先日、27thシングル『ごめんねFingers crossed』に収録されるアンダー楽曲『錆びたコンパス』のセンターが発表されました。れなちこと山崎怜奈さんです。
れなちさんといえば、もともとの趣味をいかし、数々の外番組に出演。いまやTOKYO FM帯番組のパーソナリティを務めるほどの活躍を見せています。
しかし、決して順風満帆な道のりだったわけではありません。彼女自らインタビューで、「アイドルとして圧倒的に劣等生」と語っています。それに気づいたからこそ今の活躍があるわけですが、困難な道のりを垣間見てきたファンとしては、今回のセンター抜擢に喜びもひとしおだと思います。
~封印した握手会でのやりとり~
山崎怜奈とセンター。そのふたつで、個人的に思い出す話があります。
それは、2018年10月13日、東京ビックサイトにて開催された、乃木坂46の21stシングル『ジコチューで行こう!』個別握手会で、れなちさんと握手したときのやりとり。
その日最後の券を出したとき、締めとして、わたしはこんなことを言いました。
「センターで歌う姿を楽しみにしてます」
正直、深い意味はありません。「がんばってくださいね」ぐらいの軽い気持ちでした。
そのとき、れなちさんが答えてくれた言葉。はっきり覚えています。
「今はセンターとかあんまり興味ないんだ」
まさかの答えでした。ただでさえ緊張しているのに、予想もしない答えで頭が真っ白になり、あばばばばばばと狼狽しながら、退場しました。時間はまだあったはずなのに、自分から手を離してしまったのも、鮮明に覚えています。
このやりとりは、今までどこにも書いていません。おまえはなにを言ってるんだと自分に突っ込みながら封印しました。いまでも思い返すたびに後悔します。
タイミングも悪かったのでしょう。以前755で、「2019年にいろいろな価値観を断捨離した」と書いていました。そうなると2018年は迷いのなかにいた可能性があります。「興味がない」という言葉が、その複雑な気持ちの現れだとしたら、もう本当に申し訳なかったと、ただただ反省するばかりです。
あと、まとめブログ全盛の時代だったので、変にまとめられ、彼女の評価を下げるのが嫌だった気持ちもあります。でもきっとそれは考え過ぎでした。このやりとりを見て、彼女を嫌う人なんてどこにもいないはずです。むしろ好感度があがるのではないでしょうか。
「ありがとう」と笑顔ひとつで済ませられた話題です。でも、彼女はそれをしなかった。相手の求めている答えではなくとも、正直に答えてくれた。これほど誠実な対応はありません。そこにすごく、らしさを感じ、より好きになりました。
そのれなちさんがアンダーセンター。非常に感慨深いものがあります。
~誠実さが誠実さを繋ぐ~
山崎怜奈は、言葉を大切にする人です。
ブログ、モバメ、755、Instagram、ラジオ、各媒体――彼女の言葉が響くのは、彼女自身の誠実でまっすぐな姿勢があるからです。握手会も同じでした。ひとりひとりのファンと、ひとつひとつの言葉と誠実に向き合う。彼女の握手人気の高さは、いわゆる「あざとい釣り」ではなく、この誠実な対応にあると思います。
そんな言葉を大切にするれなちさんは、以前、755でこんなことを書いていました。
「アイドルとしての幸せが何なのかって、私は一つじゃないと思ってるよ。」
ファンとして、センターに立つ姿を夢見るのも、選抜に入ってほしいと願う気持ちも間違いではありません。今回もアンダーかとガッカリするのもおかしくはない。ファン心理として、より大きな場所、舞台での活躍を願うのは当然ともいえます。
先ほどの握手会でのやりとりを振り返ると、当時のわたしが軽い気持ちで、「センターで歌う姿」云々と言ったのは、それが「アイドルの幸せ」だと心のどこかで思い込んでいたからです。「今は興味ない」という言葉で落ち込んだのも、きっとその思い込みのせいでしょう。
でも、アイドルの幸せは、センターになることがすべてではありません。ファンの願いとアイドルの幸せが一致するとも限らない。センターでなくても、選抜でなくても、幸せの形はいろいろある。そんな当たり前だけど見失いそうなことを、彼女はわかりやすく言葉にして伝えてくれます。
そして、葛藤も赤裸々に言葉にします。
アンダーセンターへの想いを綴ったInstagramより。
「アイドルが好きな方々が見たいのは「選抜」の中にいて、歌番組に出演して、ライブでも前のほうで踊っている姿なのかなと思うと、うしろめたい気持ちもありました」
続けてこう書いています。
「だからこそ、ファンの皆さんがいつも強くて優しい味方でいてくださっていること、心から感謝しています」
れなちさんが誠実にファンへ言葉を届けるからこそ、ファンもまた誠実で返します。わたしの目の届く範囲になりますが、彼女のファンは、誠実な方が多いように思います。彼女自身の誠実さがファンにも伝わり、深い部分でファンと繋がる。だから、彼女のファンは、誠実で、強く、熱い。そう感じます。まさに、ファンは推しに似る、です。
~アイドルの幸せ、ファンの幸せ~
ところで、いまのれなちさんは、皆さんの目にどう映っていますか?
わたしは、ものすごく輝いて見えます。そして、一本の強い芯を感じます。
何事も芯のある人間は強いです。その芯は一朝一夕にはできません。つらい思いをたくさんして、いろいろな価値観を断捨離して出来上がった太い芯。そんな芯をもった彼女を見ていると、センターに選ばれたのではなく、センターが彼女を選んだ。そんな思いさえします。
努力が必ず報われるとは限りません。でも、努力がなければ成功の可能性もない。迷い、傷つきながらも、一歩一歩努力を積み重ね、ついにここにきました。もちろんここが到達点ではありません。道なき道を行き、これからも新たな可能性を見せてくれるはずです。
アイドルの幸せは何なのか。
きっといくつもあると思います。
それをれなちさんが証明してくれました。
なら、ファンの幸せは何なのか。
これはきっとひとつです。
細かく言えば、いろいろあります。センターもそう、選抜もそう、番組での出番もそう、ファンの数だけ願いはあります。でも、そのすべては、ひとつの願いに集約されます。
それは、あなたが幸せになること。
あなたが幸せなら、ファンも幸せです。
だから、あなたのファンはきっといま、幸せです。
幸せですよね?
悔いのない人生なんてどこにも存在しない、
なんて言わず、
やりたいこと全部やっちゃってください。
その姿を見るのが、ファンの幸せです。
いまの山崎怜奈は強い!
強い自分を信じて!
break a leg!
コメント
コメント一覧 (32)
そういった意味で、乃木坂の狭い井戸で有名になる
よりラジオやテレビ番組での知名度や好感度を上げて
欲しい。
香
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