生協

2011年01月24日

公開確認会と農法研究会

毎年、新年に全国から農業生産者が集まりパルシステム生協組合員代表たちと発表会を行なっている。夜には賀詞交換会があるため、赤坂プリンスホテルの豪華な会場で開催されている。
前半は新農業委員会主催の公開確認会報告。後半はパルシステム生産者消費者協議会主催で農法研究会となっている。

公開確認会は産地に組合員代表の監査人が行く。そして他産地からも監査人を派遣する。また農業普及員や研究者も参加される。産地は大変だが、産地がわのプレゼン時間が中心に構成して理解を深める場となっている。一年前からパルシステムの青果と畜産専門会社が入り準備をしている。これが産地組織の整備となる。
公開確認会当日は、先に調査した監査人の厳しい指摘もあるが、それを越えた成果がある。生協組合員が生産の努力をより深いところで知ることが出来る。生産者もナマの消費者の声を聞くことが出来る。

農法研究会は生産者側からの新たな取り組みの報告である。今年度は自給率向上と青果「いきいき品質」と畜産「おいしさ品質管理」の取り組みである。飼料米、産直原料加工品、耕畜連携、農商工連携の取り組みなどである。

いま、米価格の暴落。TPP交渉など日本農業の骨格を崩そうとする動きがある。ある意味「弱い農業」への攻撃とも言える。
弱いとはなにか。お金に変えられない労働者があるということ。かかる費用を商品として売れない価値である。
畑や田んぼと里山。川、用水路、海。そして温かい村。お金という価値に転換出来ない、しない豊かさ。これを伝え知り立場を越えて協働すること。

産地はいつもそんなに時間はいらないと言う。しかし発表しだすとみんな時間がもっと欲しいと思うようだ。語りたい。知って欲しいことが山ほどある。

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2011年01月17日

政府の限界と自ら取組むこと

日本の深刻さを羅列する。
若者の失業、高齢者の急速な拡大、所得格差の拡大、年金や社会保障の危機、農地の崩壊、山林の荒廃、竹林の荒廃、漁業の衰退、地方自治体の大赤字、経済の収縮など。
こうした問題をどう考えるか。

まず、この解決は団塊世代が取り組むべき課題であるということだ。これはハッキリしている。自分たちの問題だからだ。しかもほとんど団塊世代が撒き散らした問題である故に。

団塊世代だけとは言わないが、この国や社会のあり方に無責任な考え方が多い。というか問題山積していることに人ごとのように言う。政府がダメだとか財界が悪いとこか学者がまちがっているとか。
だからどうしたと言いたい。では自分たちは何をしているかと。

高齢者の問題は、高齢者になる自分たち世代で解決していきたい。高齢者だって役立たずではない。いやむしろたくさんの経験を積んだ「出来る」人たちが多い。頭で学ぶ上っ面の知識ではなく、辛酸を舐めた深い体験からくる人間の知識である。これを活かしていきたい。
ところが団塊世代は日本の成長期と成熟期に生きたために、経済衰退や崩壊などの乱世に弱い。基本的に会社人間が多いのではないか。という自分自身もそうである。組織の一員として真面目にやれば成果があがり暮らしも良くなる、良くなった。50年前の暮らしとは雲泥の差。

しかし、成長し成功したために自組織の外への関心は低い。地域社会へ裸一貫で参加するなど個人の貢献はじつに低いと思う。一人の人間として何ができるか、挑戦をしていない。いままですべて組織人として行動するのみだった。これが社会のあり方にひどい影響を与えた。社会が貧しくなった。そして問題が山積した。
ごめんなさい。申し訳ないと思う。やはり一人から行動していないと思う。

ではどうするか。
出来るところから無理せずやること。高齢者の手助けをする。障がい者に自分でも出来ることをやる。当たり前だが、専門的施設へも関わりたい。ホンの少しでも関わる。
農業をやる。土日でもいい。仲間と無理しない範囲で関わる。ずっと続ける。
若者の働き場をつくる。雇用して高い賃金など出せないが、一緒に朝市出店などチャンスをつくる。売り方を一緒に工夫する。
熱心な若者ならきっと稼ぐ術を体得するかもしれない。すると雇われない働き方も可能性を増す。

いま何度も総理大臣が替わる。何も変わらない国で政府の大臣がコロコロ変わる。
政治家も可哀想だ。大変だ。マスコミも無責任だし。出来ることは限られている。

木の根っこが腐っていては花は咲かない。実はつかない。政治の土壌もそうだと思う。
だから、政治を変える。それはしっかりとした根を生やすこと。豊かな土壌を育むこと。

こういうことはマスコミにも登場しない地域での働きかたにある。
僕たちが変わることにある。着々と地域の「豊か」を仕掛けていく。

自然は豊かにそれを教えてくれる。
風は冷たいがカラダを動かそう。

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2011年01月16日

畜産PR行動とパルシステム

一昨年、2008年からの大不況でパルシステムは2009年度ではじめて供給高が前年比を割り込んだ。そのもっとも悪かったのが産直の分野だった。青果と畜産である。そこで、もう一度組合員へのパルシステム産直の普及にグループ挙げて取り組んだ。

青果は昨年に物流改革を完成させて青果専用物流としたことにより、納品日を短縮して鮮度アップした。低迷した果物も糖酸度を測定して糖度保証とした。そして、地域のパルシステム事業所職員たちと生産者の交流と相互研修を徹底して取り組んだ。
いきいき品質キャンペーンである。組合員一人一回あたり3品目の青果の利用に上がった。
しかも利用後の評判も上々である。ただ昨年の夏の青果は異常気象で物不足と価格高騰でもともと青果利用は高くなる。むしろ市場価格が下落したこれからが勝負だ。

さて畜産である。
この取組みにあたりパルシステムの産直畜産を再度コンパクトに整理した。
産直4原則は当たり前だが、さらに直営工場がある。習志野精肉製造と山形ハムソーセージ工場である。これによって生産者の牧場からと畜場を通して直接仕入れて製品化している。これは肉質など製品化技術を内製化することで産直の技術的側面を把握することとなった。
さらに畜産専門家を育成し顧問獣医による指導をいただき牧場管理も生産者と共に研究する。
そして飼料米への挑戦である。このパルシステム産直はアメリカ型でもヨーロッパ型でもない日本型畜産への挑戦を行うことである。もちろん生産者も多様なため一緒に話し合いながら無理無く進める。

その結果、生産者とパルシステム畜産生産指標を作成している。生産管理から交流まで体系化されている。飼料の自給を向上する様々な取り組みも進める。パルブレッドのパンクズ、PB豆腐のおから、そして飼料米である。米豚など。

地域の配送センターなどの事業所職員たちと生産者の交流は様々な感動を生み出した。それをチラシに書き、そして語る。職員たちが商品を熱く語る。 生産を語る。つくるを語る。面白い。

パルシステムは物売りでは無い。扱っているのは熱き人間たちの思いのこもった生命力あふれる農産物とその食品である。つながることがいのちを結ぶ。


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2011年01月10日

豊かさと人間力 日野原 一 さんを追悼する

日野原さんが亡くなった。享年73歳。

パルシステム生協の創立者のお一人である。
豪放磊落というか、独特のいい加減さをもっていた。パルシステムに結集していった小生協は、もっと規模の大きな生協群への批判的立場をとっていた。
すると当時は、生協の運営方針への批判だけではなく、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いとばかりに人間的にも合わず交流もなかった。

これを変えたのが日野原さんだった。小生協の僕たちに対して、とにかく理論や方針などの建前をひっくり返して、お前ら単に仲間と敵でわけているだけじゃあないか。いろいろ立派なことを言っているが社会的常識がないだけだ、と痛いところをズバリと指摘した。その当人は日生協幹部たちと平気でマージャンやゴルフで遊んでいたようだ。しかしそこから実はお互いの理解のベースとなる議論の土台がつくられてきたように思う。本音で話すこと。

とかく注意が必要なのは、本来大きな目標で取り組んでいるとされる組織が、実は偏狭なリーダーのもとに、理論そのものより仲間か敵かと感情的支配をすすめることがあることだ。
正しく見える政策や方針の裏に、自分がいかにすごいか頭がいいか正しいかと他者と競争しているその矮小な姿が隠れている場合がある。するとたいして違いがない言葉じりをとらえて、まるで相手が敵かのようにいいふらす。こまった集団である。このような傾向がいつも僕たちにはあった。
それをズバリと批判して笑い飛ばした。もっと率直に話そうと。

しかし小生協が、主流の生協の常識を疑い、独自の方針を持つことそれ自体は悪くない。当時、全盛だった共同購入から個配に取組み始めたとき、それを日野原さんは批判した。これからの時代は店舗だと言われた。店舗に投資すると。
これは主流の生協が店舗で隆盛し始めていたからだった。そして店舗が無かったら地域からは見えない。これでは生協が地域に役立てない。
さらに個配は共同購入の強みを壊すとまで言った。しかもコストもかかりすぎる。もし個配が成功したら裸で逆立ちして東京じゅうを回ってやるとまで言われた。しかし、これは実現しなかった。

リーダーのタイプで隙がなく正しい人のタイプもあるだろう。しかし逆に隙だらけでバンカラなタイプもあるだろう。隙のあるリーダーのもとで、部下が自由になり自信をもって自分を表現できることがある。そのパワーの影響は意外に大きい。いまチマチマとまとまり、こうしたバカッパワーを持つものが減った。おおらかな人間力が。
その結果、守りに強い者たちばかりの組織が増えてきた。

陽気な日野原さん。こころ温まる生協のもう一人の創設者。
ケンカも楽しかった。

正月はお孫さんに囲まれ、3日は透析のあとお酒を美味しそうに飲んで、好きなマージャンを楽しんでいたという。そしてその翌朝ベットで逝ったという。
いかにも、らしい、いきかた。




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2010年12月29日

地域と世界

団地の自治会で一年間集金と毎月の広報チラシまきをしている。
最初はイヤだったが、いつも不在でなにもしていないことに罪悪感みたいなものを感じていたから引き受けた。引っ越してきてこの10年で二度目である。
とは言っても、たいしたことではない。月一回、定例日に早朝自治会室に並べられたチラシを回覧板三つと25軒に配布するセットを作って配るだけ。役員会は出張などでなかなか出れない。

配達は楽で楽しい。しかし集金は結構大変だというか、いちいち個別訪問で集めるしかない。留守には再訪問した。しかし二回目からは留守宅に封筒で届けるようにお願いしたら簡単に集まった。全員からピタッと集まると気持ちがいい。

この自治会の総会が面白かった。出席者はほとんど女性だが、なかにいかにもどこかの会社の経理課長然としたおじさんが混ざっていた。その彼が会計報告をみててを挙げた。バス視察と懇親会費用をなんのために必要かと追求したのだ。それにたいして女性役員が役員同士の交流や研修に必要だと答弁した。そんなものは認められないとばかりにさらに手を挙げて追求しようとした

そのときだ。その人のそばの女性がすかさず手を挙げて、語気を強めて言った。
役員の方達は常日ごろ自治会のためにそれこそボランティアで働いてくれている。あなたも自治会のために働いてもらってもいいのでは。わたしは会計報告に問題は無いと思います。
そうしたらほぼ全員の女性たちがいっせいに力一杯拍手喝采したのだ。
するとその会計課長は、いや、僕はなにも反対までしていないと言い訳しながら黙ってしまった。

地域が成り立っているのは、昔からこうした地味な活動が支えている。活動などという言葉も似合わない。ごく当然の仕事。

さて、このチラシ束をよくみると実に多様な地域の様々な活動が見えてくる。子育て、高齢者サービス、盆踊り、天体観測、民謡、いろんな企画の案内がある。
環境部会の人が言った。私たちのような新しい街は、自分たち大人には別の故郷がある。だが、こどもたちにはこの街が故郷になる。ここが故郷だ。だから私たちが思い出に残るふるさとをつくることになると。良いふるさとをつくろおうと。

地域には、こういう素晴らしい人たちがほんとに多勢いる。
この人々の毎日の働きが美しい地域をつくっていく。それが本来の豊かな社会を形成する力になるとそう思った。

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2010年11月10日

最近考えていること


楽して高い旅館に泊まり、贅沢な凝った料理をいただくこと。
こういう旅は、なんて貧弱なことか。
山奥の名も知れない小さな村で、地元のお婆さんの昔からの手づくりの
料理をいただくこと。
その料理は、お米もみそ汁も漬物もほとんど全部がご自分で作られたという。こういう素晴らしいもてなし。こういう出会い。
これこそが旅だ。

食べ物と品質管理
品質管理の基本は、微生物コントロールと異物混入排除だ。
これはまるで精密機械工場のように加工施設と人間の管理が求められる。
これを実現している日本の食品工場。
これはこれでスゴイことだ。顔の見えない多勢の消費者に届けるためには、こうした厳密な管理が求められる。
しかし、それをすべての食品製造の基準としたらまちがう。

じつは食べ物は、不潔に見えるほうが美味しいときがある。
とりわけ発酵食品こそそうだ。
これは基本的に人間が管理できない。
季節、月日、朝夕の温度差。地域、土地、その環境、さらに
つくる人のその日の体調などさまざまな要因で変化する。
その曼荼羅の世界。一瞬一瞬が動的に変化していく。
だから外気にさらし、小動物が平気で出入りするような、
品質管理専門家が見たら、卒倒するような発酵環境がおもしろい。
そんな場所こそ、日本各地の家家にある。味噌蔵だ。
ここは酵母菌が住みつき結界をつくり発酵環境を構成している。
これが品質管理では評価できない。不幸だ。



