北朝鮮のロケット打ち上げが失敗に終わりました。


(銀河3号打ち上げ失敗の再現CG)

計画では、下のCG動画のように飛翔する予定でした。


時系列でみると、

7時38分55秒にロケット発射。

2分15秒後、高度70kmで二つに分離(1段目のブースター切り離し後?)。

破片は最高高度150km付近まで上昇後、落下開始。

韓国西方沖100〜150kmの公海上に複数の破片に分かれて落下。

といったかんじです。完全に失敗ですね。失敗の原因については今後の検証を待ちたいと思いますが、意外だったのは、北朝鮮があっさりと失敗を認めたことです。「三代目はこれまでと違う」とか、「北朝鮮の変化か?」とかいった見方も出来なくもないですし、そうした期待が現実のものになるなら大歓迎ですが、私は少し悲観的です。

そもそも、ロケット発射が失敗しようが失敗を認めようが、発射自体が安保理決議違反です。発射しようと思い立ったということが、国際社会の取り決めに従おうという意思のないことを示しています。もちろん、今回の発射計画が先代・金正日の遺訓であり中止できなかった、というような北朝鮮内部の事情もあるかもしれませんが、今の時点で現体制に変化の兆しがあるようには見えません。

今後は国連安全保障理事会で現議長国アメリカを中心に対応が協議される予定です。中国とロシアが再び北朝鮮擁護に回るでしょうから、非難決議が採択されることは難しいものの、なんらかの声明が発表されることは間違いありません。さらに、米朝両国は、北朝鮮がウラン濃縮活動や長距離ミサイル発射、核実験を一時停止する見返りに食糧支援を受けるという合意をしていましたが、これも中止ということになる模様です。

ですから、注目されるのは、ロケット発射→発射失敗・失敗を認める→国際社会の非難、という状況を受けた北朝鮮の次の行動です。ロケット発射は衛星の平和利用という言い訳もありますが、核実験はそう簡単なものではありません。とはいえ、北朝鮮の感覚からすれば、アメリカや国際社会からのさらなる制裁が核実験を強行する理由としては十分だと考えるかもしれません。ロケット発射失敗の埋め合わせをいかなる形でしようとするのか、という点が焦点になりますね。北朝鮮に対するアプローチは限られていますから(参照記事)、国際社会は彼らの出方をうかがうしかないのがもどかしいところです。


とにもかくにもテポドン2改良型をベースにしたロケット「銀河3号」の打ち上げは失敗に終わりました。これでテポドン2・シリーズは3回打って3回とも失敗ですね。北朝鮮のこのクラスの弾道ミサイル技術が実戦段階に至るにはまだ時間がかかりそうです。

(2012/4/13/22:15 加筆・修正)