こんにちは、
バレンシア歌劇場では「ランメルモールのルチア」の公演が続いていますが、
その次の演目、ビセンテ・マルティン・イ・ソレール作曲の「Una Cosa Rara (珍事…?と訳すのでしょうか)」のリハーサルも佳境に入っています。
彼、マルティン・イ・ソレールはバレンシアに生まれてイタリアで活躍し、ウィーンでも人気だったらしい、18世紀後半の作曲家です。
ウィーンでは、「フィガロ」や「ドン・ジョヴァンニ」などの名作をモーツァルトと生み出すことになる名(台本)作家ダ・ポンテとも何曲かオペラを書き、いずれも大成功だったそうです、人呼んで「バレンシアのモーツァルト」。
同時期にウィーンの住人だった本家のモーツァルト氏も彼のオペラを聴いていたに違いありません。
その証拠にマルティン・イ・ソレールのあるオペラの1幕のフィナーレの一部が「ドン・ジョヴァンニ」に引用されているんです。
どのオペラかって?
そう、今回取り上げる「Una Cosa Rara」がそうなんです。
…と、そんな話をどこかで読んだことくらいはかろうじてあっても、まさかその曲そのものを演奏する機会に恵まれるなんて、思ってもみませんでした。
彼のような、「当時の一流人気作曲家」達の多くは、モーツァルトやハイドンという規格外の天才達と同時代に生きてしまったためか、200年後の今日ではほとんど作品を取り上げられることはありません。
でも、彼らの作品の中には、
「天地創造」や「ドン・ジョヴァンニ」なんかに比べると
どうしても見劣り(聴き劣り?)してしまう…からといって、
十把一絡げ式にすべてごみ箱に捨ててしまうのはもったいないのでは、
と思わせる佳曲もあります。
この「Una Cosa Rara」、特にその中のいくつかのアリアはそういう音楽の秘湯リストに入れていいんじゃないかなあ、と演奏しながら思っています。
彼の曲を演目に上げる常設のオペラ劇場はおそらくバレンシアの他にはないでしょう。
しぼりたてのバレンシアオレンジのジュースのようなさわやかな音楽を楽しんで演奏したいと思います。
それでは、また。
バレンシア歌劇場では「ランメルモールのルチア」の公演が続いていますが、
その次の演目、ビセンテ・マルティン・イ・ソレール作曲の「Una Cosa Rara (珍事…?と訳すのでしょうか)」のリハーサルも佳境に入っています。
彼、マルティン・イ・ソレールはバレンシアに生まれてイタリアで活躍し、ウィーンでも人気だったらしい、18世紀後半の作曲家です。
ウィーンでは、「フィガロ」や「ドン・ジョヴァンニ」などの名作をモーツァルトと生み出すことになる名(台本)作家ダ・ポンテとも何曲かオペラを書き、いずれも大成功だったそうです、人呼んで「バレンシアのモーツァルト」。
同時期にウィーンの住人だった本家のモーツァルト氏も彼のオペラを聴いていたに違いありません。
その証拠にマルティン・イ・ソレールのあるオペラの1幕のフィナーレの一部が「ドン・ジョヴァンニ」に引用されているんです。
どのオペラかって?
そう、今回取り上げる「Una Cosa Rara」がそうなんです。
…と、そんな話をどこかで読んだことくらいはかろうじてあっても、まさかその曲そのものを演奏する機会に恵まれるなんて、思ってもみませんでした。
彼のような、「当時の一流人気作曲家」達の多くは、モーツァルトやハイドンという規格外の天才達と同時代に生きてしまったためか、200年後の今日ではほとんど作品を取り上げられることはありません。
でも、彼らの作品の中には、
「天地創造」や「ドン・ジョヴァンニ」なんかに比べると
どうしても見劣り(聴き劣り?)してしまう…からといって、
十把一絡げ式にすべてごみ箱に捨ててしまうのはもったいないのでは、
と思わせる佳曲もあります。
この「Una Cosa Rara」、特にその中のいくつかのアリアはそういう音楽の秘湯リストに入れていいんじゃないかなあ、と演奏しながら思っています。
彼の曲を演目に上げる常設のオペラ劇場はおそらくバレンシアの他にはないでしょう。
しぼりたてのバレンシアオレンジのジュースのようなさわやかな音楽を楽しんで演奏したいと思います。
それでは、また。