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2010年11月02日

ささかみ本気塾

NPO食農ネットささかみの社員会に出席した。
その夜、農業体験を深める本気塾の受け入れ生産者
と農業体験者の卒業交流会に参加した。

農業体験は、やってみると共通の問題や悩みを抱えることになる。
最初は、カラダがついていかない。2時間もすると疲れてくる。
いまの農業は、じつはほとんど器械作業になっており肉体労働は少ない。
とはいえ、それでも機械周辺の作業は、バカにできないほどある。
そのたいしたことない作業でも2時間も続けると結構ガタがくる。
都会の暮らしのカラダの使い方と農業の使い方が全然違うからだ。

だいたい、翌日か年配者は二日後に筋肉痛がやってくる。
これを楽しむか、あるいは苦痛になるかで別れることになる。
農にカラダを適用させること。これを愉しいと感じることが、体験農業の第一歩である。

そのためには、最初からやり過ぎないこと。
これが長く続けるコツである。2時間程度にとどめ、参加者がまだやれる、やりたいと思っているくらいでやめる。こうすることで、次につなげる。




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2010年10月30日

雨がのなか、夢について

台風が日本列島を外して北上している。東京は、雨が降り続いている。
寒そうにうなだれながら、歩く人びと。もう冬衣装をした人もみかける。
ふと、きづく。駅ビルにうなだれうずくまる老人の姿。

見て見ぬふりをして足早に通り過ぎて行く。いつのまにか、共感と痛みと感情を脱ぎ捨てた ぼくがいる。たしかにやれることは、 ないかもしれない。考えてもムダかもしれない。

足早に足早に通り過ぎながら、胸に残ったオリを感じている。
いつからこうして ぼくたちは、夢を失っていったのか。
熱い思いと、単純な行動力。自分をいつでもフリーにしてできることに、
カラダを動かすパワー。

台風は、あきらめたように、列島から離れていこうとしている。
夢を失った男たちは、魂を置き忘れたように、うつろな通人となる。
そのムレのなかに、ぼくはいる。

冷たい雨が降り続いている。
そのなかで、ぼくは、夢について考えている。


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2010年08月08日

今こそ、産直の底力!秋は畜産 パルシステム

7fc6bf1f.jpgリーマンショック以来、デフレが続く。成長拡大が基調だったパルシステムも2009年度ははじめて前年を1%近く割った。しかも、お得意の産直商品の利用が落ちこんだ。青果や畜産関係が大きく割り込む。困った。


そこで先ずは、青果の利用普及に取り組んだ。物流改革をベースに生協配達現場と青果生産者が一体になって野菜と果物のこだわりを組合員にお伝えする活動だ。何ができるか。

地域に建てられた生協の配送センターを拠点にして、職員学習会を行なう。一日三回、定時も正規職員も委託会社社員もみんなで学習した。近所のスーパーからこだわりだという野菜を購入して、ブラインドで食べ比べした。意外にハッキリ違いが分かる。簡単に分かる。ほんとうだ。美味しい。と分かる。

その野菜生産者が配達の車に同乗する。その生産者のエピソード。担当者が交代する場面に出会った。各家でお疲れさまとの声とプ レゼントが手渡される。組合員は生協からの職員にほんとうに感謝し信頼していることを感じた。

青果のおすすめを、品質を打ち出して取り組む。いきいきだ。宅配システムで一日短縮して二日ないし一日で届ける。
なんだ、店舗は当日朝取りだぞ、そのくらいたいしたことない。といわれるかもしれない。
だが、産地での収穫後予冷から青果専用物流と専用箱による宅配になった。

この鮮度を測定してみた。総ビタミン量を測るとなかなかすごいデータがでた。鮮度は時間と温度と保存状態による。明らかな改善がわかった。

さて、この6月から青果改革と商品紙面のリニューアルをした。職員や組合員委員が学習会やお知らせを展開した。力が入る。

そうして青果は前年比110%を超えた。8月になっても勢いは衰えない。職員たちはやったと発表する。各配送センターで様々なな取り組みがあった。パルシステム静岡や神奈川ゆめコープの発表。
若手生産者たちの報告。熱い。
職員と生産者の相互訪問も続いている。

そうだ。一番良かったのは、こうした野菜生産者と生協職員の交流だ。そしてそこから生協組合員だ。つながること。デフレと価格だけの殺伐とした社会。そこを変える。変えていきたい。

さあ、秋はさらに低迷する畜産だ。いのちをつなぐ畜産への学習会の連続開催と伝える力の蓄積だ。
そして畑と台所を結ぶ。連帯と協同の社会へ。


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2010年07月24日

いまこそ 産直の底力 と日本型畜産の創造

79b50bcd.jpgサイエンスホールでパルシステムと生産者消費者協議会と全農の共催で畜産大集会が行なわた。3百人規模。

来賓挨拶で篠原副大臣が宮崎県の口蹄疫の話をした。
高度成長期に日本は原料を輸入し加工して輸出する産業を発達させた。その農業版が畜産だ。大量に飼料を輸入し、これは輸出こそしないが加工産業になっている。窒素がたまる。糞をアメリカに堆肥として返せるといい。
相変わらずの毒説だが、痛いところをついている。篠原副大臣はフードマイレージを日本で最初に農水省にいながら唱えている。いまこの運動の輪が広がっている。

基調講演は信岡東京農業大学准教授。飼料米は反収1.2トン取れる。要は堆肥を500kg以上入れればいい。食用としては味が落ちる。だが、蛋白が増え飼料としては最高だ。
あとは、如何に手を抜くか。深水がいい。池にする。雑草が生えにくい。

減反を止め100万ヘクタールでやれば1200万トンできる。輸入トウモロコシをこれで減らす。約4千億円がアメリカ農民から日本農民に渡ることになる。

しかし、いま稲作の中心は高齢者だ。だから、畜産企業が委託生産をやれないか。
と耕畜連携の必要性を説く。
たしかに畜産飼料を自給出来れば自給率は49%まであがるという。

さて、畜産生産者から様々な挑戦が報告された。飼料米はもちろんだが、コア・フード牛は自給率100%だ。
また、ポークランドでは、バイオベッドや放牧豚の挑戦をしている。


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2010年07月22日

阿賀野市の交流エリア検討委員会 加藤寛昭代表

4bed1391.jpgささかみが合併して阿賀野市になった。すでに10年か。
その阿賀野市で、2年前から観光戦略会議に関わった。

今回は、交流エリア検討委員会に呼ばれた。平成22年第4回阿賀野市交流エリア検討委員会である。

前回、ワークショップで10年後の阿賀野市の有りたい姿を議論し表示した。戦略的なビジョンである。そしてその実現にむけて現実との問題点を出した。

さて、今回は食と農研究所の加藤寛昭代表による交流拠点の成功と失敗の事例報告とそのポイントだ。

加藤代表は、三重県の「モクモクファーム伊賀の里」の事例、長野原の小布施町の事例を報告した。その後、グループに分かれ議論し、質問をまとめて出す。

それに対して、イニシャルコストとそのお金をどう準備したかといった議論もあったが、面白いのが議論を白紙に戻す質問があったことだ。そういう農と食の連携はいいとしても、そもそも交流拠点は本当に可能かというもの。
バイパス道路が出来るが、その脇の道の駅構想は実現するのかというわけである。今回見直しの前の構想をぶり返す。

なるほど。それは、こっちも知りたい。おそらく全国の村と町で同じ議論がされているのではないだろうか。
ロクに市民が基本計画をつくらなくとも国交省が設置する。あるいは町や村が全部つくり民に委託する。簡単だ。

だから、それがともすると大きな施設と利権により棚ぼたのような利益を享受する。しかし、こういう構造は危ない。だいたい赤字の垂れ流しにつながる。つながっている。
すでに遠いバブル時代の物語だ、と思った。
しかし、まだまだ地方ではいきていた。
道路と道の駅はやるのか、やらないのか。それを市が判断しないと議論は意味は無いという。

だが、いくつかの成功事例とともに失敗事例を加藤代表は示す。

中山間地域活性化の6原則と期待される効果。活性化6原則。
継続性、独自性、事業準備・事前学習、総合化、住民参加、自立の原則である。

期待される効果としては
地域農業、食品産業、観光産業の活性化。
新規雇用。
地域内交流、都市と地域の交流実現による地域活性化進展。

効果を実現するための条件
地域住民全員参加
農業組織と自治会の連携
強力なリーダーシップをもった人材の確保


会場はシーンとなった。グループ議論で質問を出す。するとやはり交流施設をめぐるこの委員会の議論は、失敗事例に当てはまるのではないか。本当に住民参加で実現可能な計画にしないとまずい。といった意見が飛び出した。また、運営や経営の主体をどう考えるかなど、施設以降のビジョン議論が今一度ではじめた。

市の計画議論に関わると、自治体が本来の住民参加で長期ビジョンを議論する難しさを感じる。
しかし、利益が違うように見える市民たちが議論を重ねるたびに、未来を次第に共有しだすのが分かり面白くなってきた。

ささかみとの30年の交流が次のステップにいこうとしているのかなと思った。


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2010年07月21日

畜魂祭 (株)パル・ミート

4c691d42.jpg毎年、この時期になると(株)パル・ミートでは、神主様を招いて畜魂祭を執り行う。豚、鷄、牛の命をいただき大量に供給しているからだ。習志野の本社と事業所の職員全員が参加する。秋には山形県村山市の工場でも、行っている。

祭壇を設置し神主様から祝詞をあげていただく。榊でお祓いをしてもらい、玉櫛を捧げる。
祝詞は難しく、断片しか解らない。古来の神々に語りかけていることはなんとなく分かる。


奥三面ドキュメンタリーで、村人たちが山で熊狩りをした後に、解体して分けるシーンがあった。まず、山の神様に祈りとともに一番に肉を捧げる。そしてしきたり通りに狩りをしたこと。掟を守って山の恵みをいただくことを誓う。聖なるシーンだ。命のやりとり。

さて、都会では、すでに商品と化した肉切れが流通し、命の片鱗すら伺えない。しかし、間違いなく生きた動物を大量に殺し食べているのだ。私たちは、その現場にいる。

まずは、働いている自分たちが安寧であること。そして、お肉をいただく全ての皆さまが健康で豊かになること。そのことで生産者や流通業者が豊かになること。

キレイ事だが、まじめに祈りを捧げる。清浄なる精神を身につける。つけたい。


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2010年07月20日

姫田さんと奥三面 in ささかみ

4b959379.jpgドキュメンタリー映画の上映会。姫田忠義先生。そして中川誼美さん。中川誼美さんは銀座吉水の女将さん、自分の旅館の「かくえホール」で毎月、姫田先生のドキュメンタリー上映運動をしている。


ささかみで姫田先生と中川さんの対談、そして映画上映を行った。主催はNPO食農ネットささかみである。司会は北橋さん。石塚美津夫理事長の挨拶で始まる。

現在は新潟県新発田市に合併された旧朝日村の山深いところにあった42軒の集落。これが奥三面だ。三面ダムに沈んだこの村に住み込みドキュメンタリー映画を取り続けたのが姫田忠義先生だ。

映画は、村の年越しの松葉取りと暮の28日過ぎないと村の境界から入れないというきまり事の紹介から始まる。

正月のしきたり。村祭り。山のぜんまい狩り。
このぜんまい取りがいい。山に入りぜんまい小屋に一ヶ月も泊まりこんで行う。現金収入の三分の二になる。子どもたちも学校のぜんまい休みが一週間あり、家族で行う。取ったものをその場で煮て水切りをしながら揉む。そして干す。
テレビも電気もない山小屋で家族が楽しそうに夕げを過ごしている。

焼畑もでてくる。一区画を囲い、燃え広がらないようにしながら焼く。そこに一年めは蕎麦をまく。二年めは雑穀、三年めはさらに大豆などだ。そしてしばらく休む。おもに女性たちの仕事。

田んぼは、寒いために反収は1.5俵だった。最近は、品種改良などで6俵くらいになったようだ。
そうそうこのドキュメンタリーを取りだしたのは1965年からだという。
丸木船を一本の大木から造る場面もある。一人で造った小池さんは会場に来られていた。感動の再開。


圧巻は、山の狩り。熊狩り。さすがの映画チームも最後までは連れて行かれない。危険だからだ。鉄砲を持った男たちがチームで熊狩りをする。熊の穴を探り、冬眠から起きた熊を追う。

男のひとりがいう。俺たちには山しかないと。なんと昔は動物だけで70種類以上狩猟していたという。三万ヘクタールの山塊が彼らのフィールドだ。

最後に深い雪山の急斜面を一列にラッセルする狩人の姿。熊や狸、うさぎなどの皮を纏い着物は着るが下着ははかない。汗が凍るからという。誇らしい雪山の狩人の雄姿。

姫田先生は語る。北欧を撮影しに行って、この奥三面をそこで上映したら北欧の人びとからあんな厳しい環境で凄いと感動されたという。北欧のほうが大変じゃないかと聞くと、いや自分たちは氷の世界だからラクだと言われた。なるほど雪山の世界か。

中川誼美さんは語る。日本人が忘れたちょっと前の日本。ここに大切なものが詰まっている。スーパーやコンビニを追放したい。街にぶらぶらしている若者を村に送り出したい。農と食をカラダを使いながら大切にしていくことだ。
事を荒立て、ダメなことはハッキリだめだという。もの分かりのいい年寄りにはならない。
全国に16万もの神社や寺がある。ここで市を開く。市はモノ売りではない。集い語り合う。

