と農の分野で上川町との連携と大豆栽培。産直で地元南埼玉産直ネットワークとの田んぼ交流。特別養護老人ホームの建設と福祉法人パルとの連携。更に市民葬に取組む。
就任して一年目、無我夢中でやってきたと簡潔に挨拶する坂本美春理事長。


nobu23 at 06:13|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 生協 

2008年06月10日

自然破壊と人間破壊

935b97b0.jpg犯罪心理学者福島章先生の説。
人間の歴史と個体の歴史は関係し、成長する。
狩猟・採取時代、飼育・栽培時代、そして養殖・人工栽培の時代だ。
個体はこれを体験しつつ成長する。
だから、幼少の時は残虐だ。虫や小動物を平気で殺す。更に、飼育は育てて殺す。
獣と戦い殺しケモノとして食べる。

人間の脳は、世界最大のスーパーコンピューターもかなわない。
入力装置は、全身にある。動きながら、成長してゆく。進化してゆく。

子供たちは、この凄まじい脳を抱えて個体発生を経験してゆく。
学習してケモノからヒトに進化してゆく。

ところが、必要な学習をしないとどうなるか。

生き物を殺し生き物を育て自分が育つ。このことが分からない。
自分のなかにあるケモノの飼いかたが分からない。

自然を破壊することは内なる自然を壊すことだ。
ヒトゴトではない。
自分のなかにある「異界」「暴力的衝動」「破壊情動」こいつらと付き合う。これを通さないと分からない。

人間の豊さは、自然の奥深い多様性のなかにある。
ウタを歌い、踊り、泣き叫ぶ。
やがて熱き衝動はつながり自然と宇宙を取り込み、豊さに満ちる。平穏を楽しむ。

個体形成と人間と自然と宇宙。この複雑系。
春水田んぼに宇宙がある。生き物曼陀羅。お米をいただくということ。


nobu23 at 06:12|PermalinkComments(5)TrackBack(0) 生命・自然・宇宙 

2008年06月09日

交流の現在

2315d8ff.jpg交流はたいていマンネリ化する。飽きる。

田植え、草取り、稲刈りとおざなりに企画し、事務局が至れり尽くせりでほんの2時間体験して、あとは飲み食い。

小田原では、しかし現地集合現地解散だ。飲み食いは、各自で勝手にやる。
初めての体験者は、それなりに面倒見るが後は、グループでそれぞれ連絡係記録係を決めて自主的に作業を計画し実施する。面倒を見過ぎない。

座学も行う。オリエンテーションでは、諸注意より何故農に親しむことが大切かを確認する。
自主的参加を改めて意義を確認する。
生物調査を行い、変化を発見する。

問題は、常に発生する。
地元との関係だ。最初は心良く田んぼを貸してくれる。ところがそのうち、隣の田主から春に水を張ると水がしみ出てくると文句がでる。中畝を作っているのにだ。
さらにヒエや草をはやすと種が飛ぶと叱られる。
一番困るのは用水だ。時々止められる。

しかし、7年くらい続けると祭に呼ばれる。村の祝や葬式に招かれる。

仲間たちも難しい。クレームを出す人、心配症の人。グチっぽい人。いろいろいる。

しかし、基本は自由な自主参加。あまり縛られず、もたれあわない。
農を通して関係を変える。カラダを変える。心を変える。

小さな耕運機。便利だ。助かる。


nobu23 at 06:23|PermalinkComments(1)TrackBack(0)  

2008年06月08日

上野さんとコシアブラ

8fcac956.jpgイーハトブー農場である。岩手県旧玉山村薮川にある。
ここは昔の開拓村。携帯電話も通らない。本州で最も寒いところ。
ここの農場長上野克己さん。上野はうわのと呼ぶ。

何でもできる。今は蕎麦畑を主に作っているが、様々な野菜、キノコも栽培している。全部農薬を使わない。

トラクターなどは自分で修理するし、小屋も立てる。プロ顔負けの立派なログハウスも立てた。

山菜採りは名人。わらび、山ウド、ウルイ、シドケ、アイコ、そしてコシアブラ。
わらびは早朝、4時から朝飯前までに5キロはとる。

ここに、盛岡から若きリーダー渡辺リサさんが合流した。
東京でNPOを組織し農を核に、様々な企画を実行していた。そして盛岡に戻った。

三澤孝道社長の自然塾のおじさんたちと渡辺リサさんの若手が結びつく。

8月には、村あげてジャズライブが企画される。

東北、一番春が美しいと宮沢賢治が語ったところ。薮川が面白い。


nobu23 at 08:59|PermalinkComments(4)TrackBack(0)  

