カテゴリ: 映画

老いの醜さ、美しさ、悲しみ、楽しさが余すところなく描かれています。
はじめの場面は白いドレスをきた女の子三人が現れます。なにもこんな絵のようなポーズをみせなくてもいいのにと思うのですが、それがあとの三人の対比となって大きな意味を持ちます。
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場面は一転してメイン州の海辺の家で老いた姉妹が暮らしています。メイン州ですって。
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撮影時、92歳と79歳だったといいますからそんな感じです。妹、リジーは視力を失っています。今も昔も読書好きです。読書好きが視力を失うなんて。脚も引きずっています。姉がゆっくり家事をしています。

姉は庭でバラの香りをかぎ、摘んで飾ります。
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リジーは棘のある皮肉ばかり言っています。姉が忙しくしているのさえ気に障るのです。姉は自分がやらなくては仕方ないし、どうしてこう埃がたかるのかしら、と言います。
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でっぷり重い体に杖をついて友人が遊びに来ます。少女時代の白いドレスの一人です。なんと、道々ブルーベリーを摘みながら。
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なんでもする工事屋の爺さんは引退しても退屈だしね、と言います。その爺さんはいい人なのだけれど、ドァの開け閉めなど行動のすべてに大きな音を立てるので、目の見えないリジーは嫌います。
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工事やは月が見える大きな窓をつくってはいかがですかといいます。
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リジーは「老人に今更新しいものはいらない」と即座に断ります。がっかりする姉。
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そこに近くの海で釣ったニシンをもって老人がやってきます。ロシアから亡命してきた元貴族です。恐ろしく礼儀正しい。
リジーはその貴族も嫌います。魚は嫌いだから食べませんよ。自室のリジーは箱から鳥の羽を取り出して頬を撫でます。夫の思い出にひたっているのでしょうか。きちんと整えられたベッドメイキング。
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姉は貴族を夕食に招待します。その魚をさばいてくださったら夕食と美しい満月に招待しますわと。
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夕食時にはとっておきのドレスに着替え、長い髪を結い、顔に粉もはたきます。それがまだらなのが切ない。
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貴族は良き時代を語り、母親が昔持たせてくれたエメラルドを懐から出して見せます。一生かかっても使いきれない莫大なお金になると。

リジーは貴族にこの先どこで暮らすつもりですか、この家は当てにしないでくださいと言います。貴族は同居していた女性が死んで、行き場を失っていました。なるべくお金を使わないで知人に寄宿してくらしてきたのです。

言い放った後、妹はグッドバイと言って自室にひきあげます。英語のグッドバイは、またね、の意味を含まない、もう、会うことはないさようならに思えます。
貴族は妹さんに心を見透かされてしまいました。もうお会いしませんと言って帰っていきます。
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一人になった姉はまたドレスを着替えて、ワインとバラと写真を並べて亡き夫に語りかけます。46年目の結婚記念日です。リジーも手に負えなくなった。どうしたらいいかしら。
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リジーは姉が死ぬ悪夢にうなされて降りてきます。姉はあなたは勝手に死んでもいいけど、私はまだ死なないわよ、と辛辣に言って自室に入ってしまいます。リジーは手探りで姉が一人で結婚記念日を祝っていたことを知ります。

姉はリジーに娘がいるのだからそこへ言ってちょうだいと言い、リジーもそうするわと強がりますが、娘は母親を嫌って寄りつきませんから行けるわけないのです。

杖がないと歩けない友人もまた使い勝手のいいリジーと暮らしたいと企んでいます。
いきなり不動産屋を連れてきて家を売らせようとします。
姉は友人に「あなたは差し出がましい」と言い、「グッドバイ」と言います。永遠にさようならですね。

そんなことがいろいろあった後のある美しい朝、リジーが言います。
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「月と夕日が見られる大きな窓を作りましょう。」

リジーが差し出した手をしっかり握って二人は岬に鯨がみられるかもと期待して出かけます。
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みんな思い当たることばかりです。
「人生の半分は面倒で、あとの半分はそれを乗り越えること」なんてセリフもあります。
もっと言えば、乗り越えたと思った時から体に変調が来るんですよね。だから命短し恋せよ乙女、、、という歌に魅入られる。
失ったものは多いけれど、月、夕日、海、花、歌、などの美しさに若い時はこれほどにひかれなかった。
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なにもかも美しいから、三回見ました。また見る。今、ユーチューブで見られます。
リリアン・ギュッシュは知らないけれど、リジー役のベティ・ディービスはスリラー「何がジェーンに起こったか」で有名ですよね。

映画好きでなくても話として誰の身にも当てはまるのかも知れません。


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スエーデン人の家族がスキーにきました。レストランで昼食をしている時に雪崩が起きます。
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夫はケイタイと手袋をつかんで一人で逃げました。雪崩は目の前で止まりましたが、妻は妻子を置いて逃げた夫を許せません。子供たちもすっかり拗ねています。
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妻は不信感を抑えきれません。知り合ったカップルに話すと男のほうは夫をかばう考えを言います。
女は男よりかなり若く、20代です。そしてあなたも自分の妻子をほっといてこうして若いわたしと遊んでいるのね、と気持ちが離れてゆきます。

