2009年12月

2009年12月30日

デフレスパイラルと分断と孤立の経済

e1f839e5.jpgフードシステムは、農と加工と流通と小売りと消費と再生産から成り立っている。経済の発展というか拡大の時代は、これらが金融を媒介にすべて上昇の回転をしていた。この時、この上昇回転のスピードが早くなると価格がハネ上がり加熱してインフレーションがおこる。すると、各関係性がこわれ金融がひとり暴走する。これを抑えるために紙幣発行を抑制して金利コントロールをした。

今は、逆回転だ。モノは余り、売れない。すると小売りや流通が生き残るために、無理な安売りを仕掛ける。消費者がその安売りに飛びつくと、流通も加工も農もコストカットされ、人件費は削られ、結局、消費者もお金が回ってこない。デフレスパイラルだ。逆回転。経済の縮小。

これは、これで人間の浪費を抑える意味でいい。環境も良くなる。だが、問題は解決しない。つまり、この縮小過程は、弱い部分にしわ寄せがおこる。不思議に有る人たちにはあまり減らない。むしろ無い人たちから減りお金が回らなくなる。生き残りにくくなる。

だから、実は農から食へのいい回転を生み出してゆく必要がある。これが求められる。

いま、単に消費者のためとする安売りや「品質」ではなく、これを作っている人びとと結び思いこそが実は消費者を助ける。

究極の生き残りゲームを勝ち抜いた麻雀の代打ち人の桜井さんの本が売れている。その必勝のコツはなにか。

勝たないこと。勝とうとしないこと。共に生きようとすることだ。共生がポイントだ。
お互いの立場になって考えること。これが恐怖に打ち勝つ。

これはしかし、わかっても難しい。


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2009年12月29日

デフレスパイラルと(株)パル・ミート山形事業所

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モノが売れない。これは個人的にはいいことだ。あまりにモノが有り余っている。不必要なモノをこれ以上買わせてどうする。

しかし、モノを生産している農業者にとって、また加工している食品企業にとっては、深刻だ。

なぜ、モノを作るか。食べ物をつくるか。

(株)パル・ミートはハム・ソーセージの会社だ。パルシステムが畜産生産者と産直肉を扱いだし、そのなかでムダなく原料肉を使用することから始まった。しかも、当時もいまも指定原料生肉を使うハム・ソーセージ工場なんて、そうそうない。指定があってもそれは価格の観点からだ。安くするから。

ところが、(株)パル・ミートは違う。やはりいい肉からつくる。そして、できる限り素材の味を生かす。なんとかハムのように、冷凍のボロ肉を使い添加物で味を作るようなことはしない。
食べくらべてみればすぐわかる。

食べ物の文化をつないでゆくためにドイツに留学させて一年勉強させた職員もいる。HCCP管理マニュアルだって整っている。しかし、品質管理というとすぐ微生物コントロールと異物混入防止の二大統御を考える。それは確かに基本だが、実はほんとうの美味しさは製造設計へのこだわりにある。キチンと美味しい原料肉を使い、添加物に頼らず、漬け込み、あるいは薫製してつくる。これがキチンとできること。これが品質管理だ。

実はパル・ミート山形事業所は100万分の1のレベルでクレーム発生をコントロールしている。つまりPPMのレベルだ。だがまだ10万分の1が実態だ。

毎日、清掃。原料と部品の管理、記録の徹底。これを全職員が徹底する。誇りを持ってやる。この作業の深い意味をカラダに徹底する。

いい肉は誰がつくるか。地元山形の畜産生産者がつくる。だから、ハム・ソーセージが売れると農業が活気づく。すごい品質管理の工場の技術者は、さきごろ餅工場へ指導に呼ばれた。この技術は水平展開できる。
これが食を支える。

農商工連携は、食づくりから始まる。消費者を価格と添加物でだまさない。
モノづくりを生かしつながること。これがデフレスパイラルを反転させうる道だ。自信を持ってそう言い切れる。さあ、つながろう。つなげよう。627c83a7.jpg