コープやまなし

13690b74.jpg地域から生協を見ると、店を持たないと全く姿が見えない。
加入した組合員しか分からない。最近はTVCMが流れているので少しは知られていると思うが。

コープやまなしの総代会。

まだまだ加入率の低いパルシステムで、山梨県だけは加入率が10%を超える。
こうなると県一番の目立つ存在となる。

別に目立たなくてもいいが、ここがユニークなのは、様々な活動をしていることだ。

菜の花運動と食用油の回収。そしてバイオマスディーゼル車による配達。BDF施設も作った。

牛乳パック回収運動は故平井代表とともに草分け的な仕掛けをしていた。
太陽光発電装置と風力も事務所などに導入。
傑作なのはヴァンフォーレ甲府のサポーターをしていることだ。
えっ、生協がサッカーチームの応援をと驚くが。
日本のサッカーリーグは川渕会長の理念もあり市民リーグを貫いてきた。
まさに地域市民によるスポーツ振興だ。

いまPETボトルリユース実験に取り組む。
総代会で開会挨拶をする米山けい子理事長。


nobu23 at 06:24|PermalinkComments(4)TrackBack(0) 生協 

2008年06月06日

進化のイメージ

671d8796.jpgダーウィンが虫や鳥を観察して、生命のつながりを発見した。

それまで神によって、それぞれ設計されたとする様々な動植物が、実は生命の歴史的形態にすぎないことを明らかにした。

人間もそのひとつということを。虫も鳥も真の同じ仲間だと。

なぜ、圧倒的な神学体系と教会の息苦しい制度のもとでこんな神をも恐れない進化論が生まれたか。

それは彼が落ちこぼれの虫好きだったからだ。
学校はおろか都市と遮断され、かのビーグル号での長い航海での観察。
奇妙な生き物たち。おどろおどろしい生き物たち。
こいつらを採取し穴がアクほど観察した。
好きなんだね。普通じゃない。とても出来ない。

自然は愛する目があってはじめ生き生きした真理の扉を開いてくれる。

進化のイメージは、ある種だけが勝ち残り拡張するのではない。

生き物はつながり環境変動とともに全体が総じて変わっていく。
まず温度変化にバクテリアやウイルスが変わる。そして根粒菌やミジンコやプランクトンが変わってゆく。
それから植物、小動物と連鎖し層をなして生命圏が変化してゆくのだ。

人間が感づくころにはだいたいの変化と進化は終わっている。

だから社会の進化は、恐竜を生み出すためにあるのではない。

伊那食品塚越寛会長は急速な成長はよくない、必ず、これまでの様々な関係者を滅ぼしたり迷惑をかけると言っていた。
ジワジワと成長するとまわりも対応できると。すごいでしょ。
これは共存、共生の思想。

