傍見楼日乗

路上、スタジアム、ときどき料理店。

お〜い。と、先週に続いてわたしは叫ばなければならない。
誰に向けて? いや、それが良くわからないのだが。
とりあえずは、南太平洋方面にむけて。あるいは自分の内部世界にむけて。
「お〜い。オーストラリアが南アに連勝したぞ!」
「お〜い」ではなく、「おい、おい」かもしれない。浮かれているが、それ以上にびつくりもしているからだ。

先週(12日、オーストラリア28対26南アフリカ)に続いて、わが(?)オーストラリア代表・ワラビーズがワールドカップ・チャンピオンの南ア代表・スプリングボクスを破った(@ブリスベン)。あっち方面のメディア的表現で言えば、Back-to-Back。背中合わせの勝利。すなわち連勝である。しかも30対17、トライ数4対1という完璧な内容だ。

先週、わたしは次のゲームを甚だ不安視していた。いや、正確に書けば南ア逆襲による大敗を覚悟していた。その弱気をその不明をその不信心を、この場を借りて謝りたいと思う。見事にチームを導いたヘッドコーチのデイブ・レニーに。キャプテンとして歴代最多出場を果たしたマイケル・フーパーに。引き続き安定したゲームメークのクエード・クーパーに。そして、ワラビーズのメンバー全員に。すまない。


今回のワラビーズ勝利の要因は、全員による積極的なディフェンスと接点での優位だ。先週、3トライを奪われたモールからの攻撃を無力化し、スクラム、ラックでも負けなかった。となると、これまで空回りしがちだったアタックが俄然活き活きと機能し始める。14分と21分、素早いワイドアタックから、期待の若手、22歳のWTBレン・イキタウが2つのトライを決める。ともにワラビーズらしい鮮やかなトライだ。

〈14分のシーン〉
ゴール前のラックからSHニック・ホワイトが放ったロングパスを受けたイキタウがアンドレ・ポラードを交わして左中間に決めたが、このトライを生み出した要因はニック・ホワイトの素早いパスアウトとともに、イキタウのすぐ後ろを走ったSOクエード・クーパーのシャドー・ムーブだ。イキタウからすぐボールをもらえる位置をキープしながら左にスライドしてきたクーパーを、南ア・ディフェンスは捨て切れなくて混乱、イキタウの前が空いた。
〈21分のシーン〉
脅威の高速プロップ(体重130キロ!)、タニエラ・トゥポウのビッグ・ゲインで出来たラックから右展開。ニック・ホワイト→クエード・クーパー→FBトム・バンクスとフラットなラインをボールが渡り、バンクスの内側に後ろから見事なスピードで上がってきたWTBマリカ・コロインベテが内返しのパスを受けてさらに前進、相手タックルを受けたところで外にいるイキタウにバックハンドでつないだ。オールブラックスに何度もインターセプトを食らったフラットなパスが、この日は、接点で負けていないこととクーパーのスキルによって奥行き豊かな攻撃の源泉となった。

マン・オブ・ザ・マッチは、しばしば素晴らしい突進を見せ、またバックス並みのノールックパスでトライもアシストしたタニエラ・トゥポウが選ばれたが、マリカ・コロインベテのプレーもそれに負けずにエクセレントだった。この日、コロインベテは後半2つトライを決めるなどフィニッシャーとして素晴らしい働きを見せたが、FWとしても(?)ゲームを左右する決定的な仕事をしている。
ハーフタイム直前、スプリングボクス・ボールのスクラム。インサイド・フランカーをイエローカードで欠くワラビーズは、その位置にコロインベテを上げた。コロインベテはFWとしてスクラムを押した後、ボクスのキックに備えて急いで左WTBの定位置に下がり、次にボクスのパス攻撃に対応して前に上がったFBリース・ホッジのカバーで右に回り、さらにそこからカウンターラックの先頭として接点に突っ込み相手ボールをターンオーバー。ボクス反撃の芽を摘んだ。現代ラグビーが求めるフリーランサーとしてのウィング、オールラウンダーとしてのラグビープレーヤーの見本と言えよう。


お〜い。と、ふたたびわが心の声が聞こえる。いい気になっていつまで半端なラグビー論を語っているんだよと。確かに。はしゃぐのはここまでにしよう。うだうだと書いたが、結局言いたいのは、「わたしはいまうれしい」ということだ。