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2009年12月28日

NPOの先進性と地域自立支援との悩み

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NPOトキの島事務局長の我が中島君である。佐渡の野浦村に住みついている。時間をみて水津集落のビオトープの田んぼにきた。トキを探す。
ここは、漁師の人たちが耕作放棄地を復活したところだ。

中島君は小佐渡の地理がほとんど頭に入っている。それもトキの文字通り鳥瞰した絵図だ。どこに水田があり、どこに渓谷や水系があるか知っている。トキの好む枯れ木がどこにあるかもだ。

村に住みこんで、しかし、トキの目線で見ている。その村はいま過疎化を通りこして限界集落という嫌な言葉が現実みをおびている。

野浦で面倒を見てもらっている宮司秀麻呂君が語りかける。村の行事に参加すること。村の活性化で中島君が話すアイデアを即実行に移し実現にトライすべしと。口だけではダメだと。

村に入ってこようとする外からの参加は、そう簡単ではない。
意外に、無責任に絵だけ書いて自治体などから補助金や委託料をかすめるNPOも多い。だが、中島君は違う。本当にトキが好きでトキとともに村を見ている。自然という抽象のなかにある人間優先価値観を、これを完全に超えている。トキからの目線で理解しているのだ。

NPOには段階があると思う。社会の行き詰まりを打開するNPO設立が広がりだした第一段階は、先進性を売り物にして国や自治体から補助金を引き出す。そして主に啓蒙する。言葉とパフォーマンスの時代。カリスマリーダーのワンマンな段階。

いま、それでは持続性と地域浸透に行き詰まりつつある。地域自体がが内発的に新たなコミュニティービジネスを起こして、自立を目指す段階だ。これがいまの段階だ。

このコミュニティービジネスの段階は、NPOが高みから関わってもうまくいかない。コミュニティーとともに苦労しチャレンジをしないと信用されない。
だが、埋没はしない。今までの村のままでの復活はあり得ない。村からみて、よそ者や若者を加えてバカ者になれることが必要だ。
新しい未来は、二十世紀産業社会の復活ではない。「成長戦略」を描くことではない。
新たな生物多様性のなかに生きる人とコミュニティーの自立を創造することだ。
それは、外部に開かれつながることで村は豊かになる。

そうした柔軟な豊富さは、生物から学ぶこと。これが大事だ。
不思議だがトキは空の上からまるで雪の下のミミズを把握しているように、舞い降りてきて、ピンポイントでそこをつつき食べる。
それから、海の向こうの新潟にいる最初の放鳥の一羽を、まるで知っているかのように、今回佐渡から二羽目が飛んでいって合流した。何か、センサーか未知の知覚があるのだと思う。

田んぼの前面を見ると、灰色の海に時々雲間から陽がさしている。海がそこだけ金色に輝く。その遥か遠くをみながら中島君は不思議だを繰り返した。deb206fc.jpg


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2009年12月26日

老いること 年末に向かって

f673a28a.jpg年だな、とすぐ言う人がいる。
疲れやすくなった。無理がきかない。物忘れがひどい。
といった現象を年齢のせいにしたがる。
ところが、これは間違い。年のせいじゃあない。

都会に暮らすと、ものぐさになる。すぐ電車を使い、エスカレーターを使い、エレベーターに乗る。車を使う。便利で横着になる。仕事はデスクでカラダを使わない。
田舎でも下手をすると農作業も機械化され楽チンだ。とはいってもやはり農作業はカラダを使うが。

要は、カラダを使わなければ、劣化するという当たり前のこと。これは外見の筋肉だけではない。内臓も血管も神経系も劣化する。だいたいカラダは無駄をしない。使わないものは不必要として廃縮する。
だから、使わないと疲れやすく、無理がきかず、どんどん劣化していく。これは仕方ない。

しかし、いつまでも元気で、ピンピンしていたい。
以前、三浦雄一郎さんの父をテレビでみた。彼は90歳過ぎてからスキーで骨折した。普通、これであきらめる。ところが、ひとり暮らしで料理をしながら近所を歩き自分でリハビリをした。そしてついに100歳で再びスキーで急斜面を滑走したのだ。自分で自分を作り上げる。驚いた。こういうすごい先輩がいることが嬉しい。

