日本全国で店舗展開しているブックオフは、ヤフオクにも「オークションストア」を出店しており、あらゆる商品を多数扱っています。
ブックオフ
(BOOK OFFのロゴは、同社の登録商標です)

さて、執筆時点での出品数は実に89万点、評価数も85万件を超え、良い評価の割合は98.9%です。
大体、1週間あたり5000件の落札があり、そのうち1%の評価が「非常に悪い・悪い」となっています。
おおよそ、ヤフオクで良心的な出品者の場合、良い評価の割合は99%は超えていることが普通です。つまり、ブックオフ・オークションストアは、全体としてはもう一歩という感じ。
私もちょっとしたトラブル(商品の不具合)に遭遇しましたので、参考として[2]で掲載致します。

[1] 大きな問題点
悪い評価の内容を見てみると、おおよそ2つの傾向があります。
  1. 商品に問題があった
  2. 実際には商品がなく、取引がキャンセルになった(店舗でも併売しており、店舗で売れていた)
1は、まあよくある話ですが、2は問題です。
  • 同じ商品を、他社のサービスやその他の方法によって、二重に出品すること
これは、ブックオフ・オークションストアの構造と管理方法の問題です。
オークションストアは、事務管理をしている、言わば本部で、実際に商品を持っているのは、全国にある各店舗、という構造になっています。発送も各店舗から。オークションに出品した時点で、店先から商品を引き上げていれば、問題は起こりませんが、実際には店舗でも購入可能な状態で展示されています(ヤフオク出品中、という札が貼ってある)。要は、二股を掛けて、売れる確率を上げているのですが、店舗で売ってしまった商品のオークションを止めていないのが問題。
そもそも、オークションの管理がオンラインで店舗側でも出来る状態になっているかどうかも分かりません。
本来であれば、店舗で、ヤフオク出品中のものを販売する際には、
  • まず、その商品に入札が無いことを確認。入札があるものは販売しない。
  • 入札が無いものは、オークションを終了した後、店舗で販売する。
という処理が必要ですが、きちんとやっていないのでしょう。
出品の終了時刻をざっと見てみると、ほぼ夜間に終了するようになっているようなので、最低限、以下の操作は可能なはず:
  • 出品中のものを店舗で販売した場合、閉店後にオークションを確認し、入札があれば取り消した上で、オークションを取り消す。
これをやれば、「無いものを売ってしまう」トラブルは避けられます。
(なお、販売店が複数の通販サイトで商品を併売することは日常的に行われていますが、二重販売を避けるため、あるサイトで販売された場合は、速やかに(自動的に)他のサイトを売り切れ状態に変更することが行われます。)

ブックオフの場合、上記のような処理を店舗側で管理出来ていないか、もしくは、管理していてもかなりずさんである、という可能性が高いようです。

商品が無かった場合の処理にも問題があります。通常はオークションの取り消しを行うことで、キャンセルが可能なのですが(入金前に止められる)、ブックオフの場合、「ストア形式」であるため、商品の確保確認の前に、機械的にフォームへの入力と支払いを進めてしまい、商品が無くても代金は支払われ、後で商品が無いことがわかってから、ブックオフから落札者に口座振込で返金される(しかも最長1週間も掛かる)というまどろっこしいことになっています。商品がない上に、落札者の資金を一時的に凍結してしまう、問題のある方法です。

さらなる問題は、無視できない確率で「無いものを販売」して悪い評価を受けている、ガイドライン違反をしているにも関わらず、ヤフオク側は何もしていないように見えること。ヤフオクにしてみれば、非常に大量の出品を行ってくれる上顧客なので(ヤフオクには出品手数料が入る)、半ば黙認してしまっていると思われても仕方ありません。これは、利用者に対する裏切りです。

[2] その他の問題点
さて、商品が無い以外にも、いくつか問題があります。
まず、発送は遅め。本部と各店舗という二重構造になっているからか、支払確認後、1~5営業日以内の発送となっています。私の場合3営業日後の発送でした(正月以外無休なので、土日も営業日)。
一般の大手通販なら、当日か翌日、通常のヤフオク出品者でも普通2日後には発送するので、発送は遅い方と思われます。

商品に問題があった場合の処理にも、ややこしいことがあります。
通常なら、販売店に連絡し、不具合があることが確実であれば、返品・返金処理となりますが、通常はその日のうちに返送でき、到着1~2日で確認され、さらに、当日~数日で返金処理がなされます。

ブックオフ・オークションストアの場合、問題があった場合の連絡は、まず本部に電話かメールで報告します。すると、本部からメールがあります。しかも、返品に関わる問い合わせをしているのに、「修理等」に関する案内です。担当店舗から連絡がある、と書いてあります。何はともあれ、店舗から電話はありました。その電話で返品方法など伝えると思いきや、単なる確認の電話で、実際の返品続きを行うには、また、本部からの連絡(メール)を待つことになります。(店舗が、返品の可否を一応判断している感じ。)この時点では、返品先が分かりません。
本部からのメールで、返送先が分かり、口座情報をやり取りします。(結局、返送先は担当店舗でしたが)。
従って、返品の問い合わせをしてから、実際に「返送」出来るまで、1~2日掛かります。その分、返金も遅くなります。

というように、商品に問題があった場合の対処も、通常の通販等で購入するよりも遥かに面倒で、時間が掛かります。

全体的に見て、二重構造と、膨大な商品数を扱っている関係か、全ての処理が遅いし、商品の品質も、各店舗の担当者の判断任せでしょうから、バラツキがあるように思われます。1つのセンターで、全商品を販売からアフターサービスまで取り扱う方式と比べて、面倒なことが多い感じです。

[3] 良い点は?
ということで、良いことは何もない感じがしますが、ブックオフ・オークションストア(大手)ならではのメリットもあります。
  • 出品数が膨大なので、他では手に入らないものを手に入れられる可能性がある
  • 家電・スマホ・時計など、一部の商品には、保証(1ヶ月~1年)が付くものがある
  • 上記のように面倒ではあるが、1週間以内であれば、不具合に対する対応がある
オークションで機械ものを落札するのは、少々リスクがあります。無保証(返品不可)の場合も多いからです。不良返品可能であったり、保証が付いたりするのは、メリットです。

[4] 留意点
メリットとデメリットをどう判断するかは、各人の価値観次第です。あえて言わせてもらえば、落札して入金した後に、商品が無かった場合は、色々面倒なので、落札したら、商品が確保されているか、確認をし、確認が取れた後に決済するのがベターのように思われます。納期が1~2日遅くなってしまいますが、返金に1週間掛かるよりはマシでしょうか。
メリットを上手く活かして活用したいものです。