一見、弱者と見える部分や廃れるように見える境界域にこそ変化は進行している。

我が先輩木下さん。全農を辞めて岩手県軽米町に入る。

全農の変わり者だった。農協にいながら農協を超えた。いつも、村を考え農の未来を考えている。

山菜便、飼料稲を仕掛け、野菜生産者グループを立ち上げた。

今、農村が進化する。彼は楽しくてたまらない。
人生を二度生きる。


nobu23 at 08:08|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 生命・自然・宇宙 

2008年06月05日

仲間の良さ

3ad35a7c.jpg小さな生協に入り30年がたった。
昨夜、そのうちの仲間が集まった。
なんかあると集まる。なくても理由をつけて集まる。

今回は、まだなりもしない就任祝い。
63歳元理事長が介護住宅を建設し運営。NPOでやりくりしている話。

職場で鬱や人間関係の崩壊で悩んでいる話。
政党のダメさとしかし関わることの大切さを力説する話。

いろいろでてくる。
意外に昔話は少ない。まだ現役だからか。

なかで比較的若い人がいう。あの小さな生協の職場が自分の原点だと。
確か合併前、最後の採用者だと。

今は四十代中間管理職として悩む。先輩たちはなぜ生協をしたのかと。
なんで組合員のためとか安全とか産直とかに夢中になれるかと。
どうしても分からない。

うーむ。どう答えたらいい。
これは、難しい。

世の中の世情に突き動かされたと言えるし、面白かったからとも言える。

大きく形ができた職場では、昔のようには行かない。

この時代に、自分の中の異界と折り合いをつけて、生きる。
これは、みな一人ひとりがやるしかない。

多分、暴走族でも良かったのかも知れない。まっすぐに生きる。
こういうバカがいると嬉しい。面白い。


nobu23 at 05:54|PermalinkComments(3)TrackBack(0) 体験日記 

2008年06月04日

働くということ

e5c93435.jpg年を取ると昔を思いだす。
職場を転々と変わった。真面目に働いているつもりが試用期間が終わり本採用になるころに解雇される。おかしいなとは思っていた。

ある日、小さな会社の社長に呼ばれた。公安警察がきて極左を監視していると。これで分かった。

高校を中退して労働運動をすると真剣に考えていた。

中小企業の労働者を全国一般に組織し、反戦青年委員会で闘うと。いくつか本当に労組を結成したり、臨時労働者の処遇改善を実現した。
しかし、労働者階級の本体は重工業か電産、官公労だ。この本体が変わらないと駄目だ。などとここでも階層構造を抱えていた。

バカでしょ。

働く意識が変わったのは、生協にきてから。それはボロだった。
作ってから四年目だつた。駐車場に中古のプレハブ小屋。オンボロトラック。
一番の資産は電話加入権。みすぼらしい職場だった。床が抜けそうだった。
就業規則もなく給料は集金してきて一律山分け。
これはいい。面白い。雇われてはいないのだ。自分たちで仕事を考えるのだ。

当時のメモに、この組織の良さと課題などと書いてある。
ちょうど30年まえ。それから走り出した。

今また、仕事起こしを仕掛ける。働き方を雇われ人から起業家へと変えたい。

僕たちは、いつも旅の途中だ。
立場こそ違うが仲間とともに。
旅をしている。


nobu23 at 06:54|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 事業・起業 

2008年06月03日

日本で最も美しい村連合

552e7a58.jpg伊那食品、塚越寛会長。長野県伊那市にある。
知人に行きましょうと言われ同行した。

寒天の会社。カンテンブームの時に逆にブームを嫌い拡張しないやり方で有名ではあった。
何故、海藻から作るのに長野の山奥でと思いながらいった。

毎年、職員採用数は県内大企業を合わせて一位だと誇る。
売上規模で正規職員の比率はダントツトップだと言う。派遣社員はひとりもいない。

三万ヘクタールの山の中の敷地に、まるで大学のキャンパスのような本社と工場がある。敷地に残した自生の赤松が見事だ。

枝払いと皮むきは社員がやるという。美しい。
芝生が苔むしている。これは毎日掃くとこう青々と苔むすのだと嬉しそうだ。
京都の寺の地面の苔もお坊さんが毎日掃除しているからああなったと言う。

それから、雑木林を造成している。ここにカタクリが咲く。
えっカタクリが、と社員に問うたら、この落ち葉の厚さを塚越さんが直接指示されると言う。厚すぎても薄過ぎてもダメだと。

メダカ池もある。この美しい里のかんてんぱぱガーデンには毎年四十万もの人がくる。

結核で高校中退して勤めた木材会社から21歳で社長代行で派遣された。
この倒産会社のボロボロ小企業。以来50年、超優良世界企業が誕生した。

面白いのは、企業価値観がそこらの大企業とは全く別なことだ。

カンテンは、伊那谷の凍みる寒さがあったからできる。
伊那谷を愛し農を愛す。写真はプロ級、里山の景色を切り取る。

日本の美しい里山を守ると言う。
必要なこと、村を愛し働く場を、持続可能な場を、幸せを問い続けること。

脳内の血管に異常を抱えながら微笑む。


nobu23 at 11:57|PermalinkComments(1)TrackBack(0) 体験日記 

2008年06月02日

繋がりと個のあり方と共有

9cb9d64c.jpgしいたけ栽培をもう30年以上している。
もう60歳だ。
飯泉孝司さん。茨城県南椎茸振興会。

その昔、仲間としいたけ栽培で紹介された雑誌を見せる。写真は30代だ。スリムでとてもハンサム。

セカンドステージ事業とのんびるの運動に興味があると話す。

ハッキリ分かるのは、菌床栽培と原木栽培の違いは胞子だとこれはすぐ分かると言う。
小屋の排気窓の網が原木だと毎日掃除しなければならない。
ヌカなどの菌床はこんなことはないと。生命力が違うと。

