中国の海軍陸戦隊(People's Liberation Army Marine Corps:PLAMC)について興味深い話がありました。

Marines: Chinese Marines Expand(2017/3/10 strategypage)

  • 現在、3個旅団まで増えている。3つめの旅団は陸軍の歩兵旅団(第77自動車化歩兵旅団)に属し、新しい装備・訓練を受け、上陸作戦を学んでいる。
  • 3個旅団を擁しているとはいえ、中国の海兵隊戦力は小さく、14,000人の兵員と4,000人の支援・訓練要員で構成されている。1年前には12,000人しかいなかった。

  • 陸軍にも両用作戦を訓練中の2個旅団があり、PLAMCとともに訓練をこなしている。
  • この陸軍の両用部隊は西側の感覚では「海兵隊」ではないが、中国では彼らはエリート部隊とされ、旅団の海兵隊への改組は名誉なこととされる (訳者注:1980年、陸軍から南海艦隊に属する形で第1海兵旅団が再配置。1998年、陸軍第164師団が縮小され、第164海兵旅団へと改組。南海艦隊所属。)。

  • PLAMCは水陸両用車両、自走砲、対戦車ミサイル、対空ミサイルを装備している。
  • 全員志願兵で厳しい訓練を受けている。
  • 各旅団には偵察大隊があり、スキューバ装備で海中偵察する数百名(女性30名)を有する。
  • 特殊作戦部隊もあり、訓練されている。
  • PLAMCは、訓練と能力面を米海兵隊と英海兵隊の両者から学んでいる。

  • 興味深いのは、PLAMCは台湾侵攻をするための場所ではなく、南シナ海の島嶼を掌握するための位置に配備されている;実際に、1974年にベトナムと西沙諸島をめぐって戦い、1988年にもスプラトリー諸島でベトナムと交戦。1995年にはフィリピンが領有権を主張していたミスチーフ礁をPLAMCが占領した。
  • 南シナ海だけではなく、日本が実効支配している島嶼を獲得する訓練も行っている。
  • 基本的に、PLAMCは強襲のための訓練・装備をした部隊であり、大規模上陸作戦や沿岸防衛をする部隊ではない。
  • 米海軍は、PLAMCを両用作戦の「槍の穂先」とみなしている。
  • 中国はいくつかの特殊作戦部隊を持っているが、定期的に海上での作戦訓練を実施しているのはPLAMCだけである。
  • PLAMCはソマリアの海賊に対して派遣されたり、危険な地域における中国人警備のために働いてもいる。

中国海军陆战队将如何进行扩编 或由2个旅畛7个旅(2017/3/14 新浪军事)
 
上記記事を受けて書かれた『新浪军事』にはもう少し詳細に装備などの記述があり、陸軍の水陸両用機械化歩兵ユニット(AMIU)についての言及もあります。

  • AMIUは、2個師団(第31集団軍第91機械化歩兵師団と第42集団軍第163機械化歩兵師団)配備。
  • 2007年から2012年の間に、第31集団軍第86機械化師団と第41集団軍第123機械化師団がAMIUに改編。各AMIDは、3個戦闘群と水陸両用輸送車両を最大で300両を配備。
  • 63A式水陸両用戦車から、05式水陸両用歩兵戦闘車へと近代化を進め、072A(4,800トン)、073A(2,000トン)型中小揚陸船を40隻以上配備。短時間で1個旅団を揚陸させる能力がある。

  • 将来的に、陸軍第1集団の水陸両用機械化ユニットを分割し、ひとつは陸軍へ、もうひとつをPLAMCにするかもしれない。第31集団軍のAMIDもPLAMCに改組し、南海艦隊に現在ある2個旅団と合わせて4個旅団を形成するオプションがある。
  • 改組後、北海艦隊×1、東海艦隊×2、南海艦隊×4の計7個旅団(2万4千〜3万人)の海兵隊を保有することも考えられる。

 
【中国海兵隊に関する過去記事】