夫は、子供を置いて一人でスキーをしたいし、子供とゲームをしてもズルをするし、こんな自分を捨ててしまいたいとオイオイ泣きます。

スキー最後の日は視界ゼロの雪の日でした。妻がはぐれてしまいます。夫は探しに行って妻を抱えて戻って来ます。

休暇が終わって山を下るバスの運転手は最悪でした。全員が危険を感じて下車することにします。バスの中で若い女は男を無視してケイタイをいじっていたのですが、男がリーダーシップを発揮するのを見て見直します。
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近所に台湾料理店ができたけれど、ビーフンのない台湾料理店なんてあるもんですか。中華料理店が騙っているんだわ。わたしのきょうだいは両親の18年の台湾生活の間の産物です。わたしは四歳まで台南です。
そうだ、台湾の台南に行こう。

アン・リー監督の初期の台湾映画を二作品です。
ハリウッドで今を時めくアン・リー監督がその頃台湾では李 安といっていたのですね。



「恋人たちの食卓」
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朱さんは引退した名料理人です。三人の娘の洗濯から料理までして育て上げました。娘たちはそれぞれ恋に悩み、味覚がおぼつかなくなった父の豪勢な料理が迷惑です。
近所の幼い娘に毎日豪華なお弁当を持たせています。幼女の母は離婚しています。
娘たちが突然結婚して家を出て一人になった時、朱さんは大発表します。幼女の母親と住む小さな家をみつけてあると。



「推手」
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同じく朱さんです。俳優も名前も同じですが別人の話です。
アメリカに住む一人息子の所に台湾からやってきましたが、アメリカ人の嫁と習慣の違いからうまくいきません。どんぶり飯、箸、漢詩、推手(太極拳)、唄、何もかも嫁には気味が悪くてノイローゼです。
朱さんは家出をして皿洗い係として働きますが、中国本土からきた店主に追い出されます。
息子は自分は親を大切にする文化で育った。父さんに孝行したくてアメリカで頑張ってきたと泣きますが、朱さんは息子に中華街に部屋を借りてもらって出ていきます。
中華街で推手の教師として尊敬されているところに知人だった年配女性がやはり娘婿とうまくいかないといって近所に一人住まいしているのを知ります。今夜訪問していいかな。どうぞ。なんていってめでたく終わります。

ブログネタ
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アメリカで字幕なしのトホホでみました。3月には日本でも公開されます。この時代だからこそ観てほしいとかの利いたようなコマーシャルだそうですが、そういわれると見たくなくなりますね。

単に画面が美しく、スリリングで、ハッピーエンドで2回観てもますます面白かった映画です。
南米で神と崇められていた半魚人がアメリカに捕らえられて水槽で鎖に繋がれて飼われています。
サデストの男に痛めつけられているのを掃除の仕事をしている若い女性が眼にします。

彼女は子供の時に虐待にあってから声が出ません。3人の協力者と共に救い出し、アパートのバスタブに入れます。
或る日、部屋を水でいっぱいにして、プカプカと家具の浮かぶ部屋で二人は愛を交わします。
そんなの現実に不可能と思う人は観ない方がいいです。
追われて、間一髪で二人は海に飛び込みます。

澄んだ目と知的な口元の半魚人には、脚もあります。鱗があるのですが、私にはハンサムな男にしかみえませんでした。
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素晴らしいです。当人も知事も。忘れられない映画があります。
「トーチソングトリロジー」です。1988年ですから30年前の作品です。
ゲイのカップルが黒人の少年を養子として育てていました。掃除洗濯育児、完璧なお母さんでした。真面目でユーモラスでちょっとヒステリックな母親だったかな。雑巾替りの大きなアクリルの毛のスリッパを履いて賑やかに子供を送り出していたのが印象に残っています。それくらいしか覚えていないけれどもう一度みたいと思っています。
ゲイの男性は文句なく大好きだと言う映画です。
30年前の映画なのにビデオを借りられます。

ゲイの映画 私のベスト7

「トーチソングトリロジー」
脚本、主演男優の自伝です。

「さらば、わが愛覇王別姫」
後年、綺麗な女装の俳優は自殺しました。

「ブロークバック・マウンテン」
「ウェデング・バンケット」
この二つはアン・リー監督でした。さすがのアン・リー監督です。

「プリシラ」
あの何度みても怖いW・ワイラー監督の「コレクター」の端正な青年の30年後の姿に驚きました。

「恋愛小説家」
正確にはゲイ映画ではないけれどゲイの役をした俳優が物凄くうまくてアカデミー賞の助演男優賞を取りました。
他の映画では別人のようですから演技だったんですね。

「ジム・キャリーinロングウェィ・ホーム」
これもいい映画でした。ジム・キャリーは主人公の兄の役で脇役で、「マスク」のような多動症になる前で印象的です。弟が悩めるゲイです。

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