さあ、カラダを動かしてゆこう。頭も腕も足も使う。階段を使う。歩きまわり、軽く走る。

そして病気を怖がらず、病気になっても、食と運動と気合いで生きる。特に呼吸が大切だ。大きな呼吸。吐く方を意識する。

運動は、呼吸とともに楽しみながら続ける。カラダは横着でワガママだから、無理な運動は嫌がり、それを続けると壊れる。楽しみながらだと強化される。
慣れてくると、「つもり」を意識する。足の筋肉や足裏や足指に意識を配分する。内臓もだ。そこに気をおくる。おくるつもり。これだな。

いくつになっても、楽しい。カラダを動かすことが楽しい。いよいよ師走だ。走り回ろう。


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2009年12月24日

農協との産直について

af8216d7.jpg農を営む人々は農協協同組合に加入している。しかし、いつのころからか農協は巨大組織となり、系統と呼ばれる一大市場を形成することとなった。

農関係の事業を営むのは全国農業協同組合(全農)である。これに各都道府県に全農県本部がある。各単位農協はその系列のもとに営農指導をし、農産物を集荷し、販売している。流通と販売の実務は米、青果、肉、牛乳、鶏卵、鶏肉、加工食品といった分野別に専門子会社を抱える。

しかし、かなり前から農協の限界が指摘されだした。ひとつは、農産物をあまりに一律に捉え小売り段階の見た目品質に統一して選別することだ。栽培や本当の味(単純な美味しさではない)を生産技術から語ろうとしない。無知な消費者に見た目で価格で買わせる小売商法に追随した。これでは生産と消費の分断だ。

次に、農の意味を単なる生産物のコストや品質に縮めた。本来の土やバクテリアの力と農産物それ自身の力による生き生きとした生命生産の深みを伝えない。生物多様性の恵みを切り捨てて農薬や化学肥料に依存する農業を一律に広げていった。

これによって、消費者が物だけ、価格だけに注意がいき、真の食べものとしての価値を無視させることとなる。

そういう状況のなかで、これに意義を唱える人々によって産直運動が起こった。生産と消費を直接結び、農の価値をともに育てる運動である。地域をみすえ自然と共生する価値を生み出してゆく。
こうした力強い農の復権が広がってゆく。

だが、いつでも初めに戻る。価格と品質は基本的な消費者にとっての価値であることは間違いない。これは、その通りだ。だが、こだわりの生産や真の味を伝えきれているか。なぜこの農産物がいくのか流通を伝えきれているか。

市場で消費のためだけに選別され、歪めらるた農の生産構造を批判的に分かりやすく伝えきれているか。

いま、全農丸投げと対抗して有志の個人、法人、単位農協が再び集まり議論する。パルシステム生協組合員は多様にいる。本当に価値を伝え生産と協同する農産物や仕組みをどう強化するか。
一歩づつだ。

農の未来は、確かに崩壊する巨大流通や市場を超えて、生産、加工、流通、消費がともにつながってゆく中にある。この過程が完璧でなくともいい。参加者がみな主人公となってつながることが世界を変える。市場にかわる経済目指して。

JAーIT研究会との商談会。(株)ジーピーエスにて。


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2009年12月22日

キャンドルナイト イン ささかみ スロークリスマス

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最近著者「しないこと」を出した辻信一先生とオーストラリアの環境活動家アンニャ・ライトのミニライブが行われた。
新潟県阿賀野市ささかみの「ペンションぽっぽ五頭」
すべての電気を消して手作りのキャンドルを並べてある。

お二人はNGOナマケモノを結成している。ナマケモノは、マレーシアのサラウイ島で森が伐採されているとき、逃げられず木とともに倒れたという。
やさしい顔をした森の番人。

エクアドル先住民に語られるハチ鳥の伝説。森の大火事で動物たちが逃げる。そのなかで小さなハチ鳥だけがその小さなクチバシで水を運ぶ。逃げる動物たちが笑う。そんなことをしても無駄だと。
しかしハチ鳥は言う。自分にできることをしているだけだと。

