中国の北京で、抗日戦勝利70周年記念軍事パレードが開催されました。展示された兵器のうち84%が初お目見えの兵器という興味深いものでした。本稿では弾道/巡航ミサイルをメモしておこうかと思います。DF-16、DF-21D、DF-26など初登場のものもありますね。MIRV化で話題のDF-41は登場しませんでした。


短距離弾道ミサイル


  • DF-15B
    • 射程:724+km
    • DF-11とともに、対台湾用の主力ミサイル。

準中距離弾道ミサイル


  • DF-16
    • 2009年に発射実験を行っていた模様ですが、公式には初登場。
    • 現在も開発中とみられますが、すでに安徽省皖南基地(第52基地)に配備されているという情報もあります。
    • 射程:800km〜1,000km


  • DF-21D
    • 対艦弾道ミサイル(ASBM)とみられ、"空母キラー"などと呼ばれたりもする注目のミサイルです。ようやく公式に登場しました。
    • 米国防総省の年次報告書などでは1,500〜2,000kmとされていますが、人民解放軍総参謀長の陳炳徳上将がDF-21Dの射程を2,700kmだと言っていることなどから、「プロジェクト2049」のマーク・ストークス事務局長が2009年に言及した対艦弾道ミサイル配備計画の「第2フェイズ(射程を3,000kmまで延伸)」の完了も近いのかもしれません。今回のパレードでは1,700kmと紹介。
    • すでに広東省清遠市と山東省莱蕪市に配備されているとの情報もあるようです。
    • ⇒ DF-21Dに関する過去記事(1)(2)(3)


中距離弾道ミサイル


  • DF-26
    • 初登場。
    • 3段式で射程3,000〜4,000km。
    • 輸送式起立発射機(TEL)に搭載。
    • "グアムキラー"と呼ばれたりもします。
    • DF-21Dと似た弾頭を搭載するという情報もあります。
    • 核弾頭による対艦攻撃能力がある?(DF-21Dは通常弾頭)空母のみならず、駆逐艦サイズの標的にも用いられるというアナウンスも。
    • DF-26に関する過去記事


大陸間弾道ミサイル


  • DF-5B
    • 射程:12,000〜15,000km
    • サイロ発射式で、3基以上の多弾頭(MIRV)を搭載可能。

  • DF-31A
    • 射程:11,199+km
    • DF-31AはDF-31の射程を延長したICBMで、中国中央部以北からなら米国本土にあるほぼすべての主要都市を射程に収めることができます。
    • 2007年に就役し、2010年までに約12発とそれと同数の発射機の配備が確認されています。最大でも20発しか保有していません。
    • ⇒ DF-31Aに関する過去記事(1)(2)(3)

巡航ミサイル


  • DF-10(CJ-10)
    • 射程1,500〜2,000kmの対地巡航ミサイル。
    • TELは2013年に登場していました。新型TELはDF-10を3発搭載。
    • DH-10の空中発射型を「CJ-10」といい、H-6K爆撃機(CJ-10を6発搭載可能)からの発射試験も報告されています(H-6Mなら4発搭載可)。
    • CJ-10はトマホーク ブロックIVに匹敵する性能であると報告されています。
    • 中国メディアの主張では、H-6Kは日本の軍事基地をCJ-10による一斉攻撃ができることから、戦略的抑止力を持つとのこと。

  • YJ-12
    • ロシア製Kh-31の中国版超音速対艦ミサイル。
    • マッハ2.5。
    • 射程:250〜400kmでH-6G爆撃機に搭載されます。

  • YJ-62
    • 最新の対艦巡航ミサイル。
    • 8隻の052C型駆逐艦のみに搭載が確認されています。
    • 地対艦バージョンのYJ-62Cが福建省にTELとともに配備され、シルクワーム(85〜95km)の代わりに沿岸防衛を担っているという情報もあります。


【各種弾道ミサイルの開発状況をまとめた記事】