カテゴリ: 知人の話

姐さんが青線の範囲内を歩いていたら、乗用車のミラーが腕にぶつかってきたそうです。名刺を要求しただけだったけれど、運転していたのは隣町の病院の院長で、車の中から顔を出して、大したことない、と言ったそうです。降りてきたのは妻だけだったそうです。

運転者が下りないで、妻に様子をみさせるなん男なんて、見下げた男だね。その夫婦のあり方が透けて見えるようだわね。離婚ものだね。
フランス映画ならこの場面から妻が夫を軽蔑して夫婦の亀裂が始まるのよ。

それで、私が言いたいのは、そのことではないの。
姐さんが50代の切れ者らしいお嬢さんに話したら、何やってるの、そういう時は警察に電話しなくてはならないのよ、と叱られたそうなの。
それには私も賛成で、運転者は車幅間隔が衰えている証拠なのだから、お灸をすえないとね。

わたしが言いたいのはそのことでもないの。
お母さんが痛かった、悔しかった、怖かった、ショックだったと言っているのだから、いくら身内で遠慮はいらなくても、まず何よりその気持ちに添ってあげるのが、第一ではないかしら。酷い人ね。痛かったでしょうね。大事に至らなくて良かった。でもショックね。

身内だから注意をしてもいいのだったらそのあとでいいわよ。他人だったら偉そうに注意だの進言などしないこと。聞いてもらいたいだけなのだからね。

人の話を聞いて、あなたも悪いんではないかいと思うことはしばしばだけれど、それをいったらお終いね。我が儘でこらえ性のない私が20年間接客業をしてきて、学んだのはそれかな。


この人、外国生活が長かったと解る服装です
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さてと。
子供が親に持っている不満をいよいよ口にし出した時、親はどうするか。
昨日、姐さんと会ったので、仲直りしたかと訊いたら、したけれど5時に電話がきて、これから行こうかというから、買い物も済ませたし、もう、この時間だから来なくていいと言ったら、この暑さに外出したの!と言い、一緒に食事しようと思ったのに、というんだそうです。
案ずるの仮面に微かに見えるコントロール。老いては子に従えは悲しい。
お嬢さんは、お母さんの作った食事を嫌って、外食しようといい、代金はお母さんが払うのだそうです。長男はお母さんの手作りを喜ぶのに、どうしてか、娘は嫌がるのよね、と言いました。
考えてしまいました。複雑だな。

私の姉が母に子供の時に可愛がられなかったと言い出した時、長兄が、母に何かを言ったそうです。母は泣いたそうですが、あやまることはなかったらしいです。私が、子供がそうだというのなら、親はすまなかったというべきだ、と言ったら、兄がお前は利口なところがあるんだな、と言いました。
その姉が、「赤ん坊の私を抱いて、可愛い可愛いとお母さんが言っていたという伯母さんの話を聞いて、嬉しかった」と言いました。泣かせる。
暑いから今日はここまで。

姐さんは5歳違いで、80代です。自分の身に起こったことをあっけらかんと話してくれます。
自慢も謙遜もない所は人徳です。
50代のお嬢さんに、家を建てるまでの頑張った話をしたら、その夜、お母さん、あれは自慢話だわ、とビックリマークを二つもつけてメールがきたのだそうです。悔しいから、そんなことないわよとビックリマークを二つ付けて返したそうです。

家を建てる決心をしてから、子供たちのお年玉は貯金したし、塾に行きたいと言っても行かせなかった。
お嬢さんは県立の名門女子校を落ちて、私立の名門女子高に行きました。

娘とほぼ同じ年齢なので、娘にその話をしたら、私は忘れていたけれど、当時はバブル全盛期で、高校生の娘の小遣いは月5万円だったそうです。宝塚歌劇にいくために多めに渡していたようです。
下校時にはアイスを食べたりして、良く遊んだそうです。名門女子高で、それは辛かったでしょうね、と言います。

姐さんは、お嬢さんが怒っているわけを知っているのです。だから私に家を建てる時の苦労を話したのです。

子供は、どう育てても親に不満を持つ。
家があるのと無いのでは、どんなに気持ちが違うか、なんてのは分かっていない。
そして、不満を長く溜め込んで、親の体力が衰えたのを見計らって、意図して、決着をつけようとする。
親が親であるうちに。