JA女性部のお母さんたちや町田さんや金沢さんら年輩者たち、新潟大学粟生田先生、砂田先生、寺下さんやJA青壮年部青木君たちと70名を超える参加者。会場は養生園スカラベ庵。奥三面からの移築古民家。クーラーはなく、団扇を扇ぎながら映画に観とれていた。


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2010年07月18日

千葉BM技術協会と米沢郷牧場の伊藤充孝常務

adc983a9.jpg千葉県山田町公民館で開催された。山田町は和郷園の本部がある。千葉BM技術協会の代表は和郷園の向後武彦さん。パルシステム千葉の仲根裕さんの司会で総会が始まった。向後さんが議案説明する。

主な活動は、やまなし自然塾への視察研修と全国交流会における千葉の発表など。
山梨県視察は、白州郷牧場、黒富士農場、萩原フルーツ農園である。ここはBMW技術発祥の地だ。その現場でBMW技術の実践を目の当たりにしての驚きが報告された。

さて、総会終了後に基調的な報告が米沢郷牧場の伊藤充孝常務からあった。今年、第20会の全国交流大会を山形県高畠町で開催する。その実行委員長だ。

米沢郷牧場は、BMW技術を早くから取り入れ、有畜複合経営と資源の地域循環を目指している。畜産を真ん中に稲作、野菜、果樹など複合的に取り組んでいる。若きリーダーの伊藤幸蔵君のもと、技術研究を徹底的にやっている。鷄肉生産でも坪羽数を減らし、発酵飼料を与える。飼料米にはクズ米利用など輸入とうもろこしを全面的に切り替える実験をしており、むしろ肉は美味しいことが実証されている。

米沢郷牧場は「まほろば」を目指すという。そう北には古代から三内丸山遺跡など、五千年前に、世界的な一大都市があった。他の世界都市が砂漠化するのに、日本の東北地方の大集落はいまも森と里山に覆われている。

豊かな山と郷、森との共生。このまほろばのイメージこそ、米沢郷牧場の大切にする未来である。生き物の曼陀羅図。

全国交流会では、古生物分析と文明批評の安田喜憲先生の基調講演が予定されている。

農の思想は、生物と現代文明の思索に続いていく。


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2010年07月10日

暑さ全開 夏草取り

9b3da454.jpgb4620957.jpg暑い。しかし田んぼのなかは意外に耐えられる。

今年は田んぼの草が少ない。やはり2年間、畑にしたのが効いている。
とは言ってもコナギはしぶとい。稲の株にからまるように生えている。手でかき混ぜながら取ってゆく。
二時間くらい夢中になっていると、腰が痛い。ズシンとくる。おそるおそる道にあがり、地下水井戸に行って、顔を洗う。口をすすぎ水を飲む。プハー、生き返る。うまい。
また、やる気がでる。結局、3時間半やった。
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田んぼの泥土の柔らかい感触。匂い。簡単に抜けるコナギと白いヒゲ根。ジリジリと背中を焼くお日様。たくさんのカエル。おたまじゃくし。ヤゴ、トンボ。

遠くの富士山。

菊地さん、金ちゃん、中澤くん。黙々と動き続ける。お隣田んぼの石橋さんも手伝ってくれた。
話題はお米の美味しさだ。やはり無農薬無化学肥料栽培は美味しい。
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夏、草取り、草息れ、気持ちいい。
終わった後は弥生で梅降ろし蕎麦。辛味大根すりおろしと長谷川さんの梅干しで蕎麦を食べる。辛味が効く。疲れが取れる。
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全国養鱒技術協議会全国大会と栃木県水産試験所

142b55a7.jpg養殖の鱒だけで、これだけの技術協議会があると知った。知らなかった。

ある日、なんだか知らないが名指しで連絡がきた。話しが聞きたいという。それでお会いした。鱒養殖の協会があるという。それはあるだろうなとは思ったが、聞いてみるとなかなかすごい。各地に研究室があり、品種改良や疾病対策、飼養研究がなされていた。

そしてそこの技術協議会全国大会でしゃべってくれという。しかし、パルシステムでは養殖魚は鰻くらいで、内水面漁業はほとんど知らない。
それでも構わない。ある魚の専門雑誌に書いた文章を読んだという。特に、消費者ニーズに応えるというが、魚を知っているそんな消費者などいない、というフレーズが気になったと話された。

栃木県宇都宮市の市役所が会場。全国各地から百人くらいが参加しされていた。長野県、群馬県、静岡県などだ。控室での会話がすごい。うちは標高14006mで水温は13℃を上まらない、など。どうも研究所は山深い上のほうにあるらしい。
大会地元の栃木県水産試験所も那須塩原にあるらしい。そこの若手職員は元気があった。技術研究には自信が有るが、販売など利用してもらう方面に疎いという。

さて、中国やインド、ブラジルはもとよりアジアの急速な成長で、最も問題になるのは、資源だ。資源が枯渇ないし投機対象になる。リーマンショック以前にバターが店頭から消えたことがある。それまで安い海外乳原料で製造していた大手乳業会社が、価格急騰で一斉に国内原料に殺到した。結果、深刻な原料不足が起こった。これは必ずまた起こる。生産の優位。食料資源の争奪戦。

いま、ノルウェーから鱒が安く大量に日本へ輸出されている。これもあと何年続くか。必ず中国や振興国に買いまける日がくる。いま10%成長する中国は一千万円以上の所得を持つ人が一億人近いという。彼にとって日本の魚は高級品だ。2、3倍でも安い。

と考えてみると、日本の農業や水産業を守り育てるのは死活的に重要な課題だ。これは本当だ。だが、いままで低価格で捨てるほど食料を粗末にしてきた私たちが変わることが出来るか。

これはできる。簡単だ。こういう事実を知り知らせること。生産者が生産情報を知らせること。何よりも交流することからだ。

分断された経済、対立する生産と消費。不幸な社会。これを変えよう。鱒養殖は水との関係だ。美しく美味しい山の水が美味い鱒を育てる。森の人びとと魚の守り人。

集まった研究者、技術者は、どこか違う雰囲気があった。なんとなく人が良く素朴な感じを受けた。そして、各地から集まるがみんな知り会いのようだ。2日間に渡る技術研究会。熱のこもった大会だった。


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2010年07月07日

パルシステム協力会総会 三澤孝道会長

9c0d9c8d.jpgパルシステムも大きくなったなと思う。自戒的な気持ちでそう思う。いや自嘲的かな。危ない。
取引先企業による協力会が400名を越えて集まった。熱海後楽園ホテルである。その総会である。

会長の三澤孝道社長(共生食品)が挨拶する。
協力会の会則を見てほしい。パルシステムの事業と運動を支える生産者業者の連帯を深め、連合及び会員の相互発展を図ることを目的としている。
運動だ。唐笠専務が挨拶されたが、まさにパルシステムは運動抜きにはあり得ない。このことを協力会会員はしっかりと認識し共に歩んで行きたい。簡潔で力強い挨拶だ。

さて、講演は山本謙治さんだ。「日本の食は安すぎる」と語る。
山謙さんは、一度パルシステム生産者消費者協議会総会でも講演している。これに続いて、食品企業や流通業者もまた、同じ山本謙治さんだ。彼はデフレが生産を破壊すること。過てる消費者主権論をいま日本で唯一おおっぴらに批判している人だ。生産者と消費者連携を熱く語る。

その後、協力会活動報告と決算、活動方針と予算の採択がお決まり通りにあった。
しかし、協力会の総会はここからが面白い。

部会活動報告をパワーポイントで各部会長がするのだ。組合員交流委員会から始まり、物流部会、品質管理部会、環境部会、異業種交流部会と続く。

各部会は、部会長のもと十数名の会員企業で構成され、基本的に部会メンバーが企画と実行をしていく。パルシステム連合会職員が参加しても運営は部会長が仕切る。事実仕切っている。職員はついていけていない。

従って部会長報告は熱がこもる。組合員交流委員会は、イベントで各行政により、マイ箸やリユース皿を認めない場合があり、工夫する必要あり。
物流部会は、納品や物流事故ゼロの切実な取組報告。
品質管理部会は、鹿北精油と吉良食品の視察や学習会報告。
環境部会はエコリポート発行とよつ葉釧根工場、野付漁協の植樹活動視察、CO2削減と市民の変革の学習会など。

異業種交流部会は、奈良の梅柿生産者の大紀コープファーム見学や物流センター視察報告。

この後、4百人を超える大宴会が行なわれた。
生産者と加工企業や各種業者が一同に介し、言いたいことを話しながら繋がっていく。これがパルシステムだと思う。


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2010年07月04日

小田原下曽我の田んぼの草取り

5eff156d.jpg久しぶりに土日と小田原の草取りだ。一週間空けて心配だった。この時期が一番大事だ。まだ、雑草が小さいうちだと取りやすい。いた、全部取ってしまえば後はやり易くなる。

行って見ると、やはりコナギが水面下に出ている。まだ大量発生してはいないが、ところどころで群生している。これを手で取る。両手でかき回しながら抜き取る。それを畦に溜める。ほとんどコナギだけだ。

それから、稲の列で抜けているところを補植していく。まだ苗は活着するだろう。それにしても稲間がバラバラでしかも蛇行している。へたくそだ。

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田んぼも深い浅いがあり、浅いところに草が生えている。
菊池さんが参加し二人でお昼までやった。かなり取った。8時半から3時間少しである。このくらいで止めないとカラダにガタがくる。

水と土が気持いい。ヤゴが意外に素早い移動をする。カエルが愛嬌がありかわいい。カエルのトボケた顔と泳ぎを見ていると嬉しい。幸せな気分。ed4e8175.jpg

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2010年06月27日

ささかみ食と農推進協議会とNPO食農ネットささかみ

48478175.jpg新潟県阿賀野市のJAささかみと食料と農業に関する基本協定を結んで10年になる。協定以前の産直は20年だからはや30年にもなるか。
協定はJAとパルシステムと当時の笹神村が結んだ。笹神村はいま合併して阿賀野市となった。

さて、総会参加はパルシステムグループの連合会と会員生協の理事長などや農協役員職員、NPO食農ネットささかみ。そして阿賀野市天野市長や農業委員会古川委員長、新潟県農政関係。そして五頭温泉旅館組合などである。大学関係で新潟大学粟生田先生、麻布大学大木茂先生らが参加した。
こういう地域のさまざま関係者が集うのもここの特徴である。

毎年、交流参加者は2千人を超える。関東と新潟という中距離のツアーはお金も時間もかかり、おいそれと拡大するわけにはいかない。それでも、交通費への補助や拠点としてのペンションぽっぽ五頭の運営により、定着はしてきている。

マンネリ化を防ぐ新たな企画は、携帯フォトメール応募の写真コンテスト。農民自身による23集落での生物調査など意欲的に取り組まれていた。

面白いのは今年から始まった「本気塾」、受け入れ農家と登録参加者で一年間農体験を行なう。22名の登録参加者には将来ささかみに住みたい人もいると聞いた。本気塾三か条は「本気!で汗を流す。本気!で楽しむ。本気!で感動する。」である。

交流は、単発ではダメだ。じっくり継続して積み重ねていく。中長期に計画していく。この積み重ねが大きな成果を生み出していくのだ。
この日は、パルシステム東京の2SPと呼ぶ産地への職員体験研修と同じく職員有志の自主参加者もささかみにいた。さまざまな体験交流が行なわれている。みんな元気をもらっていると話す。

写真はNPO食農ネットささかみの石塚美津夫理事長。自慢の竹ほうきの草取り器だ。 これ以外にも鉄製のものがある。これはとてつもなく重い。彼しか引っ張れない。水田の有機農業は草との知恵と体力の勝負だ。草取りの工夫がたくさんある。だから面白い。しかし、小田原が気になる。b752354c.jpg


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2010年06月23日

パルシステム総会と20周年記念レセプション

311f1b5a.jpgホテル・メトロポリタン。代議員は50名。

総会はたくさんの意見と答弁があった。しかし、会員生協の役員が代議員になっているため、事前にすでに議論が積み重ねられている。あまりハプニングは起こらない。

今年の特徴は、2009年度の実績がはじめて前年割れをおこしたことだ。とくに得意とする産直部門が低迷した。深刻な局面と考える。。

その挽回として仕掛けた。青果の鮮度向上である。鮮度を一層高めるために、大胆な改革を行なった。
青果の専用物流と産地から組合員までの一日短縮である。これによって鮮度がグッと良くなった。やはり一日は大きい。
さらに、朝どりや夕どりなどの鮮度へのこだわりを図る。そして果実の糖度センサーによる品質保障などの表現も行なう。もともとセンサー自体は装備していたが、味への議論があった。糖度が基準でいいのかなどのこだわりである。しかし、やはり味のバラつきで果実の利用も低迷した。まずはバラつきのない美味しさにこだわった。

こうした青果改革を一部配送センターで実験を繰り返し、この4月に半数のセンター、6月から全体化し商品案内も大幅に刷新した。

だが、この第一歩でミスを発生させた。いきいき品質の表現である。産地の一部で取り組んでいる先進事例を全体が行なっているかのような記述があった。それが校正されず訂正されなかった。
重大なミスである。

さらに物流センターが大混乱した。半年前から産地や物流業者とシュミレーションし準備してきたが、実際にスタートしたら想定をはるかに上回った。
朝になっても仕分けが終わらない。会員生協センター納品も大幅に遅れた。欠品も物はあるのに多数発生してしまった。なさけない。

