2017年07月

2017年07月29日

Melanzane ripiene al sugo ナスのポルペッテ

IMG_4089なすのポルペッテは、茄子をいったん揚げてから、中身をくりぬき、ひき肉ダネにナスの中身を合わせ、皮に詰めたものをトマトソースで煮た料理です。

フィーリングに茄子が入る分、出来上がりはソフトで、煮込みハンバーグなどよりも、ずっとさっぱりした味です。

その分、コクを出すためにパルミジャーノ・レッジャーノチーズや、生ハムなどを刻んで加えます。

私は料理と映画が好きなので、料理の会「おいしいイタリア」の他、映画の会「ツキイチ―イタリア映画会」を2009年から月一回開いています。

昨日は映画の会の日でした。
今月はナンニ・モレッティ監督作品「息子の部屋 La stanza del figlio」(2001年)を皆さんと観ました。

会でこの映画を上映するのは2回目ですが、映画というのは見るたびに新しい発見があります。

参加して下さった人の中には、以前見たときにはたいして気持ちが向かなかった箇所に、今回は強い印象を持った、それは身近な人たちの死というものを経験したからに違いない、とおっしゃっていました。

自分の経験とともに見方が変わり、感想も変わってくるというのは当然のことだけれども、自分自身の内面の変化がわかる瞬間であり、興味深いです。映画は何度も見るべきなのです。

映画の会では、映画を見た後、みなさんの感想を聞きます。それぞれの人生を通しての感想ですから、同じ映画を見ても、それぞれの感想と見方があり、映画がより一層奥行きを増し、ストーリーが立体感を増すような気がします。

イタリア人は感想を言い合うのが好きです。映画や絵画を見に行くと、その後、帰る道すがら、もしくはバールで一服しながら感想を言い合うのです。それを聞いて同意したり、「いや自分はこう思った」とか思い思いに口を開き、議論が展開していくのです。

脳みそがのんびりしているせいか、私はすぐに感想を言うということがあまり得意ではありません。いったん心に閉まって、発酵させてからようやく言葉が浮かぶようなところがあります。

イタリア人を見ていると、「瞬発力」も表現力の一つのような気がします。よくイタリア人は「口から生まれてきた」人たちだと言いますが、本当にそうかもしれない、と思います。

映画を見た後、イタリアの友人が「どう思った?」と決まって聞いてきます。すぐに言葉に出来ない自分に歯がゆい思いをしながら、イタリア人が当たり前のように、生まれてから今まで繰り返され、身についているこの「表現してなんぼの文化」に、少々くたびれた思いをすることが何度もありました。

それなのに、今、月一回の映画会で感想を語り合う「イタリア人的」なことをしている自分に気づきます。

一方で、食いしん坊の私は、映画で台所のシーンなどの「食」にも注目します。

「息子の部屋」では、ラザーニャを切り分けながらの夕食シーンがあります。また、家族の気持ちがバラバラになった時、修復を願って父親が、みんなが揃って食卓を囲めるよう、トマトソースなどを作るシーンもいとおしいです。ガラスのオーブン皿を直火に当てたために、バリっと真っ二つに割れ、慌てる姿にクスっと笑ってしまいます。

学校で、息子が化石を盗んだ盗まないという事件が起こり、ありふれているけれども幸せな家族の日常にちょっとした波風を立たせます。夕食の食卓で、やってないと息子を信じる母親に、娘が姉さんらしくジョークで両親の緊張をやわらげようとします。切り分けてみんなの皿に盛り付けるのは父親役目。「ほら、ご褒美だ」などと言いながら、皿に切り分けた素朴なラザーニャがおいしそうです。

「同じ釜の飯」と言いますが、やはり同じものを食べることを繰り返して家族になるのでしょう。ラザーニャはこれからやってくる不幸と今の幸せを際立たせるための、平安な家族の時間を象徴しているように思えました。

さて、ナスのポルペッテの作り方です。

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<茄子のポルペッテ 4人分>
IMG_4073なす茄子(小さめ4本)は縦半分に切って、素揚げする。
冷めたら、スプーンで中身をくりぬく。
中身は刻んでおく。

豚ひき肉(350g)をボールに入れて、塩と胡椒を加えてよく練る。
IMG_4080刻んだ茄子、卵(半ヶ)、ニンニク(すりおろしたもの適宜)、パン粉(固さを見て調整)、ナツメグ、パルメザンチーズ(すりおろしたもの大盛大さじ2~3)、生ハムかボローニャソーセージ(ベーコンでもOK)(適宜)刻んだものを加えて、よく練る。

茄子の皮に粉を降って、フィーリングを詰める。

浅平鍋にニンニクとオリーブオイルを入れて、火にかける。良い香りが出てきたら、トマトの水煮缶と水100ccと塩を加えて煮る。フィーリングを詰めた茄子をトマトソースの鍋に並べて蓋をして煮る。(弱い中火で静かに煮る)

途中、時々ソースを茄子の上にかけることを繰り返しながら煮続ける。肉に火が通り、ソースもちょうどに煮詰まったら、塩味を調えて出来上がり。

Buon appetito!