一皮むけば、何処の家庭でも似たことはあるのではないでしょうか。
私の親も姉に責められていたし、姉も娘に責められていたし、私も娘に責められていた。

先日観た「アリスのままで」でも、若年性アルツハイマーにかかって記憶が急速に失われていくアリスに、末娘が「ママは自分の演劇の夢を私に押し付けた」と責めました。
アリスがアリスでいるうちに。
そのあとはすっきりしたらしくて、アリスの面倒をみるのを買って出るのです。
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佐藤さんがあんまり苛めるから、みんなの前で泣いてしまって、恥ずかしいという人がいて、私は言ったの。それは、言い合いするより巧まずして、あなたが勝ったのよ。佐藤さんは恥の感覚のない人だから平気で同じことをするだろうけれど、あなたはほかの人を味方に付けたのよ。10人の人が居合わせたなら、100人に佐藤さんの根性の悪さはひろまるわよ。

それはそうとして、彼女、夫の看病ばかりしていて、自分が糖尿病の末期に近くて、足を切断する所だったと言うの。立ち話も辛そうだし、もっと話したそうだったから、部屋にあがってもらって、お茶を出したの。歯のない人だから離れていても臭いし、ー今でも臭いって忘れられなく吐きそうー。私も長く椅子に掛けていると、この頃腰痛が起きてしまうの。2時間ほどいて、腰が痛いからと言って帰ってもらったのだけれど、また来ていいかと言われて仰天のオヨヨよ。気晴らしにいらっしゃいよと言った嘘つきなわたし。

またやってしまったのね。人の愚痴の聞き役。本当は人の話を聞いてあげるのなど大嫌いなのに、変な義侠心があるのよ。自分の思うとおりに生きるには、勇気と、ある種の冷酷さが必要なんですね。
私もある意味、世間を欺いているってわけよ。

私が尊敬しているお姐さまは、半呆けのひとを、あなたのおっしゃることは分からないわ、と遮断した。先祖返りしたのか強い青森訛りで、私も実は何を言っているのか、わからなかった。私は嫌だと思いながらそれができなかった。半呆けだからしかたない、と人を観察している私の方が悪人なのかも知れない。


ラスベガス
前を歩いていた青年がパンを拾って、YOUのものかというので違うと答えたらバス停においてバスに乗ってしまったから私が持ち帰って食べました。アメリカ人の普通に買うパンがどんなものかに興味があったんです。少し甘味があって美味しい食パンでした。
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可笑しくてたまらないから誰かに言いたくて、と大きな笑いでいう人がいた。彼女の友人がいうには、何でも、鰻を食べに行ったら、私、こんなに食べられないと言うので、残ったら食べてあげる、といった。友人の友人は鰻は食べて、ご飯だけのこした。それが可笑しくてたまらないという。

居合わせたひとたちは残すなら最初に半分にして、箸をつけないうちにあげてしまうべきよ。なんて、正しい事を言い合っていた。
私は一応愛想笑いはしたけれど、「全然」可笑しいと思わ「なかった」ーこれが正しい全然のつかいかたですわよー
可笑しい話をする当人が笑っているところで、もう、その話は笑えない。
いくら小食でも、ご飯は残すけれど、鰻は食べて当然だ。
多分、美味しかったと言って、蓋をしておしまいだったと思う。鰻を残すのを期待していたのかな。

あったこともない友人の友人の話をここでする私も最低ね。

箸が転んでも可笑しいあなただから、鉛筆が転んだらもっと可笑しいでしょうと鉛筆を転がされてお腹が痛くなるほど笑った17歳の私は何時の間にか、めったに笑わない老人になった。それどころか、笑いの大きい人を疎んじている。

たまにはお世辞笑い以外でも笑う。

画家とが顔中に大きなイボがある小学校教師が騙されてボロ家に同居する羽目になったけれど、仲が悪い。何とか相手を追い出したいとお互いに考えている。
画家はイボのある人物を描いて展覧会に出した。
それを見た小学校教諭はカンカンにおこった。
画家は、これは、イボのある風景画なのだと言い張った。そんな言い訳あるかいな。
直木賞を取った梅崎春生のボロ家の春秋です。
 
ルート66沿いの空き家にうっとり。どうしてこうもボロやが好きなんでしょう
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