それからひとつひとつ関係者全員で調査と対策を組み立てる。リカバリーを徹底する。まだまだ課題は残る。だが、出来ることはすぐ全部やる。

考えてみる。いっせいに大きな改革を図ると、これまでの業務スタイルではできない問題が発生する。いや、これまでも孕まれていた問題が表出する。ここが正念場。実にしつこくひとつひとつ事例を追いかけて調べ尽くしていく。
伝達方法の再確認や物証の保存など。今まではなんとかなったがこれからはダメだ。

だが、ミスを恐れるあまり、スピードが鈍ったりや手続き主義に落ちいってはならない。表現にはある種の大胆さも求められる。メリハリのきいた分かりやすさ、簡潔性もだ。
問題は、この出来ていること出来ていないこと、これを過不足なく伝えることが大切だ。なんだ当たり前だと思われるかもしれない。ところが実はこれがやってみると難しい。
しかし、これの徹底である。

いま、日本は深刻なデフレに落ちいっている。デフレは生産を追いつめる。食べることにお金をかけることが農を豊かにする。このことを消費者自らが表現し、畑を台所に近づけていく。食卓が畑に近づいていく。

総会では仙石官房長官からのメッセージが届けられた。
記念レセプションで挨拶する山田農水相である。農と食のシステムをどう再構築するか。じつは社会の危機はこれからだ。


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2010年06月22日

小田原食と緑の交流推進協議会とNPO小田原食とみどり

ddbba96d.jpgパルシステム神奈川ゆめコープと小田原産直組合による産直交流の協議会だ。
この総会とNPO小田原食とみどりの社員会がこの日曜日にあった。

産直協議会自体は、いまやさほど珍しくもない。しかし、ここの特徴は単発的な体験型から脱して、小田原を拠点にした、かなり本格的に地域社会の新たな活性化に取り組んでいるということだ。

それは、多数のしかも参加しやすい収穫農体験を入口にして、就農までをうまくプログラムしている。楽しんで次第に農にハマり、やがて自立した農を営むようになっていく算段だ。まだ、農家になった人こそいないが半農半Xはかなりいる。

こうしたプログラムは、農の学校として組み立てられ、コースは畑の学校、田んぼの学校、ハーブコース、果樹コースと一通り揃っている。ハーブや果樹コースは小田原ならではの特徴と思える。

しかも商品開発にかかわりブルーベリージャムなどのヒット商品を生み出した。また、梅もいつまでも南高梅のブランドにおぶさらない。地元の曽我の十郎梅を地域ブランドに育てた。小田原なら曽我の十郎梅である。果肉が多く皮がうすい。梅干しには最高である。

さて、運営の構造だが、農業者の受け皿は弱い。もともと小田原産直組合の中心は(農)ジョイファームであり、少人数の法人だ。農協ではない。出荷組合として、主にパルシステムなどと提携しているために、安定的で農協よりも有利な販売ができる。だから、栽培技術研究や出荷基準などの指導こそ盛んだが、農協のような多数の職員や総合力はない。従って交流を恒常的に支える余力は無かったのだ。

だが、それが逆に良かった。
パルシステム神奈川ゆめコープの齋藤文子理事長はじめ組合員や職員がすべて組み立てている。現地生産者は、ほかとは違い、むしろ忙しいなか面倒をみてやっている、という至極まともなスタンスだ。だから、参加者は甘えない。交流も自前のNPOですべてまかなう。

とはいえ、やはり代表は生産者代表の長谷川功さんがつき、生産者と参加者を包み込んでいる。このことで地元とのしっかりとしたつなぎを保障しているのだ。
つまり、地域での自立と協同の関係により相互に係わり組み立てられている。

それぞれの組織が機関として協議会に係わりながらも、やっぱり実際の交流、農は人だ。個人だ。結局、農を好きな人がいないと続かない。この個人参加を保障するのがNPOだ。この非営利活動法人により個人が活かされる。

いまや、石川さんや園山さんが理事に入り、さらに大勢の仲間たちが支えている。こういう人のネットワークこそ財産だと、つくづく思っている。

体験を振り返るシートが並べられていたc2b31402.jpg



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2010年06月21日

小田原にて 安穏朝市運営メンバー視察交流

2f4f3600.jpg築地本願寺安穏朝市の運営委員会メンバーで、参加団体訪問交流をしようということになった。

最初は、小田原である。ここからは「NPO小田原食とみどり」と「NPO子どもと生活文化協会(CLCA)」が朝市に参加している。

小田原は「NPO小田原食とみどり」がまず竹藪やミカン山を案内した。竹藪ではキウイフルーツ棚を潜って真竹の竹の子狩りをした。そして放棄されたミカン山を見る。伊豆半島や雲間に伊豆大島を望む。

そして耕作放棄地復元の田んぼや畑である。事務局の猪股さんと鳥居啓宣さん。竹藪は鳥居啓宣さん所有だ。
活動のプレゼンテ―ションは齋藤文子さん。パワーポイントでまとめられた。

次に、「NPO子どもと生活文化協会(CLCA)」を訪問した。顧問の和田重宏さんが話してくださった。
全国で無業者が2百万人、34歳以下の4人にひとりだ。深刻である。こころが壊れていく。

子どもが育つのは大人と子どもが仕事を一緒にすることだ。混ざることが大事だ。そうすれば子どもは自然に学ぶ。何をしていいか、良くないかを。

それから仕事で感を養う。アタマだけでなくカラダを動かしていく。それと伝統を学ぶ。能と狂言だ。伝統のなかに深い真理がある。また通過儀礼の活用、これを出来たら大人と認める、年齢ではない。人の個性で異なる。
はじめ塾を運営している。これは寄宿生活塾。こうして共同生活をすると効率がいい。食べることは本当に大切だ。こういうもの食べるとこういう子になる、とハッキリ言える。
体験宿舎は古民家、土間、セルフビルドである。

3日坊主授業をする。各界の面白い人が講師である。3日間自由に授業をしついただいている。先日は、玄田有史教授だったという。
ここの講師の一人が能楽師の安田登氏。彼は芭蕉を話し「無足人」として士農工商の外につまり「四民の方外」に生きたという。

和田重宏さんのお話はこうした刺激的な内容が次々に語られ深いものだった。子どもたちは本当に社会の反映だと思った。

CLCAは、たくさんの施設と山と技術を持つ。すごい組織である。これからも連携させていただき学んでいきたい。そして全国から不登校やニートと呼ばれる若者が集まる。
そしてすごい人たちが育っていく。

小田原は、二宮尊徳以来、草の根の運動が多様に展開されている。景色もいいが水もうまい。82dee9b9.jpg


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2010年06月17日

生協の辞め方 パルシステム山梨の高橋勇さんの場合

f1fbb2ee.jpgパルシステム山梨の総代会。高橋勇専務の退任挨拶だ。
大学で生協を創った。そして山梨県にきた。戸田酒販戸田社長に請われて「ぐんない生協」の地域家庭班つくりに関わった。それで広島出身者が山梨にきた。以来、すでに人生で一番長く暮らしている。故郷と呼べるほどだ。

学生運動で逮捕されたりしたが、地域で人のために役立つ活動こそ必要だと、考えて生協に関わってきた。それからはや40年にもなる。
いろいろご迷惑もかけたが楽しく意義ある仕事をさせていただいたと感謝したい。

私の好きなチェ・ゲバラは、キューバ革命を成功させ、国のナンバー2だったのに、その地位をなげうってボリビアの山中に入っていった。貧しい人びとの解放のために。
権力を捨てて潔く地域に入ってゆく。そういう生き方を尊敬している。

パルシステム山梨を去るに当たって、いろんな皆さんから、もう少しと役割を慰留された。だが、幸せだが、きっぱりと辞めていきたい。地域でボランティアの一人としてまずは関わっていきたい。

私は、アクが強いので地域の活動団体にも、いろいろご迷惑をかけるかも知れない。だが、いまは毎週畑に行き農作業をしている。新たな地域活動に関わっていく。地域が元気で豊かになるように願っている。

高橋勇さん
熱く激しい情熱。
ときに火傷する場合もあった。
パルシステムは寂しくなる。
しかし、これからがセカンドステージの始まりだ。蓄積された豊富な経験と人間関係。環境や農、福祉への知識と熱い想い。
さあ、面白くなるぞ。


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2010年06月14日

フードシステム学会2日目 ミニシンポジウム「ローカルフードシステムの新展開」

d7865a84.jpgミニシンポジウムの目的と課題について。
座長の安倍澄子(日本女子大)先生がいう。
食をとおした地域活性化を目的として、農商工連携や6次産業化をめぐる議論が本格化している。
6次産業化の概念は、地域内発型で、川上、川中、川下の価値連鎖(バリューチェーン)を実現し、地域資源が活用されることだという。
農業・農村サイドから消費者までのフードシステムの構成主体が、地域社会やフードシステムの革新にどのような関係性を構築しているのか、いけるのかを課題とする。

この定義は、ぼくがはしょってもまだまわりくどい。要は産直関係のように産地が消費と共に豊かになることだ。一次、二次、三次という産業概念を超えて連携による相乗効果を生み出すことだ。
分断による大手量販一人勝ち、そのバックの商社や金融だけ儲かり、あとは敗者だらけという今までの関係を超えることだと思う。

その意味で、会場から質問があったが、グローバルに対抗する概念というより、東アジア規模でもおこり日本でもおこっている農村地域社会の衰退や荒廃を資源や富の再配分を可能とする新たな意識的な農を核とした連携の取り組みだと考える。

さて、パルシステム神奈川ゆめコープ齋藤文子理事長から「消費者の産直交流と地域参加」のテーマで報告がされた。
『地域再生〜消費者参加で゛地域゛を元気に』農商工連携で地域をつなげる生協の事業と運動

以下話されたこと。
生協は地域の中で何ができるのか
と問い実際に小田原で2001年から積み上げてきた体験を詳細にリポートされた。
地元小田原産直組合と協議会を結成。年間4千人を超す参加者。畑、ハーブ、田んぼ、果樹など多彩でかつ初級から就農までのステップアップコース。先輩が教える自主性の引き出し。などなど運営の革新による楽しく多様な農業への参加がいきいきと紹介された。

結果、耕作放棄地の復元。そして曽我十郎という地域産物のブランド化と販売拡大。新規ジャム開発とヒット商品誕生などの具体的成果も報告された。

現在、交流拠点の市施設の指定管理者を施設管理会社と共同受託。さらに畜産生産者と地元企業との連携による飼料と堆肥つくりの循環を目指している。

一番すごいのは、消費者の変化だ。
学習し体験することで主体的に考え行動する。命を育てる体験で農の価値を知る。
消費行動が社会の仕組みや構造を変える力を持つことに気付く。

こうして地域のレストランとの協同や、まちなかイベント、朝市参加。大豆100粒運動と津久井大豆保存、オカラ残さの活用などに展開されている。いよいよ地域社会の豊かな活性化の中心として機能しはじめたといえる。
こういう内容は、アタマで政策や方針で理解すると駄目だ。この表層の表現の下に何重もの経験の積み重ねがある。運営の工夫がある。失敗やトラブルへの誠実な対応と信頼の構築がある。ここを学ぶ。豊かな体験の実態を掴むこと。このことがないと似たような方針でもうまくいかない地域はたくさんある。
齋藤さんはそこがすごい。

シンポジウムは他にも、山形県川西町商工会の金子浩樹さん。千葉県房総市加藤文男部長、千葉大学西山未真さんがそれぞれ興味深い事例の報告があった。

地域社会を単に受動的に資本の論理で自由に崩壊するにまかせない。政府、行政になんとかしろと要求するのでもない。
各地で様々な挑戦が行なわれている。この地域の連携を可視化しつなげること。つながること。フードシステム全体を可視化し改革の主体として行動参加すること。
フードシステム学会の刺激的な役割である。


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2010年06月13日

東アジアにおけるフードシステム圏の成立条件 日本フードシステム学会大会 千葉大学にて

d4d8860f.jpg日本フードシステム学会大会。千葉大学西千葉キャンパスにて。2日目の日曜日は松戸キャンパスで開催予定。

記念講演は、永持孝之進 理研ビタミン(株)名誉会長だ。
演題「中国における食品企業のサプライチェーンの構築」

その報告内容は以下の通り。
中国では政府による農産品(水産、畜産、林産含む)の加工と流通について指導的役割を持っている企業の存在がある。
それが「龍頭企業」だ。

第10次五ヵ年計画(2001年〜2005年)で「三農問題への対応」の一つとして、龍頭企業認定制度の導入が決定した。
龍頭企業の認定基準は総資産1億人民元以上。販売収入年5億人民元以上。銀行信用ランクがA以上。三千軒以上の農家の加工、販売実績があること。

こうした加工企業は、日本の企業より優れた設備・加工技術・分析技術を持つ。
中国産業化国家重点企業に認定された企業には、政府が2年毎に監査を実施。
多数の監視カメラでの生産管理を起こっている。
2040年現在、龍頭企業は約一千社である。
これが中国の農商工連携のモデル。
ただし、製品は99%が米国、欧州、日本への輸出である。

報告を聞いていると実にリアルだ。それは理研ビタミンが中国に自社工場があり龍頭企業に認定されているからだ。儲からないとこぼすが未来への投資とみているようだ。

さて、シンポジウムのテーマは「東アジアにおけるフードシステム圏の成立条件」である。
基調的な報告「東アジアフードシステムのリンケージとバリューチェーン」は、下渡敏治(日本大学)と名取雅彦(野村総合研究所)のお二人による共同研究だ。