コロナの行方とか根腐れした日本の政治とか、いろいろ憂鬱な日々にあって、その「いまうれしい」という気持ちをいささか大げさな言葉にして、わが愛のメッセージ(え?愛のメッセージだったの)を終えたいと思う。

世界は生きるに値する。

時速120〜30キロで高速道路をぶっ飛ばしているわけよ。
はぁ? ウォーキングの話でねえの。
比喩だよ、比喩。文学的な。本人的にはそのくらいの感覚で歩いているという話。しかし、それなのに普通に歩いている若者に簡単に追い抜かれるんだよな、これが。
ははは。120キロじゃなくて20キロ以下のノロノロ運転。
そう、哀しいかな。しかも120キロでぶっ飛ばすとたちまち息が切れる。
20キロ以下のくせに、あくまで本人的には120キロ。
まあな。で、ときどき休みたくなる。しかし、何でもないところで立ち止まってゼーゼーやるわけにはいかないだろう。みっともないから。
年寄りの見栄! 誰も見てないのに。
そこで花のあるところで歩みを止める。それからゆっくりカメラを構えて息を整える。すると、たとえ誰かが見ていたとしても、あーあの人は疲れたからではなく花の美しさにひかれて立ち止まったんだな、なんて風流なんだと。
思わねーよ。
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「2021年9月16日は晴れていました。少し暑かったけど、おだやかな秋の日でした。それは確かです」と、わがカメラに残された映像は供述している。
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穴子の白焼き―開いた穴子を食べやすい大きさに切り、軽く塩を振って魚焼きグリルで焼いただけ。ワサビで。
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ナスの豆板醬炒めーナスを切ってしばらく水にさらす。ナスの水気をふきサラダ油で炒めたら、酒少々、豆板醬、麺つゆで味を付ける。
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ゴーヤと鯖水煮のサラダーゴーヤを刻んで軽く塩を振り20分ほど置き、出てきた水分を絞る。鯖の水煮を適当な大きさにしてゴーヤと合わせ、ごま油、酢、醤油少々、オリゴ糖少々を混ぜたドレッシングをかけ、最後に炒りごまを散らす。
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トマトとサツマイモのサラダートマトと蒸したサツマイモを適当な大きさに切って混ぜ、フレンチドレッシングと黒胡椒。
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(少し前)
いわば、アホのおぞましさ。
 ↓
(いま )
いずれにしても、バカの哀しさ。
 ↓
(これから)
どうのコーノいう前に、オレ様の恥ずかしさ・・・。

南半球の4カ国(南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリア、アルゼンチン)がたたかう「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」の第3節。オーストラリア代表・ワラビーズがワールドカップ・チャンピオンの南アフリカ代表・スプリングボクスを28−26で破った(9月12日、@ゴールドコースト)。

ワラビーズは最近ニュージーランド・オールブラックスに3連敗。しかも、その中の一つは対戦史上最大点差による敗戦と不調が続いている。それだけに、(長年のワラビーズファンではあるが)今回のスプリングボクス戦は大敗を覚悟していた。で、翌日そーっと現地ニュースとゲームのハイライト映像を覗きに行ってみると、なんとわがワラビーズが2点差で勝っているではないか。しかも、フルタイムのホーンが鳴ってからSOクエード・クーパー(近鉄ライナーズ所属だぞ)が45メートルの逆転PGを決めるという、アンビリーバブルな結末である。

おい! あの悪ガキだったクエード・クーパーが、だぞ。わたしはわたしに向かってつぶやいた。

若い頃から多くの期待を集めたクエード・クーパーは、しかし、圧倒的な才能がありながらコーチからすると甚だ使いづらいプレーヤーだった。ひらめきに溢れたプレーはしばしば独善の域にはみ出して空回りし、エキセントリックなメンタルはピッチ内外でのいくつものトラブルを生んだ(オールブラックス・キャプテン、リッチーマコウを蹴ったり、当時ワラビーズ監督だったロビー・ディーンズのラグビー・スタイルをディフェンシブでつまらないと批判して大騒ぎになったり。クイーンズランド・レッズ時代、ブラッド・ソーン監督と対立してチームを追われ、地域のクラブチームでプレーした後、フランスのトゥーロンに移籍、etc、etc)。同世代にジェームズ・オコナー、カートリー・ビールがいる。才能と問題を同時に抱えている若手として、彼らを”ワラビーズの悪童トリオ”と呼ぶ人もいた(呼ばれてなかったっけ?)。

