米中経済安全保障検討委員会の最新の報告書が発表されました。
潜水艦発射型弾道ミサイル(SLBM)が、今年中に初期作戦能力(IOC)を獲得すると見込まれている点は、過去記事で取り上げたとおりです。
それにしても中国海軍(PLAN)の増勢はすさまじいですね。報告書で言及されている主な建造計画を眺めているだけで、10年もすれば西太平洋の海軍バランスが大きくシフトするであろうことは容易に想像できます。

(1990〜2020年の潜水艦数の推移。報告書215ページ)

(潜水艦の近代化率。報告書216ページ)
潜水艦を見ると、原潜(SSBN、SSN)は旧型艦の退役と新造艦の就役によって数量に大きな変化はありませんが、2020年までにはほぼすべての艦が新型艦になります。
先日の記事の繰り返しになりますが、JL-2の発射プラットフォームとなる094型晋級SSBNは、現在3隻配備中。10年以内に次世代096型に代替わりする計画で、それまでに094型を5隻建造予定とのことです。
093型商級SSNは、2隻配備中。さらに4隻の改良型商級を建造中。2015年頃までに、対地攻撃能力を持つ095型SSGNの就役が予定されています。095型は静粛性を増し、対艦巡航ミサイル(ASCM)による対艦攻撃力も満たすものと考えられています。

(水上艦数の推移。報告書216ページ)

(水上艦の近代化率。報告書216ページ)
水上艦部門では、フリゲートやコルベットの増勢が目立ちますね。駆逐艦も無理することなく堅実に増やしていっている印象です。052C型、052D型駆逐艦、054A型フリゲートの増勢で、中国は空母護衛艦隊を形成するには十分な戦力をすでに擁しています。
また、報告書では、071型(玉昭型)ドック型揚陸艦のさらなる建造とともに、081型ヘリコプター揚陸艦が2018年までに配備されるとの見方を示しています。081型については、これまでにも多くの報告書で言及されています。呼称に関して米政府関係の報告書では「081型」とされていますが、おそらくこれは便宜上そう呼んでいる模様ですね。というのも、081型は先月就役した小型掃海艇のナンバーとなっているので、実際には別のナンバーが付されることと思われます。
「081型」と呼ばれる新型LHDは、ミストラル級よりも大型の4万トンクラスになるとの情報もあります。中国では、米海軍が各種揚陸艦(LPD、LSD、LHA/LHD)を揃えていることを引き合いにし、相互に補完的能力を有するLPDとLHD両タイプのバランスのとれた戦力増強をすべきとの意見があり、071型と「081型」の両者によって実現しようとしているのかもしれませんね。
さらに、今年新たに2隻の福池型補給艦(AOR:auxiliary replenishment oilers)が就役し、AOR艦は7隻体制になりました。AORは空母艦隊、揚陸艦隊に必須なもので、将来の本格的な外洋艦隊化に向けて着実に歩んでいます。
PLANの近代化された駆逐艦、コルベット、フリゲートを合わせると現在57隻で、今後も増えていきます。これに対する海上自衛隊の護衛艦は総計で48隻。新防衛大綱で10隻増やして58隻にする方針のようですが、対潜戦以外では中国が有利になる趨勢を食い止めるのは難しそうです。
[PDF] 2013 REPORT TO CONGRESS of the U.S.-CHINA ECONOMIC AND SECURITY REVIEW COMMISSION(2013/11/20)
潜水艦発射型弾道ミサイル(SLBM)が、今年中に初期作戦能力(IOC)を獲得すると見込まれている点は、過去記事で取り上げたとおりです。
それにしても中国海軍(PLAN)の増勢はすさまじいですね。報告書で言及されている主な建造計画を眺めているだけで、10年もすれば西太平洋の海軍バランスが大きくシフトするであろうことは容易に想像できます。

(1990〜2020年の潜水艦数の推移。報告書215ページ)

(潜水艦の近代化率。報告書216ページ)
潜水艦を見ると、原潜(SSBN、SSN)は旧型艦の退役と新造艦の就役によって数量に大きな変化はありませんが、2020年までにはほぼすべての艦が新型艦になります。
先日の記事の繰り返しになりますが、JL-2の発射プラットフォームとなる094型晋級SSBNは、現在3隻配備中。10年以内に次世代096型に代替わりする計画で、それまでに094型を5隻建造予定とのことです。
093型商級SSNは、2隻配備中。さらに4隻の改良型商級を建造中。2015年頃までに、対地攻撃能力を持つ095型SSGNの就役が予定されています。095型は静粛性を増し、対艦巡航ミサイル(ASCM)による対艦攻撃力も満たすものと考えられています。

(水上艦数の推移。報告書216ページ)

(水上艦の近代化率。報告書216ページ)
水上艦部門では、フリゲートやコルベットの増勢が目立ちますね。駆逐艦も無理することなく堅実に増やしていっている印象です。052C型、052D型駆逐艦、054A型フリゲートの増勢で、中国は空母護衛艦隊を形成するには十分な戦力をすでに擁しています。
また、報告書では、071型(玉昭型)ドック型揚陸艦のさらなる建造とともに、081型ヘリコプター揚陸艦が2018年までに配備されるとの見方を示しています。081型については、これまでにも多くの報告書で言及されています。呼称に関して米政府関係の報告書では「081型」とされていますが、おそらくこれは便宜上そう呼んでいる模様ですね。というのも、081型は先月就役した小型掃海艇のナンバーとなっているので、実際には別のナンバーが付されることと思われます。
「081型」と呼ばれる新型LHDは、ミストラル級よりも大型の4万トンクラスになるとの情報もあります。中国では、米海軍が各種揚陸艦(LPD、LSD、LHA/LHD)を揃えていることを引き合いにし、相互に補完的能力を有するLPDとLHD両タイプのバランスのとれた戦力増強をすべきとの意見があり、071型と「081型」の両者によって実現しようとしているのかもしれませんね。
さらに、今年新たに2隻の福池型補給艦(AOR:auxiliary replenishment oilers)が就役し、AOR艦は7隻体制になりました。AORは空母艦隊、揚陸艦隊に必須なもので、将来の本格的な外洋艦隊化に向けて着実に歩んでいます。
PLANの近代化された駆逐艦、コルベット、フリゲートを合わせると現在57隻で、今後も増えていきます。これに対する海上自衛隊の護衛艦は総計で48隻。新防衛大綱で10隻増やして58隻にする方針のようですが、対潜戦以外では中国が有利になる趨勢を食い止めるのは難しそうです。