報告のポイントは以下の通り。
東アジアに出現した巨大市場。フードシステムだけでも日本は、食料輸入の4割、農産物・食品輸出の7割を占める。東アジアから日本向けは3割となっている。日本の食品産業の海外投資の7割がアジアである。
世界経済では東アジアは約30%を占める。東アジアの定義は、ASAN+日中韓だ。
このなかで農業と食料問題が重要テーマとされている。東アジア全体で生産から消費までの流れを捉えることの重要性を強調した。

また、東アジアの貿易は域内流通が多数となっている。緊密化し相互依存、補完構造が形成されてきている。

このなかにおける日本の役割として、依存度が極めて高く海外市場というより「国境を跨いで結合した国内市場の一部」となりつつある。とみている。
その役割は、食料供給基盤整備支援、技術と制度共有化、技術移転を伴う労働力受け入れと教育研修と指摘する。

しかし、東アジア域内諸国間の大きな格差、文化、宗教、商習慣等々による社会格差や制度・政策に大きな違いや隔たりがある。
それを見渡しながら各国の共同研究をすすめめたいとした。

今回、韓国と中国からも参加し報告やコメントを展開した。

総会では、日本フードシステム学会斎藤修会長による、初代会長で創立者の高橋正郎先生の名誉会員推挙と総会決議があった。
高橋正郎名誉会員によって、はじめて単なる流通や商業研究を超えて、食を軸とした社会システム研究領域の深まりが軌道にのった。
挨拶する高橋正郎先生。まだ、いち会員として発言すると語る。
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2010年05月17日

生産者消費者協議会関東ブロック会議 箱根湯本にて

ed7c32e8.jpg80名を超える参加。受け入れ産地は、ジョイファーム小田原と神奈川中央養鶏、首都圏とんトン協議会、久望農園だ。神奈川と静岡である。

さて、普通には生産者同士は競争相手であり、生協とはいくらで買ってくれるかという駆け引きの相手だと言う。神奈川中央養鶏の彦坂さん。だから通常、生産者を一同に介して仕入れ担当者と話し合いをしたら団体交渉となる。そうすると不利なため、生産者同士を分断して縦型の情報のみをだす。ところがパルシステムはむしろ一緒に一同に介してトコトン話そうとする。これが生産者消費者協議会の役割だと挨拶した。パルシステムくらいしかこんな場はないのではと言う。

その全体会では、パルシステムからの提起と並んで関東ブロックの受け入れ各産地からの問題提起が続いた。
そのなかには栽培基準の話も出された。新規参加に甘いと怒る。

その後、懇親会があり更に翌日分科会が持たれた。テーマは、産地強化点検、交流と産直開発、基準と価格などである。もちろん、司会は生産者が仕切る。
世の中、大変なデフレである。これは不況と物価下落が続き悪循環に陥ること。これは生産を圧迫する。物つくりが窮地に陥る。売れないと価格下げの圧力がかかる。ますます追い詰められる。

これをどうするか。
生産と消費をつなぐことが大切だと思う。これを分断し金銭だけで判断する関係だとすると破綻する。物の価格はすでにギリギリまできている。これ以上は、価値をさげるかインチキしかない。そうすると破綻だ。議論の余地はない。自明のことだ。

さあ、一歩を踏みだす。互いに直接結ぶために何ができるか。
「場」が必要だ。無数に話す場が必要。そのなかから新たな経済が誕生していく。分断から連帯へ。協同へ。

ジョイファーム長谷川代表も参加した。まだ車椅子だが、時間をみてはリハビリに動いている。


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2010年05月15日

賀川豊彦とお金のあったかい回し方

0f0b866c.jpg協同組合金融には、労働金庫法や生協法による労働金庫と中小企業事業協同組合法による信組組合がある。
いずれも賀川豊彦が創立に関与している。

いま、地域でたくさんの女性たちが起業しようとしている。地域に根ざした活動や商品の開発を身の丈にあった事業=コミュニティビジネスにしようとしている。しかし、このとき一番の問題は資金である。まず自分の個人口座が無い。さらに個人収入が無い。すると事業計画を立てても資金は、家族からの借入に頼らざるを得ない。金融機関に行っても門前払いが多い。

こうしたなか、無担保低利子で保証もつく融資ができないかと話している。普通はできない。だが、工夫てきないか。

ふと見ると会議室に賀川豊彦が微笑んでいた。知恵と助けあいでなんとかしたい。


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2010年05月13日

マイペース酪農と牛乳の未来

ba98d673.jpg石沢元勝さん。
酪農を語る。「せんこん」地域と話す。パルシステムでは「こんせん72」牛乳がプライベートブランドである。
「こんせん」とは根室と釧路の合成語、石沢さんは釧路太田農協なので釧路を先に発音している。せんこん地域である。慣れないと違和感がある。

さて、マイペース酪農だ。まず家族でやれる規模にこだわる。20戸で平均、成牛45頭(子牛含む65頭)。根室管内の農協平均は73頭(120)。年間出荷乳量はマイペースが272トン、農協平均は551トンと倍である。

それに対して草地面積は54ha。農協平均は73haであり、成牛一頭当たりの草地面積がマイペースは広い。自給粗飼料にこだわる。

搾乳もミルカーで手作業が多い。ほかではフリーストール畜舎でパーラー方式で、自動化して多頭、大量搾乳方式となっている。

面白いのは、農業所得である。農業収入がマイペースが2007年でみると2671万円、他農協が4771万円だが、所得は1101万円で他が919万円と逆転する。
これは、農業収入に対する所得率が41.2%と農協平均の19.3%の二倍となっているからだ。草地(ha)当たりの所得も20.3万円に対して11.5万円と倍近い。
つまり、マイペース酪農は牛の適正規模の草地(1ha/頭)を守り、昼夜放牧で手をかけず、搾乳には神経を使う。家族単位で無理なく経営するというやり方なのである。これが結局、自然条件に無理なく、かつ酪農経営でも成功することとなった。

しかし、これはこれまですすめてきた大規模化、多頭飼育、大量搾乳のやり方と正反対となる。機械化、自動化、輸入飼料依存で不健康に育てるのとは異なる。

さて、マイペース酪農は今までの主流の方法の破綻を照らしだす。すると、不足払い法など補助金と飼料会社と生産資材で稼いできたシステムには困ったことになる。ここをどうするか。

二項対立を越えて、ほんとにいい生産のやり方と、ほんとに美味しい牛乳を飲みたい消費者を結ぶことだ。これはジャマできない。マイペース酪農が未来を見ている。リーダーは三友さんである。
パルシステム新農業委員会主催の学習会。


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2010年05月10日

地域を豊かに 新たな起業への取り組み

dd0e56de.jpg行者ニンニクである。
岩手県盛岡市藪川で藪川の開拓者の皆様に呼ばれていった。現在は岩洞湖の漁協の幹部の皆さんである。

玉山村藪川地区が盛岡市に合併して、市がこの地区の活性化のために補助金をだすという。それをうけて食品加工施設の計画をつくろうとしている。それについてアドバイスができないかという。

藪川は他所者からみると非常に豊かだ。ただし、都会的な価値観ではただの過疎地となる。山里や川、湖が好きで、その視点でみるとたまらない魅力にあふれている。

まず最初に、たくさんの山菜があること。
地元の上野さんに教えてもらうとこんなものも食べられるかと驚くことが多い。例えば、アイコだ。アザミのように葉や茎にトゲがある。これが食べられる。
さらに行者ニンニク、シドケ、ミズ、フキ、ワラビ、ゼンマイ、ウド、タラノメ、コシアブラ、ヒメタケなどまだまだいくらでもある。
さらにはキノコが豊富だ。椎茸栽培も盛ん。
山菜やキノコは、温度の高低差があり、雪が深いほど美味しい。だから藪川はうまい。それも野性のものが美味い。なんというか味が深い。

これを単に自然にあるまま取るだけでは、大変だ。そこで、野性のまま増やす。条件を整えてやるだけで沢山とれる。
そうして、このもっとも美味しい食べかたをも知っている。アクの抜きかた、料理方法。漬物など。行者ニンニク漬は臭いが旨い。元気になる。

川と湖もいい。魚は豊富で水も美味しい。イワナやワカサギ。今回はナマズで話しはもりあがった。

さて、なにがとれるか。なにを育てるか。そして誰に食べてもらおうか。イメージは親戚つきあいだ。顔の見える関係でお付き合いする。だから固定客に届ける。生協そのもの。地域を協同で活性化したい。

バカ者、若者、他所者たちが集まる。さあ、行動だ。


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2010年04月26日

小田原食と緑の交流推進協議会とNPO小田原食とみどり 初代事務局長 谷知さん

9bf121e7.jpg小田原で田んぼや畑で農の交流をしようとパルシステム神奈川ゆめコープとジョイファーム小田原が中心になって協議会がつくられている。すでに8年。いまや、年間交流人数は述べ4千人を超える。借地も畑二枚、田んぼ11枚で11,593屬任△襦

それぞれの団体の協議会に止まらずNPOを組織したことが大きな影響を与えていると思う。畑や田んぼは組織運営や机の上ではできない。やはり、土のうえで自然あいてのカラダを使った仕事になる。カラダを動かし土いじりが基本的に好きでないと続かない。だから、団体組織だけでの運営だとマンネリ化して廃れる。個人個人が参加した自主性を活かした運営が大切だ。これがNPOである。

この協議会とNPOの運営の事務局を率いたのが谷知美和子さんだ。齋藤文子理事長と小田原交流事業をリードしてここまできた。当時NPOがまだ弱かったこともありパルシステム神奈川ゆめコープの職員として働いてきた。いま、いったん退職する。NPOとは会計委託の契約をして応援していただけるという。

感謝の懇親会が小田原尊徳神社でひらかた。リハビリ中の長谷川功代表も参加した。みんながひとこと話した。谷知さんは、いついっても畑でもくもくと農作業に没頭していたという。

さて、二宮尊徳だ。いまや神と祭られたが、実は協同組合の源流だと思う。たしか、この二宮神社には北海道野付漁協が定期的に参拝している。コア・フードの森つくりをパルシステムと育て続けている。海は森が育てるというの信念からだ。漁協の精神に尊徳思想を掲げている。

小田原は春だった。桜は散ったが緑は萌える。
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2010年04月19日

第2回農商工連携研究会と大塚さん

0c8acef3.jpgNPO法人農商工連携サポートセンター主催の研究会である。代表は大塚洋一郎さん。30名の出席。

農商工連携について考えてみる。
農業で一応生計をたてている人は2百万人をきったと言われている。平均年齢もすでに67歳をこえる。農業の大切さが語られるが、その割には状況は衰退に向かっているとしか言えない。

では、どうするか。
農を核とした新たなお金の回す仕組みをつくれないか。今までの産業構造を変えるようにと。これはこの間の国の変化でもある。
地方の農業地帯での活性化を目指す行政の取り組みが始まっている。
2007年農商工連携の推進法ができ、農水省と経済産業省がまがりなりにも連携して動きだした。

これは、農業と中小企業が連携して新しい商品やサービスを生み出そうとすることを助成するもの。お金と人で支援する仕組みである。

しかし、こういう補助金の仕組みは往々にして実は政府周辺の関係者か、よほどの利害関係者あたりしか使われないのが実態だ。そしてさらには、結局土建業などの企業に吸い上げられた。いまはそれにIT関係か商社などが群がる。
これでは農民も地方も活性化するにはほど遠い。農業にITだというが、使いこなすまえに借金まみれとなった。IT業者は素抜きで稼ぐ。農民にはたまらない。

今回、報告した三井将宇プロジェクトマネージャーは面白かった。中小企業基盤整備近畿活性化支援事務局。奈良先端大学の先生である。普通、補助金を出すがわは実務手続きの機械的な説明をされる。まさに役人的に。
ところが、先生は熱い。仕組みの説明も使うがわの視点で解説する。ギリギリの理解の幅を事例で話す。なるほどこれなら使い勝手がいいかもしれない。

こうした仕組みの成功事例、失敗事例の報告とともに参加者が互いに連携しようとする。参加した人たちも面白い人が多かった。むしろこのなかから何か生まれるかもしれない。

大塚さん。経済産業省で農商工連携をすすめ定年まえにやめて、民間の立場から繋いでゆく。永沢映さんの講座を学んでいた。面白い人がでてくることが一番だ。


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2010年04月12日

寺下さんと世界平和の旅

bc138a78.jpg寺下 武 さんが帰ってきた。

昨年、定年まえに生協をやめた。
世界平和を祈り、朝鮮の独立活動家 安重根氏追悼の日本〜韓国2500km巡礼に旅だった。これを無事終えた。

なんと2545.7km、339万歩である。気が遠くなる。

韓国家庭料理チエゴヤで、20名ほどで親密に報告を聞いた。

スタートは昨年12月25日に宮城県栗原市の大林寺からだった。なぜ大林寺か。朝鮮の独立運動家 安重根は伊藤博文首相を暗殺し処刑されるまえの監獄看守の憲兵に贈っ遺墨の記念碑があるという。なんと日本軍憲兵との曰くがあるようだ。

最後は、3月26日に安重根義士没後100周年記念式典に参加した。韓国の人びとから大きな反響があったという。

心が挫けそうになったときがある。長野から新潟にでて日本海側を歩いたときだという。寒いうえに毎日雨ミゾレにおそわれた。だが、そのとき海をみてこの向こうに韓半島が待っていると勇気を持った。

たくさんの山を越えて、川を渡って、雨の日も雪の日も、ただひたすら前に進むことだけを考えて約束の地ソウルをめざした。

すごい人がいる。友達にいる。なにを学ぶか。なにかを変えようとするとき、まずは行動することからだ。そして自分のからだを使い変えていく。

平和への行動は祈りである。祈りは毎日繰り返す自分の行動のなかにある。
韓国と日本。この歴史関係に世界平和の根源がある。これを理解し平和の関係を築くことが日本を変えてゆける。隣国との深いネジレを深い人間的連帯に変えたとき、あらたな世界が産み出される。

