ロック

2012年03月01日

your gold, my pink『TEENAGE RIOT』

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2006年、cutie piesのレコーディングで大阪に一週間滞在した時の事は思い出深い。泊まった格安のウィークリーマンションがカビ臭かったのもある。が、難産だったレコーディングと、演奏面でメンバーにマジ切れしていた板持の真剣さと、気持ちでスケジュールを無駄にしてしまうケツの青さと、若いバンドの葛藤に向き合う難しさ、そしてしょうがねえなぁと思いながら内心楽しんで見守っていた自分がいた。今はyour gold, my pinkのメンバーとして次のブレークをうかがっている板持は、悩みながら、自分とも周りとも戦いながら成長してきたタイプ。東京にでてきて、シーンに揉まれ、やや丸くなってきたかな。その分ポップセンスの鮮やかさが際立ってきたのがyour gold, my pinkだ。このフルアルバムは、なんといってもマイナーな曲が一曲もなく(以前なら考えられない)、キーボードの使い方や曲調からして、何故か60'sの香り匂わせ、もう一人のソングライター小塚君との曲と歌の棲み分けも良好のようでいいバランスやと思う。個人的にはへたに完成度を求めないでもっとはっちゃけた方がらしさ全開のような気もするが、模索の果てに生まれたスタイルならば、自分はただ黙って応援しよう。



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2012年02月23日

winnie『forget me not』

59c0fc21.jpgかつて袖振り合い、今も第一線で頑張ってるアーチスト達が新作を出す度に、自分に送ってくれる。本当に嬉しいしありがたい。その度に成長の具合を確認出来るとともに、やはり自分の目に狂いはなかった!と小さな自己満足に浸れるのだった。それぞれがキャラクターになりきった(ちょっと笑えるAbe Vicious!)PVでも「キター!」て感じのwinnieのライブDVDつきシングル『forget me not』。最早日本のバンドではないね。奥嶋君の研ぎすまされたメロディセンスをハードなサウンドにさらりと溶け込ませる、そして男女ツインVoをこれほど自然にカッコ良く聞かせるバンドは他にいない。ギターアレンジの中にもヘビメタ熱は随所に発揮されている。その完成度も圧巻だ。 とにかくカッチョいいの一言。アルバムが待ち遠しいな。
 

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2011年07月15日

Irony

【抜粋&加筆】

Irony

絡まったままの時間を解いてた
いつも
くすみ始めた目を洗いながら
ずっと

いつか明るい出口がみえるまで
このまま
もがいてたのは神様のいたずら 
何故に

道を指し示して
残酷な運命に
もういちどたてついてみようか

誰かの傍で夢見眠ることさえわすれ
大きな十字架背負い続けている
いつか

教えてよ
冷酷な判決は
もう2度と下されたくはない

許されるなら
時を刻む 
聖なる町の鐘よ
響き渡り

どうか
包み込んだ
いつかの罪もやがて
緩やかに葬りたまえ



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2011年02月13日

Billy Joel

WOWWOWでやってたのをつい見てしまった。もうだいぶビリー・ジョエルからは遠ざかっていた自分だが、懐かしさとそのオーラに引き込まれてしまったのだ。今やレジェンドの部類に入るビッグネームなので、今更自分がとやかくいう事ではないが、大衆迎合してしまったエルトン・ジョンに比べて、その作品の数々に溢れ出るインテリジェンスの素晴らしさよ。そして本編最後は「ピアノマン」。この同名アルバムは自分が15~18歳くらいの間に恐らく100回以上は聴き込んだだけに、あの頃の想い出が走馬灯のように......。更にゲストでポール・マッカートニーが見られるという....後光がさしてますな。
それにしても無邪気に楽しむヤンキー達の姿はよくも悪くもアメリカだ。