環境運動とは、こういうものかもしれない。大勢で、数に頼んで、大組織で、国を動かして変える。というやり方と対極にある。一人ひとりが地道に変わる。生き方を変える。

そうして、それが共感をよび共に変わってゆく。一歩づつ。
アンニャは、ナマケモノを歌う。そしてアンコールに応えてアメイジング・グレイスを歌った。アメイジング。驚くような変化。

さて、NPO食農ネットささかみではみんなでささかみの農と交流についてワークショップを行った。
多様でおもしろい活動をしようと発表する若手農業者、青木君たち。元気がいい。4c0dcfb0.jpg


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2009年12月20日

BROTHERHOOD ECONOMICS by TOYOHIKO KAGAWA

7bd0155c.jpg「友愛の政治経済学」賀川豊彦 著

1936年にアメリカの神学校の招きで講演したものを収録。

以下引用
いま問われているもの
今日の貧困は物の欠乏によるものではなく、豊富さから生じている。物財や機械の過剰生産、過剰な労働や知識層の存在からくる苦しみである。私たちは欠乏のゆえではなく、過剰のゆえに苦しんでいるのである。

富はごく一握りの人々の手に集積し、社会の一般大衆は、失業、不安、従属、不信の世界に蹴落とされている。彼らは声をあげるが、いつまでも空しい叫びに終わっている。レッセ・フェール(自由主義)政策がわれわれを地獄のなかに突き落としており、物の溢れる倉庫の外では、数限りない失業者が飢えている。

スラムの貧しい人々の中には、つぎのような弱さを抱える人々がいた。病人、老人、身体障がい者など肉体的弱者。・・・精神的弱者。酔っ払い、ばくち打ち、怠け者、犯罪者などの道徳的弱者。これら3つの弱さである。それゆえ、無料診療所、教育、福音宣教の3種のキリスト教のミッションが必要であると考えた。

5年近くのスラム生活の後、私は渡米し、プリンストンで学んだ。2年間の留学生活を終えて帰国すると、私は戦術を変えた。
私は労働組合を組織し始めた。経済システムに変革が起こらないかぎり、スラムを変えることは絶対に不可能だと考えたからだ。

そこで大規模なゼネストが決行された。3万5,000人がこれに参加した。私は約2,000人の指導者とともに逮捕されたが、刑務所にいた時はなかなかよかった。

そこから釈放されると、私は農民組合の組織化にとりかかった。
・・・消費協同組合、質庫信用組合、学生信用協同組合を組織した。


賀川豊彦の共産主義への態度はおもしろい。資本主義への激烈な批判とともに共産主義への批判も同様だ。

以下
私は幾夜も、蚊帳のなかで、日本の共産党指導者らと語り合い、この非難(宗教は人民の阿片である。キリスト教は世界をカオスから救うことはできない)に向き合ってきた。

失望のうちにキリストから共産主義に転向していった、私と同世代のこれら若き日本人指導者らは、私の最も親しみを感じる精神的兄弟である。

ロシアは、最も不満足な強制協同組合国家。ドイツ社会民主主義者エーベルトは大統領に就任したがなにも残さないまま崩壊した。

かといって、われわれは過去に戻り、資本主義の修正形態をもって「回復」を図ることはできない。アメリカ合衆国におけるニュー・ディールの「管理資本主義」に関連して、多くの人々の希望も大きく崩れ去った。

私たちがどれほど統御しようとも、資本主義は、改善された形であっても、恒久的な社会秩序に属するものでないことが、歴史に大書きされつつある。

資本主義は、4つの特徴ー奪システム⊂数者へ資本蓄積、上流階級資本集中と支配階級へ集中ぬ技困猟其睿働者が大半を占めつづける。プロレタリアート。

賀川は、そして経済システムの改革のビジョンを提示する。変革の哲学。経済革命をとく。


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2009年12月17日

競争経済と共生経済 コストとは何か

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センターで時計を眺めるセンター長。

価格競争が熾烈になっている。かってのように物流とか作業の改善で積み上げてきたムダを省くものではない。合理化によるものではない。他に負けないために、自分たちが生き残るために他より安くする。無理やり価格を下げる。採算が合っているからではない。生き残るためだという。すべてはお金で競争する。ここからはキレイごとではなくなる。ひたすら勝つためだ。
誰も生き残れない競争。競争の経済。

