今月10日に行われた北朝鮮の朝鮮労働党創建70周年軍事パレードではいくつかの弾道ミサイルが登場しました。スカッド、ノドン、ムスダン、そしてKN-08(火星13)です。中でも注目されたのがKN-08のノーズコーンの形状が変わった点でしたが、これについての分析がありました。

メモ代わりの和訳&要約です。

Analysis: Redesigned KN-08 missile unveiled in military parade(2015/10/16 NK News)
By Scott LaFoy

  • 2012年登場時のモデルよりも短くなった。
  • 三段目をコンパクトに再設計、または二段式化した可能性。
  • さらなる分析を困難にするために実物の再突入体(RV)を外し、パレード用のRVカバーを取り付けた可能性もある。
  • 開発がうまくいっていないことをごまかす狙いがあるかもしれない。


  • 2012モデルは、三段目が一・二段目とサイズが異なっていたが、2015モデルは全段同じサイズである。
  • 2015モデルの三段目(?)とポスト・ブースト・ステージには2012モデルのRVと三段目の両方を収納できない(どちらか一方なら可能)。
  • 両方を収納しているなら、三段目とRVは新設計だろう。
  • 三段目を完全になくしてしまったか、もしくはポスト・ブースト・ステージを改良して三段目の見た目が短くなった可能性もある。
  • ソ連/ロシアの潜水艦発射弾道ミサイルでは、ポスト・ブースト・ビークルの底部にRVを取り付ける設計(A “backwards” post-boost vehicle)を採用し、内部燃料タンクを凹型にしてRVを垂直配置することがある。不明ではあるがKN-08にもこのような工夫がなされている可能性があり、それなら三段目のスペースが残されている。
  • 北朝鮮がソ連の潜水艦発射弾道ミサイルの設計伝統に従っている場合、三段目は残っているかもしれない。
  • KN-08と類似した形状のミサイルとして、ロシアのR-29R Volna潜水艦発射弾道ミサイルがある。
  • R-29系ミサイルは二段式のものがあるが、三段式ミサイルにも適用できる(訳者注:例としてR-29RM、R-29RMUがあります)。
  • 北朝鮮が仮にR-29Rをベースに設計したとなると、彼らの誘導システムは考えられているよりも進んでおり、ひょっとするとMIRV技術も獲得しているかもしれない。そうであるなら北朝鮮のミサイル技術は飛躍的な進歩を遂げていることになる。
  • ノーズコーンにあるノズルは、シュラウド(弾頭の覆い)のマニューバ用で、より正確な誘導を目的としている。


  • ミサイル側面のケーブル配置も変更されている。
  • 2012モデルでは、ケーブルが三段の間でそれぞれ分割されていたが、2015モデルでは連続してつながっている。
  • パレードの映像・画像からはケーブルが1本であるか2本であるかは判別できない。
  • 2012モデルがプロトタイプであったのかもしれない。

実際に分かっていることは、全長、ノーズコーン、ケーブルが以前とは異なっているということだけだ。R-29R Volnaとの類似点は、KN-08との間の関連性、主にノーズコーンの設計に関係があるかもしれないというだけである。

三段目とRVの新設計を説明する上で、後ろ向きのポスト・ブースト・ビークル(A “backwards” post-boost vehicle)が有益であるが、2012モデルがフェイクだった可能性もある。分析するにはデータが最小限で、憶測ばかりである。

KN-08が2012年のパレードで初登場した際、専門家の間でも真贋に関する意見が分かれ、はっきりとモックアップ(原寸大模型)だという分析もありました。しかし、いくつかの意見を踏まえた上で、これらは地上試験用ではないかという見方(38North)が、個人的には一番納得のいくものでした。ハリボテだとか偽物だとかではなくて、研究&人員訓練用の初期配備モデルだ、というものです。

今回披露されたKN-08についても、本物か偽物か、そしてノーズコーン形状の変更が何を意味するかについての分析が今後増えてくるでしょう。同時に、LaFoy氏の言葉通り、オープンソースが限定されている状況で、憶測を排除した分析というのもなかなか難しいのが実情ですね。

本稿は拙い和訳&要約なので、関心ある方は是非リンク先の原文を。写真付きでより理解しやすいと思います。


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