寺下さんに学ぶこと。彼の生き方に連帯すること。激しい情熱のなんと静かな持続的燃焼。


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2010年04月09日

現役と退役

308975d6.jpg(株)パル・ミートの山川さんが65歳でついに定年だ。送別会をした。60歳定年だが65歳まで再雇用制度がある。その満期だ。実は60歳定年では石上さんと中村さんのお二人がいる。本当に感無量。

年齢を重ねて実績を積むとかけがえのない経験が蓄えられる。この豊かな経験、紙の知識ではない人間力こそ宝だ。若い人たちにどう伝えるか。難しい。
しかし、つながりつなげていくことで何かがおきる。起こす。今度は雇われない生き方だ。セカンドステージ、セカンドリーグ。

ほかに、パルシステム神奈川ゆめコープの座談会があった。新生協設立10周年、元けんぽく生協から35周年の記念誌編纂のため。いろんなことがすでに昔話となった。歳月はいまさらながら早い。懐かしい

考えてみると、いまを生きることは、昔を生きることでもある。連面とした人びとの活動があってこそ今がある。だが、一瞬の後に時は過ぎ去り、歴史となってゆく。いまでさえロクに記録されない物語が未来に語りつげるか。これは難しい。

だが、実はいまがあることそのものが大勢の昔があってこそだ。ありがたいと思う。考えると面白い。

生協という組織は、いち経営者の個性では語れない。たくさんの役員や職員の様々な活動から構成されている。それぞれの切口からみる万華鏡の世界だ。

パルシステムは、さらに多様な面をもつ。この多様さこそ宝だ。
これからのパルシステムは、生協本体だけでなく、生産者や加工、流通、福祉、文化など多様な活動と事業で構成されることとなる。そうした無数の輪のハーモニーがパルシステムそのものとなるだろう。

山川さん、石上さん、中村さん、ありがとう。そうしてこれからが新たなステージだ。


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2010年04月07日

新たな時代と若い人たちとの対話

a19481b6.jpg昨日は、二ヶ所で四回役員と職員へ産直について対話した。パルシステム神奈川ゆめコープは、理事と幹部職員とで定期的に学習会をもっている。
講師は生物多様性と生き物調査の岩渕成紀先生、ささかみのわが石塚美津夫理事長など面白い方たち。そこに呼ばれる。

参加されたセンター長や営業所長たちは、20年前の前身であるけんぽく生協よりはるかに巨大で複雑な運営の責任者である。悩みも多いと思う。しかし、産直がパルシステムの基本だということはみな共有していると感じた。真剣だ。

午後はパルシステム東京板橋センターにいく。新しく美しいセンターだ。荒川の土手のそばにある。

最初に営業担当の職員、次に配送担当の第一部、最後に配送担当の第二部の職員と三回話した。配達から帰って疲れているのに6時半からみな参加してくれた。いまパルシステムでは全62センターで産直青果の学習会を行っている。

青果専用箱と言っても冷蔵とどこが違うか。じゃがいもや玉ねぎは日にち短縮の意味はないのではなどきちんと意見が出された。若い意欲ある数人の職員が残って話しを続けた。嬉しくなる。

いくら不況でも、食を大切にしたい。基本は自分のカラダだ。
日々自分のカラダの細胞は壊れてはつくり治されている。そのカラダの原料が食べ物だ。いいカラダをつくるいい原料を食べることでいいカラダをつくることが可能となる。

健康はうんこを見ることから。良いうんこを出すためにはお米を食べたい。とりわけ玄米がいい。腸内が健康だといいうんこがつくれる。

いい食べ物は、いい生産者がつくる。いい生産者は、いい土つくりと水を大切にする。バクテリアを活用する。それは地域を豊かにする。本当だ。

一人ひとりが大切にされ、大切にする。みんながチカラをあわせて生協を豊かにする。生協は生産者とともに消費を変えていく。確かな未来はそこにある。誇りと自信をもとう、感謝!


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2010年04月06日

おめでとうトキワ養鶏五十周年 そしてフードアクションニッポン 2009年アワード大賞受賞

74c1b238.jpg青森県藤崎町の常盤養鶏協同組合。トキワ養鶏だ。

鶏卵の生産を中心にヒナ飼育、飼料仕入、パックセンター、鶏肉加工とグループで養鶏に取り組んでいる。現在約20万羽。特徴は、エサへのこだわりといかに健康に鷄を買うかである。エサはポストハーベストフリー(収穫後農薬不使用)で遺伝子組み換えを使わない。
なるべく自然に近い飼いかたでと窓が無く人工的な照明と空調のウィンドウレス鶏舎は使わない。開放鶏舎で外気を循環させている。

さらに、平飼いという土で小羽数で飼っているものを拡大している。これはすべて国産原料のものにチャレンジしている。国産飼料の確保ではやはり米が可能性が大きい。減反田など耕作可能な田んぼはすべて栽培する。

こうした取り組みが自給率向上を目指すフードアクションニッポンの最高の大賞と農林水産大臣賞のダブル受賞になった。これは凄い。日本の農業を元気にする、日本を元気にする取り組みと評価された。

トキワ養鶏グループは30年以上前から東京の消費者を意識し直販を手がけてきた。雪深い東北の農村地帯で出稼ぎに頼らない経済を農を軸に育ててきた。

それが、リンゴ園であり、更に養鶏となった。彼らが非凡なのは、養鶏をたんに採卵時期だけの事業とするのではない。雛育成から飼料作り、販売、加工と総合化して出来るだけ自前で行うことだ。これを事業ごとに会社化して経営する。協同組合だ。

いま、鶏卵事業は厳しい。卵価は上がらず飼料代はかさむ。経費はこれ以上下げられない。こうした素晴らしい取り組みでも、事業として利益を産み出さないと続けていけない。若手生産者らが知恵を絞る。

さて、僕たちはこういう畜産や農業こそ村を守り里を育てると知っている。先人たちの優れた運動を現代に蘇らせ、力強く発展させたい。そのためには、都市の人びとを味方にし、生命あふれる本物の卵をもっと利用していただくことだ。理解と共感を得ることだ。そういう橋渡しこそ生協の役割だとそう思った。100405_1031~01


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2010年04月01日

年度スタートとパラダイム転換

d5529c32.jpgおそらく事業的に厳しい年度となりそうだ。時代の変化に対応した当時の事業システムは、次第に細部が精密に仕上げられ巨大な建築物のように完成していく。しかし、その完成過程で、それは社会の変化への変化に即応する仕組みとはなりにくい、と思う。むしろ、社会への防御システムとなっているかもしれない。
そのことが、加入や利用を広げると共に、逆にめざすべき目標から遠ざかっていくというパラドックスをうんでいるのかも知れないと思う。

考えてみると、パルシステムの事業の中心である食への取り組みが難しくなっている。巨大化が本来の狙いの実現とズレはじめてきているからだ。このことはある意味、必然的におこる矛盾である。だから、これをどう解決していけるか重い課題を抱えている。しかしこれこそ、時代の要請だと思っている。大衆化、普及と、こだわりと本物への接近。食と農への理解の深化をもっと図ること。

日本の食システムは、食の危害を徹底して排除してきた。細菌コントロールや異物混入の排除だ。その結果、病的なはどの衛生管理がすすんだ。それは家庭のまな板にまで及んでバイ菌を滅菌するという。これを真に受けると他人の体はおろか自分自身のカラダも否定することになる。口内や腸内はもちろん皮膚さえ細菌の巣窟だ。菌だらけと言っていい。

生きているということは、こうした菌だらけの世界のひとつの仲間として、人もまた生かされているということだ。だから、清潔とは、腐敗などの病原菌を抑制し通常の菌たちとの共生システムにすることをいう。滅菌として菌を全滅、排除することではない。
ところが、大量生産、大量消費で商品の品質管理を徹底すると菌の排除に向かわざるを得ない。だが、食は実は本来、常在菌とは共存しているのが普通である。それは、特に保存を常識的に行えば、品質的に特に問題とならない。このことは、商品の生の姿を知ることであり、多様性を知ることである。これは、矛盾する。

ではどうするか
こうした食の豊かさを知りあい学びあう仕組みをつくることだと思う。
最初から、食や農を知りつくしている人はいない。みんな教えてられて学びながらホントのことを次第に分かっていく。こうした場にパルシステムがなれること。加入しやすいが、しかし段階的に無理なく、食の真実へ近づくことがプログラムされているような参加型の食育の場であり続けること。このポイントは、生産現場と結ぶことだ。
これが進化を促すことになると思う。


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2010年03月28日

小さな巨人 パルシステム静岡 三周年

a66689db.JPGパルシステム静岡は全役職員会議を開催した。3周年記念。
上田由紀理事長が話す。三年まえの3月30日に認可された。三歳になった。
私は、もとはパルシステム東京の組合員だった。あるとき、静岡の自然学校に家族で参加した。いくつかのコースのなかからむささびウオッチングを選んだ。レクチャーを受けて日暮を待ってフォックスウォークで近づいて双眼鏡で観察した。なにもかも初めて。それは感動した。

それから毎月通って、あるとき木の葉たちが互いに意識して相互作用しながら繁っていることが感じられた。ものすごい感動を覚えた。それを感じたとき世界が変わってみえた。そして静岡に引っ越してきた。

さて、静岡にはパルシステムが無かった。それから孤軍奮闘してパルシステム静岡の設立までこぎつけた。いま思うとよくできたなと。小さい生協だが、だからこそできる地域の取り組みをしたい。大切にしているもの、自分に革命をおこしたむささびの小物、世界の貧しさを忘れないホワイトバンド、家族を大切にする結婚指輪。いつも初心を忘れず生きていきたい。

永田専務の簡潔な方針提起のあと、各種表彰があった。安全運転の表彰。そして一人で500人以上も仲間に加入させた職員。電話対応やアポ取りなど。表彰された職員たちの照れくさそうなコメントもよかった。

そのあと会場を移して各事務所ごとに参加者の挨拶が全員からあった。これがまた、台に上がるときに、次々にこけてみたり、手品を披露したりと笑いをとる。元気だ。個性が光っていた。和やかだがどこか力強い。いい組織だ。

内田君はじめ若手職員やおばちゃん軍団などパワーがあふれていた。最後に石渡部長がパルシステム静岡は小さいからこそ新しいパルシステムをつくることができると話された。そう、まさにそうだ。失敗を恐れない愉快な仲間たちの元気と信頼こそ、未来を切り開くとそう感じた。


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2010年03月20日

壁にぶつかること 事業の仕組みと運動について

21ca35d3.jpg時代の急速な変化に対応して、事業のあり方が問われる。しかし、それは必ずうまくいかない。なぜなら、まだ今までのやり方を引きずっているからだ。頭のなかでは、新しい課題に新しい仕組みで組み立てているつもりだが。実は、既存のパラダイムにとらわれている。それは、必ず数値に現れてくる。赤字だ。あるいは急速に採算性が悪くなる。

このとき最悪なのは、ムリヤリ数値をあわせて既存の事業枠組みで進もうとすることだ。要は、コストカットだけで乗り切ろうとすること。しかし、これは事業が広がっていくときには有効だが、縮小していくときは、身動きが取れず破綻する。最後は、カットするものが無くなる。

だから、常に新たな挑戦が必要なのだ。ところがこれが悪いことに、新規事業は常にそう簡単には黒字化しない。投資のわりに利益がでない。するとこれもカットの対象だ。利益基準でみると結局既存の収益事業でコストカットするほうに目がいく。

しかし、これもまた必然だ。普通のことだ。だから、いつも新しいことに挑戦する人たちは、カットされやめさせられる。当然だ。
まだ、既存事業のように採算をあわせられないからだ。他人のせいにしないこと。自らの問題だ。当たり前だが。

だが、新しいことに挑戦することは、むしろこういうカット場面からが正念場だ。こういうピンチにこそ大切だ。苦しまぎれにアイデアがでるときだ。
マドルスルー、泥の暗闇を手探りですすむ。楽をして、未来を予想してアタマの上で事業を構想しているレベルではダメだ。新しい事業枠組みなどつくれない。追い詰められて、追い込まれてこそ、メタモルフォスがうまれる。


海から陸に生物が上がったように、大量の生命危機こそが進化を促したと思う。

やりたいことは山ほどある。金がない。当たり前だ。
では、どうするか。人はいる。しかも意欲あるホントにいい人たちだ。これが宝だ。

そう、もう一歩先にすすもう。みんなのチカラをあわせて知恵を振り絞る。
ふとみると、つぼみは膨らんでいる。


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2010年03月19日

労働組合と地域 江東区労組連

e1f80d9d.jpg江東区労組連によばれた。夕方、6時半過ぎから三々五々集まってくる。この地域のいろんな労働組合の人たちがいる。山谷日雇労働組合、全造船石川島分会、江東ユニオン、全石油昭和シェル、パルシステム東京労組、パルシステム神奈川ゆめ労組、パルシステム職員評議会、世田谷地区労などだ。

山谷は、民間の建設業が大変だ。公共事業削減で仕事が激減している。特に夏とこの冬があぶれている。なんとかしたい。
そうか、確かにムダな公共事業を敵視してきた。しかし、考えてみるとアメリカは最大の公共事業が軍事ではないか。それも無尽蔵なくらい国家財政で負担している。それより平和で有効な公共事業はもちろん必要だ。冬はいつもカンパや時には食料提供をしている。できることから少しでもやりたい。