筑波山麓で雑木林を整備して植林ししいたけ栽培をみんなでやれないかと話すのだ。
遊び働く場としたいと。
筑波山か、確かいたな。もうひとり。あの親友が構想していたな。
やはり繋がる。農を慈しみ真理を求めて、人を好きになる。

大らかな交流の連鎖は必ず繋がっていく。


nobu23 at 06:55|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 体験日記 

稲に愛情を持つと違う

6a841c8e.jpgこういう照れくさい言葉も、この人が言うと違う。

小堀淑守さん。

JAつくば市谷田部食と農協議会総会。
交流田の田植えを160名の芋洗いで植えた後だ。
バケツ稲を配って、毎年やっているが、実際、育てた人からの話として言う。
嵐の時に気になり部屋に入れた、とか旅行で水が気になり車に積んでいったなどの話だ。バケツ稲も、ダメだったら何故ダメだったかを考えてほしい。
育てる気持ちを育ててほしい。とトツトツと語る。

いいなあ。

割に誰でも思いつくバケツ稲。魂を入れるとはこのことだ。

食つくりは農つくりでもある。農に触れこの不思議に触れること。
6月初日、雨上がりの晴天。
暑さを感じながら田の土の匂いにまみれる。
幼子の夢中に泥水と遊ぶ姿に未来を幻視す。


nobu23 at 06:32|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 体験日記 

2008年06月01日

誤解と活用

e884f296.jpgどうも有名で定式化された理論ほど、実は大きな誤解が隠されている。

アダム・スミス「国富論」。あの有名な「神の見えざる手」である。

スミスはこれ以前に「道徳感情論」を書いており、人間の感情でもっとも重要なもののひとつとして「共感」をあげている。共感だ。
また、個人の中の「公平な観察者」が、恐れや怒りといった衝動や感情や情熱と葛藤し、しばしば方向を見誤ったりすることを知っていた。

スミスは、ギリシャ、ローマ以来の「自然法典」人間のふるまいや交流に「自然な秩序」があることを知っていた。下手な支配者の社会設計よりは、自由な社会の方がまだマシと言う考えかただ。

産業社会以前のアダム・スミス。書名も「諸国民の富の性質と原因の研究」だった。
人びとを信頼しその福祉を思い描いていた。

もう一人、ダーウィン「種の起源」。
適者生存と、まるで競争社会を勝ち抜くことが進化かのようにとらえられている。

だが、それまで万能の神が設計したと思われていた様々な生物種が、実は同じ生命の形態に過ぎないことを明らかにしたのだ。

これは、下等動物も人間も同じ生命の歴史的産物だと、本質は同じ仲間だと言ったのだ。それゆえ教会を恐れて「種の起源」の発表は大幅に遅れた。
インドネシアにいたウォレスの論文を見なければ、さらに遅れたと言われている。
まさに神をも恐れない自然賛美だ。

もうひとつ、ジョン・フォーブス・ナッシュの「ゲーム理論」。
ただ勝つための戦略構築の武器としか見えない。ところが、実は生命や人間社会がただ単に勝手に無数に行動するこのことの本質的理解をしようと言うのだそうだ。
これは、分からん。
映画「ビューティーフル・マインド」で紹介された変わりものの天才数学者、これも見ていない。

ファインマン先生のブラジルの大学での講義。
物理学の公式を見事に一言一句過たず話す学生が、光の屈折をガラスに例えて問われるとこれが分からない。授業では、質問や議論は無駄だとただ公式を覚えこむ。黙々と先生の教科書どおりに覚える。教え込まれるままに。
なんの為に。いい会社に就職するため。エラくなるため。
だから、教科書を丸暗記だ。

すべての革命的な理論は誤解される。信奉者の教条主義によって。

ましてや有機栽培だ。これこそ公式の理論のまえに、植物や生命の豊潤さを体感すべきだ。

自分で思考錯誤して、はじめて真理への自分なりの道が開かれる。
多様性を否定するマニュアルの農業こそ、農のパラドックス。
協同を否定する協同組合。

自頭で自分の身体で考える。
壁にへばりついた蛾。


nobu23 at 07:53|PermalinkComments(1)TrackBack(0) 体験日記