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norichetta at 14:56|PermalinkComments(0) 主菜 Secondi piatti 

2017年07月21日

Involtini di maiale al balsamicoナス豚巻きバルサミコ風味

3豚ナス今日は「おいしいイタリア」の日でした。

「おいしいイタリア」は毎月第三金曜日、仙台五橋にある福祉プラザ調理室で開いているイタリア家庭料理の会です。

今月は夏野菜をテーマに4品作りました。

ーイカとトマトのスパゲッティーニ
ーナス豚巻き
ーズッキーニのオーブン焼き
ー詰め物をしたパプリカ

ナスの豚巻きバルサミコ風味は、豚の薄切り肉をナスに巻き付けて焼いたら、バルサミコを加えてからめる料理です。豚肉と甘酸っぱいバルサミコは好相性です。

<ナスの肉巻きバルサミコ風味>
①ナス(1本)は縦半分に切ってから、半分を四等分に切り、塩をして少し置きます。
豚肉(4枚)は広げ、指に取ったおろしニンニクを肉すりつけて、軽くニンニクの香りをつける。
*写真はバラ肉ですが、モモでもかまいません。脂が沢山出たときはキッチンペーパーでふき取ること。

2なす豚豚なす











②ナス2切れを手に取って、ぎゅっと水気を絞ってから、小麦粉と片栗粉を合わせた粉を振りかけ、肉を巻き付けます。最後にギュッと握りしっかり肉を巻き付けます。

③フライパンを熱して、肉の巻き終わりを下にして焼く。塩をして、中のナスが柔らかくなるまで、じっくり焼く。

④豚肉に焼き色がつき、中のナスに火が通ったら、バルサミコ酢(大さじ1半)と砂糖(一つまみ)を加え、煮詰めたら出来上がり。
5豚ナス



norichetta at 21:30|PermalinkComments(0) 主菜 Secondi piatti 

2017年07月15日

Composta di nespole del Giappone 枇杷のシロップ煮 

びわ我が家の庭の枇杷が沢山実をつけるようになったのは去年からです。

昔から庭の隅に立っている木ですが、何年も実など生ったためしなどなく、「何となくそこにある木」と、私たちはかなり軽く扱っていました。

2年前の春、母の病気が再発し、いよいよ体調が悪化するばかりの夏、病院が施す治療も効かなくなり、藁をもすがる思いで、民間療法の本をむさぼるように読みました。

そこには枇杷の葉や種を使った治療法が書いてあり、人間とは勝手なもので、今まで見向きもしなかった木が、突如、希望の木に変身し、本に書いてある通り、毎晩、庭から葉を摘んで来ては患部に当てることを繰り返し、かすかな望みを託しました。

母は秋に亡くなったわけですが、その翌年、つまり昨年から、たわわに枇杷が生り始めました。今年は去年以上の生り具合で、実の重さで枝がたわむほどでした。

昼間は鳥たち、夜間はハクビシン、昆虫界ではカナブンが甘い香りに誘われ、物色している様子。収穫時を見極めているのは私たちばかりではないのでした。

それらライバルたちと競いながら収穫する度、ご近所や知人友人に配りまわり、それ以上はシロップ煮にしました。

指先を黒くしながら皮を剥き、鍋一杯になったら、お水と砂糖を適宜加え、軽く煮れば出来上がり。いとも簡単なのに、杏仁豆腐のような枇杷の香りがシロップに移り、滋養によい味わい。

種ばかりが大きい、とらえどころのない果物だと今まで見下していた私でしたが、こうして煮て、冷たくつめたーく冷やして食べてみると、そのおいしさにようやく開眼するのでした。

今年は去年よりも豊作。大鍋で何度煮たかわからないほど沢山シロップ煮をつくりました。

集まりがあり、鍋ごと持って行き、皆に食べてもらったところ、とても好評だったので、気をよくした私は、イタリア語の生徒さんにも押し売りして消化してもらいました。

「西の魔女が死んだ」(梨木果歩著)という素敵な物語りがありますが、その中に、愛するおじいさんが亡くなった翌年から家裏のワイルドベリーが沢山生りはじめた、という箇所をふと思い出しました。

沢山の実が実った日、その日はおばあさんの誕生日でした。おばあさんは嬉しくてその場にしゃがみ込み一人で泣いてしまったと、数年後、孫娘に語ります。「自分へのプレゼントだとわかりました。おじいさんは一度たりとも私の誕生日を忘れたことはなかったのですから」

孫娘というのは、学校になじめず不登校の女の子。学校の代わりに、”西の魔女”、つまり母方の祖母の家で過ごしながら、魔女修行が始まる..という物語りです。

IMG_4139子供向けのファンタジーだと受け取る読者もいるようですが、私はそう単純なふわふわした物語だとは思えませんでした。

魔女、というのは特別な人を指すのではなく、昔は各家庭におばあちゃんがいて、彼女たちが教えてくれた事柄は常に科学的ではない摩訶不思議なことばかりでした。だからおばあちゃんたちはみんな魔女だったのかもしれないと思います。