昭和シェルは、第二労組を会社につくられてさんざんいじめられているという。これを聞いて山崎豊子の「沈まぬ太陽」を思い出した。正義感の強い労組委員長に、第二組合をつくり海外勤務でトバす。そうして労組が会社経営者と癒着し、結局会社もダメになる。

江東ユニオンは地域で誰でも入れる労組だ。電話相談もしている。昨日も2人、首切り相談があった。派遣は本当にカンタンに首を切られる。もう少し、早くなんとかしたい。電話も知らない人が多い。無権利状態だ。
パルシステムも、派遣はほとんどいないが定時職員や契約職員がいる。矛盾を抱えている。ユニオンはいまもっとも必要な労組らしい労組だと思った。

パルシステム江東センターからは、共済や営業という組合員との最前線の方が話してくれた。確かに毎年賃金はあがるが契約職員だ。生活を考えて正規職員化すべきという。確かにすごい人たちがいる。

世田谷地区労は、自治労などで町のゴミ問題などに取り組んでいる。実は、新潟県吉川町と数十年農業交流をしている。吉川町はパルシステム東京の交流拠点だ。故加藤さんが信頼で築いた歴史がある。世田谷地区労の根本さんは、なんと30俵もお米を引き取っている。

労働運動と生協運動は仲間だ。共に、賀川豊彦が誕生に関わっている。社会が壊れてゆくときに、共に人間の尊厳と創造力と豊さを守っていく。確かに、状況は最悪に向かっている。だが、こうした仲間たちがいる。ここから何ができるか。同じ場所で行動していくこと。

築地本願寺安穏朝市を呼びかけた。同じ場所で農あり、食品あり、小売あり、書籍あり、労組あり、労働相談あり、生活相談ありだ。地域を変える全員参加の一大広場だ。何かが起こる。


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2010年03月10日

あったかいお金の回しかた セカンドリーグ

967000c4.jpg賀川豊彦が100年前の12月に神戸のスラムに住んで貧困とたたかったこと。これを記念して各地で講演会やシンポジウムが行われている。

賀川豊彦から何を学ぶか。パルシステムのセカンドリーグ支援室では、地域コミュニティーの活性化の活動をつなぎ、元気にするため生協を基盤に地域活動を支援している。ここが、賀川に学び格差社会や貧困を自ら解決せんと運動する各地のNPOなどに呼びかけて、シンポジウムを開催した。テーマはお金である。

地域を豊かにするためには、お金が必要である。だが、それはみんなが持ち寄り、持ち出し、使うという自らのお金の使い方に問題解決の入口があるというものだ。お金の産直であり、出す人と使う人の顔の見える関係を構築することだとする。

基調講演は、加山久夫賀川豊彦記念館館長。賀川は、金融とは人体に例えれば血液を回すことであり、これは経済を人間のためにしてゆくことだと話された。賀川は人間心理経済を説いていたという。人格経済ともいう。

パネルディスカッション最初のお話は、中ノ郷信組の長川理事からだ。賀川豊彦は、関東大震災で4万人の死者をだした最も被害の多かった本所地区の復興に奔走した。ここから生まれたのが中ノ郷信用組合だ。以降80年間に渡り庶民金融に徹してきた。
パルシステムとコミュニティーのために活動する人びとにお役立ちをしたいという。

吉澤保幸場所文化フォーラム代表は、金融資本主義の行き詰まりを語り、あらたなローカルマネーを模索する。利子を産まないあったかいお金を意識し、志を持ったお金を使おうと呼びかけた。

NPOの実践からは、山根真知子氏。NPO事業サポートセンター理事。セカンドリーグ実践起業塾コーディネーターだ。銀行に何気なく預けているお金がどう使われているか意識しよう。できるだけ使う人を意識したお金の地産地消を心がけたい。

セカンドリーグ支援室からは、各地のNPO事業を支援してきたこと。今後は中ノ郷信組など地域に貢献しようとする金融機関と連携し、地域活動やコミュニティービジネスに役立つ資金活用を検討していることを話す。

パネルディスカッションのコーディネーターは前田和男のんびる編集長。地域には、人とともにお金こそ大切な要素だという。それは、大銀行に預けてしまうことなく、みんなで意識して、互いにあったかいお金をまわそうと呼びかけた。

会場は、明治学院大学。賀川豊彦の母校。基調講演の加山久夫先生が名誉教授である。
雨のなか200名もが集まった。

加山先生は、賀川関連のシンポジウムなど100以上こなしたが、はじめてお金をテーマにしたという。実に大事なことだと話された。

会場から、ママのジャムの橘和子さんの起業の実践報告。マハラバ文庫増田レア代表の中ノ郷信組組合員としての会社立ち上げ資金の融資を受けた報告がされた。

地域で女性たちが小さなビジネスをはじめている。その活動に資金がいきてくる。これからは、無数の小さなコミュニティービジネスの波が起きてくる。それは、賀川が唱えた防貧の協同社会へと進んでいく。


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2010年03月09日

日本の食は安すぎる 山本謙治氏 パルシステム生消協フォーラム

397eb7a2.jpg日本の食は安すぎると力強く講演するのは山本謙治さんだ。流通の専門家。食の現状に歯に絹着せぬものいいが評判だ。パルシステムの商品案内と気になる商品を取ってみた。美味い。ヨイショ抜きに美味しい。もっと紙面でうまいを表現すべきた。この会場にきてワケがわかった。全国から名だたる生産者がきてる。某有名スーパーが欲しがった産地がほぼ顔を揃えている。これは凄い。お世辞抜きだ。

さて、パルシステムには生産者消費者協議会がある。産直産地が全国から集まりパルシステムグループの各地の会員生協から組合員代表と協議している。これは、事業だけで結びつきをもつのではなく、農と食をつないで地域を豊かにしようとするもの。共に組み立てる場である。
これが生産者には面白いという。普通は、生協といっても商品仕入担当者としか話さない。ところがパルは、いろいろ消費者がやってくる。交流し議論する。もちろん産地側からこうした会議にまでこれるのはごくごく一部に過ぎないが。産地交流は二万人を超える。

その生消協には、生産者運営委員会と消費者運営委員会がそれぞれあり、かつ全国を三ブロックで分けブロック会議を設置している。また、果樹部会、米部会、畜産部会、近郊会議など作物ごとの部会もある。ここでは生産者同士の議論が面白い。なかなか生産者同士の場は意外にない。

フォーラムは、さらに大泉一貫宮城大学副学長の講演。日本の農を六次産業化で農商工旅行など情報化して元気にしようと呼びかけた。生協がそのリードをして欲しい。

パルシステムも2009年度は、対前年比99.5%と割った。なかでも産直品の農畜産物が低迷した。大いなる危機である。産地に不安がつのる。

では、どうするか。
一緒に取り組むことだ。農と食が、文字通り一体になって、産地へ行き生協組合員宅を訪れる。会員生協62センター全員で予算をたて、組合訪問と産地学習をやりきる。あらためて顔の見える関係の再構築だ。
100人の食づくり!今こそ、産直の底力!


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2010年03月07日

水野和夫氏 世界は再び陸の時代へ パルシステム政策討論集会にて

698b117a.jpg水野和夫氏の講演。
日本の名目GDPは97年をピークに40兆円減っている。515兆円が2009年には475兆円となった。
特に製造業が激減している。名目GDPとは産業全体の売上から中間投入物を引いた総額である。たとえ、沢山売れても、利益が出ないと下がり続ける。

困ったことに、売上から変動費を引いた限界利益のうち、人件費と企業利益への配分で、人件費が大幅に縮減した。統計は見事に規制緩和の影響を表している。

利子率革命。
利子率とは、利潤率であり産業の潜在成長率だという。
17世紀にヨーロッパは経済成長の限界にきてイタリアでは史上最低の利子率1.125%になった。そこから海に乗り出して経済成長が始まる。利子率は上がる。

しかし、21世紀の先進国もまた利子率が激減している。成長の限界とデフレである。アメリカや日本は最低である。しかし、一方中国、インド、ロシアなど新興国が経済成長をとげる。これをどうみるか。

あらためて、再び陸の時代になるという。いま成長を続けているのは中国やインドだ。これは資源国でもある。
だが、いままで20世紀の成長が再び世界を覆うのか。それは難しい。成長の限界がある。地球環境にとってどうか。
最後に水野氏はいう。遠くまで行くんだという経済は、限界にきたと。

さて、考えてみると実はGDPでは基礎数値が企業活動の集計値しかない。また、貨幣では図れない価値は表せない。
いま、日本で起きている深く静かな価値転換。この変化こそ富を変え新たな未来をつくる。それは実は、懐かしい未来である。農と食の豊さの根源。


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2010年03月01日

飼料米と耕畜連携 パルシステムの取り組み

4c2e4824.jpg畜産が危機だ。昨年以来、ジワジワと販売が低迷している。飼料価格も高止まりし、廃業がまた増えてきた。

このままでは、畜産の存在価値が問われる。アメリカの余剰農産物に飼料を依存することを止めたい。シカゴ相場と為替とタンカー運賃をにらみながら計算しても合わない。
飼料輸入量1,655万トン。うちトウモロコシが1206万トン(49%)と二番目に多い大豆油粕の325万トン(13%)を離してほぼ半分を占める。アメリカの余剰農産物に頼ってきた。
ハイチは、もともとお米を自給自足していたのにアメリカの安い米輸入で負けて、農地が放棄されたと聞く。結果、貧しさが拡大した。そこに天災が襲うとひとたまりもない。都市に流出した人びとの貧困。生活破壊。


では、どうするか。
パルシステムで、畜産生産者と稲作農家、農協、飼料会社、農水省、県などが集まり耕畜連携による飼料米の取り組みが議論された。

まずは国産飼料を使いたい。その取り組みのひとつが飼料米だ。
田んぼの減反を止めてお米をつくり、ご飯を食べるだけでなく、様々な活用を図り、外国農産物依存から少しでも脱却しようというものだ。逆にいえば外国農産物に依存し、作れる農地が放棄されることを解決したい。産地と消費地の双方と政府などで可能性を追求する。

この間のパルシステムなどの取り組みにより、今年は一気に反当たり8万円の補助金がでることとなった。
さらに県単位で1万5千円などが追加される。このため昨年の数倍の作付けが見込まれている。飼料米の増大だ。

しかし問題は、これが補助金頼みであり、継続的なものとなるか未定であること。これを持続可能としていきたい。問題は山積している。

畜産と稲作など耕種農家の地域資源循環は、実は、日本の昔からの風景だ。稲藁、米ぬか、籾ガラ、豆ガラ、野草、残飯などなどで飼育した。糞は大事な堆肥となった。無駄の無い日本型畜産のこれからのあり方を模索し、挑戦していく。


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2010年02月26日

美味しい!の矛盾をどうとらえるか

5fd21f02.jpg美味しい食べ物は、なぜ美味しいか。
なぜ、不味いか。
これは考えてみると結構ややこしい。

まずは、食べ物の素材がある。とれたての冬のヒラメはうまい。春のアジはうまい。これは、生命をいただく。厳密にいうと、海岸線によったり、海流によったりでも味が違うし、当然、料理の腕や味つけでも違うが。それはまた、おいておく。
山の山菜。これもうまい。これも、土地土地で味が違う。やはり、冬寒く、雪が多い地方のやつがどうもうまいようだ。また、アク抜きなどで味が違ってくる。

こう考えると、野菜や穀物も同様に、地域や土地によって味が違う。一番大きな差は土だ。土と野菜の相性である。どう土をつくり施肥をするか。

そうして調理技術がある。いくら美味しい加工技術を持っていても素材が悪いと話しにならない。芋や大豆、米、小麦など素材をどう調達しているかが問題となる。意外に、この素材の調達に疎いと基本で難しい。美味しかったり、今度はたいしたことないと言われたりする。難しい。

だから、まずは素材の確保から始まる。それが農協系統や補助金がらみで複雑である。全農あたりに仕入れを丸投げしていると、いい素材を安定的に手に入れるのは難しい。

しかし、野菜や穀物は自然そのものだから、実に奥が深い。必ずしも、土壌が肥えているから美味しいとも言えない。家の石垣に勝手に生えるこういう草がうまいこともある。

さらに、食べる側の人の問題も大きい。水ですらちがう。昔、村では山の清水の場所による違いを知っていた。バンデラのとニヤケラの清水では味が違った。それが村人には分かっていた。ところが、都会の不味い水に驚いても、仕方なく慣れてしまう。すると水の味や香りが分からなくなる。また、水はカラダが求めているときが一番うまい。夜半、酒の飲みすぎで喉が乾いて飲む一杯の水のうまいこと。さらに、真夏、田んぼで草取りをしてカラカラに乾いて、ひと休みして畦でいただく水の美味しいこと。つまりは、食べる側にも問題はある。

食べ物は、ただ腹一杯食べるだけでいいときもある。これはありがたい。だが、次第に美味しい!や味や香りに感動することも大事だと思う。本当に、みずみずしい生命溢れる食こそ人生だと言おう。
食べ物についてより深く極めていきたい。


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2010年02月19日

産直ということ つなぐこと 底力

04e9aa73.jpg産直に違いが分からない。わかりにくい。どうしたら本物かどうか見分けられるかという。

ほんとうに違いがないか。無いならそれはそれでいい。世の中が良くなる。
しかし、違いは歴然とある。似てはいるがどうも根っこが大きく違う。

これはパルシステムの産地に行けばすぐわかる。産地から家庭まで追っかけをやるとわかる。畑が違う。田んぼが違う。栽培が違う。そして作っている人が違う。組織が違う。
これを、公開して監査し確認している。交流している。交流といっても中身が違う。生物多様性、日本型畜産、飼料米、海を守るフードの森づくり、珊瑚の森づくり、フードマイレージなど、あれやこれや。