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2011年01月13日

winnie 『synchronized』

6ac9425d.jpg自分はもう10年以上も前に初めて千葉LOOKでplanet fishermanを見た時の衝撃を今でも忘れてはいない。それ以来、常々奥嶋君の作曲センスを絶賛してるわけだが、来る2/2に発売されるwinnieの新作がやばい事になってる。男女ツインボーカルの疾走感溢れるロックサウンドと言ってしまえば言葉が陳腐になるが、これを例えばフジロックやサマソニに出演するロンドンかNYのバンドと言って聞かせてもらっても信じてしまえる程、そのポップセンスとメロディの切れ味は突き抜けている。いや、それ以上か。
今回は5曲入りミニアルバムだが、1曲ごとにもつパワーは前作を遥かに凌ぐ。更にジャガー使い奥嶋としてのギターアレンジもまったく非の打ち所がない。ところどころにアイアンメイデンの影をちらつかせる茶目っ気まである。そういえばグランジ以降、世間ではやたらジャガーを歪ませる傾向が強いが、ここまで、本当の意味でジャガーを鳴らしきれるギタリストは実に数少ない。いおりちゃんもドッド柄のフライングV持ってずいぶん逞しくなった。阿部君も頑張ってる。車で流しっ放しなので、もう30回以上聞いたが、なにかすごい事が起きそうなワクワク感に溢れていて、まったく聞き飽きる事がないのだった!
PVもキュート!
http://www.youtube.com/v/jkQ5VGCuM6k?hl=ja&fs=1 

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2010年11月21日

BLESSID UNION OF SOULS『HOME』

ed09bd7e.jpgなんとこれもブックマーケットの100円コーナーにあって......以下同文。
しかもこれも95年だったとは......。 大ヒットした「I BELEIVE」は当時全米トップ10にも入り、今でもたまにラジオでかかる事もあるので、聞いたことがある人も多いはず。白人黒人混合のロックバンドは当時は既に珍しくなく、彼らの他の曲やこの後のアルバムも、まあそれっぽい曲が多いのだが、この名曲「I BELEIVE」だけは全く持って異色だ。ロックバンドがデビューシングルにピアノとストリングスだけの楽曲で全米トップ10に入ったのが異色なら、歌詞の内容が「I Beleive that Love is the Answer」という、もろゴスペルでアメリカ人特有のベタな表現の根拠が、宗教と人種差別に基づいた強烈なメッセージソングであるというのもまた異色。曲中にリサという個人名が1回だけでてくるあたりは、エリオットの実体験にから生まれた歌だと推測される。そして、彼女の父親が、自分をただの黒人ではなく、一人の人間としてみてくれるだろう、という希望的観測のくだりのボーカル表現は恐ろしく深く、力強く、胸が張りさけそうになるくらい切ない。まったくもって名曲、名唱! 100円じゃねぇんだよ!

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NO DOUBT 『TRAGIC KINGDOM』

a3fa41b8.jpgなんと!ブックマーケットの100円コーナーにあったので、泣きながら、つい懐かしくて買い直してしまいました。NO DOUBTのセカンドアルバム。これが大ヒットした当時は、もう毎日のように聞いていた。当時、会社の同僚だったザ・コルツのジョニーと一緒に盛り上がってたのを思い出す。今みるとなんとあれから15年の月日が経っている事に驚愕しながら......!
NO DOUBTはレゲエ、スカ色の強いポップロック、と一言で言ってしまえば単純だが、自分的にはこのアルバムは90年代の名盤と思っている。もの凄くキャッチーなメロをベースにした曲のクォリティーとずば抜けたポップセンス、ホーンやストリングスなどで外部ミュージシャンを大胆に起用し、練り上げられた完璧なアレンジ。そしてとどめを刺すのは勿論グエン・ステファニーのチャーミングでパワフル、存在感抜群の歌声だ。1曲ごとのクォリテーも、起承転結、流れるように配置された曲順のセンスもなにもかもが素晴らしい。まさに完璧な作品。
だが、4年後の3rdアルバムは日本でも洋楽のバンドとしては異例のコンベンションをしたり、宣伝に金をかけたにもかかわらず、このアルバムよりは売れなかった。碓かライブの入りも芳しくなかったように記憶してる。当然だ。そのアルバムを期待をもって聞いた瞬間に、2ndには到底及ぶものでない事は一聴瞭然だったからだ。なのに頭の悪い日本のレコード会社のやつらときたら......。のちにグラミーを獲得する『ROCK STEADY』にしてもこの2ndアルバムにはとても及ばない。グエン自身はいつ聞いても素晴らしいボーカリストだが、以降、もはやバンドとしての輝きは鈍ってしまったと言わざるを得ない。だが、95年当時、彼らは間違いなく誰よりもポップでとんがっていて、 この『TRAGIC KINGDOM』も間違いなく名盤なのだ!100円冗談じゃねぇよ!