では、このデフレスパイラルからどう脱出するか。この信用恐慌から抜け出していくか。
すでに底にきたコストを、逆にかけること。ムダをすることだ。人件費をかけること。野菜や食べ物にお金をかけること。割高に見える少ない量をムダなく食べることだ。うまく料理すると断然安い。しかもうまい。生協に参加するすべての組合員がお金を互いに少しずつかけること。生産と加工と消費が共生すること。

お金をかけない人はお金が入らない。これはこれでいい。金銭経済から抜け出す。
しかし、お金で組織や社会を回そうとするなら、お金を使うしかない。人にお金をかけることだ。
ほとんど無人の風景に人が豊かになれるはずがない。
畑や田んぼはもうすでに無人だ。工場も無人だ。すべての生産工程を無人にして、消費だけが人があふれかえっている、という風景が長続きするだろうか。無理だ。なぜなら、この消費者はどこからお金をいただくのか。
どこで何を消費するのか。虚しい。

働くことが、消費のためだけでなく、人と結び自然と結ぶことだということ。どこかいち組織だけが肥大化するのではなく、様々な組織が混雑し多様な活動がなされていること。
土の多様性、生物の多様性、そして人間の多様性は決して無くせない。
それを一極だけが勝ち残ろうとして権力の集中が生み出してきたものは破壊であった。

生き残れないかもしれない恐怖に打ち勝つ楽天性。それは自然と豊かな人間性のなかにある。一人ひとりを分断し孤独に怯える人に価格を提示するのではない。自然との豊かな生産と直に結ばれる安心を喜びをつなげていくこと。共生のための経済。
こういう経済をこそ生み出したい。賀川記念館にあるシャコ貝。賀川豊彦は自然科学、生物学に打ち込んだという。1c68493e.jpg


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2009年12月16日

「本場の本物」地域食品ブランドの新たな展開

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「本場の本物」と正面きって言われるとウソくさい。あるいは、そこまでも行かないがナンだそれはとなるかも知れない。

実は、農水省の地域食品の育成施策だ。事業としては例によって、(財)法人食品産業センターに委託している。まあ、評価はいろいろあるかも知れない。
ただ、関わっている身としては、なかなか厳しい審査をしているといいたい。
原料の育成から加工の技術、調味料などのこだわり。そして地域伝統食品というその云われまで。生産団体(一企業は受け付けない)の資料検討、代表からのプレゼンを受け、現地調査を実施して審議している。

たとえば伝統というからには最低50年はほしい。すると漬け物で化学調味料などの添加物はそのころ存在指していない。アミノ酸はまだ普及していない。だから使っていない。使用しているものは認定されない。すると漬け物はしょっぱい感じが強くなる。ところが実は、意外にそうでもない。むしろ味が深い。

例えば、熊本の市房漬けだ。味噌にこだわる。これはしょっぱいかと覚悟したが、甘い。うまい。深い。ただし、商品袋に大根も蕪も素材を一緒に漬け込んでいるため、いまいち素材の味が引き立たない。惜しい。しかし、味噌そのものは味噌汁にしたら本当にうまい。この味噌は、本来は古い小屋に瓶を土壌に埋めるらしい。味噌の発酵にこだわる。これだな。

また、碁石茶だ。四国の山奥に残されたお茶。もう本格的にこの技術を伝える人は一人しかいないという。
お茶葉の漬け物だ。乳酸菌発酵だ。日本では唯一だという。発酵茶はあるが乳酸菌はそうない。乳酸菌発酵は要するに嫌気性だということ。重石で漬ける。これが中国の高級ウーロン茶を素朴な味にしたような香りだ。しかし、包材が変に近代的で安っぽい。碁石の文字が前面に出すぎてお茶のこの香りを感じさせない。ギャップがすごい。飲んだら、爽やかな酸味と香ばしい香りがある。熱めの湯で煮出すようにすると引き立つ。

