傍見楼日乗

路上、スタジアム、ときどき料理店。

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昨日、実家警備業務に復帰。実家に到着して、釜石ラーメンの人気店「新華園本店」の味が手軽に楽しめるカップ麺で遅い昼飯。先月、近くのスーパーでやっていた「復興支援セール」で購入したもの。煮干しベース(多分)の薄味スープに細麺。店で食べるのに近いレベルでかなりうまい。細麺は釜石ラーメンの特徴で、かつて新日鉄の製鉄所で働いている人たちに素早く提供するために採用されたそうだ。
カップ麺だけでは量的にもの足りないので、食品庫を探したらつぶあんの缶詰が出てきた。そこでラーメン+ぜんざいのセットメニューに。簡単だし、美味いし、お昼は毎日これでいいという気もする。

麺、餅、あんこ、砂糖という炭水化物充満の愉悦。いっぱい食べて、おらあ、おっきくてつおーいお相撲さんになるダ。
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影は闇ではない。光の一形態である。

訳のわからないことを、いかにも意味ありげに言ってみたくなったある日の昼下がり。
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このところメンタル絶不調で前向きなことが考えられない状態が続いているが、食い気だけは一貫して前向き。どうなっておるのだ。1日のかなりの時間をかけて近所のスーパー、食品店を回り、「格安」「割引」食材を買ってきては料理ばかりしている。目下、料理はわたしにとってもっともよく効く精神安定剤である。
結構、食べ過ぎという気もするのだが、胃腸がやわなせいか幸いにも太らない。禍福は糾える縄の如し? 違うな。

[ ムニエル ]
鮭(*スーパーでタイムセール)に塩・胡椒をして5分ほど置き、小麦粉を薄くまぶす。サラダ油+バターを熱し、弱火で鮭をゆっくりと焼いて両面に色がついたら皿に取り出す。
[ 手抜きラタトゥイユ ]
ニンニクのみじん切りで香り付けしたオリーブオイルで、玉ねぎ、パプリカ、ズッキーニ(*Co-opで特売)をゆっくりと炒め、鶏がらスープの素少々とケチャップ、胡椒で味を調える。手抜きだが、けっこういける。

[ 大根と鶏手羽元のオイスターソース煮込み ]
1.乱切りにした大根(*産直野菜販売所で格安)を下茹でし、箸が通る程度に柔らかくしておく。
2、塩・胡椒した鶏手羽元(*Co-opでタイムセール)をオーブンで焼く。
3.サラダ油を熱したフライパンに1と2を入れてさっと炒め、それに材料が浸る程度の水と、醤油、酒、みりん、砂糖、オイスターソース、豆板醬少々を入れて煮込む(煮詰めるので味が濃くなりすぎないように各調味料は控えめに)。煮汁が半分ほどになったら材料に絡めて皿に盛り、胡椒を振って出来上がり。
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じっとしてるとたいていロクでもないことが心に浮かんでくるので、外へ出る。で、歩きだす。窪地に淀んでいる霧のようなものを振り払うために。

行きたいところがあるわけではない。めざすところがあるわけではない。だが、土地が発するわずかな気配の中に、行きたくない方向だけはある。歩きたくない道、曲がりたくない角はある。知っている町、知らない町、そこがどこであっても。それがなぜなのかはわからないのだが。自らの内にある不確かなセンサーが作り出す地図をたどって。こどもの頃から、そうして歩いてきた。やたらに。

昨日も、その「やたらに」に出かける。夕刻、浅川の土手。猫とスマホを握ったままの高校生が寝ている。
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実家の畑の脇にあったケヤキの伐採が終わった。根元の直径160センチ、高さ14メートル。大きくなり過ぎ隣接するお宅の屋根に大量の落ち葉を降らせるので、前から伐採を考えていたもの。電線が傍を通っていて作業が困難なため(断線による被害が想定されるので自前でやるには保険が必要となる)電力会社に依頼したのだが、進入路が狭くて重機が入らないとか同様の依頼が立て込んでいるとか、さまざまな理由でなかなか話が進まなかった。作業をやりやすくするため木の根元にあった作業小屋を解体し、隣接する土地の所有者にお願いして進入路を確保するなどして何度も電力会社と交渉し、ようやく5年目でプロジェクトは完了した。暖かくなって木が大量の水を吸い上げるようになると作業が面倒になるので、季節としてはぎりぎりのタイミングだ(それを逃すとまた来年に回されるところだった)。

これで隣家に迷惑をかけずにすむのでほっとすると同時に、長い間なじんできた畑の風景がまるで違うものになったので寂しくもある。いまほど太くなかった昔は、良くよじ登って遊んだ。雨上がりの濡れた枝で足を滑らせ、落下して腕を骨折したこともある。遊ぶものの少なかった昔の田舎では、周囲の木一本一本がこどもたちにとって天賦の遊具であり、現実からしばし逃避するためのシェルターであり、英雄的少年兵士たちがたたかうべき怪獣であり、ときに無聊を慰めてくれる寡黙な友だちであった。いまも、木それぞれにいくつかの思い出が刻まれている。