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2009年09月18日

アローズ

アローズからギターの俊司が脱退した。返す返すも残念だ。俊司のギターはもともとテクニック云々ではなくて、インパクトとセンスが、そして何よりステージ上でのフォトジェニックな姿がかっこ良かっただけに、残ったメンバーは方向性を変えるのを余儀なくされるのではなかろうか?
アローズといえば以前は上京する度にウチに合宿状態で、メンバーの仲の良さから音楽に対する真剣さまで間近にみてきただけに、その行く末がとっても心配。 最も近年の活動や音楽性がファンや関係者、そして自分の期待通りでなかった事は誰の目にも明らかだったわけで(それぞれ期待する方向性がちがうとはいえ)、まったく良い話は聞かなかった。そういう意味でも正念場を迎えているといっていいだろう。残ったメンバーには是が非でも頑張ってほしいが.... ソロもあるようだがこれでは典型的なバンド末期では....

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2008年07月09日

Vanessa Paradis

03b3abc8.jpgレニー・クラヴィッツがでてきたところで、92年レニーが前面プロデュースした名作「Vanessa Paradis」を。この前作にあたるセルジュ・ゲンズブールとのコラボ『Variations Sur Le Meme T'Aime』の大ヒットをうけてこのアルバムがリリースされたときには、その意外な組み合わせと恐ろしい程の完成度の高い内容で、一大センセーションを巻き起こし、日本でも空前の大ヒットとなった。アンニュイなロリ声とレニーの作品とのマッチングがすごく良くて、なんといっても自身のアルバム以上に60's的なポップセンスを全開にしたレニーの才能がバリバリに光っている!そして前作での「Walk On The Wild Side」に続いて、ここでも「I'm Waiting for the Man」をカバー。よほどベルベットアンダーグラウンド、というかルー・リード好きなのね。今でもラジオやテレビよく使われる「be my baby」「sunday mondays」を始め、全曲ポップクォリイティが高く、まぎれもなく90年代の名盤の一つといえる。当時アナログで買いました。

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2008年05月19日

The Cars『Heartbeat City』

76764fcb.jpgベストヒットUSA世代にとって、いや、80年代の名盤として語り継がれるべきアルバム。当時のアメリカのバンドとしては、ドラムマシンやシンセを大胆に導入し、独特なポップワールド展開していた。コミカルでキャッチーな曲でも必ずカーズ特有の切なさが盛り込まれ、リック・オケイセックの天才ぶりが全開のアルバムといえるだろう。詞においてもシンプルでいながらずばりと核心をつく鋭さが最高だ。特に大ヒット曲「Drive」では「who's gonna drive you home tonaight」というたった1行で悲しさ、切なさ、状況を表現してしまっていて、それだけでもしびれてしまう。まさに名曲。彼女とケンカしてる風のPVも忘れられない。
ちなみに「Drive」のヴォーカルはリックではなくベースのベンジャミン・オールなのだが、このベンジャミンなんと2000年すい臓ガンで亡くなっていたという!今まで知らなかっただけにショック!悲しすぎる

ああ!「Drive」よ永遠に!(合掌)

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