こうした地域伝統食品を大切にしたい。別にた高く売りたいのではない。このすごさをわかる人に使ってほしいのだ。日本の田舎に頑固に守られてきた食。これが、お金の価値に流されようとして、いま衰退してきている。もったない。本当におしい。

地域伝統食品のブランド化を本気で検討する。銀座吉水にて。女将中川誼美さんの厳しい指摘、加藤さんの説明が続く。
食と農研究所 加藤寛昭代表の呼びかけとJASMEQの皆さんで。
地域の豊さを再認識していく。16d1274b.jpg


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2009年12月14日

部屋の片付けについて

部屋の片付けが苦手だ。ほとんど家にいないこともあるが不精者だ。いつもやりっぱなしで片付かない。

珍しく日曜日にほとんど家にいた。朝、遅めにに起きて軽いジョギングをした。小一時間超。約10キロ弱。なるべくゆっくりカラダを慣らしながら。

そうして、朝飯を作る。昨夜、仕込んでおいた玄米は朝予約タイマーで炊き上がっている。黒米と稗入り。味噌汁はジャガイモとタマネギとキャベツの具沢山。味噌は愛媛県今治市のJA直売所で手に入れた米味噌自然醸造品。材料はほとんど国産。これがうまい。

意外に知られていないが市販品は、大半が温醸造と呼ばれる3ヶ月の即製味噌。コンピューターで疑似的に四季を作る。自然醸造は違う。味噌の酵母は様々な種類のハーモニー。温度で多様に変化する。こうして熟成された味は深い。特に熱を加えると違いが引き立つ。

おかずは、やはりキャベツと卵炒め。塩コショウと「使えるカレー」で味付け。後はカジノヤ納豆。それから薮川の上野さんの行者ニンニク漬け。沖縄の島ラッキョウの朝漬け。
玄米は、小田原でNPO小田原食とみどりで作ったものだが、今年の籾スリでハジカレたヤツ。これに水で選り分ける。実の無い籾が浮かぶので外す。そして炊く。これがいける。

さて、たまった新聞や雑誌を分けて整理し、ゴミを片付けて掃除機をかける。ホコリが目に見えて溜まったカドをきれいにする。一応整理し終わると落ち着く。やはり、落ち着く。他人から見たらまだまだどこが整理かと思われるレベルだが。

部屋をキチンと整理できるようになりたい。なるべく何もおかずシンプルにいたい。そうは思っている。


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2009年12月12日

フードマイレージと生物多様性 エコプロダクッ2009

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エコプロダクッ2009はさすがに日経新聞社の主催のせいか来場者が多い。ビッグサイトのかなりを占めるが3日間でもごった返していた。

今回は生物多様性がメインテーマだ。いまや環境と農業と生物が前面にでている。

車屋さんや銀行まで生物多様性だ。
パルシステム展示ブースは100万人の食づくりだ。生き物調査からお米食べよう。一汁二菜の進め。そしてリユースペットボトルの取り組みだ。

さて、パルシステムはさらにフードマイレージプロジェクトに取り組んでいる。大地を守る会、生活クラブ、グリーンコープと四団体だ。食べ物の距離と重さで国産品を食べようと呼びかけている。例えば豆腐ではアメリカ産と比較するとCO2排出量がまるで違う。日本では中田哲也氏が提唱し大地を守る会が先行して取り組んでいたもの。

環境問題を単にCO2だけに縮めず、生物多様性や農のあり方へと考える。これは結局、食べ方や生き方の見直しにつながる。つなげたい。

生物多様性は、実は深い問題を提起しているが、まずは話題性の高まりを良しとしたい。0dfe8a35.jpg

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2009年12月10日

生き物調査と岩渕成紀先生

6ce97f69.jpgすべてを生き物から学べると言い切る。
空港税関でビーグル犬にあう。どんな検出器もかなわない。ものすごい微量も正確に判明する事ができる。

今は地球の大6期の生物大絶滅期だ。前回65000万年前の一万倍のスピードで生物が絶滅している。これは事実だ。人間活動によって。
(これは大変なことだ。今までの人間活動を転換しなければ絶滅する)

