環境学ネットワークとコウノトリ高度経済成長で失ったもの

2011年02月10日

デフレの正体 藻谷浩介 を読む

社会の閉塞状況、社会的格差、貧さ、事件事故が襲ってくるとき、どうしたらいいか。

自分のアタマで考える。頭だけでなくカラダを使って考える。自分の立場を知りつくし自分を使いこなす。他人に楽しんでもらう。おもしろがってもらうことが基本。

いろんな問題、課題を考えるときに新聞やテレビのコメンテーターなどの意見を参考にはしないこと。大文字言葉と小文字言葉とに分けて、一般的に分かりやすいスローガン的な言葉や、やれ政府がダメだとか、アメリカのせいだとか、アレが悪いこれが悪いといい募るそういう論調にはみるべき内容がないと考える。

小文字言葉で語れとは佐野真一さんの説だが、その通りだと思う。具体的で確かな自分で考え体得した考え方だ。そういう方法による提案は実にためになる。

藻谷浩介さんの「デフレの正体」はそういう実践的な本だと思う。やや文書が冗舌っぽいのは講演をベースに作っているからかもしれない。

就労人口、生産人口の減少こそ、GDP減少の正体。経済の収縮局面。

すると人口増加を前提にした経済と社会は、もう日本では持たない。就労、生産人口が減れば全体として消費支出がヘコむ。にもかかわらず小売の出店と拡張が続く。オーバーストアで無理な競争による低価格戦争が小売の破綻を生み出している。

しかも人件費を削るからますます消費が減り、経済が縮小していく。悪循環。

では、藻谷さんはどう提案しているか。①高齢富裕層から若者への所得移転、②女性の就労と経営参加、③外国人観光客の短期定住者受け入れ。の三つ。

いかに高齢者にお金を使ってもらうか。いかに若者にお金を配分するか。具体的に提案されている。若者をこれ以上不安定でかつ低賃金で使うことを続けてはいけない。

もっと注目したのは女性の就労と経営参加である。女性たちの1200万人の就労者可能な方たちが専業主婦にとどまり社会的収入を得る活動をしていない。では、パートで働くか。いや経営規格参加が必要だという。これである。

この場合、女性たちに優位な仕事、食や農や衣住、サービスなどを自分たちで仕事を起こしていくこと。パルシステムのセカンドリーグがそうだ。

この人たちが就労し経営参加すれば社会は変わるという。

藻谷浩介さん。パルシステム・セカンドリーグの講演会で話されてから4年がたった。極めて実践的かつ面白い具体的提案が詰まっている。



nobu23 at 06:41│Comments(2)TrackBack(0) 読書 

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この記事へのコメント

1. Posted by ぶんぶんこ   2011年02月10日 09:55
どう、表現すればよいのか。暮らしの安全保障が無いと、そうそうは“主婦”は就労・起業しません。
 扶養の問題は、精神構造としての、安全保障を社会的に作っています。それが多くの「起業はしてみたけれど、・・」となっている実態だろうと考えています。
 幾ら利益が出ても、社会制度の中での夫の(家)の枠を出る躊躇いを持っているのが“主婦”の在り方でしょう。そして多くの世帯主も税制の中で扶養を置いておく方が良いのです。ただ就労すれば良い、起業すればよいというのではなく、その先を変えても良いのだよという励ましをしないとならないのだと考えています。
 女性の就労・起業を、個としての自立への支援とする段階では不十分ではないかと思っています。若い世代が、なかなか結婚しないというのは一理あると考えています。ある意味実力行使をしているとも見えます。
2. Posted by 野生のトキ   2011年02月11日 12:50
先輩たちの重い言葉。
汗と涙。
そしてまた、おもしろさを。

時代の変化は
おそらく、水系のように
目にとまらない水源からの水たちが
やがて大河になるように動いていく。

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