爆弾テロや肥料工場の爆発、大学内での銃乱射とアメリカで相次いで痛ましい事件が起こる中、北朝鮮の影が薄くなっています。もちろん、ミサイルはこのまま発射されないに越したことはありません。

ミサイル発射可能性低下か 北朝鮮、中国と対話意向示す(朝日新聞)
 【機動特派員・牧野愛博】弾道ミサイル発射の構えを見せていた北朝鮮が今月中旬、中国との対話を受け入れる考えを示していたことがわかった。北朝鮮関係筋が明らかにした。日米韓は警戒態勢を維持する一方、弾道ミサイル発射の可能性は低くなったとみている。

北朝鮮によるなんだかよく分からない挑発とエスカレーションの姿勢が、ここにきてようやく軟化し始めていることはなにはともあれ好ましい変化だと思います。

さて、本稿ではNuclear Threat Initiative(NTI)が先日アップロードした動画をご紹介します。 北朝鮮西部・東倉里(トンチャンリ)にある西海衛星発射場の動画です。昨年4月と12月に衛星ロケットを発射した施設ですね。

グーグルアースやマップを眺め慣れている方や、北朝鮮のミサイル/ロケットに関心のある方にとっては珍しいものでもありませんが、西海衛星発射場の様子が短くまとまった動画ですので、初めての方は「へえ〜、こんな感じなんだ」と知っていただければ、と思います。



高さ50mのタワーが3Dで確認できます。

sohaelaunchsite

テポドン2や銀河3号ロケットが全長30mなので、北朝鮮が現在持っているミサイル/ロケットを発射するなら50mというタワーのサイズは過剰なものです。これは、将来的に中国の長征4号(全長45.8m)級のものを打ち上げることを見越しているのでは?という観測があるようです。

西海衛星発射施設は寧辺核施設や山陰洞兵器研究工場から70〜80kmのところに位置し、ミサイルの輸送や発射準備に便利だと言われています。

また、山や丘陵で周囲がふさがれているだけでなく、近海は潮の満ち引きが激しく、干潟が広がっているために陸からも海からも接近して監視することが難しい地勢にあります。しかも、中国国境に近いので、空中から監視する高高度偵察機もなかなか展開させづらい場所ですね。

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NTIの動画を紹介するためだけに本稿を書いているのですが、ついでに東部・舞水端里(ムスダンリ 旧名:テポドン)にある東海衛星発射場についても軽く触れておきます。

これまで日本の方向へ向かったり、飛び越えたりしたミサイルは、この舞水端里にある東海衛星発射場から発射されています。スカッドやノドン、テポドンですね。東倉里と舞水端里の位置関係は以下のような感じ。
sohaeandtonghae

グーグルアースをプラグインしている方は以下の地図をズームアップしてみて下さい(ここではグーグルマップ表示)。

より大きな地図で 東海衛星発射場 を表示

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こんなミサイル発射施設が確認できると思います。