田んぼを見る。普通の栽培方法と有機栽培だと微生物の数と種類が五倍違う。すると小動物も五倍。そうしてサギも五倍だ。
だが、生物体系の頂点という考え方は大嫌いだ。鳥も人間も排泄し死ぬ。これによって循環する。生命輪廻の輪のひとつ。


地球の水を人間はどのくらい使っているか、と問う。答えは0.008%。そのうち農業用水が70%、水は農業問題だ。田んぼはそれを緩慢に浄化する素晴らしい装置だ。

国連の学者が人類が保存すべきバイオダイバーシティーを3つあげた。
熱帯雨林、珊瑚礁、そして田んぼだ。田んぼの生物種はわかっているだけで5800種だ。

NPO田んぼを主催する岩渕成紀先生、病気かと心配するほど一時痩せ細った。だが、いまは本当にエネルギーが溢れている。
未来が見えている。大切な生き物の真理が。


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2009年12月08日

沖縄の魅力と連帯

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普天間基地の撤去について、アメリカは許さない。実は、この基地はほとんど使用されていない。だが、アメリカは許さない。別に日本が頼まなくても居座り続ける。外相が交渉しても総理大臣が頼んでも居座り続ける。

さて、キャンプシュワブの移設予定地を見た。美しい白砂。コバルトブルーの海。なんか不似合いな美しさ。豊かな、あまりに美しい自然。
時折、せり出した陸上の森の遠くから、乾いたバラララララという音がする。機関銃だという。鉄板で玉を転がしたような音だ。現実感がない。
小用を借りた反対小屋には、おじいとおばあがいた。

さて、沖縄物産企業連合の先代社長宮城さんは、沖縄の物産とは何かと問い、それは光と音と香だと言った。すごい。確かにこれだ。食べ物も音楽もそうして人びとも鮮烈に印象に残る。

戦争と平和が常に不気味に肌に触れる。机の上の新聞や雑誌。テレビではない。街頭のデモでもない。暮らしのなかにそれはまとわりついている。

NAHAマラソンで中間点にようやく届いた身には、42.195kmは遥かな遠くにある。
これを時間内に完走したお二人。山城嘉寿社長、沖縄物産企業連合代表。そして夏目ちえ社長、(株)真南風(マハエ)代表。
沖縄の自立経済を引っ張る。食品から生活用品までの製造業の連帯による開発と販売戦略。農の有機栽培と産直。沖縄発の物語を創造し発信する。

だが、商品事故など様々な問題に逢着する。これに負けない。挫けない。一つひとつ向き直り問題解決をリードする。このタフさが走りに現れる。
すごい人たちが沖縄をリードしている。面白い。f7fa8a9a.jpg


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2009年12月06日

NAHAマラソン参加記

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沖縄物産企業連合のシンポジウムに来たついでに那覇マラソンに参加した。初めてのマラソン参加である。目標はハーフの21km中間点。

実は、ここは沖縄平和記念公園「平和の礎」である。石のレリーフには県内だけでなく、県外はいうにおよばず外国人も敵国人も分かるだけ犠牲者の個人名が記されている。いまも足されいる。判明するたびに。

ここまではなんとしても走ろうと思った。
だが、初めての参加である。しかも20kmは走ったことがない。

スタート時点の公園に行ってみると、すごい混雑だ。なにせ3万人が走る。整列し、イモを洗うように押し合いへし合いして移動していく。どうなるかと思った。

しかし、実に様々な人たちがいる。若い人ばかりではない。おばちゃんもおじいちゃんもいる。それこそ、みんな思い思いに走る。あらかじめ走る人のレベルで並んでいるのか、後方の部隊はジョギングレベルだ。これならいける。