私の祖母も、生前、不思議なことを時々言う人でした。親戚に不幸があると、「昨晩、お別れに来たよ。夜中、玄関の扉が開く音がしたもの」と、翌朝、当たり前のことのように話していました。

下の歯が抜けたら、「空に向かって投げなさい。上の歯の時は下に向かって投げること」とか、「ストーブのやかんの口は南を向いていなくてはいけない」、とか「味噌汁をご飯の上にかけて食べちゃダメだよ。学校でいじめられるからね」とか、不思議なルールが沢山ありました。

疑問も持たず、孫たちはいつもその「不思議」に従いました。科学的に証明されるとかされないとか、そういうことには考えが及ばず、そうすべきだろうと直感で信じたのです。

何が大切で何がそうではないか、何が正しくて正しくないか、魔女との生活の中で、無意識にその答えを感じ取ることが出来たのではないかと思います。

「科学的な根拠がない」とか言い始めてから、私たち日本人は、人間が持つ直感というものを封印し、精神的に脆弱してまったように思えてなりません。目に見えない大きなものに包まれていると信じることは、人間にとって安らぎでもあるからです。

果樹というのは沢山実をつけた年が続いたかと思うと、ある年、ニシンがばったり北海道に来なくなったように、突如、実を結ばなくなることがあります。木だって休息は必要なのでしょう。

来年の豊作を祈りつつ、大仕事を終えたばかりの枇杷の木を称え、毎朝、根元に水をあげています。

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norichetta at 12:55|PermalinkComments(0) デザート dolci 

2017年07月08日

Spaghettini ai calamari e pomodori イカとトマトのスパゲッティーニ

夏野菜今月の「おいしいイタリア」は7月 21日です。

「おいしいイタリア」は毎月第三金曜日、仙台市福祉プラザで行っているイタリア家庭料理の会です。
時間は18:15~  21:00です。

夏野菜がおいしい季節到来です。
今月は夏野菜をたっぷり使ったメニューを作ります。




・烏賊とトマトのスパゲッティーニ
・ナスの肉巻きバルサミコ風味
・ズッキーニのオーブン焼き
・詰め物をしたパプリカ

是非参加お申込みお待ちしています!

norikasato@hotmail.com


パスタの作り方を簡単に説明します。

イカは旬の小さなスルメイカが柔らかくておいしいので、それをさっと茹で、食べやすく切る。トマトも湯剥きして刻んでおきます。二人分であれば、スパゲッティーニ 120g、塩分1%の湯で茹でます。

ボールにオリーブ油大さじ1半、塩小さじ1/4、すりおろしたニンニク1/4片分、ケッパー小さじ2を加えてよく混ぜておく。ここに茹でたイカとトマトを和える。

茹で上がったスパゲッティーニもボールに加え全体を和える。青じそも散らして香りを添える。

暑くて食欲がなくなる夏でも、このパスタなら何故かモリモリ食べてしまいます。
イタリアで生活していた時、毎夏、青じそを育てていました。バジリコも悪くありませんが、青じそのほうがより合うように思います。イタリア人の友人にこのパスタを何度か食べさせてみたところ、「バジルよりも良い」という評判でした。
是非試してみて下さい!

トマトとイカのスパゲティ


norichetta at 15:57|PermalinkComments(0) おいしいイタリア | パスタなど Primi piatti

2017年07月01日

Coppa di ricotta リコッタチーズ風デザート

coppa di ricottaイタリアで、リコッタチーズはとてもリーズナブルなチーズで、パスタを和えたり、ケーキの材料にしたリ大活躍します。

特に他のチーズよりもカロリーが少なくさっぱりしているのが人気なのでしょう。

そのまま果物やジャムと合わせて食べてもおいしいです。

日本で売っているのを見ると、けっこう高価なので、まずリコッタチーズ風なものを作ってから、コッパ ディ リコッタというデザートを作ります。

このデザートはプルプルではなく、しっかりとした固さがポイントです。お好きなフルーツソースを添えていただきます。

まず牛乳(1リットル)を温めて、レモン汁(大さじ2)加え、凝固させます。しばらく置いてから布巾で漉します。

そのまま冷蔵庫で数時間置くと出来上がり。(出来上がりは250g。透明な液体はホエーです。シチューなどに使います。)

牛乳に生クリームを100ccほど加えると、少し濃厚な味のチーズが出来ます。
リコッタ











1リコッタボールにこのチーズを入れて、泡立て器てよく混ぜ合わせます。レモン汁(大さじ1)、砂糖(適宜)、ヨーグルト(100g)を加えよく混ぜ合わせます。

粉ゼラチン(5g)を水(大さじ1)でふやかしてからレンジに数秒かけて溶かしたものも加えます。

グラスに注いで固まったら、ジャムなどをのせて出来上がり。写真は甘夏を煮て作ったソース。この分量で約5人分です。




norichetta at 11:52|PermalinkComments(0) デザート dolci