暖かい地方ではすでに田植えが済んだようだが、当地はこれから。耕起した田に水が引き入れられ準備が進められている。
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ニンジンと玉ねぎをゆっくり炒めて甘みを引きだし、そこに食べやすい大きさに切った塩サバ(骨を取ったもの)を入れて火を通し、最後に酒、酢少々を振りかけ蓋をし3、4分蒸して出来上がり。サバに塩気があるので、他の調味料は不要。


夜、ココアを飲んだら、味がいつもと違う。シナモンだと思って振りかけた瓶を良く見たら、チリパウダーだった。・・・ノー・プロブレム。もちろん飲めるさ。
こういう間違いから人類はいろいろな料理を開発してきたのだと思う。多分。

4日、宮古に用事があってリアス線に乗ったら、なんと3両編成の列車が満員。おお、そうであった。世は怒涛の10連休、その真っ只中なのだった。車内は、家族連れ、中高年のグループ、そして多くの”鉄っちゃん”とおぼしき人であふれている。
隣り合わせた中年男性は地質学が趣味で、この休みに、「三陸ジオパーク」を見て回っているのだそうだ。三陸ジオパークとは、青森県・八戸から宮城県・気仙沼まで海岸線約300キロにおよぶ地球科学的遺産、痕跡を保全するエリア。太古から続く地球の活動のさまざまな痕跡を観察できる。「この辺の海岸はプレートの衝突が何億年もかけてつくったダイナミックな地層や地形が見られるところがたくさんあるので、地質学好きにはたまりません」とのこと。浄土ヶ浜、田野畑海岸を見た後、久慈の琥珀博物館に行くそうだ。
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(↑ 写真左ー後部に接続されたレトロ車両/右ーレトロ車両にある模擬運転装置)
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用事を済ませて宮古駅前にある寿司屋で昼飯を食べようと思ったら、店の前に順番待ちの長い行列が出来ていたのであきらめる。残念ではあるが、その混雑が何となくうれしい。〈寿司頭〉を〈立ち食いソバ頭〉に切り替えて、駅舎の片隅にある立ち食い蕎麦屋でメカブそば。その後、近くの本屋で文庫本を買って駅に戻って来たら、今度は帰りの釜石方面行列車の改札を待つ人たちの長い列が駅舎からはみだして駅前広場まで伸びている。列に並ぶのはきらいだが、沿線住民としてこの場合は別だ。嬉々として最後尾に並び、その長い列の人数を鉄道スタッフでもないのに数えてみたりする。被災地を走る第三セクター・リアス線、再開後、最初のかきいれ時である。

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柔らかな緑に覆われた森で鳥たちが鳴いている。
数日前に農作業が始まった田んぼでは、蛙たちが。
巡り来た春への濁りなき肯定。
わたしたちを再び自然のネットワークに呼び戻す詠唱(チャント)。
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山の高い所には土曜日に降った雪が残っているが、春らしい暖かさ。まぶしい日の光の中を、やわらかい風に乗って桜のはなびらが散る。

昼前、母の散歩。散る花の中をゆっくり400メートル歩き、10分ほど休憩し、また同じ道をゆっくりと帰ってくる。このところ、母は急激に出来ないことが増えてきた。自分がやっていることを理解できないときもある。だが今日は、初めて履いたウォーキングシューズが桜色なのに気がついて喜んでいる。

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1週間の休暇が終わって、ふたたび実家警備員業務に。岩手沿岸部に戻ると恐ろしい寒さ。最高気温5度で、山間部では雪になるかもという予報である。

ガキの頃、つまり約1万年ほど前のことですが、世の大人は何でいつもお天気の話ばかりしているのかと不思議だったが(暑いとか寒いとか、晴れているとかそのうち降りそうだとか、湿気がどうしたのこうしたのとか、よく飽きもせずに繰り返しているなあと思ったものだが)、いまになるとあの頃の「何で?」がわかる。あのね、大人になると、天気のわずかな変化でも結構からだに応えるんだよね。からだだけでなく、こころもです。ですから、良い子の皆さんは決して大人になんかなってはいけません。注意しましょう。

さて。前段とまったく関係ありませんが、本日は真ガレイ。この時期、美味くなります。「真ガレイ」というカレイ一族の本家とか元祖とか正統とか元締めという感じの名前ですが、値段は安い魚です。気取らない老舗のような存在。近くのスーパーで、朝獲れた40センチほどの新鮮なものが300円前後。

水+醤油、酒、みりん、砂糖に、ショウガの細切りを加えて煮立たせ、そこにぬめりやウロコ、内臓をとって適当な大きさに切ったカレイを入れる(ひれや尾はキッチンばさみで切り落としておくと扱いが楽)→ざく切りにしたネギを一緒に入れ、アルミホイールで落し蓋をし、やわらかい火で数分煮て出来上がり。

食後、新たにお椀に盛ったほかほかのご飯に、鍋に残った魚の煮汁をかけてデザートに。

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