暑い。南国の太陽で汗だく。給水コーナーや塩や黒砂糖の提供は本当に嬉しい。しかも、筋肉痛へのエアサロンパスまである。
しかし、一番疲労が吹っ飛ぶのは沿道の応援だった。琉球太鼓やエレキバンドなどの迫力ある応援。子どもたちの声をからした声援。そしてハイタッチ。これがいい。またやる気を出さしてくれる。
真冬に南の熱い太陽、長い登り坂。サトウキビ畑。でも、戦争ではなく数万人がただ走る。走る。みな、夢中で走っていく。

足が笑い出してきたころに目標地点が見えてきた。制限時間内にたどり着く。
頭が空っぽになる。足が痛い。
大勢のざわめきが遠のおいていく。
平和公園への道のり。走り抜いてゆく。0e42418e.jpg


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沖縄物産企業連合のシンポジウム

2f31cea0.jpg沖縄の自立を目指す人びとがいる。
経済の自立なきには、いつも本土資本と基地経済に捕らわれてしまう。ここからの自立。
これを目指すのが沖縄物産企業連合だ。沖縄産品にこだわる中小企業の連合だ。元々の出発は太田昌秀知事の時代に沖縄物産公社として始まった。知事が変わり、社長が別れて沖縄物産企業連合を宮城弘岩社長が設立した。いまは物産公社と互角の規模に成長した。

この商品を首都圏で扱う立場のパルシステムから報告した。
パネルディスカッションは、コープおきなわの大城京子副理事長。県内特産品の開発物語を語る。
物が残る、ムダがでるこれをどう活用するか。こうして意外なヒット商品が生まれる。
これを消費者に共有する。

沖縄県観光商工部産業政策課の玉那覇靖さんも凄い。商品にはストーリーが大切と熱く語る。沖縄の物流の改革は、専用の船、専用の飛行機便を考えよう、ただし足の引っ張り合いは困る。協同連帯でやろうと呼びかける。

沖縄ハム総合食品蠶降斉曽ー卍垢蓮▲屮薀鵐桧飮は地道な積み重ねだ。アジアへの輸出を進めていると報告。
コーディネーターは、伊波貢螻に総研取締役だ。
山城嘉寿沖縄物産企業連合社長は、沖縄企業の連帯の重要性を力説した。

沖縄はいま進化している。


nobu23 at 08:16|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 事業・起業 | 生協

2009年12月01日

僕たちは、どうして賀川豊彦を失ったか

34800445.jpg協同組合とはシステムか。機械的な仕組みか。
貧しい人のために物を安く売ることが、本当に人々のためか。
すぐ口にする「普段の暮らし」とはなにか。「普段」をなぜ守るのか。変えようとしないのか。
事業自身にロマンを求めるということは、どういうことか。なぜ、大勢の人びと自身に夢を語らせないのか。ロマンを求めようとさせないのか。
毎日の組み立てられた作業をさせられている人に未来はあるか。
上司による設計されすぎた仕事に、主体の形成は可能か。

大恐慌とはなにか。
信用崩壊。
信用崩壊とはなにか。生産・加工・流通・消費・再利用の各事業の連携がうまくいかないこと。金融がその機能を果たしていないこと。
生産と消費の連動が分断されること。
価格破壊は、価値破壊であり、人びとの生産や労働価値の破壊。
デフレスパイラルの罠。いまが大恐慌だとなぜ気付かないか。

デフレスパイラルはなぜおきるか。
巨大小売り業の生き残り競争。バラバラにされた人びと。
そして、最終出口が破壊されて生産の連鎖が壊れる。

食と生命生産の危機。協同の危機。連帯の破壊。

なにが必要か。
賀川豊彦が必要だ。
協同の復権。
消費は生産のために。生産は消費のために。加工は生産と消費をつなぎ、流通もまたつないでいく。
お金のためではなく、それぞれの事業をともに連帯し、協同する。フードシステムをともに担う。

そうして農の復権。
自然と人間の協同は農から誕生する。
生命の尊厳と感動は農から学ぶ。
賀川豊彦の生き方を、単に宗教とはしない。深い生命と自然と宇宙への全身献上と見る。そうして、人は軽やかになる。自由を獲得する。
愛と協同。


nobu23 at 07:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 体験日記