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2011年04月20日

もう一つの原子力発電燃料 トリウム 谷口正次先生

フクシマ以降が世界の原子力関係者で語られている。もともとウラン燃料の核分裂を使うとプルトニウムが生成される。プルトニウム自体は弱い放射線しか出さないため、テロリストに簡単に運べてしまう。しかし半減期は気の遠くなるほど長くかつ危険なガンマ線が内部被爆で恐ろしい事態を生み出す。また、プルトニウムは核爆弾の原料だ。そこでウランの兄弟のようなトリウムを原発燃料で使うことを提言する。

谷口正次先生。資源・環境ジャーナリスト。

驚いた。あれほど近代文明を批判し森や生命をいかに守り、レアメタルなどの資源開発に反対している谷口先生がこれを言うのだ。その理由は何か。

トリリウムなら核分裂でプルトニウムを産出しない。しかも核分裂の種火としてトリウム原発に使用するのでプルトニウムを無くすことに貢献する。しかしウラン232という危険物質は産出する。しかしごくわずか。核廃棄物は少ない。トリウムは海岸の標砂(モズナ石)などにあり資源としては確保しやすい。かつ現在、レアメタルなどの資源開発で大量に選別され排除されるために蓄積されている。これが核分裂のエネルギーとしてはウランの200倍。軽水炉型原発のウラン燃料棒と入れ替えて使用すれば核分裂廃棄物を劇的に減らすこととなる。さらに液状の溶融塩炉なら、仮に炉が破損しても飛び散っても外気で冷やされ500度C以下で固化する。ガラス化する。粉塵として核物質が飛散することはない。だからまずは日本の原発の燃料棒をトリウムに代替すべきだ。

じつは2009年9月に中国内モンゴル自治区で世界の原子力関係者が集まった。トリウム原子力発電の研究である。今年の1月に中国科学院が今後はトリウム原子力発電を進めると宣言した。このときは世界のジャーナリズムはさほど反応しなかった。しかしフクシマだ。一変した。原発大国フランス、アメリカ、カナダ、ノルウェーなどが続く。今は核燃料をトリウムに切り替えようとする動きが表面化している。特に中国は資源エネルギー戦略がすごい。ウランは少ない。しかしトリリウムならある。資源の自給化をすすめる。

さて、会場ではそもそも核分裂での発電自体がいかがなものかという真っ当な意見が出た。それはその通りだ。参加者が外資系の職員や外国滞在者が多く、東京電力や経済産業省原子力保安院などの発表を見た会社のトップや外人たちは直ぐ逃げた。誰も信用出来ない。特に東京電力の会見はトップが現場を知らず、たて割りで担当役員がそれぞれを知らない。この典型的な日本企業の体質がモロに出ている。そもそも女性のトップがいない。会見は男ばかり。信用出来ない。

さて、会場となった銀座吉水。小さなホール。中川誼美さんは言う。電気がなくても暮らせる生活を少しづつ取り戻していきましょう。いいチャンスだと。暮らしを変えることからはじめること。原発を止めよう。



nobu23 at 07:14│Comments(3)TrackBack(0) 生命 

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この記事へのコメント

1. Posted by ゆめのなか   2011年04月20日 13:25
代替の原発燃料があるなんてびっくりしました。こんな話が出るとせっかくエネルギーについて国民議論が始まるか、という時に、やっぱり原発が安価だし施設もあるからいいよねとなりそうで嫌ですね。昨日、100000万年後の安全というドキュメント映画を見て来ました。地球や生き物の歴史から見ると人間の愚かさをつくづく感じます。
2. Posted by 鈴江   2011年04月20日 21:36
子供たちに責任ある立場を貫くなら、原発は暫時廃炉していくことでしょうね。
その時の電力削減を国民運動として提起できるかどうか。
普通の庶民が参加できる運動として提案し切れるかが問われていると思います。

まずは笑えることから。楽しくないと続かないですから。
3. Posted by 野生のトキ   2011年04月21日 18:00
原子力発電に頼らない暮らし、生産、移動などなど。大きな変化を起こしましょう。おきそうですね。

自然に学び、ネイチャーサイエンスと暮らし方の変革が大切です。

大胆な電気使用量削減に、家庭でも挑戦です。
さらに、ダイナモを回すのに、風力、水力、人力でやりましょう。

あと、村の自給電力も挑戦します。

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