では、他はどうなのか。問題は、主導的な生協にあるかも知れない。いっぽうで産直をうたい、他方で低価格を強調する。実は、真の狙いは事業を発展させることにあるという。事業が発展することは、大勢の人が支持することであり、つまりは経済民主主義が実現することだとする。あるリーダーは、生協は価値判断を押し付けるべきではないとまで言い放った。つまり売れればいいと。生協における新自由主義である。
では、なぜ産直をうたい、食育を語るかと聞くと、儲かるからだと率直に話した。ならば、それを組合員にこそ語るべきではないか。すると黙った。

理念と実践。運動と事業。これが、ただ事業の成功だけを求めると何がおこるか。現消費者優先である。安ければ、それが正義だ。価格を落として倒産する食品企業や廃業になる産直団体がでても、それは競争に負けたのであり、努力が足りないとさえ語る。

そうして、生協の商品基準の見直しである。製造日付を止め、遺伝子組み換え食品に賛成し、ホルモン剤投与さえ容認しようというもの。それなのに、生物多様性を語り生き物調査もするという。

とはいえ、こうした矛盾が内包されることは、ダメだとは言えない。いや面白いかもしれない。おおいに議論を交わしたい。

さて、パルシステムはどうするか。生産と加工と消費をつなぎたい。つなぐということは、一人ひとりが主人公となり、自分の言葉で産直を語ること。このためにすべての事業がある。運動がある。豊かな里地里山と町をつなぐ。知識だけの普及ではない。


これは、物語であり歌であり音楽であり映像であり、芸術なのだ。生き物たちの競演の連鎖。深い慈愛。
愛と協同。これが産直そのもの。同志たちよ。


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2010年02月09日

ささかみでホワイトアウト

fd36da28.jpg米粉の工場がささかみにある。この工場を活用できないか。地元農産物をどう多岐に渡って活用するか、これが大事と考える。

普通、当たり前だと思っている飼料のトウモロコシ。これはアメリカの余剰農産物の利用から生まれた。
ひと昔前は、畜産には日本在来の稲藁や野菜屑、残飯が使われていた。地域で資源を回していた。地産地消とか意識する前からだ。

さて、グローバルな時代にこそ逆に地域でこの稀少な資源を大切に使いまわす知恵が求められてくる。
ささかみには何があるか。なんと言ってもお米だ。米をつくり米を活かす。米を食べる。
というわけで、ご飯用、お餅、お酒ときて次は米粉でお菓子、パンだ。さらに飼料へと進む。冬季は裏作で菜種を植えたい。これは昔はやっていたという。

この多面的技術を習得し、そしてそれを支持し、ありがたく頂く都市の人びとがいる。これだな。

しかし、26年ぶりの大雪と暴風にみまわれた。新潟からの在来線特急は運休だ。普通に乗った。これがなかなか発車しない。ヨタヨタと風に怯えながら各駅停車でゆくと、三駅目でついに立ち往生。完全に止まった。先の二つの駅に先行車両が止まり、一番先頭は雪を抱きかかえて動かないらしい。ついに諦めた。

迎えの車がまた遅い。雪国新潟でもまれにみる大雪と暴風。この駅まで迎えがくるのに二時間かかった。あげくに来る道で田んぼに車が三台落ちていたという。

へー、そんな下手くそがいるのか、東京じゃあるまいしと呆れた。
ところが、車で走るとすぐわかった。これはすごい。怖い。

家並みがある間は、たいしたことはないのだが、一面田んぼの道がすごい。細かな雪が横なぐりに吹きすさぶ。ビュービューと叩きつけてくる。まるで先が見えない。真っ白。ライトを照らしても見えない。

道端のポールがチラッと見えたと思うとすぐ隠れる。しばらく停車して小康状態を待つ。このまま埋もれるかと焦る。ようやく脱してバックし回避した。

幹線道路も油断できない。途中田んぼの中にでるとやはり見えにくい。突然、対向車が現れてくる。

ホワイトアウトとは聞いたことがあった。しかし、これは空から吹雪くのではなかった。地吹雪のことだった。一緒に乗ったJAささかみ遠藤君が言った。昔はこういう状態で何人か遭難して亡くなったと。なるほどすごいなと思った。やはり自然は簡単じゃない。久しぶりに恐怖感にとらわれた。


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2010年02月08日

日本中に元気な女性たちがいる。パルシステムの生消協女性生産者交流会

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毎年、全国各地のパルシステム産直産地の女性たちと生協組合員が一同に集まり交流している。会を企画運営する中心は、持ち回りで各地域のいくつかの産地で実行委員会をつくり担っている。今回は、紀伊半島食と緑の交流協議会のメンバーだ。

会場では、この紀伊半島の産地の入場行進からスタートした。先頭は修行者の法螺貝だ。ぶぉ〜と響き渡る。

紀伊半島の海の幸は、「みえぎょれん」だ。海女さんの魔除けは星印。布に縫い付けている。鳥羽から20分の離島からの報告だ。700人の小さな島に嫁いできた。仕事は大変そうなのになぜだか楽しんでいる。

丸山千枚田を自慢する「全農みえ」の若い女性たち。棚田保全が交流活動の拠点だ。生き物調査もしている。

「御浜天地農場」からも若い女性が発表する。三年前にIターンで就農した。福祉施設とも協同し商店街とも地域活性化に取り組んでいる。マコモタケを覚えてほしい。

ミカン産地からは「さんまる柑橘同志会」。
1976年にパルシステム創業時代にリーダーが知り合い結成された。以来、小さな組合のまま継続している。発表は農家に嫁いだ女性から。

「紀ノ川農協」は昨年公開確認会を主催した。農民組合と農民産直センターをへて生産物と生産資材の販売専門農協として運営されている。直売所は遠くからも来店する人がいるほど人気がある。

この協議会の女性世話人代表王隠堂裕子さんが所属するのは、大紀コープファームだ。春は鶯、初夏はカッコーやホトトギス、秋はメジロとたくさんの鳴き声が聞ける。四季の花が見れる。でも150軒の集落で農業している方は70歳以上がほとんどだ。

最後は、「京都農民連」だ。構成する団体は「弥栄空詩土」「久美浜農民組合」「亀岡市農民組合」「京丹波町農民組合」「美山農民組合」
経済が停滞し、生協組合員の皆さんの生活も大変でしょうが、日本の農業と食料の現状を知っていただきたい。私たちが作った産直野菜を皆さんが喜んで食べ続けていただけるよう、農業をあきらめずこれからも頑張りたい。

200名を超える会場はガーデン式で明るく各テーブルに分かれて熱い歓談が交わされた。

日本を支える女性たちのパワー炸裂だ。ツライ話も笑いとばす。f975788c.jpg


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2010年01月29日

早朝の星 出勤電車

3ae870a5.jpg冬は五時過ぎだとまだまるで夜だ。星が美しい。高台のマンションを出ると一面の星空が見える。

住宅街の淡い街路灯に照らされたアスファルトをゆく。公園の木々はまだ寝ている。鳥のさえずりもまだ聞こえない。

だが、寒そうに出勤していく人たちがひとりふたりと歩いている。もう少し遅い時間だとジョギングする人にあう。早朝の空気はやはり違う。

確かに、冬の起床はためらいがある。もう少し暖かな布団にくるまっていたい。だが、思い切りがたいせつだ。ふんっ、と切り替えて起きる。起きてしまえば何でもない。カラダが稼働する。あとはシャワーを浴びて最後に冷たくしてカラダを締める。

そうして、ゆっくりと駅に軽くジョギングだ。駅にははや通勤者がそれなりにいる。日本のサラリーマンは早起きだ。一生懸命に会社に向かう。以前は、なんでこんなに真面目かなとイラついた。テキトーにしておけばラクなのにと。

だが、実は早朝は贅沢だ。街角は少ない人たちのものだし、星空は夜半とは違う顔をしている。駅ですら、昼間と違う。まだラッシュのような戦闘性を見せず大事そうにひとつひとつ動かしている。

早い朝は、贅沢そのものだ。


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2010年01月25日

翻訳と喜んでもらうということ セカンドリーグモデル事業

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地域を豊かにしたい。豊かになりたい。しかし豊かとはなにか。
豊かではないという問題は、いくらでもある。この地域の課題を自ら解決しようと、実は様々なグループや組織がある。そのなかでこの問題解決を自発的・自立的で持続可能な事業としてやろうとすることを、コミュニティービジネスと呼んでいる。コミュニティーのために問題解決する方法を、ビジネス手法で行うわけだ。

なぜ、ビジネス手法か。ビジネスとは、顧客のために商品やサービスを提供して、その対価を受け取ること。目的と目標を明確にし、その実現のために、計画し実行、評価・点検、再修正と問題解決しながら取り組んでゆくことである。

さて、パルシステムはこうした地域団体との連携のために、食と農、子育てなどのテーマで取り組む事業団体を公募している。2009年度は2団体に決まり連携して取り組んでいる。

この中間報告会があった。NPOチルドリンとNPO暖暖(ぬくぬく)である。代表の蒲生さんと太田さんが報告した。

チルドリンは、若いママたちが自由で凜としながら子育てを楽しむことを応援する。

掲げているのは、
ママ同士のコミュニケーション
ママ達とのコミュニケーション
消費者啓発
これをリアルとイベントとWEBで実現する。
イベントと小さなコミュニティーは、事業拡大と利用促進で役立つ。
納得のいく選択へ。

暖暖は、障がいあるなしに関わらず集まり補習する場の提供をしている。
生協で理事などの役割を果たした仲間が一種の燃え尽き症候群になった。では、なにかやろうと話しあい、スタートした。八街は古い村だ。そこで空き家を借りて活動を始めた。子どもたちの補習塾。いまは2ヶ所。障がいある無しに関わらず集まり学習している。

いま、地域で何ができるか。自分は何をしたいか。仲間はいるか。そして、他人や地域に喜んでもらえる活動をしてゆく。
失敗を恐れず、まずやってみながら組み立ててゆく。
やはり女性たちが元気がいい。


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2010年01月21日

賀川豊彦とあったかいお金のまわし方 3月6日(土)明治学院大でシンポジウム予定

f0731a36.jpg20世紀前半の恐慌の時代、賀川豊彦は「友愛の経済学」で、資本主義の限界を説いた。
モノは有り余っているのに、回らない。富は少数者に、ますます集中し、貧困と飢餓は増大すると。その根本的要因は、経済のあり方、金融のあり方にあると言った。

人々が互いに協同し出資し融資し使いあうことが必要だ。協同の力で経済を回すことこそが恐慌を乗り越える。これを、客観的物理的な、あたかも個々人の意思とは関係なく動く自由経済と対比して、人間経済、人格経済、あるいは主観経済と呼んだ。つまり、貧しい人々自身による意志を持った金融であり、モノの生産であり、流通であり、消費である。そこには巨大な富を持った資産家や全てを統制している権力者はいらない。

さて、この賀川豊彦の考え方と運動をどう現代に蘇えらせるか。いま献身100年記念で全国各地の各種協同組合がシンポジウムを開いている。しかし、どうもスラムに入り貧民救済に働いた聖者のような神格化が強いように見える。これが残念だ。賀川はある種の誇大妄想であり、様々な現象への子どものような興味と常識を覆すパワーを持っていた。

今回のシンポの基調講演は加山久夫賀川豊彦松沢記念館長。
いま加山先生が、賀川の人間的エピソード、そして金融論と経済学を一番詳しい。分かりやすく解説していただける。

パネリストには、加山先生の他、中ノ郷信組近藤理事長、吉澤保幸場所文化フォーラム代表。山根真知子セカンドリーグ実践起業塾講師、セカンドリーグ支援室などである。

中ノ郷信組は関東大震災復興から賀川が立ち上げたもの。以来80年以上庶民自身の信用事業を展開し、土地バブルや金融デリバティブに無縁で超優良財務を誇る。秘訣は小口金融である。積小為大。

吉澤さんは元日銀幹部、あったかいお金の命名者。グローバル金融の破綻を内部から身体性を持って分かり過ぎるほど分かっている。いま地方と都市をつなげるレストラン「とかちの」を経営。都市と地方をつなくゲートウェイとして次々にネットワークを仕掛ける。逆ビジョンを提唱。山川草木国土悉皆成仏、生命と人間社会の有りように警鐘を鳴らす。

山根さんは、地域コミュニティーのためのNPOなどの活動をサポートしている。最も重要なことは、資産を地産地消で互いに回すことだと力説する。お金の使い方こそ大切だと。単に大銀行や郵貯に預けたその金が戦争やデリバティブで貧しい人々の抑圧に使われている。自分たち自身で顔の見える関係で使おう。お金の地産地消、参加型、多様性、協同で。

個性的なパネリストをコーディネートするのは前田和雄。地域活動情報誌「のんびる」編集長である。
最近でもヒット作「なぜ男は化粧するか」を出している。ジャンルを問わない多彩な書き手である。

さて、金融恐慌とは何か。金融の破綻、もはや国の財政出動で支える異常事態。これは社会の各セクター同士が対立し互いに崩壊過程に行き詰まってゆくこと。金融がいい回転をうまない。分断と自分だけの生き残り策が、かえって全体を崩壊させるという。デフレスパイラルもその一現象だ。そこからの脱却。これは自立、連帯、協同という内橋克人氏のいう通りである。賀川豊彦こそすでに100年前にこれを語っていた。


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