クーパーは、2008年、20歳で代表デビュー。以来、数多くのゲームに出場したが、最近はインターナショナル・ゲームからは遠ざかっていて、代表としてのキャリアはこのまま終わるかに思われた。そのクーパーを、デイブ・レニー監督は今回のゲームメーカーに指名した。同じ悪童時代を乗り越えていまやチームの核に定着したジェームズ・オコナーが怪我の療養中、期待の若手であるノア・ロレシオは絶不調で自信喪失気味。いわばチーム緊急事態での起用である。

久々(4年ぶり)のテストマッチ復帰は驚きを持って迎えられたし、その活躍を疑問視する声も少なくなかった。しかし、33歳となった元・問題児はデイブ・レニーの期待に応えてゲームを見事にコントロールし、8回のプレイスキックをことごとく決めて(7PG、1コンバージョン)、チームに勝利をもたらした。

プレーも良かったが、それに劣らず表情が良かった。プレー中もゲーム後のインタビュー画像も。それは、暗い時代を乗り越え、自らの内で暴れて回っていた何かをいまは克服したのだと思わせる静かで澄んだものだった(ファンの欲目かもしれない)。

最後の勝負の行方を決めるショットの前に、チームメイトのリース・ホッジとちょっと話したとクーパーはゲーム後に明かしている。どっちが蹴るか。飛距離ならリース・ホッジだ。だが、クーパーは自分が蹴ると決めた。「蹴る前、一瞬、自分につぶやきました。これ(自分が蹴ると決めたこと)はエゴではないのか。本当にチームのためなのか、と」。

チームゲームをプレーする者にとって、それは究極の問いだ。しかし、クエード・クーパーの問いに多分答えはない。選択は、すでにその時、エゴであるとともにエゴを越えるものとしてなされているからだ。またその問いは、問うことがすでにその答えであるものとしてなされているからだ。82分、10メートルライン上・右寄りの位置から蹴られたボールはゴールポストの真ん中を高々と越えた。


トライ数はワラビーズ1、スプリングボクス3。それでもワラビーズが勝てたのはスプリングボクスのSOハンドレ・ポラードのプレイスキックが珍しく不調で、クエード・クーパーのそれがパーフェクトだったからだ。

スプリングボクスのトライは全てラインアウト・モールからのもので、いかにもボクスというトライ。

ワラビーズ唯一のトライは、ラックから、テイト・マクダーモット→クエード・クーパー→サム・ケレヴィと繋いで相手ディフェンスを引きつけ、そこから大外のアンドリュー・ケラウェイへフラットで長いパスを通して奪ったもの。ケラウェイはボールを受け、マカゾレ・マピンピとウィリ・ルルーをカットインで置き去りにして決めた。いかにもワラビーズなトライ。美しい!

次のゲーム? 弱気なワラビーズファン(であり、同時にスプリングボクスも好きなわたし)に聞かないでほしい。

ご注文いただきました「初秋」3点お送りします。ご査証ください。

「ただの赤いシャッターのどこが秋だ?」とお思いになるかもしれませんが、良くご覧ください。ほら、斜めに射す日の光が。
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昨日、久々に散髪したのだが(かなり短めに切ってもらった)、今日、アパートの新聞受けに、発毛実感率99.9パーセントを誇る薄毛治療クリニックの宣伝チラシが入っていた。

「秋は抜け毛の季節です」だと。「安全性の高い純国産・高品質の幹細胞培養上清を使用した当院オリジナルのカクテル」だと。「通常140,000円が97%offの3,980円」だと。

るせー!

普段なら許す。しかしだ。ヘアカットした翌日の薄毛治療広告って、喧嘩売ってるのか? かなり来てますね、とか。

それに何だ?「発毛率」ではなく「発毛〈実感〉率」って。おかしいだろうが!
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急に涼しくなったせいなのか、わが南米方面(パラグアイ≒腹具合、ね)が政情不安で、2日ほどお粥や柔らかいうどんの生活が続いた。

と、治って3、4日も経ってから、どうでもいいことを書くところが当ブログの懐の深さ。

(*今回もまた本文と写真は何の関係もありません)
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ども。
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