苦しいといっても変わらないカラダの変化、高血圧

2007年12月15日

神学と秩序

e619af59.jpg外務省のラスプーチンと呼ばれた佐藤優氏の著書は面白い。マルクスの思想と神学の探求。日本にこれほど深い思索がなされる人がいるとは。普通、経済的に豊かになり暮らしもそこそこになると、人間の闇や光のコントラストが淡くなり、表層的な言葉が多くなる。しかし、彼は違う。独特のアクがある。ロシア、東欧との濃い付き合い。そして日本の国家の矛盾を体感しているからなのか。本のなかに、ある教授の言葉として、「神学には秩序が壊れている部分が絶対に必要だ」というところがある。「既成の秩序に収まらない場所と、そういう場所で思索する人たちが必要だ」というのだ。ハッとした。そうなのだ。組織の豊さ、人間の社会の豊さ、いや人の豊かさは、このはみ出したところにあると思う。大概の組織が排除するこの危険だといわれるこういうところを認めることが豊さとなる。真剣に考える人の本は刺激にあふれる。夜、茗荷谷駅の桜古木。紅葉のツタが這う、舞い昇る龍神のようだ。


nobu23 at 12:28│Comments(0)TrackBack(0) 体験日記 

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